
仮想通貨の世界の見取り図は日々刻々変化しています。
例えば、以前は個人でも十分マイニングできた通貨が、今やマイニング不可能になってしまったり…短期間で数十倍といったレベルで相場が乱高下したり…といったことも珍しくありません。
そんな中、まだ個人でもマイニングが可能で、さらに青田買いできる可能性も期待できる通貨の一つがモネロです。
ただし、モネロには独自の魅力やメリットが多々ある反面、マイナスイメージや懸念材料も少なくありません。
そこで今回は、仮想通貨界の注目株の一つであるモネロについて、順を追って分かりやすくまとめてみました。
Monero(モネロ/XMR)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | Monero(モネロ) |
トークン名 | XMR |
公開月 | 2014年4月18日 |
発行上限 | - |
発行枚数 | 17,232,205 XMR |
公式サイト | https://web.getmonero.org/ |
ホワイトペーパー | モネロ(XMR)のホワイトペーパー(英語) |
@monero | |
- | |
Monero community | |
TelegramID | Monero XMR |
YouTube | Monero |
Monero(モネロ/XMR)とは
2014年4月公開の匿名仮想通貨
「Monero(モネロ)」とは、2014年の4月に公開された匿名性の高い仮想通貨です。
モネロという名前は、エスペラント語で「硬貨」を意味する「monero」に由来しています。
ちなみに、モネロの通貨単位は「XMR」、運営元は「Monero Project」です。
世界的な流通量も増加傾向にある
通貨供給量の上限は18,400,000XMRに設定されています。
モネロは、世界的な取引量も増加傾向にあり、現在注目されている仮想通貨の一つなのです。
残念ながら、モネロは現在、国内の取引所では売買されていません。
世界的に知名度が高く、日本でも人気がある
しかし、モネロは匿名性が高くプライバシーに配慮されている点やマイニングのしやすさなどから、日本でも高い人気を獲得しています。
さらに、モネロは世界的にも知名度が高く取引量も多いので、比較的安定して取り引きされている点も魅力といえます。
Monero(モネロ/XMR)の特徴
モネロは、ビットコインなど一般的な仮想通貨とは異なり、独自の特徴を備えた通貨です。
ここからは、モネロの主な特徴について見ていきましょう。
匿名性が高い
モネロでは「リング署名」という独自の匿名化技術を採用しています。
通常の仮想通貨の場合は、透明性を確保するなどの理由から取引履歴が一般に公開されています。
しかし、モネロの場合は、逆に、このリング署名という特殊技術によって送金者を特定しにくくしているのが特徴です。
つまり、モネロは数ある仮想通貨の中でも比較的匿名性が高い通貨といえます。
安全性が高い
モネロには、閲覧用と送金用の2種類のアドレスが存在するという特徴があります。
特に、送金用のアドレスではワンタイムパスワード制を採用しているため非常に安全性が高いといえます。
モネロは、セキュリティ面にも十分配慮された仮想通貨といえるでしょう。
この安心して取り引きできるという特徴が、モネロの根強い人気を支える理由の一つでもあります。
ブロックサイズの制限がない
モネロにはブロックサイズの制限がないという特徴があります。
ビットコインは1度に1MBまでしか取引することはできませんが、モネロにその制限はありません。
つまり、モネロは高速かつ多額の取引ができるということです。
ですから、マイニングも楽にできるのです。
マイニングしやすい
ビットコインなどの仮想通貨の場合は、現在、個人でのマイニングが非常に難しい状況となっています。
なぜなら、かなり高度なプログラミング技術やハイスペックなデバイスを導入し、大量の電力を消費してマイニングしなければならないからです。
しかし、モネロは個人のPC環境でも比較的マイニングしやすいのが特徴といえます。
取り引きスピードが早い
モネロでは、通信におけるブロックのサイズを制限しないシステムを採用しています。
そのため、例えばビットコインの決済時間が平均的に10分前後かかるのに対して、モネロの場合は大体2分程度で決済が完了します。
スピーディーに取引ができるという点もモネロの特徴及びメリットの一つです。
海外取引所でしか扱っていない
国内でただ一箇所モネロを扱っていたコインチェックが扱いを取り止めたので、2019年10月現在、モネロを取り扱っている国内取引所はありません。
そのため、モネロの売買には、Binance(バイナンス)やPoloniex(ポロニエックス)などの海外取引所を利用する必要があります。
モネロを購入するには海外取引所を利用する必要があるという点は、日本人にとっては若干マイナスになるかもしれません。
Monero(モネロ/XMR)と北朝鮮との関係
2014年から2015年にかけて、北朝鮮ある大学のパソコンからモネロをマイニングして送金するコードが発見されていました。
北朝鮮からすると仮想通貨モネロに注目するのは自然なことだと言えます。
なぜなら仮想通貨と仮想通貨モネロの特徴は、経済的政策を受けている北朝鮮にとっては次のメリットがあるからです。
- 仮想通貨はマニングして資金調達できる
- モネロは匿名性が高く他国にバレない
以上の理由から、北朝鮮はモネロを使用しマイニングを行っていました。
現在(2018年9月)は、送金先が北朝鮮に見えるように、偽装されているだけの可能性も出てきましたが、資金源確保のためにモネロが悪用されるケースも危惧しなければなりません。
