
Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSは世界中の人が利用しており、その影響力は拡大しています。
現在では、情報の発信や受信のツールとしてSNSの存在は欠かせないものです。
そんなSNSは無料で利用できる点にメリットがありますが、一方で、SNSにコンテンツを投稿しても報酬が発生するわけではありません。
SNSの投稿を通じて商品を販売するなどビジネスにつなげている場合もありますが、それは投稿そのもので利益を得ているわけではなく間接的な利用です。
ユーザーは投稿自体を楽しんだり、情報を共有したり、個人のつながりを構築したりする目的で利用するケースが多いです。
しかし現在では、投稿することで報酬が発生するシステムを備えている次世代型のSNSがあります。
その報酬に利用されるのは仮想通貨です。
これからの拡大が期待される仮想通貨市場にあって、その流れに呼応する形で仮想通貨が稼げるSNSの存在も広がっていく可能性があります。
仮想通貨初心者でも稼げるSNS6選
現在、仮想通貨が稼げるSNSは複数存在しており、それぞれによって独自性があります。
今後の発展が注目される代表的なものを挙げてみましょう。
ALIS

出典:ALIS
ALISは日本で作られたソーシャルメディアであり、記事の投稿者やそれを評価した人に対して仮想通貨の「ALISトークン」が支払われる仕組みになっています。
仮想通貨の技術であるブロックチェーンを使用しており、情報の信頼性や独立性を構築しています。
ALISでは、記事の投稿者だけではなく、それに「いいね」をつけて評価した人に対しても報酬が支払われる点に特徴があります。
投稿者は評価の高い投稿をすればより多くのALISトークンを受け取ることができます。
また、評価する側も報酬を受け取ることができるため、評価に対する積極的な行動が期待できます。
投稿に評価がつくのは従来のSNSと同じですが、そこにユーザー側の報酬が発生する仕組みを構築することで、独自の経済圏を作り上げることが可能です。
VALU

出典:VALU
VALUは2017年に開始されたサービスで、個人の価値を売ることで報酬がつく点に大きな特徴があります。
仮想通貨に時価総額があるように、VALUのサービスでは個人の時価総額を算出し、個人が「VA」と呼ばれる模擬株式を発行します。
それに可能性や価値を感じた人がサービス内で株式を購入することができます。
株式の取引に利用される通貨は、仮想通貨のビットコインです。
個人の価値を売るという斬新なサービスであり、現在においてはまだ知られていないものでもユーザーが価値を感じればそれが大きく発展する可能性があります。
VALUに関しては、著名なユーチューバーによる騒動があり、報道などによって一般的な知名度が上がりました。
steemit

出典:steemit
steemitは、記事の収益化を目的とした記事投稿サービスであり、ブロックチェーン技術を利用しています。
記事の投稿やそれに対する評価を行えば、報酬として仮想通貨(トークン)を受け取ることができます。
ユーザーからの評価が高い記事は、それだけ多くのトークンを報酬として受け取ることが可能になります。
報酬は、steemというトークンで支払われます。
従来では、記事そのものではなく、付随する広告などの掲載によって利益が発生するビジネスモデルが主流です。
そこから報酬を発生させるためには広告を利用する人が必要であるなど、一定のハードルがあります。
しかし、steemitでは、記事そのものに価値がつき報酬が発生する点に大きな特徴があり、良質な記事が書ける人は広告収入にこだわらなくても利益が発生する仕組みが構築されています。
また、評価した側も報酬としてのsteemを受け取ることができます。
Sola

出典:Sola
※Solaは2019年4月でサービスを終了しています。
Solaは、写真や文章などを投稿しそれが評価されると「AP」というポイントを受け取ることができる仕組みです。
評価はエンドースと呼ばれ、TwitterやFacebookなどの「いいね」に該当するものです。
APに関しては、「SOL」という仮想通貨(トークン)に換金可能です。
逆に、SOLを利用してAPを購入することもできます。
APはプラットフォーム内で様々なアクションをすることで消費されていきます。
投稿者はエンドースされそうなカードを投稿し、利用者はそれを支持するか次にスキップするかを選択できます。
Selfllery

出典:Selfllery
Selflleryとは、その名が示す通り自撮りを投稿することによって仮想通貨を報酬として受け取ることが可能です。
サービス内で利用する仮想通貨は「YOU token」です。
自撮りを投稿する点はInstagramに似ています。
写真の投稿はSNSの利用に際して頻繁に行われているものですが、その影響力を上手に生かした仕組みと言えます。
写真の投稿を通じて、それを仮想通貨という報酬に替える画期的なシステムになっています。
Selflleryの特徴はブロックチェーンに加えて、スマートコントラクトを装備している点です。
スマートコントラクトは仮想通貨のイーサリアムに装備されているもので、煩雑な取引をスムーズかつシンプルに行える点に特徴があります。
サービス内で受け取るYOU tokenは、イーサリアムに換金することもできるため、スマートコントラクトなどイーサリアムとの相性がいいSNSと言えるでしょう。
YOYOW

