仮想通貨バブルは本当に終わったのか?過去の歴史から今後を考える

インターネットに限らずテレビでも話題となった仮想通貨バブル。

しがないサラリーマンが自身の生涯賃金よりも多い金額を2年そこらで稼ぎ出したことが話題になりました。

乗り遅れてしまったり、このバブルで損害を出した方の中にはバブルの再来を期待している人も大勢いるでしょう。

そこで今まであった通貨バブルをおさらいしてバブルが起きる仕組みを理解し、次の機会があれば見逃さないように備えましょう。

仮想通貨にまだチャンスが眠っています。

バブルを見逃さないために必要な知識や考え方も解説しますので是非読んで仮想通貨長者の第一歩を踏み出してください。

仮想通貨バブルとは

仮想通貨バブル

インターネットを活用して誰でも安全に利用できる実態のない通貨として活躍が期待されている仮想通貨。

2009年に最初の仮想通貨が生まれた頃には通貨として誰にも見向きされなかったものの、実際に取引に使われたり金融機関での取り扱いが始まるようになると一気に注目されるようになりました。

投機目的で売買されることも増え、ことあるごとに価格が高騰し何度もバブルを形成してきました。

その中でも2017年に起きたバブルは1ビットコインが200万円を突破するほど大きなものになり、その年を代表する出来事として記憶に新しいところです。

仮想通貨バブルが他のものと違うのは、バブルの形成から破綻までが短期間であるところ。

仮想通貨市場が小さかった頃は一週間そこらで価格が何十倍にもなるバブルが発生していました。

またバブルを重ねるごとにバブルの最高額が高くなっています。

2017年のバブルを境に利用者は3割から4割減少しましたが、それでもバブル発生前より仮想通貨を利用するユーザー数は増えています。

そのため、今後バブルが発生することがあれば今まで以上に大きなものになると考えられます。

今まで仮想通貨バブルの背景

仮想通貨バブル

これまでの仮想通貨市場ではビットコインを中心に4回ほど歴史的な価格高騰と急落を経験しています。

それぞれのケースについてバブルの特徴と原因を見ていきましょう。

2011年6月:最初期のバブル

初めてビットコインと商品(ピザ)が好感されてから約1年後の4月に突如としてビットコインの価格が上昇し始めます。

2011年4月から始まった急騰は2ヶ月ほど続き、最終的には2ヶ月前の30倍近い29.6ドルの高値を付けます。

それまで1ドル程度で取引されていたビットコインがこれほどの勢いで値が動いたのはマスメディアで取り上げられたためです。

アメリカの著名な情報誌TIMEで大々的にビットコインが紹介され、それを見て興味を持ったネットユーザーが一斉に購入したために価格が釣り上がったと考えられています。

その後は急激に値を下げて、同年12月には3ドル弱にまで落ち込みます。

この1年で上昇した分のほとんどを、その年で失ってしまうという乱高下振り。仮想通貨の価格は安定しませんが、この当時は通貨の発行量が僅かだったため今以上の荒波だったんです。

2013年4月:キプロス危機に端を発した超短期バブル

2012年末にFBIのビットコインに関する調査が流出したり、最初の半減期を迎えるなどビットコインの存在感が増してきたこの時期。

さらに、2013年4月に起きたキプロスの金融危機ではビットコインが多くの人々の信任を受け始めていることを世界に知らしめます。

ギリシャ危機に端を発した金融危機のひとつがキプロス危機(キプロス・ショック)です。

キプロス・ショックとは、2013年のユーロ圏によるキプロスへの金融支援において、支援の条件としてキプロスの全預金に最大9.9%の課税を導入することを2013年3月16日にキプロス政府とユーロ圏側が合意したことに始まる金融危機のことである。

