
中国はブロックチェーンテクノロジーの開発に積極的な国です。
2017年ブロックチェーンに関する特許は全世界で406件、その内中国が225件と半数を超える申請数になっています。
中でも中央銀行が1/3近い68件。
2018年になるとアリババが90件の特許申請を行っており、アメリカのIBMに1件の差をつけて、トップに立っています。
これらのことからも、中国のブロックチェーン技術に関する今後の動向や取り組みは見逃せません。
仮想通貨に対して規制が厳しい中国の事情
その反面、中国政府は仮想通貨や取引所に関しては規制が厳しいのが現状です。
その一つが人民元でBTCの購入を禁止し、取引所を閉鎖したチャイナショックです。
世界有数の取引所であるBinanceも、スタートは香港でしたが、規制が厳しくなるのを嫌って海外(マルタ)に拠点を移しました。
一方、同じく香港に拠点を置いていたHuobiは、党役員を幹部に迎え入れて中国内でやっていくことを決めています。
どちらが正しいとかではなく、それぞれの状況に応じての判断であり対応だと思われます。
中国政府としては、ブロックチェーン技術は進めたいが、仮想通貨の流通には積極的でないように思われます。
これは技術的に優位には立ちたいが、富の分散は(共産党一党独裁が崩れるので)困るといったところでしょうか?
そんな矛盾を抱える中国ですが、BTCのマイニング(ハッシュレート )は70%以上を占めるなど、仮想通貨の中心的な国となっているのも事実です。
マイニング企業として、Bitmain、Canaan Creative、Ebangなどが名を連ね、BTCマイニングの覇権を中国が握っているのは間違いありません。
ただ、BTCの価格低下に伴い、マイニングコストとの折り合いがつかなくなってきているのも事実です。
Bitmainは2019年初頭に、大規模なリストラを発表したばかりで、それに伴ってか、ハッシュレートの難易度が下がったことが先日ニュースになっていました。
このような事情を抱えている中国ですが、各取引所は取引量が多く、世界的なランキングの常連ばかりと言っても言い過ぎではないでしょう。
アルトコインの種類も多く、日本から見ると羨ましい限りです。
以前に取り上げた、韓国の取引所もアルトコインが多いのですが、セキュリティやウォンしか使えないなどの問題点が多いのも事実です。
一方中国の取引所はブロックチェーン技術に長けており、Binanceが独自トークンを発行しているのを皮切りに、独自トークンの発行が多いのが特徴です。
また独自トークンを発行することで、様々なサービスに役立てている面もあります。
そこで今回は、取引量のランキングと共に、独自トークンにも目を向けてお伝えしたいと思っています。
中国取引所一覧を見る際の基準
表に記載するデータは以下の通りです。
仮想通貨交換業者名 | CoinMarketCap(以下CMCと略)の表記に準じる |
サイトURL | CMCの表記に準じる |
登録開始年月日 | 設立年を記載 |
取引所形態 | 中央集権型 or 分散型 |
対応言語 | |
取扱通貨 |
|
ペア通貨 | 法定通貨 & 仮想通貨の種類 |
手数料 | 手数料 |
独自トークン | 有/無 |
支払方法 |
|
調整取引量 | CMC調べ(順位) |
報告取引量 | CMC調べ(順位) |
それでは始めていきましょう。
中国取引所①:Coineal
仮想通貨交換業者名 | Coineal |
サイトURL | https://www.coineal.com/ |
登録開始年月日 | 2018年4月 |
取引所形態 | 中央集権型 |
対応言語 |
|
取扱通貨 | 取扱種類数:54種類 通貨ペア:82種類 以下取引量ベスト10ランキング 順位. 種類 / 通貨ペア / ボリューム
|
ペア通貨 |
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手数料 | 0.15% |
独自トークン | 有り (NEAL) |
支払方法 | 仮想通貨のみ |
調整取引量 | $338,606,509(6位) |
報告取引量 | $338,606,509(11位) |
Coineal取引所の特徴
Coinealは、セイシェルに本部があり、シンガポールに拠点を置く、中国系の暗号通貨交換所です。
開発チームは韓国と中国に存在し、2018年4月に設立されました。
2019年1月28日より日本語対応も開始されていますし、日本人の登録も可能です。
取引は、BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、USDT(テザー)の3種類ペアで行われています。
法定通貨での取引は行なっていないのは、中国政府の規制に対応しているからです。
中国政府は、人民元の価値(資産)が海外に流出するのを恐れて、人民元で仮想通貨を買うことを規制しています。
