
匿名性が高いとして有名な仮想通貨Verge(バージ)ですが、ツイッターのフォロワー数は30万人を超えるなど多くの人から期待されている仮想通貨ですね。
過去には51%攻撃を受けたこともあるVergeですが、近年は安全性を強化し、Vergeを中心とした事件は起きていないコインです。
他にもVergeには多数の特徴がありますが、ではVergeとは一体どんな仮想通貨なのか、wiki的基本情報と特徴、欠点も踏まえながら見ていきましょう。
Verge(バージ)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | Verge(ヴァージ) |
トークン名 | XVG |
公開月 | 2016年2月(2014年にDogecoinDarkという名前で公開後改名) |
開発国 | アメリカ |
開発チーム | Verge Currency |
開発者 | Justin Sunerock |
発行上限 | 16,555,000,000 XVG |
発行枚数 | 15,172,086,051 XVG |
アルゴリズム | Lyra2rev2、Scrypt、X17、blake2s、およびmyr-groestl |
公式HP | vergecurrency.com |
ホワイトペーパー | Vergeのブラックペーパー |
@vergecurrency | |
@VERGEcurrency | |
vergecurrency community | |
TelegramID | Verge Currency |
YouTube | Verge Currency |
Verge(バージ)とは/開発された目的
はじめに上記の動画はVergeのことがよく分かるVergeJapanが公開している動画ですので、ご覧下さい。
Vergeは、元々Justin Sunerockが2014年10月9日にDogeCoinDarkという名称で開発されていましたが、2016年に現在の名称であるVerge(ヴァージ)に改名し、展開を開始しました。
Vergeの運営は何千人ものボランティアコミュニティのメンバーによって支えられています。
そして、Vergeが開発された目的は、匿名性・透明性・オープンソースを重視した仮想通貨の開発で、匿名性はこの仮想通貨の大きな特徴とも言えます。
従来の仮想通貨だと利用者のアドレスや送金・受取といった取引記録が公開されてしまうため、プライバシーの保護が不十分でした。
その欠点を補完する目的で開発されたのがVergeです。
もちろんVergeのプラットフォーム上では、オープンにしても問題ないものはオープンにすることができるよう切り替えることも可能です。
その匿名性から後述しますが、アダルト関連の企業との提携も行われている仮想通貨でもあります。
Verge(バージ)の特徴/メリット
Vergeの特徴として、
- 匿名による取引
- 決済スピードの速さ
- コミュニティの層の厚さ
- 5つのアルゴリズム
が挙げられます。
匿名による取引
まず匿名による取引はVergeの最大の特徴の一つです。
前の項目でも少し触れましたが、多くの仮想通貨はその特性上利用者の取引内容(どこへいくら支払ったか、受け取ったか)、ブロックチェーンと呼ばれる利用者共通の帳簿上に記録されます。
その記録を利用者全員で見ることができることから取引の透明性や仮想通貨そのものの信用の担保となっているという面があります。
しかし、その透明性ゆえにプライバシーの欠如が以前から指摘され、問題にもなっていました。
その問題点に着目し開発された経緯を持つVergeはThe Onion Router(Tor)と言うこちらでは通信内容は隠さず、接続経路のみを匿名化する技術とThe Inbisible Internet Project(i2P)という送金内容も匿名化する技術を組み合わせて、プライバシー保護に重点を置いた技術の開発を行ってきました。
補足として、Torは動いた金額のみが表示される技術でブロックチェーン上にには金額のみが表示されます(どこからどこへいくらか動いたかの記録はされています)。
Torは更に進んだ技術で、送金元、送金先、取引内容、さらにはIPアドレス(ネットワークに接続した機器に割り振られる背番号のようなもの)までも匿名化できる技術です。
これらによりVergeのブロックチェーン上では記録されているものの、どういった取引があったか利用者全員で見ることができなくなるという仕組みを持っているのが匿名による取引の特徴です。
