日本では2017年中ごろから終わりにかけて、ビットコインを中心に仮想通貨ブームが起こりました。
しかし、2018年1月のコインチェック仮想通貨流出事件をきっかけにそのブームは衰退して、今に至る状況です。
2017年中ごろから日本と同様、またはそれ以上に仮想通貨ブームが巻き起こった国が韓国です。
そんなブームの中で韓国の仮想通貨取引のトップシェアを誇っていたのが、今回紹介するBithumbです。
当時、Bithumbは韓国の仮想通貨取引の約70%のシェアを獲得していました。
しかし、2017年7月、2018年6月、2019年3月の三度起こったハッキング被害と仮想通貨ブームの衰退とともに取引高は減少していきました。
ただ、シンガポール企業に買収され、セキュリティ対策を強化しており、徐々にその地位を取り戻しつつあります。
ここではそのBithumbの概要、特徴、利用する上での注意点、評判、登録方法について紹介します。
Bithumb(ビッサム)取引所のwiki的基本情報
仮想通貨取引所名 | Bithumb(ビッサム) |
独自トークン有無 | - |
設立日 | 2013年 |
運営会社 | 株式会社BTCKorea.com |
CEO | Jeon Soo yong |
取引所がある国 | 韓国 |
公式ホームページ | https://www.bithumb.com/ |
日本語対応 | - |
日本人対応 | 〇 |
アプリ対応 | 〇 |
@Bithumb_Korea | |
@Bithumb | |
- | |
r/bithumb | |
YouTube | Bithumb Official |
TelegramID | Bithumb |
Bithumb(ビッサム)取引所とは
2014年に開設された中央集権型の取引所
Bithumbは2014年4月に開設された仮想通貨取引所です。
日本、韓国で空前の仮想通貨ブームが起こったのが2017年中盤以降なので、それより3年も前から仮想通貨取引を行っていたBithumbは、仮想通貨取引の先駆け的存在の取引所の一つです。
Bithumbは韓国のソウル特別市江南区に拠点を置いています。
管理者が存在する中央集権型の取引所で、近年注目されている分散型取引所ではない、従来からある取引所の形態となっています。
取り扱い通貨は80種類以上
Bithumbは80種類以上の仮想通貨を取り扱っていて、ビットコイン、イーサリアム、リップルなどの主要仮想通貨はもちろんのこと、マイナーなアルトコインも多数取り扱っています。
日本ではセキュリティやマネーロンダリングの問題から、政府の規制によって取り扱う仮想通貨の種類はどうしても制限されてしまいますが、韓国では規制が日本よりは厳しくないため、Bithumbでは多くの仮想通貨取引を扱えるのです。
Bithumbで基軸通貨となっているのは、ビットコインの他に、イーサリアム、テザーです。
3度のハッキングにより信用が低下
2017年の仮想通貨ブームが起こっている当時はKorbit・Coinoneと並ぶ、韓国の三大仮想通貨取引所の一つに数えられていて、その中でもシェア70%を獲得する、韓国最大の仮想通貨取引所でした。
しかし、2017年7月、2018年6月、2019年3月にハッキングによる仮想通貨盗難事件が起こり、信用は低下してしまいました。
ただ、ブロックチェーン開発で有名なシンガポールの投資会社に買収されていて、徐々にセキュリティ対策を強化しており、今後更なる飛躍が期待されています。
Bithumb(ビッサム)取引所の特徴
取り扱っている仮想通貨の種類が多い
Bithumbの最大の特徴であり、メリットは取り扱っている仮想通貨の種類が非常に多いことです。
ビットコイン、イーサリアム、リップルといった主要な仮想通貨はもちろんのこと、多くのマイナーなアルトコインの取引も行われています。
取り扱っている仮想通貨の種類は80種類以上にも及びます。
ビットコイン、イーサリアム、リップルといった主要な仮想通貨は仮想通貨ブームの衰退と時価総額の大きさから、大きな値上がりが現状期待できず、一攫千金を狙う仮想通貨トレーダーからは敬遠されがちです。
しかし、マイナーな仮想通貨は時価総額が小さいため、プロジェクトのちょっとした進展で価格が大きく跳ね上がり一攫千金の夢が広がり、現在も根強い人気があります。