出典:YOYOW
YOYOWとは「You Own Your Own Words」の略称です。
ブロックチェーン技術を利用したサービスであり、文章、写真、動画、音楽、ライブなど、様々なコンテンツを投稿することができます。
ユーザーの評価の高い投稿に報酬がつくコンテンツ報酬型の仕組みを取り入れています。
投稿者は自分が公開するコンテンツで直接的に報酬獲得ができるシステムであり、ブロックチェーンの利用によって評価に当たる貢献度の割合が客観的に示される点も特徴です。
YOYOW内で利用される仮想通貨は「YOYOWトークン」です。
サービス内での様々なアクションによってYOYOWトークンが使用されていきます。
YOYOWは中国が主体となっているサービスです。
巨大な市場に参入しているメリットがあることと同時に、中国政府の仮想通貨に対する規制によっては状況変化も考えられるため、中国市場における仮想通貨の動向について意識しておくことも必要です。
実際初心者が次世代SNSを使用するならどれがおすすめ?
仮想通貨が利用できる次世代SNSはそれぞれに独自の特徴があります。
特に初心者が取り組む場合は、自分の投稿スタイルに合ったものが利用しやすいと言えるでしょう。
例えば、すでにインスタグラムを利用しているような人で写真投稿が主体の人は、Selflleryに相関性があります。
一方、ブログなどのコンテンツを発信している人は、steemitのような記事を書くことで報酬を得ることのできる仕組みを利用することが便利です。
記事の投稿だけではなく、評価することでも報酬を受け取りたい場合は、ALISやsteemitなどのような投稿者と評価者の両方が報酬の恩恵を受けることのできるサービスが向いています。
また、セキュリティ面など国内サービスに安心感を持つ場合には、ALISのような国内発のものが会っている可能性があります。
仮想通貨が稼げるSNSを使用する際の注意点
仮想通貨が稼げるSNSは期待されているサービスですが、現時点で利用するにあたって注意しておきたい点もあります。
3つの点から述べていきましょう。
サービス自体がどのように発展していくかは未知数
仮想通貨を積極的に取り入れたSNSはまだ歴史の浅いサービスであり、今後どの程度の広がりになるかは未知数の部分です。
それぞれのSNSによって今後さらに発展していくものもあれば、衰退していくものがあることも考えられます。
仮想通貨の価値自体がまだ定まっていない現状においては、これらのSNSが画期的なサービスであるとはいえ、将来の展開が不透明な点も考慮に入れておく必要があります。
また、報酬額についてもサービスを利用するユーザーの拡大状況によってそれぞれのサービスで違いが生じます。
仮想通貨市場の状況に応じても報酬額は影響を受けることが考えられるため、各サービスを比較検討しながら利用していくことが必要です。
まだ情報が不足している
仮想通貨が報酬として受け取れる次世代SNSを利用する場合に、まだそれぞれのSNSについて情報が不足している面があります。
日本発のソーシャルメディアもありますが、その多くは海外発のものです。
既存のユーザーも限られており、口コミもまだ不足している状態です。
サービスに関しては、実際に利用してみなければ判断できない点もあるのが現状です。
例えば、パスワードの管理が完全自己責任型のサービスもあれば、再発行の手続きが可能なサービスもあります。
仮想通貨によるSNSというのはまだ始まったばかりであり、過去の状況から今後の展開を類推することは難しく、いかに上手に今後の情報を仕入れていくかが大切な点です。
SNSとトークンが連動していることによるマイナスの側面
SNSとトークンが連動することが画期的なシステムとしてプラスの側面がある一方で、マイナスの側面も考えておく必要があります。
トークンの盛り上がりは、仮想通貨市場に影響を受けます。
仮想通貨市場が下火になれば、トークンという報酬を目当てにSNSを利用していた層が離れていく可能性も考えられます。
もちろん従来のSNSのように、投稿すること自体の喜びや個人とのつながりを求める人はそれほど影響を受けないと考えられますが、報酬という目的で集まっている人が多いSNSとしての弱点も考慮に入れておく必要があります。
もし多くの人が離れれば、そのSNS自体が存在価値を低下させるため、報酬はもとより、SNSとしての機能自体が期待できなくなる可能性があります。
まとめ
ブロックチェーンによるソーシャルメディアは、これまでにない画期的なものであり、今後に発展を遂げることができれば大きなインパクトがあります。
既存のSNSでは、運営元の急な規約変更など、ユーザーにとって予期しない不透明な部分も起こることがあります。
次世代SNSの特徴である透明性を高めたソーシャルメディアの存在は、ユーザー側からも好ましいものです。
また、既存のSNSは広告収入などの収益は運営元に入りますが、ブロックチェーンによる新しいソーシャルメディアでは、利用者自体が報酬を受けることができる点も大きなメリットです。
個人が報酬を得る手段として、経済的側面からも画期的な存在になる可能性があるでしょう。