
2017年のビットコインをはじめとした仮想通貨ブーム以降、多くの仮想通貨取引所がオープンしました。
日本人にとっては日本の仮想通貨取引所が身近ではありますが、日本では仮想通貨の規制が厳しく、新たな仮想通貨が上場したり、新たな仮想通貨取引所がオープンしたりすることは少なくなっています。
しかし、海外では、多くの種類の仮想通貨を取り扱う仮想通貨取引所やセキュリティ面に配慮した分散型取引所(DEX)など特徴を持った仮想通貨取引所が多く開設されてきています。
ここでは、世界最大手の仮想通貨取引所であるバイナンスがアメリカの仮想通貨投資家向けに開設した仮想通貨取引所のバイナンスUSについて、その概要、特徴、利用する上での注意点、Twitter上での評判、登録方法について詳しく紹介していきます。
バイナンスUS取引所のwiki的基本情報
仮想通貨取引所名 | バイナンスUS |
独自トークン有無 | - |
設立日 | 2019年 |
運営会社 | バイナンス |
取引所がある国 | 米国 |
公式ホームページ | https://www.binance.us/en |
日本語対応 | - |
日本人対応 | - |
@BinanceAmerica | |
- | |
- | |
YouTube | - |
TelegramID | Binance US Community |
バイナンスUS取引所とは

出典:Binance.us
冒頭でも紹介した通り、バイナンスUSは世界最大手の仮想通貨取引所であるバイナンスがアメリカの仮想通貨投資家向けに開設した仮想通貨取引所です。
このバイナンスUSはFinCEN(米国金融犯罪取締ネットワーク)に認可された現地法人であるBAM Trading Services社と提携して設立された仮想通貨取引所で、アメリカでの規制対応に関してはBAM Trading Services社が、取引プラットフォームの提供はバイナンスが分担して運営しています。
バイナンスはこれまで多くのアメリカ人に利用されてきた仮想通貨取引所です。
しかしながら、分散型取引所(DEX)へのアクセス制限対象国にアメリカが指定されたため、バイナンスはアメリカ人向けの取引所の開設が必要となりました。
アメリカでは以前から仮想通貨が有価証券に該当するかどうかについて多くの議論がなされてきました。
もし仮想通貨が有価証券とみなされた場合には、米証券取引委員会(SEC)からより厳しい監視の目が向けられ、ICOなど仮想通貨の取り扱いに関して厳しい規制が行われる可能性が高いです。
以前からあるバイナンスの取引所ではその規制に対応できるかどうか不透明であるため、アメリカの規制に対応できるように現地法人と連携していく形としたのがバイナンスUSです。
もうすぐアメリカでは仮想通貨に関する規制が発表されるのではないかという予測もあり、それに先手を打って2019年9月18日からアカウントの登録や資金の入金が開始され、顧客の囲い込みが行われているわけです。
バイナンスUSは分散型取引所(DEX)ではなく中央集権的な仮想通貨取引所です。
バイナンスほどではありませんが、多くの種類の仮想通貨取引を取り扱っています。
フィアット通貨であるUSD建ての取引を行うことができる他、USDと連動したステーブルコインであるUSDTやバイナンス独自のステーブルコインであるBUSD建ての取引を行うこともできます。
バイナンスUS取引所の特徴