引用:Wikipedia

キプロスの銀行が抱えていた債権の多くが焦げ付き回収不可能となっため、キプロスはユーロに支援を求めました。

ユーロは支援の条件として銀行預金に9%課税することを要求しました。

そして2013年3月16日にキプロス政府とユーロが、この条件で支援に合意したことが伝えれます。

これを聞いたキプロス国民は大混乱し、銀行のATMは各地で現金が無くなり取り次ぎ騒ぎが起きます。

国内通貨は信用を失い、代わりにビットコインを購入する事態に。

この結果、2013年初頭には13ドル前後だったビットコインは、4月9には230ドルという高値を記録します。

半月ほどの短期間で18倍も価格が上昇しましたが、4月6日にキプロス政府が打ち出した金融政策が功を奏し事態が収束すると、数日後には50%以上下落しました。

2013年12月:中国大企業の選択が生み出したバブル

ビットコインのチャート

継続して100ドルを行ったり来たりしていた、2013年のビットコイン。

しかし12月に入ると爆発的に値を上げます。12月4日には、このバブルの最高値1147ドルに到達。

しかしこのバブルも他のものと同様、頂きに届いた後は急降下します。ただ、50%ほど下落した後は80%程度まで値を戻しました。

そこから再度値を落とし始め、1年以上下落傾向が続きました。

このバブルの引き金となったのは中国のインターネット企業「百度」が決済サービスにビットコインを使った支払いを加えたためです。

ビットコインの利用が増えるだろうという見込みから、中国でビットコインを買い漁る動きが一気に盛り上がりました。

この頃の中国の金融市場は非常に加熱しやすく、この件でも投機熱が加熱しすぎて中国当局の目につくことになります。

その結果、12月中に中国国内の金融機関におけるビットコインの取り扱いが規制されることになりました。

これを受けてビットコイン市場は急速に冷え込み始めバブルの終焉を迎えます。

2017年12月:史上最大のビットコインバブル

仮想通貨バブルのチャート

2016年末頃は投機目的の参入者が増えビットコインが乱高下していた時期でした。

Bitfinex取引所のハッキング騒動がまだ記憶に新しいにもかかわらず勢いよく値が上昇し、2016年の12月にはわずか1ヶ月の間に価格が2倍になります。

しかし1月に入るとすぐに急落。

原因は中国当局が国内の銀行に対して加熱した仮想通貨取引の引き締めを命じたためとされています。

2017年に入っても値動きは激しいままながら、右肩上がりで上昇していきます。

この頃の目立った動きには、国内最大級の仮想通貨取引所とされたbitFlyerやcoinCheckが顧客拡大のために積極的にTVCMやアフィリエイトプログラムを利用し、仮想通貨取引に参加するよう呼びかけたというものがあります。

その中には著名ブロガーによるサポートもあり、仮想通貨市場に参加する初心者が目立ちました。

仮想通貨以前に金融商品に関する知識を持たない層の大量参入は、今から見るとバブルの火種だったことが分かります。

通貨価値を正しく判断できないユーザーが多く参入したために、ビットコインの価格が適正値以上に上昇したのです。

過去日本で起きた株や土地バブルでもプレイヤーの急激な増加はバブル崩壊の前触れでした。

2017年初頭からバブルはすでにくすぶり始めていたのです。

2017年中期以降もビットコインの価格は一貫して上昇していきます。

NHKを始め大手マスメディアが連日連夜、「注目の新通貨」「市場から信頼を得た」と大々的に持ち上げたのを覚えている人も多いでしょう

さらに国内大手IT企業であるGMOが通貨取引所を開設するなど、「仮想通貨は本物だ!」と印象づける出来事が次々に起きます。

これを受けて新規参加者は益々増えていき、それがさらなる価格高騰を招くというバブル的循環を作り出しました。

この時期、主力通貨であるビットコイン以外の仮想通貨でも多くのミニバブルが起きています。

目立ったのcoincheckで新規に取扱が決まった通貨で起きたバブルです。

1月未満の極短期で弾けてしまうものでしたが、「coincheckが扱う仮想通貨は高騰する」という認識をプレイヤーに植え付けるには十分な出来事でした。

そして同年の12月17日には史上最高額である2,227,388円を記録します。

しかしそこから価格は下落を始め、2018年1月30日には約50%減の1,147,903円にまで落ち込みます。

史上最大のバブルの崩壊を招いた原因のひとつが新規プレイヤーが参入しなくなったことです。

仮想通貨に限らず投機の場に参加するプレイヤーの数は限られています。

現在の価格で通貨を購入するものがいなければ、通貨の買い手がいません。

ゲームに参加している者はすでに通貨を持っていますから、値が上がるのを待っている状態です。

業を煮やしたプレイヤーが利益確定のため仮想通貨を手放すケースが増えますから、通貨価格は下がります。

それを見て不安に駆られたプレイヤーが売りに続くと、価格が急落することに。バブルが出来る途中で参加したプレイヤーは初心者がほとんどですから、価格が下落することで気が動転して一度に通貨を手放してしまい下落に拍車をかけます。

一夜にして築かれた城は酷く脆いものです。

ビットコインは実体経済との裏付けが、まだまだ薄かったと思い知らされる出来事でした。

仮想通貨バブルが起きた後、価格下落以外に何が起きたのか?