同じく、人民元をドルと交換することも規制しています。
そこでステーブルコインであるUSDTを人民元で購入し、その後にUSDTでBTCを購入するという手順を踏んでいるわけです。
Coinealの取引所トークン「NEAL」について
取引所独自のトークンに関しては、「NEAL」と呼ばれる独自トークンをエアドロップして、それを用いた取引を開始する計画を発表しています。
まだNEALを使っての取引自体は開始されていませんが、NEALを持つことで手数料の80%が還元されるようになっています。
NEALは以下のように使われることが、Coinealから発表されています。
NEALのネットワークは、世界中に拠点を置く一連のノード(※1)にまたがって動作します。
各ノードは、NEALの保有量、流通量、処理したトランザクション量と引き換えにNEALトークンを受け取ります。
さらに各ノードは、承認の決定や組織全体の意思決定などが行える、選挙に参加することができます。
一方、仮想通貨におけるノードとは、対象の仮想通貨(例:BTCであればBTC)を持っている人のことになります。
実際のトークンの値動きは上記の写真にある通りです。
エアドロップ後にCoineal内では活用しているものの、本格稼動には至っていないため、流通量はかなり厳しいようです。
とはいえ、仕組み自体は今主流の考え方に沿っていますから、これからの動向に注目しておきましょう。
Coineal取引所のサイトについて
サイトを見て気になったのが、セキュリティに対する取組が見当たらない点です。
日本語訳されている表記の内容が曖昧で、具体的に何を、どのように取り組んでいるのかの表記もなく、またリンク先もありません。
書かれていた内容は、以下の3点。
- 3年以上の100億級の資金管理経験
- 分散型アーキテクチャーと対DOSS攻撃防衛システムサポート
- 98%デジタルアセット保存マルチシグネチャーコールドウォレット
今の仮想通貨取引所なら取り組んでいて当然の内容です。
この点は選択時のマイナスポイントになるのではないでしょうか。
中国取引所②:BitForex
仮想通貨交換業者名 | BitForex |
サイトURL | https://bitforex.com/ |
登録開始年月日 | 2018年6月 |
取引所形態 | 中央集権型 |
対応言語 |
|
取扱通貨 | 取扱種類数:117種類 通貨ペア:205種類 以下取引量ベスト10ランキング 順位. 種類 / 通貨ペア / ボリューム
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ペア通貨 |
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手数料 | 0.05% |
独自トークン | 独自トークン有り (BFトークン) |
支払方法 | 仮想通貨のみ |
調整取引量 | $225,340,083(20位) |
報告取引量 | $225,762,773(24位) |
BitForex取引所の特徴
BitForexもCoinealと同じく、セイシェルで登録され、シンガポールに本社を置く、中国系の暗号通貨交換所です。
韓国、香港、フィリピン、マレーシア、日本で独立したオペレーティングチームを持っていると、サイトには記されています。
設立はCoinealより少し遅く、2018年6月となっています。
取引も同じで、BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、USDT(テザー)の3種類ペアで行われています。
これも中国政府の規制に対応しているからです。
BitForexの取引所トークン「BF」について
Coinealと一番の違いは、BFトークンと呼ばれる独自トークンの活用法でしょう。
- 取引マイニング(手数料還元システム)の明確化
- 売買取引時の手数料の120%をBFトークンにて還元。
- 総発行枚数の40%を取引マイニングに使用
- 25%がコミュニティ
- 20%が運営チーム
- 残りはプレセールに使用
- BFトークンを買い戻し、バーンする
- 取引所利益の80%を運営陣が買い戻し、バーン(※2)する予定。
バーンとは、秘密鍵を買い取った後、秘密鍵のデータを削除して、仮想通貨を永久凍結させることを言います。
法定通貨が発行枚数を調整するように、仮想通貨の場合はバーンを行なって、発行枚数を調整して、市場価値を保てるようにします。
BFトークンを保有するユーザーや投資家には、BitForexに上場する通貨や、新規プロジェクトの運用に対して投票権が与えられます。
BFトークンの総発行枚数は100億枚に設定されています。
BFトークンは口座開設後、すぐに8億BF(1日の上限は2億BF)の抽選先行販売が行われ、注目が集まりました。
