STO(セキュリティトークンオファリング)の特徴:NASDAQ(ナスダック)が仮想通貨業界に参入!

アメリカのベンチャー向け株式市場であるNASDAQ(ナスダック)が(STO)セキュリティートークンのプラットフォーム立ち上げを検討していることを、仮想通貨ニュースサイトThe Blockが報じました。

参照:The Block

The Blockの報道によると、ナスダックはセキュリティ・トークン・プラットフォームを立ち上げることによって、仮想通貨業界参入を目指しているということです。

【元英文】

The firm, which is best-known for bringing technology companies such as Facebook and Tesla to market, is exploring a security token platform, the people said. Such platforms provide a way for firms to issue a token, which trades on a blockchain, as a way to raise funds. Security token offerings (STOs), unlike some initial coin offerings (ICOs), aim to fit into the parameters of existing U.S. securities law.

【日本語訳】

FacebookやTeslaなどのテクノロジー企業を市場に出すために最もよく知られている同社は、セキュリティトークンプラットフォームを模索しているという。

このようなプラットフォームは、資金を調達する手段として、企業がブロックチェーン上で取引するトークンを発行する手段を提供します。

一部の初期コイン・オファリング(ICO)とは異なり、セキュリティ・トークン・オファリング(STO)は、既存の米国証券法のパラメータに適合することを目指しています。

引用:The Block

STO(セキュリティトークンオファリング)とは?

STOとはSecurity Token Offering(セキュリティトークンオファリング)の略で、証券(Security)とトークンを発行することにより資金調達する方法です。

先に結論から言わせていただきますと、STOは「投資用のトークンを発行し資金調達をする手法」のことです。

※?となるかもしれませんがこの記事を読み進んでいただければご理解いただけると思います。

「セキュリティトークン」とは、取引可能な資産によって裏付けされている仮想通貨のことです。

取引可能な資産によって裏付けされている通貨のため、セキュリティトークンは「金融商品」とみなされるので、STOはさまざまな規制を守る必要があります。

※後述する「証券」も金融商品としてみなされます。

ICOとIPO(新規株式公開)のちがいは?

ICOの仕組みは、事業主がトークン(仮想通貨)発行し、それを購入してもらうことで資金を調達するというのがICOの仕組みです。

多くのICOは自らのトークンをユーティリティトークンとしていて、投資的性質は持ち合わせていないとしてきました。

ICOの仕組みはIPO(新規株式公開)の仕組みと酷似していますが、新規株式公開の場合、発行するのは「証券」であるため様々な規制が存在しそれに準じなければいけません。

ICOはリターンが(表向きには)無く、新規公開株式には配当や投資性質などのリターンがあるというのがICOと新規公開株式のおおきな相違点です。

>>>ICOとIPO(新規公開株式)の違いと共通点を徹底解説!!

💡ICOとは?

ICOとはInitial Coin Offeringの略で、株式やクラウドファンディングに代わる初期の資金調達方法として注目されています。

>>>ICOについて詳しくはこちら

ICOとSTOの違いは?

先述した取引可能な資産とは、例えば、「不動産の所有権」や「株式などの配当」のことであり、「セキュリティトークン」も取引可能な資産に該当します。

つまり、証券(証券も取引可能な資産)を発行する株式公開と、セキュリティトークンを発行するSTOは非常に似た仕組みをもっているという事です。

ICOと新規株式公開の違いはさきほど説明した通りですが、STOとICOの違いもそれとほとんど同じです。

まとめると、次のようになります。

ICOとSTOのまとめ
ICOはユーティリティトークンを発行するため規制が少ないが、STOはセキュリティトークン(金融商品)を発行するため新規株式公開と同様に様々な規制がある

NASDAQ(ナスダック)がSTOに注目した理由

ナスダックが世界的にみても規模の大きいICOではなく、まだ知名度が低いSTOに注目したのには理由があります。

それは「ICOの規模が縮小していることに加え詐欺的なICOが横行しているから」です。

>>>ICO割れを起こす原因とノアコインがICO割れした理由を徹底解説!

ICOの規模が縮小していることに関しては、ここ数ヶ月でICOに関するマイナスなニュースが相次いでいることからもわかります。

例えばICOの成功率が低いニュース。

>>>ICOの成功率は50%!ICOの約半数は全く資金調達できていない実態が明らかに

そして、9月のICOによる資金調達額が今年1月と比べ約90%減少したという調査結果などです。

参照:

9月にICOで調達された額は「EOSや他の主要プレイベートトークン」のものを除くと、2億7900万ドル(約315億円)だった。

今年1月に24億3200万ドル(2751億円)で、88.53%減少した形だ。

そして「EOSや他の主要プライベートトークン」のデータを考慮する場合は90.7%減少という調査結果になった。

9月からトークン提供データを修正したが、全体の傾向としては依然として減少傾向にあるという。

引用:コインテレグラフ@マーケットアラート

NASDAQ(ナスダック)が提供するセキュリティ・トークン・プラットフォームでできること

ナスダックが提供する予定のセキュリティ・トークン・プラットフォームでできることは以下の通りです。

  • トークン化された証券の発行
  • 発行されたトークンのトレード

つまり、今後ナスダックの行動にも注目が集まりますね。

【参考文献】

仮想通貨などに関するお得な情報を発信中!

仮想通貨トリビアでは、まだ知られていない仮想通貨の情報を随時発信しています。

銘柄や取引所はもちろん、話題になりかけのゲームの情報などが満載!

上場のニュースも届きますから、ぜひ登録して下さいね。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

仮想通貨情報をお届けします

Twitterでフォローすると良い事あるかも!

関連情報