価格の下落やセキュリティ問題が目立った2018年の仮想通貨界。

2018年の年初はICOなどが盛んに行われていましたが、ICO割れが話題になり投資家が大きな損失を出すことが多くありました。

価格面では厳しい2018年となりましたが、世界の仮想通貨に詳しい専門家6人は2018年をどのように振り返ったのでしょうか。

また、今後や2019年の展望について、どのような見解を持っているのでしょうか。

DAppsゲーム『クリプトキティーズ』共同創業者ベニー・ギャン氏

ベニーギャン

出典:Cointelegraph

DAppsゲームの一つである「クリプトキティーズ」の共同創業者、ベニー・ギャン氏。

ブロックチェーンゲームの先駆けと言われている「クリプトキティーズ」ですが、価格や投資ではなく、技術面から見た仮想通貨界をベニー・ギャン氏は次のように語っています。

2018年の仮想通貨界を振り返り

ブロックチェーンゲーム「クリプトキティーズ」の共同開発者であるベニー・ギャン氏は2018年の仮想通貨界について次のように振り返っています。

2018年はNFT (Non-Fungible Token、非代替性トークンの意)の年だった。

多くのプロジェクトが①ユーザー、②コンテンツ、③プロトコルの順で優先順位をつけていたが、これはプロトコルとICOがトレンドだった2017年とは逆だった。

今年一番の印象はこうした非代替性トークンの人気の高まりとブロックチェーンゲームだった。

プロトコル分野でトップのプロジェクトも今、ゲームのほうに注力していっている。

クリプトキティーズも、ゲームがイーサリアム・ネットワークの普及につながることを証明した。

今では全てのプロトコルがこの流れをうけいれ、似たような動きをしている。

2018年といえば、仮想通貨界全体の価格下落が話題となりましたが、開発側としては価格よりも技術に注目、注力していますね。

2018年はブロックチェーンゲームのスタートの年だったという印象です。

2019年予想:仮想通貨界注目ポイント

ベニー・ギャン氏は2019年の注目ポイントを次のように明かしています。

2019年は、アジアに拠点をおく多くの企業がブロックチェーンの分野に参入してくる。

DPOS (Delegated Proof of Stake、投票権つきの保有量証明)を使ったブロックチェーンを採用する企業もあるだろうが、ほとんどがイーサリアムを分岐(フォーク)して自身のニーズにあわせていくだろう。

これら企業によるブロックチェーンは、これまでのオープンなブロックチェーンに似た技術を活用しながらユーザー体験にフォーカスしてくだろう。

非中央集権的だが遅いプロトコルと、半中央集権的だが動作の速いプロトコルではどちらが良いか議論が起こるだろう。

この二つに属さない中途半端なプロトコルは、コンテンツ製作者コミュニティに近くない限り普及しにくいだろう。

大きな資金を使って開発者エコシステムを速くつくろうとするのが最近の流行だが、お金で買えないものもある。

非中央集権型と半中央集権型の論争が起きるとして、中央集権型からの脱却がさらに進むことを示唆しています。

さらに、このどちらにも属さないもの(中央集権型など)は普及する可能性は低いと見ており、製作者側とユーザーの距離が近いものが生き残ると見ています。

2019年の価格に対する予想は名言していませんが、2019年おすすめの通貨については、

「クリプトキティーズかな?」

と語っています。

クリプトゲームが普及していくという期待を込めての発言かと思いますが、しっかり自身の開発したゲームの宣伝も欠かしていないのはさすがです。

ブロックチェーンがどこまでゲームの世界に浸透するか、今後が注目ですね。

トロン(TRX)創始者ジャスティン・サン氏

ジャスティン・サン

出典:Twitter

24時間の取引ボリュームで上位に入っている仮想通貨トロン(TRX)

その創業者のジャスティン・サン氏は2018年の仮想通貨界と2019年や今後の展望をどのように見ているのでしょうか。

2018年の仮想通貨界を振り返り

ジャスティン・サン氏は、2018年の仮想通貨界を振り返り、次の様に語っています。

2018年、仮想通貨にとって最大の出来事はトロンの台頭、一方で残念だったのがイーサリアムの没落だ。

トロンを代表とするベースレイヤーのパブリックチェーンは、これまでのパブリックチェーンの取引処理速度、使いやすさ、スケーラビリティ、開発環境等における課題を初めて解決し、ブロックチェーンに基づくDAPP(分散型アプリ)のエコシステムを打ち立てた。