市場に上場している仮想通貨は、マイニングで通貨を発行するのみで、発行枚数を調整する(減らす)ことはできません。
マイニングによって常に通貨が発行されるということは、仮想通貨は毎年インフレになり続け、市場価値が下がっていきます。
それに対してBFトークンは、バーンを行うことで発行枚数を調整して、市場での価値を安定させるというわけです。
サイト運営者やライター思いのBitForex
蛇足になりますが、リサーチして面白いなと思ったのは、ロゴや記事用の画像を用意してくれていることです。
私のようなライターにとって、これは嬉しい心配りです。
とはいえ、それがあるからと言って評価を変えることはありません(笑)。
BitforexもCoinealと同じく、セキュリティに対する取組のアピールが足りないように思います。
独自トークンによるバーンの取組が面白かっただけに、セキュリティがマイナス面なのは取引所としてどうなのかと疑問に思います。
中国取引所③:Huobi Global
仮想通貨交換業者名 | Huobi Global |
サイトURL | https://www.hbg.com/ |
登録開始年月日 | 2013年9月 |
取引所形態 | 中央集権型 |
対応言語 |
|
取扱通貨 | 取扱種類数:183種類 通貨ペア:416種類 以下取引量ベスト10ランキング 順位. 種類 / 通貨ペア / ボリューム
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ペア通貨 |
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手数料 | 0.2% |
独自トークン | 有りHT(Huobi Token) |
支払方法 | Blockchain asset Wallet(仮想通貨 or トークン) |
調整取引量 | $318,542,220(8位) |
報告取引量 | $318,542,220(12位) |
Huobi Globalの特徴
Huobiといえば、2018年9月に日本の取引所であるBit Tradeを買収し、日本国内での取引所登録ライセンスを得たことで話題になりました。
Huobiは、香港に本社を置く正真正銘の中国系暗号通貨交換所で、設立は2013年9月となっています。
Huobiのサイトを訪れて最初に思うことは、他の中国系取引所サイトとは明らかに違います。
それは「見やすい」ということ。
Huobiのサイトは日本語対応をしていませんが、ブラウザの自動翻訳であっても違和感のない文章に翻訳されます。
つまり、元の文章が非常に分かりやすく書かれているということでもあります。
このユーザビリティーは、他の中国系取引所にはないものです。
画像引用元:https://www.hbg.com/
グローバル展開を見るにしても、この上の画像があり非常に分かりやすい内容になっています。
シンガポール・日本・韓国・オーストラリア・カナダ・イギリス・ブラジル、香港(中国)と計8カ国で事業を展開しています。
Huobi Globalの独自トークン「HT(Huobi Token)」について
取引で特筆すべき点は、BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、USDT(テザー)の3種類だけでなく、HUSDの存在でしょう。
HUSDは、Paxos Standard (PAX)、 Gemini USD (GUSD)、 True USD (TUSD)、 Circle USD (USDC)の米ドルペッグ方式の4種のステーブルコインを、一元的に管理するために実装されたものです。
簡単に言えば、この4種類の何れかを購入すると、種類がどれであっても表示は『HUSD』となります。
そして売る時、この4種類のいずれに変換しても、不足分が他の通貨の余剰分で補われるというものです。
つまり何れかのコインが1ドルを割り込んだとしても、他のコインへの両替ができるだけでなく、不足分も補填されるということです。
そして、そのHUSDの仕組みを支えているのが、HT(Huobi Token)です。
上記の写真がそのHT(Huobi Token)のチャートですが、個人的には「テザー(USDT)より安定してない?」と思ったほどです(笑)。
またこのHUSD(=HT)が、法定通貨と仮想通貨をつなぐ役目をしているのが非常に秀逸だと感じました。
なぜなら、ステーブルコインの価格を支えて(変動を抑えて)いるのは、そのコインを運営している団体や企業です。
そしてそのお金がどこから出てきているのかが、イマイチ不明瞭な点が有ります。
それに対してこのHUSDは、ステーブルコインを一まとめにして全体の価格変動を使って、価格保障を成し遂げています。
つまりコインの変動を平準(平均)化していることになります。
こうした取り組みの斬新さが、他の中国系取引所にはないものです。
