
「ビットコインがハードフォークするぞ!」
「イーサリアムがハードフォークする予定みたい!」
など、ハードフォークに関するニュースは価格上昇の期待が出来る為、仮想通貨を保有している人の多くはハードフォークに注目していませんか?
本記事では、ハードフォークについて、次の6つを徹底的に紹介します。
- ハードフォークとは?
- ハードフォークとソフトフォークの違い
- ハードフォークをするメリット
- ハードフォークをする問題点
- ハードフォークによって誕生した仮想通貨
- ビットコインがハードフォークする今後の予定【2018年版】
ハードフォークは仮想通貨投資を行う上で大切な情報ですので、特にハードフォークのメリットと問題点について、最後まで読んで抑えておきましょう。
ハードフォークとは?

参照:ビットタウン
ハードフォークとは、簡単に言えば、古いルールを全く新しいルールに変えた仮想通貨の事です。
そして、ハードフォークに対して、ソフトフォークがあります。
ハードフォークとソフトフォークの違い

参照:Cryptoboy
ハードフォークとソフトフォークの違いは、次の違いがあります。
- ハードフォーク:ハードフォークが決定された場所から、新しいルールに書き換えること
- ソフトフォーク:全ての場所のルールを書き換える
要するに、これからルールを書き換えるのか、既存のルール全てを書き換えるのかどうかの違いです。
ハードフォークをする目的
ハードフォークをする理由は、スケーラビリティ問題を解決する為です。
簡単に言うと、仮想通貨の問題点を解消する為に、アップデートを行う事です。
スケーラビリティ問題とは、仮想通貨のブロックチェーン技術が抱える問題の事です。
ブロックチェーンに、仮想通貨の取引情報を処理する為になります。
しかし、仮想通貨の利用者が増えると、処理する為の取引情報が増大し、処理作業が追い付きません。結果的に、取引の遅れや手数料が高騰する事になります。
上記の事をスケーラビリティ問題と呼びます。
ハードフォークをするメリット
ハードフォークは、仮想通貨の中では、重大なニュースの1つです。
ですので、ハードフォークを過去に経験されている人は多いと思います。
そして、ハードフォークをするメリットは次の4つがあります。
- ブロックチェーン上の問題解決
- 分裂した仮想通貨がもらえる可能性がある
- 分裂後価格上昇する可能性がある
- 仮想通貨取引所がハードフォークされた仮想通貨をそのまま取り扱う事が多い
以上の4つがあるからこそ、ハードフォークは注目すべき事柄です。
では、1つ1つ具体的に紹介します。
ブロックチェーン上の問題解決
【ハードフォークの目的】で紹介した通り、ハードフォークは、ブロックチェーン上の問題解決をする為に行われます。
仮想通貨の開発者は、出来る事ならリスクのあるハードフォークは行いたくありません。
ハードフォークの問題点は後程紹介しますが、ハードフォークをしなければならない状態というのは、それほど大きな問題がブロックチェーン上にあるという事です。
しかし、ブロックチェーン上の問題がハードフォークによって、問題解決できれば、以前の仮想通貨よりも向上した仮想通貨が誕生する事になります。
分裂した仮想通貨がもらえる可能性がある
ハードフォークをする予定が発表されると、ハードフォークされる仮想通貨を持っていると、分裂された仮想通貨を手に出来る可能性があります。
実際に、ビットコインやイーサリアムがハードフォークした際に、仮想通貨取引所に預けていた同じ枚数分の、ビットキャッシュやイーサリアムクラシックが手にする事が出来ています。
そして、ハードフォークを行われた後の、新しい仮想通貨は価格が低くなる傾向があります。
その為、無料で手に入れる事が出来るハードフォーク後の仮想通貨は、価格上昇が期待できます。
分裂後価格上昇する可能性がある
前述した様に、ハードフォーク後の仮想通貨の価格は低くなる傾向があります。
しかし、ハードフォークによって誕生した仮想通貨は、旧ルールを補う為のものである為、取扱量が必然的に増えます。
そして、始めから需要のある状態でのハードフォークですから、価格が上昇しやすいメリットがあります。
実際に、ビットコインキャッシュやイーサリアムクラシックも、ハードフォークされた直後から時価総額TOP10入りを果たしています。
