
仮想通貨の情報を調べていくと必ず出現する「トークン」というキーワードですが、トークンと言っても種類は様々あります。
「仮想通貨とトークンって一緒じゃん」という声も上がってきそうですが、結論から言えば仮想通貨とトークンは違います。
分かりやすく言えば、仮想通貨は独自のプラットフォームで動く通貨であり、トークンは仮想通貨のプラットフォーム上で開発された仮想通貨ということです。
もっと言えば、仮想通貨はビットコインや、イーサリアム、リップルなどを言い、トークンはザイフトークンや取引所トークンです。
本記事では、仮想通貨とトークンの違いを踏まえて、トークンについて徹底的に解説しますからぜひ参考にして下さいね。
トークンとはそもそも何か
トークンとは大まかに分けてしまえば「仮想通貨」の一部です。
IT用語では「これ以上は崩せない最小単位」を指し、物やサービスと交換できる「代替貨幣」という意味を持ちます。
トークンは個人や会社で自由に発行できるものですが、同時にその会社・個人が提供するサービス内でないと有効ではありません。
みなさんが普段利用している「楽天」や「amazon」のポイントなどもトークンに含まれます。
つまり、トークンはポイントカードとも似た役割を持っているということですね。
仮想通貨とトークンの違い
仮想通貨はビットコインなど独自のブロックチェーンで発行・流通していますが、トークンの場合は独自の技術でなく、もともとあったブロックチェーン技術を使って発行されるのです。
例えば、イーサリアムのプラットフォームで作られる「ERC20」や「ERC223」などのトークンが有名どころと言えるでしょう。
つまり、トークンの大元は仮想通貨ですが、トークンはそのブロックチェーン技術を借りて発行されています。
トークンの特徴
トークンはいくつかの種類に分けることができますので、それぞれ見ていきましょう。
アセットタイプ
アセットタイプで作られるトークンは、ブロックチェーン開発元が供給する量を設定することが可能です。
ほかの通貨をプラットフォームとして使用しているものであり、「トークン」とはおおむねこのタイプになります。
また「株式」に似た性質を持っています。
カレンシータイプ
カレンシータイプのトークンは、あらかじめ設定されたルールにのっとって供給量は増えていくようにプログラムされているトークンです。
一般的に「仮想通貨」と呼ばれているトークンがこのタイプです。
仮想通貨タイプ
仮想通貨タイプのトークンは、円やドル、仮想通貨との交換を前提として作られたトークンです。
もちろん購入すれば決済もでき、通貨のように利用することもできます。
日本でも根強い人気があるリップルもこのタイプですね。
会員権タイプ
会員権タイプは、一定の量のトークンを持つことで、サービス優待を受けることが可能です。
取引所でトークンを購入する際に手数料が割引になるサービスも受けられますが、いわば「株主優待」のようなものでしょうか。
つまり、取引所で発行されるトークンが会員権タイプに当たります。
ファンドタイプ
ファンドタイプは、発行会社の事業成果によって配当が受けられるトークンです。
株式に似ていますが、保有量に応じて会社の経営に関係することができないという点が大きく異なります。
プリペイドタイプ
プリペイドタイプは、物やサービスを利用するときに使われるトークンです。
いわば「プリベイトカード」と呼ばれるタイプですね。
トークンと言えばこの通貨3選!
ザイフ(ZAIF)トークン
ザイフトークンは、テックビューロ―が発行しているトークンであり、将来性の高いトークンとも言われています。
企業トークンとしては参入が早く、また会社(テックビューロ)の将来性も高く見込めるからです。
ZAIFトークンのイベントも積極的に開催しており、代表・朝山貴生氏の才能も高く評価されています。
2016年にはzaifの宣伝を兼ねて「ビットガールズ」というテレビ番組を手がけていましたし、人気ブロガーがザイフトークンに注目し、買い増し宣言をしたことで話題になりました。
そのために2017年8月ZAIFトークンの株が急上昇して一躍有名になりました。
朝山氏はTwitterで情報発信も行っており、難しい仮想通貨についても正確な情報を提示してくれる頼りになる存在でもあります。
また、朝山氏はNEM.io財団の評議会員にも選ばれ、社会的な信用度も高まっています。
ただZAIFはファンも多いのですが、サイトが重くなりすぎて発注ボタンを押してもなかなか作動しないというデメリットもあります。
一方チャットなどが盛り上がっていますので「つい見てしまう」というユーザーも多いようです。
BIX(ビックス)トークン
ビックストークンは、海外取引所「Bibox(ビボックス)」がオリジナルで発行しているトークンです。
2018年1月にはプレセールから上場した後、なんと4倍にも価値が上昇しました。
Biboxの創業チームは一流のブロックチェーンを作り出した人たちであり、OKCoinの設立者とHuoBi.com(中国で最大のビットコインプラットフォーム)創業メンバーからなっています。
ビットストークンを保有していると
- 取引手数料が最大50%まで割引
- 取引所利益のうち45%~67.5%に相当する配当金がもらえる
などの特典も多いので、所有する喜びも大きいでしょう。
QASH(キャッシュ)トークン
キャッシュトークンは、国内仮想通貨取引所「リキッドバイコイン」(旧QUOINEX)を運営しているQUOINE社が発行のオリジナルトークンです。