決済スピードの速さ
決済スピードの速さもメリットであり特徴です。
ブロックと呼ばれる帳簿のページのようなものを作るスピード(ブロック生成速度)が0.5分前後(ビットコインの20倍の生成速度)のため、取引の遅れがまず起きないようになっています。
それに加えて送金時間も約5秒で完了し、ビットコインが1時間程度かかるのに比べ、非常に高速で送金できるというメリットがあります。
このスピードの速さの担保となっているのが、独自技術Simple Payment Verification(SPV)で従来のようにブロックチェーン全体をダウンロードして検証するのではなく、軽量なブロックのヘッダー部分のみのダウンロードで完了するという技術です。
例えるなら、従来は帳簿全ページを書き写していたのに対し、SPVは内容が少ないページの冒頭部分だけを書き写して次に進めるという仕組みとなっています。
この送金速度や決済スピードは数ある仮想通貨の中でもトップクラスです。
コミュニティの層の厚さ

出典:バージリスク
3つめのコミュニティの層の厚さですが、他の仮想通貨に比べてもコミュニティが活発となっています。
多くの仮想通貨があくまで為替取引の道具になってしまっているのに対し、Vergeは多くのボランティアが開発に参加し、コミュニティにも積極的に関わりを持っています。
有志によって作られたキャラクター「バージリスク」(上記写真のゆるキャラ調の青い爬虫類忍者)の公式採用が行われたり、Vergeの通貨による投げ銭・チップ制度によって活発なコミュニティを形成しているという側面もあります。
Vergeへの支持者が多く、支持者達が積極的に動いているというのが他の仮想通貨にない特徴と言えます(あるとすれば日本のモナコイン位ですね)。
5つのアルゴリズム
最後の5つのアルゴリズムですが、Vergeは
- Scrypt
- Lyra2rev2
- blake2s
- my-groestl
- X17
の5つのアルゴリズムを採用しています。
上記の5つのアルゴリズムで形成されたアルゴリズムの体制をマルチアルゴリズムマイニングと言います。
これにより様々なデバイスからマイニングが可能となることでVerge自体が活性化されるというメリットもあります。
さらに、マイニング報酬の差別がなくなることやスケーラビリティ問題と呼ばれる仮想通貨が取引通貨として使用される場面が増えることで、データ処理が追い付かなくなってしまう問題の緩和にも寄与しています。
この他、あらゆるOSのウォレットがあることで様々なデバイスによる決済ができるというメリットも挙げられます。
このように匿名性が高く、参加しやすい懐の広さがVergeの特徴やメリットと言えます。
Verge(バージ)の欠点/問題点
Vergeのメリットが多数ある中で、欠点や問題点ももちろん存在します。
それはVergeの安全性です。
事実、2018年にVergeの安全性を脅かす事件が起きました。
同年の4月、5月にVergeへの51%攻撃(※1)が行われいずれも相手が成功してしまいました。
この51%攻撃とは悪意あるグループや個人がネットワーク全体の採掘速度の 51%(50% 以上達成できていればいい)を支配し、取引をコントロールしてしまう違法行為です。
これにより不正な取引が容認され、正しい取引が拒絶されてしまうことすらあるのです。
例えば、AさんからBさんに送金するはずが、Aさんから悪意のある第3者へ勝手に送金先を変えてしまうようなことです。
Vergeは、5つのアルゴリズムを使い、相手のコントロール下に落ちない工夫がされているのにも関わらず攻撃を受けてしまったのは、Vergeの送金スピードの速さが関与しているといわれています。
前の項目でもお話ししましたが、Vergeのブロックチェーンのダウンロードを一部しか行わない技術(SPV)があだとなってしまい、偽の記録が大量に生成される攻撃を受け、偽物が不十分なチェックによって本物と間違われてしまったことが関与しているようです。
ただ、こういった事件があったものの、それ以降は適切な処理が行われたためか2019年現在、Vergeへの51%攻撃成功は発表されていません。
Vergeの安全性にやや問題があるという見方もありますが、そういう経験をしたからこそ、より危機管理ができるようになっているという見方もできます。
しかし、Vergeは麻薬の売買など不正取引の温床になるという指摘もあるため、そういった問題点に対しても適切に対応していくことが望まれています。
実はVerge(バージ)こんな企業と提携しています!