このようなマイナーな仮想通貨の取引を好むトレーダーにとって、Bithumbは取引の選択肢が広がって、貴重な存在となっています。
また、相次ぐハッキング被害で信用を失ったとはいえ、未だに大きな出来高を誇っている仮想通貨取引所であるため、マイナーな仮想通貨を取引する上では使い勝手がよく、重宝されています。
特に日本国内の取引所では、金融庁による仮想通貨取引やICOの規制によって、取引できる仮想通貨の種類はどうしても制限されていて、マイナーなアルトコインのトレードを好む人にとっては面白みのない取引所となっています。
その点、Bithumbは多くの仮想通貨を取り扱っていて、特に日本人には注目されている取引所となっています。
マイナーコインを取り扱う仮想通貨取引所としては取引所全体の取引量が多い
Bithumbは仮想通貨に関心が高い韓国発祥の取引所で、2017年の仮想通貨ブームの際には世界でも有数の規模の仮想通貨取引所であったため、相次ぐハッキング被害で信用が揺らいでいる現在も取引量が多い仮想通貨取引所となっています。
特に、マイナーなアルトコインを取り扱う仮想通貨取引所の中では取引量は非常に多いです。
マイナーコインを取り扱う仮想通貨取引所は世界中に沢山ありますが、取引量が少ないとどうしても売りたい時に売れない、逆に買いたい時に買えない、買い板と売り板のレートの剥離が大きくなる、といった問題が出て、利益をあげるためには支障が出てきます。
その点、Bithumbの場合は取引量が多いため、マイナーな仮想通貨の取引でも比較的優位に取引することができます。
取引手数料が安い
Bithumbは取引手数料が比較的安い水準にあることも特徴と言えます。
BithumbではTaker、Makerともに手数料は0.1%となっています。
これは中央集権型の取引所の中でも低水準といえます。
また、手数料がさらに低水準となるクーポンを利用することによって、さらに手数料を抑えて取引することも可能となっています。
当然取引手数料が下がると利益をあげやすくなるのでトレーダーにとってはありがたいです。
また、マイナーな仮想通貨の取引でも手数料が0.1%となっていることもとても好感が持てます。
仮想通貨取引ができるスマートフォン用アプリが存在する
Bithumbでは、どこでも手軽に仮想通貨取引ができるスマートフォン用アプリを提供しています。
どうしても仮想通貨は、突発的に急変動しやすいため外出先でも取引できることが必須となります。
Bithumbではスマートフォンアプリによってこの需要に応えています。
セキュリティ対策を近年強化させている
ここまででも紹介してきた通り、Bithumbでは過去に三度もハッキングによる仮想通貨流出事件が発生しています。
このためBithumbで取引する上で、セキュリティ対策が一つトレーダーにとって障害となっています。
しかし、シンガポールの企業に買収されて以降、セキュリティ対策を強化しています。
まず、二段階認証システムを導入しています。
日本国内の多くの仮想通貨取引所が二段階認証に利用しているGoogle Authenticatorを採用しているため、簡単にQRコードを読み取るだけで二段階認証を設定することが可能です。
また、アンチフィッシングコードの設定も行うことができます。
どうしても海外からのメールを受け取ると訳も分からずメールを開いてしまいますが、これはフィッシング被害にあう危険性をはらんでいます。
Bithumbではアンチフィッシングコードを導入することによって、メールに目印をつけて、Bithumbからのメールとフィッシングメールとの区別をつけることができます。
Bithumb(ビッサム)取引所を利用する際の注意点
過去に三度のハッキング事件が起こっている
Bithumbでは2017年7月、2018年6月、2019年3月の三度もハッキング事件が起こっており、仮想通貨が流出しています。
2017年7月に起こったハッキング事件では、取引所のサーバーではなく社員個人のパソコンのハッキングが原因と言われていますが、2018年6月と2019年3月のハッキングでは取引所のサーバーが攻撃されており、多くの仮想通貨を流出させてしまいました。
シンガポールの投資会社に買収された後にセキュリティ強化に力を入れていますが、2019年にもハッキング事件が起こっていることから、どうしてもセキュリティ面での不安があります。