同時に業界の雰囲気も投機から応用に移った。

一方でイーサリアムにとって2018年は「失われた一年」と言える。

ネットワーク性能とバージョンのアップデートは一向に進まず、スケーラビリティやユーザビリティも向上しなかった。

これら問題はDAPP開発の上で大きな課題となり、エコシステム等もできていない。

イーサリアムコミュニティの士気は徐々に下がってきている。

2018年最も印象深かったのはトロンのめざましい成長だ。

トロンは仮想通貨業界においてもしっかり事業を進めているプロジェクト代表格であり、最初のビジョン「インターネットを非中央集権にする」を一歩一歩実現していっている。

イーサリアムに対しての厳しい意見と、自身が創始者となっているトロン(TRX)の成長を語っています。

ネット社会の非中央集権に向けて手応えのあった一年となった模様です。

2019年予想:仮想通貨界注目ポイント

そして、ジャスティン・サン氏は2019年に注目をしているポイントを次のように語っています。

2019年一番熱いのは「DAPP(分散型アプリ)」の爆発的成長だろう。

トレンドは明らかであり、トロンを代表とするDAPPのエコシステムは急速に広がっている。

私が知っているブロックチェーン分野の起業家も次々とパブリックチェーンやメディア業から分散型アプリの開発へ移っている。

開発者やユーザーが増えるにつれDAPPのビジネスモデルが明らかになっていくだろうし、DAPPの普及は自然な流れといえる。

また、2019年のビットコインの価格について「3,000〜6,000ドル(約33万~65万円」という予想を立てています。

加えて、2019年の注目ポイントは次のように語っています。

トロンを最も早くから信じ推進してきた私にとってビットコイン以外で最も注目しているのは当然トロンだ。

個人的には2019年の市場は比較的穏やかなものになると見ている。

中でもトロンに代表される分散型アプリの生態系をつくるプロジェクトは相場に関係なく伸びていくだろう。

ビットコインに代表される古い仮想通貨はスケーラビリティや分散型アプリの発展に不向きで上昇余地があまりないだろう。

トロンのような分散型アプリ生態系の推進者は前途洋洋で、素早く発展していく。

だから投資の観点でも検討する価値がある。

最後にブロックチェーン業界で働く人に伝えたい。今から絶対に分散型アプリを注目すべきだ。

これからの注目やトレンドは分散型アプリになると考えており、ビットコインなどの分散型アプリとは相性の悪い通貨に関しては価格上昇が望めないとしています。

分散型アプリに関わる仮想通貨の価格の動きに注目ですね。

仮想通貨Vechain(VET)創始者のサニー・ルー氏

Vechain

出典:YouTube

中国発の仮想通貨で、アジア系取引所を中心に活発に取引されているVechainの創始者サニー・ルー氏。

2018年は仮想通貨全体の価格が落ちる中で、堅実な価格上昇を見せたことがあるVechain。

では、アジアから見た、2018年の仮想通貨界や2019年の展望はどのようなものなのでしょうか。

2018年の仮想通貨界を振り返り

Vechainの創始者サニー・ルー氏は2018年を次のように振り返っています。

2018年は仮想通貨の世界によくあるジェットコースターのような一年だった。

マイルストーンとしては、ビットコイン・ドミナンス(仮想通貨市場全体の時価総額に占めるビットコイン時価総額の割合)が過去最低を記録したことだ。

残念だったのは、普及したブロックチェーンのユースケースはギャンブルのような応用だけだったことだ。

印象が深かったのは有名なグローバル企業がブロックチェーン業界に参入し、ユースケースと応用を進めようとしたことだ。

大きな価格変動をジェットコースターと例え、ビットコインのドミナンスは過去最低ということをピックアップしています。

ですが、有名なグローバル企業のブロックチェーン業界参入に注目をし、希望も感じた一年となったようです。

2019年予想:仮想通貨界注目ポイント

2019年の仮想通貨界注目ポイントを、

・ブロックチェーン発展の次の10年(DECADE)の始まり
・企業が推進するブロックチェーン普及
・規制とコンプライアンス

以上、3つを掲げています。

2019年のビットコインの価格については「2,500〜100,000ドル(約26万~1,100万円」という予想を立てています。

また、注目の通貨については、

・VETとVeThorトークン
・企業による使用と広い範囲での普及を実現していくプロジェクトほとんど

以上をあげています。

ブロックチェーンがより普及していくことに注目をしており、この技術が企業を通して一般生活の中に浸透していくことを期待しているようにも見えます。

どのくらい一般社会に浸透していくのかに今後も注目していきましょう。

イーサリアム共同創設者・カルダノ創設者・チャールズ・ホスキンソン氏

チャールズ・ホスキンソン

出典:Twitter