出典:Binance.us
取引手数料が安い
バイナンスは取引手数料が安価なことに定評がありますが、バイナンスUSも同様に取引手数料が安価で済みます。
取引手数料は取引額の0.1%と定められています。
また、バイナンスと同様に取引手数料の支払いにBNBを利用することによってさらに手数料を安価にすることが可能です。
BNBによる手数料の支払いで、取引手数料は0.075%まで下がります。
他の仮想通貨取引所を見てもこの取引手数料はかなり安いと言えます。
取り扱う仮想通貨の種類が豊富
バイナンスは取り扱う仮想通貨の種類が豊富なことも魅力の一つとなっていましたが、バイナンスUSも同様に取り扱う仮想通貨の種類は豊富です。
30種類以上の仮想通貨の取引を行うことができます。
ただ、バイナンスと比較すると取り扱う仮想通貨の種類は少なくなっています。
今後新規に上場していく可能性はありますが、アメリカの規制にも影響を与える恐れがあるために、上場は慎重に進んでいくことが予想されます。
取引量が多い
バイナンスUSはバイナンスが携わっている仮想通貨取引所ということもあって、取引量は他の仮想通貨取引所よりも多いです。
マイナーな仮想通貨を取り扱う仮想通貨取引所は世界中に沢山ありますが、マイナーな仮想通貨取引所でマイナーな仮想通貨の取引が行われたとしても、注文が非常に少なくなるので、取引したい時に取引したいレートでの取引を実行することがなかなか難しくなります。
しかし、取引量の多いバイナンスの場合は売りにも買いにも需要がより大きいので、他の仮想通貨取引所よりは売りやすく買いやすい状況となりやすい傾向にあります。
セキュリティ面での安心感
バイナンスはこれまで幾度となくハッカーに攻撃を仕掛けられてきました。
しかしそのほとんどを跳ね返してきた実績があります。
バイナンスUSにおいてもセキュリティ面での安心感が期待できます。
ただ2019年5月にはハッキング被害に遭っているのですが、その時には取引手数料の一部を積み立てたSAFU基金から速やかに顧客資産の補填が行われており、このような対応面でも安心して利用することができます。
また、SMSやGoogle Authenticationで二段階認証の設定を行うことができるという面でもセキュリティの安心感があります。
バイナンス独自の仮想通貨BNBやBUSDが存在している
バイナンスは独自の仮想通貨であるBNBを発行しています。
ここまででも紹介しましたが、このBNBを取引手数料の支払いに利用すると取引手数料が25%引き下げられます。
また、バイナンスUSではUSDに連動したステーブルコインであるBUSDも発行されていて、これが基軸通貨となっています。
バイナンスUS取引所を利用する際の注意点
今後のアメリカの仮想通貨に対する規制の影響
まず今後のアメリカ政府の仮想通貨に対する規制がどのような方向に向かっていくのかによって、場合によってはバイナンスUSの運営に大きな影響を受けます。
もし、アメリカが仮想通貨を有価証券とみなした場合には、ICOや仮想通貨の新規上場がなかなか難しい状況に陥ってしまう可能性があります。
これによってバイナンスUSの価値が低下してしまう恐れがあります。
BNBの下落
BNBがバイナンスUSのオープンに伴って下落してしまいます。
ここまででも紹介してきた通り、BNBを取引手数料の支払いに利用すると取引手数料が25%割引されるので、バイナンスUSを利用する投資家の多くはBNBを保有することになります。
しかし、このBNBが下落してしまうと、BNBを置いているだけで資産価値が低くなってしまいます。
日本語には対応していない
バイナンスUSは日本語には対応していません。
アメリカ人向けにオープンした仮想通貨取引所なので英語のみに対応しています。
英語がある程度読解できる日本人にとってはさほど操作や取引は難しくありませんが、英語が出来ない方にとっては若干不便に感じるかもしれません。
バイナンスUS取引所の評判(口コミ)
ここではバイナンスUSのTwitter上での評判について紹介していきます。
バイナンスUS(仮想通貨取引所バイナンス米子会社)の1日当たりの売買高が、1000万ドルを突破。
9月18日に立ち上がり、13種類の仮想通貨と法定通貨の取引ペアを提供。
その後も、DASHなど新しい仮想通貨の上場発表やBUSD(独自ステーブルコイン)やIOTAの上場発表など。
※BUSDは米ドルと1対1で連動。— ジュンノスケ@仮想通貨投資・市場評論垢 (@fujigayaJN) 2019年10月25日
まず、バイナンスUSの取引量が急伸していることが話題となっていました。
もう既にアメリカの中でもそれなりの規模の取引所となっているようです。
やはりこれまでバイナンスを利用していたアメリカ人がそのまま利用しているのでしょうか。
手数料が安いのはやはり魅力的で、継続利用を促しているのではないでしょうか。
本日ローンチのバイナンスUS、意外と利用できない州多いやな💦
アクセスができない州には、ニューヨーク、テキサス、フロリダなどが含まれる。 https://t.co/kRXMpoIigA
— こより🌻 (@vc_koyori) 2019年9月17日
ただ、バイナンスUSはアメリカ国内でも利用できる州と利用できない州とがあるようで、案外利用できない州は多いようです。
ニューヨーク、テキサス、フロリダといった主要な州もバイナンスUSを利用できない州に含まれており、これは大きなマイナス材料といえます。
バイナンス US にリストされる銘柄が公表されたよ🙌
ADA, ATOM, BAT, BCHABC, BNB, BTC, DASH, EOS, ETC, ETH, HOT, IOTA, LINK, LOOM, LTC, MANA, NANO, NEO, PAX, REP, RVN, TUSD, USDC, USDT, VET, WAVES, XLM, XRP, ZIL, ZRX. https://t.co/jLnfPUQuhN pic.twitter.com/cxTF74dASM
— こより🌻 (@vc_koyori) 2019年8月9日
$ALGO と $ZEC がバイナンスUS上場。
大きな値動きなし。【速報】米国版バイナンス、AlgorandとZcashが新規上場 https://t.co/YjTTbDXDkE @coin_postより
— アオムー@仮想通貨情報 (@aomra_00) 2019年10月17日
そして、バイナンスUSに上場される仮想通貨についての話題も多くみられました。
上場発表と同時に急騰する仮想通貨も見られますが、そこまで目立った動きはないようです。
バイナンスUS取引所の登録方法

出典:Binance.us
バイナンスUSの登録方法について見ていきましょう。
- バイナンスUSのホームページを開く
- 画面の中央付近の黄色い「Sign Up Now」または、画面右上の「Register」をクリック
- 登録画面で「Email」の部分にEmailアドレスを入力
- その下の「Password」の部分にパスワードを入力
- その下の「Referral ID (optional)」の欄は入力不要
- その下の「I am over 18 years old and agree to the Binance US Terms of Use」と表記されている左隣のチェックボックスにチェックを入る
- 最後に「Create account」の黄色いボタンをクリック
- 登録完了
これで登録が完了します。
バイナンスUS取引所のまとめ
バイナンスUSは、世界最大手の仮想通貨取引所であるバイナンスがアメリカ人向けに設立した仮想通貨取引所です。
現地法人と提携してのオープンとなっていて今後のアメリカでの仮想通貨規制に対する対策も問題なく行えそうです。
本家のバイナンスと比較すると取り扱う仮想通貨の種類は少ないものの、オープン直後にも関わらず30種類以上の仮想通貨の取り扱いもあります。
独自通貨のBNBの利用で取引手数料が安くなったり、独自のステーブルコインであるBUSDが基軸通貨に採用されていて他の取引所にはない特色も見られます。
なんといってもこれまでのバイナンスの実績から信頼感が強く、すでに多くのアメリカ人がバイナンスUSを利用するようになっているようです。
ただ、ニューヨーク州など一部の州ではバイナンスUSを利用することが出来ない状況になっているので注意が必要です。