仮想通貨バブル

仮想通貨バブルが起きた後、当然価格の大暴落が起きましたが混乱はそれだけに留まりませんでした。

現在もその余波は続いており、企業や個人を苦しめています。

どのような被害があったか3つほど紹介していますので、仮想通貨バブル後はどうなるのか確認してください。

また今後のビットコイン価格推移についても簡単に解説しています。

ビットコインの価格が暴落

ビットコインの価格が暴落した2019年1月26日の時点におけるビットコインの価格は1ドルあたり398,856円でした。

バブル絶頂期の2,227,388円に比べると約82%下落しました。

所有するビットコイン1枚あたり170万円が吹き飛んだわけですから、当事者には相当の衝撃だったでしょう。

時価総額も同様に落ち込んでいます。

割合でみると約78%減額しました。

このビットコインの価格下落は「プレイヤーの激減」などさらなる刺激を招きます。

仮想通貨市場から多くの人が撤退

仮想通貨市場から多くの人が撤退したバブル崩壊とともに多くのプレイヤーが仮想通貨お見限り市場を去っていきました。

それを反映しているのがビットコイン口座のの減少です。

最盛期には80万以上あったビットコイン口座が現在では43万ほどになっています。

およそ30%の利用者がビットコイン市場から去った計算になります。

ビットコインは通貨ですから利用者が減るということはビットコインの価値に直接影響します。

利用者の減少するたびにビットコインの価格は下落するので、それがさらなる利用者離れを引き起こすことに繋がりました。

現在もこの負のスパイラルは解消されていません。

マイニング利益の減少

マイニングが採算割れするようになったビットコインの価格が下落するとマイニングによって得られる利益も共に減少します。

しかしマイニングにかかる維持費はそのままなので、ビットコインの価格がマイニング行為の採算ライン以下になると、マイニングすればするほど赤字が膨らんでいく結果になります。

このため多くのマイニング事業者が撤退を余儀なくされました。

2019年1月時点においても、大手IT企業のGMOやDMMのマイニング事業は凍結状態です。

マイニング装置を撤去しても設置場所の賃料は長期契約しているため、すぐには事業を撤退できない赤字垂れ流しの状況が続いています。

採算性を考慮しながら一部の装置を可動させ、価格が下落したが仮想通貨のマイニングで損失を少しでも補填を試みるところもありますが状況は厳しいままです。

価格動向ですが、2018年12月から2019年3月にかけては40万円前後で安定しています。

バブルが始まる前の安定期の価格が5万円~6万円ですから、それに比べるとまだ高いことになります。

しかし、以前に比べてプレイヤーの数が増えていることを考えると、その当時の価格まで落ちるとは考えにくいです。

また仮想通貨を取り込んだ投資信託が上場を果たせば一気に通貨としての信用が増し、バブル期と同様に再び参入者が増えるという可能性は常にあります。

仮想通貨を見限ったプレイヤーはほとんど市場から撤退していますし、仮想通貨に期待する者たちだけが残っているとすれば、今後の大きな価格下落は起きにくいでしょう。

仮想通貨バブルで得した人、損した人はバブル崩壊後の末路

仮想通貨バブル

仮想通貨バブルは勝者と敗者を生み出しましたが、その程度はドを超えたものでした。

勝ち組の末路

ある個人投資家は2016年に100万円の元手で仮想通貨投資を始めましたが、2017年には100万が3億円にまで膨らんでいました。

バブル崩壊前に上手く売り抜けた彼は2年足らずで億を超える資産を築いたのです。

仮想通貨バブルは、このような億万長者を全国に何人も生み出しました。

まさに青田買いに成功した者たちと言えるでしょう。

負け組の末路

一方、波に乗れなかった人たちもいます。

バブル崩壊間近の2017年12月頃から仮想通貨市場に参加したプレイヤーの多くは短い間だけ夢のような気分を味わった後、大暴落に遭い資産を溶かしました。

酷いケースではレバレッジをかけていたために投資した資金以上に財産を失った人もいました。

彼らはいわゆる「天井を掴んだ」プレイヤーで、バブルの幕引きには必ず生まれる悲劇のひとつです。

仮想通貨バブルはこれから起きるのか?今後について

仮想通貨バブル

通貨バブルの鍵は過去のバブルを振り返れば自ずと見えてきます。

過去のバブルで目立つのか、大手金融機関やIT企業が仮想通貨を事業に取り込んだ後に新規参入者が増え、一気にバブルになるパターンです。

2013年のバブルでは中国の大企業Baiduが支払いに仮想通貨を選択可能にしたことが発端になりました。

今後注目される動きとしては仮想通貨を組み込んだ投資信託が証券取引所で認められることです。

もし認められれば仮想通貨の取引が今より活発になることが期待されますから、仮想通貨価格の高騰を見越して一気に新規プレイヤーが増えるでしょう。

プレイヤーの増加は価格の高騰につながり、それがさらに新たな参入者を引き寄せ価格上昇のループとなればバブルが再来する可能性は高いです。

仮想通貨バブルに関するまとめ

仮想通貨に限らず金融商品で大きく儲けたいと考えるなら、誰もが見向きしない商品を低価格のうちに購入する必要があります。

2017年のバブルで億万長者となった方たちも、価格が高騰する前の2016年の段階でビットコインを大量に購入していました。

現在仮想通貨バブルははじけ、その価値はバブル期の3割以下にまで低下しています。

しかし代替え通貨として期待する声は依然としてあり、決済システムに利用する動きは続いています。

仮想通貨バブル長者を見習うなら、今こそ買い時なのかもしれません。

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