イーサリアム共同創設者であり、カルダノの創設者でもあるチャールズ・ホスキンソン氏。

仮想通貨開発者として名高い彼はどのように2018年を振り返り、2019年はどこに注目しているのでしょうか。

2018年の仮想通貨界を振り返り

チャールズ・ホスキンソン氏は2018年を振り返り、

2018年後半にあった仮想通貨価格の急落にかかわらず、ブロックチェーン業界における開発とリサーチは1年を通して活発だった。

特にコンセンサス・メカニズム、サイドチェーン、スマートコントラクトの分野において重要な技術開発があった。

デフレーションが意味するのは「はったり」が通用しなくなったということだ。

明確な戦略やビジネスプランがない多くの仮想通貨関連の企業が倒産する一方で、本物だけが生き残るだろう。

2018年は「原則への回帰」が起こった年だということだ。

つまり「人々にとって真の価値をつくる」という仮想通貨本来の目的へ戻ってきたということだ。

刺激は少なくなるが、長期的にはこの流れの中で次のアマゾン、フェースブック、グーグルが生まれるのだ。

そして長期的には人々が毎日使うものを提供する価値あるベンチャーがうまれてくるだろう。

また、仮想通貨とブロックチェーン業界は2018年従来の産業界や機関投資家たちの注目を集めた。

多くの企業が大金をつぎ込んでリサーチやプロジェクト開発を推進しはじめた。

これは良いことで、仮想通貨の値動きに関係なくブロックチェーン技術の開発や普及が今後も進んでいくということだからだ。

と語りました。

価格が下落したことを「はったりが通用しなくなった」という表現をしており、これからの仮想通貨界は、開発陣や社会的な価値など、本当に価値のあるものしか残っていかないという見方をしています。

2019年の今後は、どの仮想通貨が残っていくのか注目ですね。

2019年予想:仮想通貨界の注目ポイント

チャールズ・ホスキンソン氏が注目する2019年のポイントは、

まず、規制が仮想通貨業界に導入されるにつれ商業的な応用がふえる。

つまり規制がクリアになれば米金融業界、それに伴い大量の資金が参入してくるということだ。

そうなると仮想通貨ETF、投資信託、ヘッジファンド、ストラクチャード商品、デリバティブ等が出てくるだろう。

また、2019年は「STO(セキュリティ・トークン・オファリング)」の年になるだろう。

STOが面白いのは中小企業でもIPOのような資金調達が容易になるということだ。

株式をトークン化して流動性を得ることができるわけで、ベンチャーキャピタルからの調達の代替となる。

これは安定した株式市場のないエチオピアのような国にとっては非常に面白いものになるだろう。

2019年の重要な動きはSTOが立ち上がり受容されていくかだ。

つまりSTOが新たなICOとなるということだ。

これまでのICOとの違いは、それが規制されたものになり、トークンは規制された取引所で取引されていくだろうということだ。

これに伴い消費者保護も内包されていくだろう。

と語っています。

2017年から2018年にかけて盛り上がりを見せていたICOに変わってSTOが立ち上がってくるとのこと。

規制された仮想通貨取引所で取引されることになるトークンのため、ICO詐欺のような被害が減少することも期待できるという見方かと思います。

今後の資金調達方法が大きく変化する年になるかもしれませんね。

ビットコインの価格予想については名言を避けていますが、2019年のおすすめ仮想通貨にカルダノをあげています。

取引量の多いカルダノですが、今後の開発がどのように価格に反映されるか注目ですね。

My Crypto Heroes開発元取締役/COO・玉舎直人氏

玉舎直人

出典:Facebook

DAppsゲーム会社の「My Crypto Heroes」開発元の取締役とCOOを務める玉舎氏。

国産ブロックチェーンゲームの開発元から見た2018年はどのような一年になったのか、2019年はどこに注目をしているのでしょうか。

2018年の仮想通貨界を振り返り

玉舎氏は2018年の仮想通貨界を次のように振り返っています。

コインチェックにおけるNEM流出事件および仮想通貨に対する幻滅期のはじまり。

ブロックチェーンを基盤としたゲームCrypto Kitties(クリプトキティーズ)の出現が示した分散型アプリ(DApps)の胎動。

日本で話題になったコインチェックのNEM不正流出事件

これに対して「仮想通貨の幻滅期」と表現しています。

日本では特に、この事件が発端となって日本の仮想通貨界は熱が冷めてしまいましたね。

しかし、DAppsのスタートを感じてた2018年でもあったようで、悪いだけの年ではなかったようです。

2019年予想:仮想通貨界の注目ポイント

これからや2019年の注目ポイントとして、

ブロックチェーン技術の正方向の進歩。

・仮想通貨よりも仮想資産(特にブロックチェーンゲームのアセット)
・取引所よりもDApps(特にブロックチェーンゲームは2019年に大きく発展しそう)