HTに関しては、専用ページも用意されており、手数料の割引やトークンの買取、承認の選挙権といったサービスも紹介されています。
中国取引所④:OKEx(OKcoin)
仮想通貨交換業者名 | OKEx |
サイトURL | https://www.okex.com/ |
登録開始年月日 | 2014年1月 |
取引所形態 | 中央集権型 |
対応言語 |
|
取扱通貨 | 取扱種類数:199種類 通貨ペア:422種類 以下取引量ベスト10ランキング 順位. 種類 / 通貨ペア / ボリューム
|
ペア通貨 |
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手数料 |
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独自トークン | 有り HT(Huobi Token) |
支払方法 | 仮想通貨のみ |
調整取引量 | $501,689,592(2位) |
報告取引量 | $501,689,592(5位) |
OKExの特徴
OKExもHuobiと共に仮想通貨の歴史を支えてきた、2014年に設立された取引所です。
OKExの特徴として、先物取引が行えるというのがあります。
日本のbitbankと提携しており、bitbankで行う先物取引の注文は、全てOKExに取り継がれることになっています。
ただこの先物取引はかなりリスクが高い投資になるので、十分に注意していただきたいと思います。
OKExの独自トークン「OKB」について
OKExの独自トークンはOKBと呼ばれており、OKBの特徴は50%の配当金があることです。
この配当金は、取引手数料の50%分を、OKB保有者にその保有割合に応じて還元する仕組みになっています。
また他の取引所と同じように、新しい仮想通貨の追加や、運営に対する投票権も与えられます。
その代わりと言っては何ですが、OKBのバーン(買い戻し)や取引手数料の割引などはないようです。
ですが、OKBでの取引は手数料が無料になっていますので、実質的には取引無料のサービスがあるのと変わらないと思われます。
OKBトークンは、特に配当金に人気が集まっているからか、しっかりと流通しているのがわかります。
CoinealのNEALや、BitForexBFトークンは、発行したばかりのこともあってか、ほとんど流通していません。
価格も時価総額も微々たるものでしかありません。
対してOKBは、取引所内でしっかりと流通しており、時価総額も$12,990,876(coingecko調べ)となっています。
このあたりはやはり、一日の長といったところでしょう。
OKExのサイトについて
サイトを見て思ったことは、可もなく、不可もなく。
といった印象を受けました。
安定感があって安心できるメリットはあるものの、ここじゃないとダメ!といった感じの訴えるものもないと感じました。
中国取引所⑤:Bibox
仮想通貨交換業者名 | Bibox |
サイトURL | https://www.bibox.com/ |
登録開始年月日 | 2017年11月 |
取引所形態 | 中央集権型 |
対応言語 |
|
取扱通貨 | 取扱種類数:85種類 通貨ペア:208種類 以下取引量ベスト10ランキング 順位. 種類 / 通貨ペア / ボリューム
|
ペア通貨 |
|
手数料 | 0.1% |
独自トークン | 有り BIX |
支払方法 |
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調整取引量 | $304,074,869(10位) |
報告取引量 | $304,074,869(14位) |
Bibox取引所の特徴
Biboxは、OKCoinの共同設立者とHuoBiのコア創業メンバーが作った取引所で、コインの上場が早いことで話題になっています。
サイトを見ると既視感(デジャヴ)に襲われた感じがしますが、後発ということでそれは仕方がないかもしれません(笑)。
設立は、2017年11月と新しい取引所ですが、常に取引量ランキングのベスト20に入っています。
そんなBiboxの独自トークンが、BIXになります。
Biboxの独自トークン「BIX」について
BIXは、今まで紹介してきたトークンの要素を全て持っています。
- 手数料割引は50%OFF
- 配当は利益の45%~67.5%
- 投票権はもちろん有り
- 買い戻し(バーン)は4半期毎に利益の25%を使用
BIXは、HUSDやOKBほどでは有りませんが、毎日流通していることがわかります。
これは先述のCoinealや、BFトークンとは違い、ユーザーや投資家達に使われていることを意味します。
どれほど優れた独自トークンであろうと、流通しなければ意味がありません。
その意味では、BIXは成功例になりつつあると言えるでしょう。
中国取引所ランキング発表!