世界中の仮想通貨取引を集める「LIQUID(リキッド)」での取り組みで、基準になる通貨として作られました。
ICOを開催したときにはわずか3日間で124億円を調達できたことでも知られ、あまりの資金調達の速さに一気に世間の注目が集まるところとなりました。
2018年まではイーサリアムのプラットフォーム技術で動いていましたが、2019年にいよいよ「LIQUID(リキッド)」のプラットフォームも完成したことで、さらに認知度が高まっています。
信頼性も高く、これまでは日本の取引所では購入できなかった銘柄も購入可能になりました。
キャッシュトークンは金融庁の厳しい審査をクリアして上場も果たしていますから、その点でも安心です。
事業計画もきちんと発表されており、途中で頓挫・失敗する確率も低く、海外からも信頼のおけるトークンとして知られています。
流動性のない売買ができることも魅力で、
- ほかの国ならもっと安く買えた
- ほかの国ならもっと高く売れた
という後悔をしなくて済みます。
結局トークンを購入するのは良いのか悪いのか
トークンのメリットは、発行する費用が株式と比較すると破格の値段であり、独自で発行できるところにあります。
トークン発行により個人に購入してもらって資金を調達することを「ICO」といいますが、企業や個人は株式より簡単にお金を集めることができるわけです。
東南アジアのスタートアップ企業「Omise」は、ICOで2,500万ドル調達したことからも、非常に有効な方法であることがわかります。
トークンを活用したプラットフォームではオリジナルの経済圏が発達する可能性もあり、もっと多くのユーザーがトークンを利用すれば、今後ますますトークンの価値は上がり、プラットフォームのサービスも豊かになっていくことが期待できます。
しかしながらトークンは発行元が信頼できる会社かどうかというのが重要であり、発行元の企業の経営が立ち行かなくなった場合には、せっかく購入したトークンがまったくの無価値になる確率も否めません。
そして基本的にはトークンは決められた範囲でしか使うことができません。
限定した利用方法しか選択肢がないというのはデメリットと言わざるを得ないでしょう。
またトークンを発行する費用は安く、株式のように配当金を決めることが義務化されてはいませんので、詐欺めいたトークンを発行する会社も多いのが実情です。
購入する際は、信頼のおけるトークンを、しっかりと調べてよく見定めたうえで行うのがいいでしょう。
トークン発行時に発行される「ホワイト・ペーパー」にはトークンの概要や今後の展開についての内容が詳しく記載されています。
購入時には必ずホワイトペーパーを念入りに確認するようにしましょう。
トークンを購入する際の注意点
ここからは、実際にトークンを買う際にどこをチェックすればいいか、注意するべき点について見ていきましょう。
そのトークンが上場しているか?
残念ながら仮想通貨取引所に上場していないトークンは、信頼度も低く、購入した後に売却したくても難しくなります。
トークンは仮想通貨取引所に上場してこそ価値が生み出されます。
自分の買いたいトークンが上場しているかどうかわからない場合は、「コインマーケットキャップ」や「コインゲッコー」などのサイトで上場の有無がチェックできるので活用しましょう。
大手取引所で利用できるトークンは当然信頼度も高いのでおすすめです。
将来性のあるトークンかどうか?
トークンを購入する際に重要なのは「将来もっと価値が上がるかどうか」という点です。
トークンはそもそも事業を行うために資金調達する手段でもあるため、事業が成功すればユーザーにも還元されます。
ですから、
- どういった事業をするために資金を調達するのか
- 将来的にどんな事業展開をするか
など、トークンの将来性を見極めるのはとても大切ですからホワイトペーパーで確認するようにしましょう。
トークンの発行元が信頼できるかどうか?
トークンが上場しているかも大事なチェックポイントですが、それだけではまだ足りません。
上場しているトークンでも詐欺目的で開発されていたり、事業失敗の危険性をはらんでいるものもあるので、必ずどこの会社が発行しているトークンか確認しましょう。
大手海外取引所であるバイナンスやクーコインなどが発行するトークンならば、リスクは低く価値が上がる可能性も高いと言えます。
トークンの今後の将来性は明るい?暗い?
では、トークンの今後の将来性はどのように考えたらいいのでしょうか?
まだまだ発展途上な仮想通貨ではありますが、ゲーム内の共通通貨として利用されたり、楽天やAmazon、LINEなど国内でも有名な大手企業では独自の経済圏を有するプラットフォームを開発しています。
トークンは手軽に発行できる分、買う側もハイリスク・ハイリターンを覚悟しなくてはいけませんが、手数料割引などと言ったお得なサービスを受けられるトークンもあります。
ですから、トークンの将来性はまさに仮想通貨全体の発展に左右されるといっても良いでしょう。
トークンのまとめ
トークンを購入する際には、将来価値が無くなる可能性があるというリスクに気をつけなければなりません。
しかし、将来性有望なトークンを発見し価値が上がれば、おのずと資産を増やすこともできます。
国内で言えば「ベルコイン」などが注目されていますが、購入する際には必ずホワイトペーパーや会社概要、将来性があるのかどうかなどをきちんと確認をしてから購入するようにしましょう。