をあげています。

今後はDAppsに注目をしており、特にブロックチェーンゲームに注目していることがわかります。

ゲーム市場にどれだけブロックチェーンの技術が入り込んでくるのかが焦点となりそうですね。

ビットコインの価格予想については名言を避けましたが、おすすめの仮想通貨には、

ETH、EOS、TRON。DAppsプラットフォームとして発展している。

と語ると同時に「NEMは残念。」という声も発表しています。

DAppsに注目していることもあり、イーサリアムトロンイオスなどに注目をしているようです。

今後の価格への反映に注目していきましょう。

NEM基金代表アレックス・ティンズマン氏

アレックス・ティンズマン

出典:NEM公式サイト

コインチェックでの流出事件で、思いも寄らない形で世間に知られることになったNEM

そのNEM基金代表のアレックス・ティンズマン氏。

騒動があったNEMの基金代表はどのように2018年を振り返ったのでしょうか。

また、2019年に注目しているポイントとは。

2018年の仮想通貨界を振り返り

2018年の仮想通貨界を振り返ってアレックス・ティンズマン氏は、

2017年は投機の年だったが2018年は行き過ぎた投機のつけがまわってきた年だった。

一方で、仮想通貨が通貨としてではなくそれ以外の分野で大きなチャンスがあることがわかった。

また、2018年には基幹となるプラットフォーム技術は大きく進展したが、その応用は少なかった。

ほとんどの大企業がブロックチェーン技術の活用を模索しており、どのプラットフォームが良いか認識が一致してきたところで、堰を切ったように需要が増えるだろう。

と語っています。

2018年はこれまで盛り上がっていた投機的な資金の動きのつけがまわってきた年と感じているようです。

ブロックチェーン技術の大きな進展は感じられたものの、NEMの実用化などの応用までは感じられなかった2018年。

今後の技術の実用化や需要に期待がかかります。

2019年予想:仮想通貨界の注目ポイント

2019年の注目ポイントとしては、

2019年は優良なプロジェクトが脚光を浴びる可能性がある。

また、STO(証券トークン)がICOよりも優良な資金調達方法になるだろう。

そしてSEC(米証券取引委員会の規制)に準拠した証券トークンに流動性をもたらすプラットフォームの需要が非常に高まると見ている。

また、発展途上にあるステーブルコインが普及することで仮想通貨が(商品購入や給与支払いの)通貨としてより使いやすくなるだろう。

2019年は、ブロックチェーンを基盤としたトークンが、不動産所有権、チケット、割引券、投票券、証書、ゲームのアイテム等、価値を持つものを置き換えて表示することが可能であることを人々が気づき始めるだろう。

今年そのようなユースケースをもつプロジェクトが各産業の基盤となっていくだろう。

との見方をしています。

ビットコインの価格予想に関しては

ブロックチェーンエコシステムにおける技術と人材にフォーカスしているので、価格予想はツイッターにまかせる。

として明言は避け、おすすめの通貨に関しても明言はしていません。

STOがICOの代わりになることがポイントとなり、資金調達の新たな方法やステーブルコインの普及に注目しています。

まとめ

今回は仮想通貨やブロックチェーン技術の開発に近い人物を取り上げました。

開発や技術側の人物のため、仮想通貨の価格についての話題は少なく、技術面の話題が多数を占めました。

仮想通貨の価格自体は大きく下げた2018年でしたが、技術が進歩し、2019年はSTOという新たな資金調達、ステーブルコインの普及に注目が集まります。

仮想通貨界ではICOがある種ブームとなりましたが、今後はSTOがブームのような賑わいを見せてくるかもしれませんね。

投資の側面はもちろんですが、どのような技術で生活の中にブロックチェーンが普及してくるのか、技術面での今後の動きに注目ですね。

参考文献: Cointelegraph

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