今回取り上げた中国取引所のランキングは以下の通りです。
順位 | 取引所名 | 取引量(アメリカドル) |
1位 | OKEx | $501,689,592(2位) |
2位 | Coineal | $338,606,509(6位) |
3位 | Huobi Global | $318,542,220(8位) |
4位 | Bibox | $304,074,869(10位) |
5位 | BitForex | $225,340,083(20位) |
ここまで中国の取引所を取引量でランキングしてきたわけですが、取り上げきれなかった取引所がまだまだあります。
BKEXは、サイトを検索したのですが、アクセスできず(タイムアウト?)エラー?になってしまいました。
色々なウワサがあって、問い合わせが殺到しているような感じでした。
CMCからはデータなしになっていました。
AACoinは、CMCにはデータがなかったため、今回は除外としました。
中国取引所の各独自トークンの特徴
また各取引所の独自トークンの特徴もまとめてみました。
取引所名 | トークン名 | 手数料割引 | 配当 | 投票権 | バーン |
OKEx | OKB | - | 〇 | 〇 | - |
Coineal | NEAL | 〇 | - | 〇 | 〇 |
Huobi Global | HT | 〇 | 〇 | - | 〇 |
Bibox | BIX | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
BitForex | BF | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
各取引所とも、様々な取り組みを行っています。
特にHuobiは、ステーブルコインをまとめるために、独自トークンを使うという今までにない使い方をしています。
この使い方は今後、他の取引所に広がっていくかも知れません。
それに、ステーブルコインは本来、そのコインの発行元を信用する必要がありますが、今回のHuobiのやり方だと、どれか一つが信用を失ったとしても、他のコインへの乗り換えが可能になります。
そうなれば、投資家たちは安心してステーブルコインを使うことができますし、このやり方ですと発行元を信用するというよりも、それを取引する取引所を信用することになります。
そうなれば、DEX(分散型取引所)に移行する際も、信用元が取引所になるので、スムーズに移行できるのではないかと考えられます。
まだまだ取り組み始めたところではありますが、単に仮想通貨の動きだけを見るのではなく、独自トークンの動きも見ていくと、面白いのではないでしょうか。
中国取引所のまとめ
中国の取引所は、厳しい規制に苦しみながらもそれぞれに独自の形を作り、取引を続けています。
日本からも多くのユーザーが、多種多様なアルトコインを求めて登録しているのが現状です。
ただ、安全面では少々不安が残りますし、国内の取引所のようにクラッキングがあった時の保証はなく、投資家保護をしてくれるわけではありません。
ですが、日本の取引所のように、金融庁の言い成りになっているのではなく、抜け道を探して規制をかいくぐろうとしている姿勢は、中国という国のしぶとさそのものでもあると思うのです。
実際に華僑の人々は、そのしぶとさと人的なネットワークで今の地位を築いているわけですから。
今回取り上げた独自トークンの道を開拓したのはBinanceであり、そのBinanceは基盤を中国からマルタに移しています。
独自トークンは最初、取引量の割引がメインでした。
それがいつしか手を変え、品を変えて、今ではその取引所の株を取得するような形にまでなっています。
事実、BNB(Binance coin)は、全仮想通貨の中でも10位前後に位置する時価総額になっています。
今後も独自トークンは、様々に形を変えて取引所のサービスとして発展していくでしょう。
その形を作っていくのは、厳しい規制に縛られている中国の取引所から始まるのかも知れません。