仮想通貨取引所がハードフォークされた仮想通貨をそのまま取り扱う事が多い
分裂前の仮想通貨を取り扱っていた仮想通貨取引所は、そのままハードフォークされた仮想通貨を取り扱うことが多いです。
要するに、ハードフォークされた仮想通貨を仮想通貨取引所に置いておく事によって、仮想通貨取引所側にもメリットがあります。
ハードフォークの問題点
ハードフォークをするメリットがあれば、必ず問題点があります。
ハードフォークの問題点は次の3つがあります。
- 仮想通貨が無くなる恐れがある
- 仮想通貨取引所の停止
- 仮想通貨に対する懸念点が増える
1つずつハードフォークの問題点を具体的にみていきましょう。
仮想通貨が無くなる恐れがある
ハードフォークは、必ず成功するとは限りません。
その為、ハードフォークによって、送金が遅くなったり、最悪の場合にはハードフォークをする前の仮想通貨を無くしてしまう恐れがあります。
実際に、ビットコインがビットコインキャッシュにハードフォークをする前は、価格が下がっています。
ビットコインのハードフォークは、無事成功した為、その後価格が上昇していますが、必ずしもハードフォークが成功するとは限りません。
仮想通貨取引所の停止
ハードフォークは仮想通貨が無くなる恐れがある為、仮想通貨取引所では、一旦ハードフォークをする予定の仮想通貨の売買及び送金を停止します。
よって、ハードフォークによる、市場の混乱は起きてしまいます。
仮想通貨に対する懸念点が増える
ビットコインを例にあげると、ビットコインは本来発行枚数が決まっています。
そして、発行枚数が決まっているからこそ、ビットコインの価値は保たれています。
しかし、ハードフォークによって、新しい仮想通貨が生まれると、仮想通貨市場に飽和状態になり、価値が下がってしまいます。
また、ハードフォークをするという事は、既存の仮想通貨に問題点がある事になる為、仮想通貨に対する懸念点が増えます。
つまりは、「仮想通貨のコピーは簡単に作れるのではないか?」という人々に懸念点を与えてしまう事に繋がる恐れがあります。
ハードフォークによって誕生した仮想通貨
現在(2018年8月31日)までに、仮想通貨のハードフォークによる分裂で誕生した仮想通貨は数多くあります。
では、実際にハードフォークが多いビットコインを例にとって紹介します。
ビットコインのハードフォークによって生まれた仮想通貨は2017年には19種類誕生しています。
2017年と2018前半に誕生した仮想通貨は次の通りです。
- ビットコインキャッシュ
- ビットコインゴールド
- ビットコインダイヤモンド
- ユナイテッドビットコイン
- スーパービットコイン
- ライトニングビットコイン
- ビットコインフェイス
- ビットコインX
- ビットコインゴッド
- ビットコインファイル
- ビットコインキャッシュプラス
- セグウィット2X
- ビットコインフラッシュ
- ビットコインインターレスト
- ビットコインウラニウム
- ビットコインシルバー
- ビットコインウラン
- ビットコインプライベート
- ビットコインアトム
以上の19種類が2017年と2018年前半にかけて、ハードフォークによって誕生しています。
では、ハードフォークをして誕生し、代表的な次の5つを紹介します。
- ビットコインキャッシュ(BTC)
- ビットコインゴールド(BCH)
- ビットコインダイヤモンド(BTG)
- スーパービットコイン(SBTC)
- ビットコインX
では、それぞれハードフォークが起きた時期特徴を見ていきましょう。
ビットコインキャッシュ(BCH)
ハードフォークが行われた時期:2017年8月1日
ビットコインキャッシュは、ビットコインブロックの容量拡大をする為に、ハードフォークが行われました。
容量拡大をする事で、スケーラビリティ問題を解決する目的で誕生した仮想通貨です。
ハードフォークが行われた直後は、マイニングの難易度が高すぎたため、取引が満足に行う事が出来ず、価格が暴落していました。
しかし、その後、マイニングの難易度が調整され、取引が普通に行う事が出来る仮想通貨になっています。
>>>ビットコインキャッシュ(BCH)とは?特徴やビットコインとの違い・ハードフォーク時の価格を徹底解説!