出典:Verge
現在大企業との提携はありませんが、Verge(の特徴である送金の匿名性を利用したサービスとの提携を積極的に行っています。
2018年4月にオンラインポルノプロバイダMindGeekとの提携を果たしたほか人気アダルトサイト、Pornhubとの提携も行っていることから、匿名性が望まれる様々なサービスと提携を深めていく可能性があります。
Verge(バージ)の評判
Verge(ヴァージ)の評判は、コミュニティの盛り上がりもあることから人気があります。
決済も早いことから利便性の良さを評価するTwitterもあります。
対応仮想通貨340(?!)を越える、噂のマレーチャンいっていきました。
普通に美味しかったです。
そして、何気に #マレーチャン 初の #Verge 決済だったもよう。
クレジットカード決済より早いんじゃなかろうかというサクサクっぷりでした。 pic.twitter.com/mz6Dv9x9AK— AyatoYu (@aya01april) 2018年7月17日
また、欧米以外での仮想通貨取引所で積極的に採用されており、最近では韓国でも取り扱いが開始されました。
韓国の取引所Bithumb(ビッサム)にVerge(ヴァージ/XVG)が上場!#ニュース #取引所 #仮想通貨 #暗号通貨 #Bithumb #ビッサム #韓国 #Verge #ヴァージ #XVG #WeShowToken #WET https://t.co/TgydfGoLay
— BD@新時代の金融メディア (@bitdays_jp) 2018年11月29日
Verge(バージ)が購入できるおすすめの取引所3選

出典: CoinMarketCap
Vergeが購入できるおすすめの取引所は国内にはないため、海外取引所で購入する必要があります。
Vergeを購入する際のおすすめの海外取引所は以下の3つですね。
- BitMEX(ビットメックス)
- Binance(バイナンス)
- Bittrex(ビットレックス)
BitMEX(ビットメックス)
まず、Vergeを購入する際におすすめの海外取引所であるBitMEXは香港の取引所です。
おすすめの理由として、ホームページが日本語で表示されているので、分かりやすい(取引は日本語ではありません)点とレバレッジ(実際の手持ち資金よりも多くの取引ができる)が100倍も可能という点です。
多くの海外取引所は日本語非対応で、目的のページにたどり着くのも一苦労ということも少なくありません。
しかし、BitMEXは日本語表記があるので、最低限のところまでは簡単にたどり着くことができます。
少しでも、日本語に対応しているのは大きなメリットですし、おすすめのポイントですね。
Binance(バイナンス)
続いて言わずと知れた世界最大の仮想通貨取引所バイナンスです。
大きな金額を取引した場合手数料の金額は軽視できません。
そんな時に多く取引を行うと割引が得られるというのは、利益をたくさん出すうえでも非常に重要です。
そう言った意味でおすすめしたい取引所と言えます。
Bittrex(ビットレックス)
3つ目のBittrexも、多くの取引量があるアメリカの取引所です。
世界有数の仮想通貨取引所で仮想通貨全体の取引量が多く、種類も豊富なことがVergeを軸に他の通貨との為替取引を行うのにメリットがある点がおすすめです。
このように海外の取引所のみの紹介となってしまいましたが、日本語対応や日本の市場以上の取引金額量など国内市場にも引けを取らない魅力を持っています。
Verge(バージ)の今後の将来性まとめ
Vergeの特徴をまとめると、以下の4つでしたね。
- 匿名による取引
- 決済スピードの速さ
- コミュニティの層の厚さ
- 5つのアルゴリズム
以前は51%攻撃を受けたり、不正取引の温床になるという問題も指摘されていますが、それを乗り越えるだけのコミュニティの層の厚さや決済の迅速性、そして匿名性など従来の仮想通貨には見られない特徴をVergeは持っています。
日本でもVergeを支持する人は多く、VergeJapanまで結成されています。
とはいえ、匿名性が高いという点には賛否両論ありますね。
例えば、Dash、Monero、Zcashも同じく匿名性が高い仮想通貨として有名ですが、Moneroに関しては匿名性の高いが故にコインチェックから上場廃止になったほどです。
しかし、Vergeは匿名性が高くても、切り替えができる為、今後の将来性は期待できる可能性はありますね。