匿名性の高い仮想通貨(特にモネロ)を取り扱う時には、犯罪組織やテロ集団の資金洗浄(マネーロンダリング)利用などで利用されることも、頭に入れておきましょう。
Monero(モネロ/XMR)の懸念点
プライバシー面への配慮や取引スピードの早さ、あるいはマイニングのしやすさなど数々のメリットがあるモネロですが、実は懸念点もいくつか指摘されています。
例えばモネロの懸念材料としては、以下のような点が挙げられます。
悪用される危険性がある
上記の通り、モネロの特徴の一つは匿名性が高い点です。
匿名通貨のメリットは、送金者が特定されにくいので安心して取り引きできることにあります。
しかし、このメリットでもある匿名性の高さが、逆に、マネーロンダリングなどの犯罪に悪用される危険性もあるため懸念点にもなるのです。
信用性に問題がある
モネロは犯罪に悪用される危険性をはらんでいるので、今後、政府の規制対象になる可能性もあると言えます。
匿名通貨のメリットは大きいため、世界的に見ても需要は増加傾向にありますが、その反面様々なマイナスイメージがついて回ることも懸念材料の一つです。
このマイナスイメージから、一部の企業ではモネロを敬遠する傾向があるのも事実です。
開発がやや遅れている
モネロは、複数鍵(マルチシグネチャ)やダークネット採用など様々な開発計画を随時公表しています。
しかし、実際には開発が予定通りに進んでいないとの懸念の声もあります。
今後、悪用される危険性をどう排除していくのか?という問題などに応える技術やシステムの開発がモネロの課題の一つといえるでしょう。
Monero(モネロ/XMR)の評判(口コミ)
ここまでは、モネロの主な特徴や懸念点について見てきましたが、続いては実際にモネロを取り引きしている人による評判や口コミをいくつかご紹介しましょう。
モネロはマイニングしやすい
モネロを主にマイニング目的で利用しています。
例えばビットコインなどのマイニングは、現在は、個人のPC環境では無理なレベルになってしまいましたが、モネロならまだマイニングは可能です。
大幅な利益が期待できるとはいえませんが、空き時間にマイニングして小遣い稼ぎしたいとう人には、一般的なPCでも十分マイニングできるモネロはおすすめです。
個人によるマイニングの選択肢として、モネロは最適な仮想通貨の一つといえます。
モネロは将来性が高い
私自身、取り引きの際の匿名性の高さからモネロを選んだのですが、匿名通貨の需要は今後更に高まる傾向にありますよね。
その反面、モネロには政府の規制が入るのでは?…といったマイナス評価の意見もありますが、世界的な傾向から見てもモネロは将来性を期待できる仮想通貨といえるでしょう。
モネロは急落しにくい
モネロに投資してみて感じたのは、常に一定の需要があるという点です。
モネロは匿名性が高いので、取り引きのプライバシーを重視する人たちから一定の人気を維持しているということでしょう。
また、仮想通貨全体の暴落などに巻き込まれて値下がりする…といったことはもちろんありますが、そんな時でもモネロは比較的安定している通貨といえますね。
相場の変動に振り回されずに、安心して取り引きできるのもモネロの魅力です。
モネロは青田買いに最適
モネロは、日本ではまだ比較的知られていない仮想通貨ですが、実は海外の取引量はかなり多くなっています。
青田買いという目的で最適な仮想通貨を探している場合には、モネロはおすすめな通貨の一つといえるでしょう。
今のうちに買っておいて、日本国内で知名度や価値が高騰してきた時に売ればいい訳ですよね。
ただし、マネーロンダリングに利用されるのでは?などといったマイナス評価もあるので、その点には注意して投資しましょう。
Monero(モネロ/XMR)の将来性
モネロには、資金浄化などに悪用されかねないというマイナスイメージがありますが、実際の時価総額ランキングでは堅調に上位ランクを維持しています。
その主な理由としては、プライバシーに配慮した匿名性の高さや決済スピードの早さ、さらにマイニングのしやすさなどが考えられますが、他にこれといって特別な決め手がないというのも正直なところです。
また、企業や個人の税金対策の一環から、近年オフショアに預金が移動されるという世界的な傾向があります。
この流れを受けて、匿名性が高いモネロの需要は今後益々高まるとの見方もあります。
つまり、こういった世の中の流れも、モネロにとっては追い風ということになります。
以上のように、モネロの将来性に関しては、プラスとマイナス両方の予想があります。
モネロの将来性を見極めるためには、人気や需要の高まりというプラス要素だけでなく、マイナスイメージをどう払拭していけるか?といった課題への取り組みを注視していく必要があるでしょう。
Monero(モネロ/XMR)のまとめ
モネロは、透明性を確保するために取引履歴が公開される一般的な仮想通貨とは異なり、匿名性の高さが最大の特徴の一つといえる仮想通貨です。
そのため、モネロには、プライバシーに配慮した通貨としてのプラスイメージと、マネーロンダリングなどに悪用されかねないといったマイナスイメージが同時に存在します。
しかし、実際のところは、税金対策などの観点などから匿名性が魅力のモネロは世界的にも順調に取引量を伸ばし、時代的な追い風を受けて時価総額ランキングでも常に上位を維持しています。
ここまで紹介してきたように、モネロには様々なメリットがある反面、デメリットや懸念材料もあります。
しかし、差し当たり、政府からの規制が入るようなこともなく、名実ともに概ね好調に実績を伸ばしている仮想通貨といえるでしょう。
いずれにしても、モネロは今後の発展が益々期待される注目通貨の一つであることに間違いはないでしょう。