ビットコインゴールド(BTG)
ハードフォークが行われた時期:2017年10月24日
ビットコインゴールドは、マイニングによって得られる報酬を一部の業者が独占している中央集権化問題を解決をする為に、誕生しました。
ビットコインとの違いは、ビットコインはASICというマイニング機械を使用しているのに対して、ビットコインゴールドは、PCのGPUを使用してマイニングが行われています。
しかし、ビットコインゴールドは開発者が金を得る為の道具という懸念点もある為、ハードフォークをしたのが良かったかどうか定かではありません。
ビットコインダイヤモンド(BCD)
ハードフォークが行われた時期:2017年11月24日
ビットコインゴールドは、プライバシー保護や取引の処理スピード向上の為に、誕生しました。
しかし、開発者の身元が明かされていない点や、公開されている情報が少ない事から多くの懸念点が生まれています。
また、中国の仮想通貨取引所での取り扱いが多いことから、中国の企業と関係しているのではないかとの、噂もあります。
スーパービットコイン(SBTC)
ハードフォークが行われた時期:2017年12月12日
スーパービットコインは、ビットコインにある次の4つを補う為に、ハードフォークが行われ、誕生しました。
- ブロックサイズの拡大
- スマートコントラクトの搭載
- ライトニングネットワークの搭載
- 高度なセキュリティ対策を搭載
要するに、スーパービットコインは他の仮想通貨の良い所を搭載した仮想通貨です。
ですから、「第2のビットコイン」とも呼ばれています。
ビットコインX
ハードフォークが行われた時期:2017年12月13日
ビットコインXとは、スーパービットコイン同様に、他の仮想通貨の良いところを搭載し、全てのシナリオに対応する為に誕生しました。
公式サイトには、ハードフォークした後の、2019年のロードマップが記載してあります。
つまり、こちらも、「第2のビットコイン」と呼ばれる可能性が高い仮想通貨です。
ビットコインがハードフォークする今後の予定【2018年版】
現在(2018年8月31日)までにビットコインは、多くのハードフォークをしています。
今後もビットコインはハードフォークをする予定は多くあり、その数は、約50種類とも言われています。
今年は50のビットコインのフォークが計画されている
一番よく知られるビットコインの分岐コインはビットコインキャッシュだが、昨年はこれ以外にも19種ものビットコインの分岐コインが生まれている。
しかし今年は新たに50のビットコインからの分岐が計画されているというから驚きだ。( オートノマスリサーチでフィンテック戦略のグローバル・ディレクターを務めるレックス・ソコリン氏が予測した数値)
ビットコインのクローンを生み出すための初歩的なプログラミング技術を提供するサービスすら存在する今、この数字はさらに増える可能性がある。このことは当然、仮想通貨市場に多大な影響を及ぼす。
ハードフォークは大事な情報ですから、随時仮想通貨ニュースをチェックしましょう。
ハードフォークに関するまとめ
ビットコインのハードフォークについて主に紹介致しましたが、イーサリアムなどでも、ハードフォークは随時行われています。
Via community decision, we've delayed the #Ethereum Ropsten testnet Constantinople hard fork by 1 epoch to block #4230000 (+5 days) to allow clients to implement, test and release an update to CREATE2, countering a recently found EVM DoS attack vector.https://t.co/q0bUyj3GfR
— Péter Szilágyi (@peter_szilagyi) 2018年10月4日
仮想通貨自体が問題点が多い為、今後もハードフォークは行われていくでしょう。
ハードフォークをして新しいルールに書き換えるのも、世界に仮想通貨を広める為の開発者の試みである為、長期的な視野に立って、仮想通貨売買は行っていきましょう。