Bithumbで仮想通貨取引をした際には、所有する仮想通貨を取引所に預けっぱなしにするのではなく、必ず自分のウォレットに移すようにしましょう。
サーバーが落ちやすい
Bithumbの取引所はサーバーが度々落ちています。
このため、多くのトレーダーがアクセスするような取引量が多くなる重要局面で取引に支障が出る恐れがあります。
取引したいタイミングというのはどうしても他人も同様に取引したいタイミングである場合が多いので、サーバーが落ちる不安があることはどうしてもマイナス材料となります。
Bithumbを取引に利用する際には、サーバーが落ちやすいことを理解し、自分が取引している仮想通貨を取り扱っている別の取引所の口座も開設しておくと、いざBithumbのサーバーが落ちて使えない時にも取引できて、保険代わりになるのでおすすめします。
ストップリミットオーダーができない
Bithumbではストップリミットオーダーができません。
ストップリミットオーダーはいわゆる指値、逆指値注文のようなものです。
仮想通貨の取引では、特に日本や韓国での深夜の時間帯に相場が大きく変動することが多いので、ストップリミットオーダーは欠かせないものとなっています。
ストップリミットオーダーができないBithumbでは、損切りのタイミングを逃して大きな損失が出てしまったり、利益確定のタイミングを逃して本来得られるはずの利益が得られなかったりする恐れがあります。
特に夜就寝するタイミングでポジションを持ち越すかどうかは注意深く判断する必要があります。
Bithumb(ビッサム)取引所の評判(口コミ)
ここではBithumbの評判について紹介します。
好意的なツイート
◎ICBXの上場について
ICBXは2019年9月に
• https://t.co/853iCNb5fy
• Fcoin
• Bithumb
の3取引所に上場予定となっていますが、これについては現在契約中とのことで、9月末までには報告できるそうです。— マスカット (@WoToken_ICB) 2019年9月17日
$APIS
Bithumb上場で一気に二倍に吹き上げてます🚀 pic.twitter.com/iCWqF4YuIq— ろー@仮想通貨ブロガー🔥 (@hs_maji) 2019年1月24日
Planet Token(PLA)が、Bithumb Global取引所に上場 https://t.co/ePYIJqLwM5 @coin_postより
— mogurinchu (@mogurinchu) 2019年8月29日
Bithumbを好意的にみるツイートには新規仮想通貨上場関連のツイートが多いようです。
やはりマイナーなアルトコインを取引したいトレーダーには注目を集めているようです。
不安・不満のツイート
韓国大手取引所ビッサム(Bithumb)がハッキング被害!33億円分の仮想通貨が流出
せっかく良好なチャート形状をしていたのに本当にタイミングわるいですねwww#ネットビジネス #仮想通貨 #副業 pic.twitter.com/eRMISnl7N9— ネットビジネス@令和 (@a49775889) 2019年9月13日
かつて韓国4大取引所と言われていたビッサム、Upbit、コインワン、コビットがマネーロンダリング防止や利用者保護のため、モニタリング業務のホットラインを構築した。これは暗号通貨産業の健全性を政府にアピールする狙いもある。https://t.co/EF572Zstrs
— KK@韓国暗号通貨情報 (@Bitcoin_Ripple) 2019年1月28日
一方で、Bithumbのハッキングに対する不安不満に関するツイートもあります。
やはり、セキュリティ面での不安はつきまとっているようです。
やはりトレーダー側では更なるセキュリティの強化が必要だと感じているようです。
Bithumb(ビッサム)取引所のまとめ
Bithumbは日本と並ぶ仮想通貨大国である韓国の代表的な仮想通貨取引所で、日本の取引所以上に多彩な仮想通貨を取り扱っているため、日本人からも注目を集めています。
しかし、複数回ハッキングによる仮想通貨流出を起こしているため、Bithumbでの取引を行う上では、仮想通貨を自分のウォレットに移すなど、管理を徹底する必要があります。