
柴犬は最近海外でも人気の犬種ですが、実は、アイドル犬・柴犬かぼすちゃんが、仮想通貨DOGE(ドージ)と関係あるって知っていましたか?
「なぜわんこが仮想通貨と…」
と、ちょっと不思議にも思いますが、それには興味深いつながりがあったんです。
ご説明していきましょう。
仮想通貨DOGE(ドージ)についてまだよく知らない人は下記の記事をご覧くださいね。
かぼすちゃんとDOGE(ドージ)の関係性

出典:reddit
かぼすちゃんは、日本人人気ブロガーの愛犬です。
柴犬ですが、その愛らしい表情で一躍有名になりました。
海外では「DOG(ドッグ)」ではなく「DOGE(ドージ)」として知られています。
英語の意味は両方とも同じで「犬」を指すのですが、後者はスラングでちょっと崩した言い方なのだとか。
かぼすちゃんの画像の上に、かぼすちゃんがおそらくこういうことを感じているんじゃないかなというセリフを第三者が勝手に書き加えて遊ぶものが「DOGE」と呼ばれ、MEME(ミーム)というネットでトレンドの面白画像として多くのネットユーザーに愛されているのです。
「かぼすちゃんとおさんぽ。」が誕生した理由

出典:かぼすちゃんとおさんぽ。
かぼすちゃんは、もともとブリーダー(繁殖業者)が廃業をしたため、保護犬としてレスキューされたわんこです。
ボランティア団体によって運よく一命をとりとめた女の子で、今の飼い主である佐藤さんに引き取られました。
飼い主さんが運営しているブログが「かぼすちゃんとおさんぽ。」であり、最初は写真一枚アップロードするにも苦労したという飼い主さんですが、愛らしい写真の数々で瞬く間に有名になって、ついには雑誌の取材も受けるようになりました。
ちなみに名前の由来は、かぼすちゃんが「かぼす」のように丸い顔をしていることから飼い主さんが命名したそうです。
かわいらしくてユニークな名前ですね。
最初はエキサイトブログで更新されていましたが、2019年4月現在は、ライブドアのブログにお引越ししています。
かぼすちゃんのほかにも猫を3匹飼っておられ、それぞれに愛情をかけて育てているのがブログの記事からも十分に伝わってきます。
かぼすちゃんをモチーフにした仮想通貨DOGE(ドージ)とは
そんなかぼすちゃんのある一枚の写真が、2010年2月23日にブログにアップされました。
DOGEミームのもとになる重要な一枚ですが、それから半年以上も経過した10月の下旬にこの画像が世界的に有名になってしまいます。
「Reddit (レディット)」という、アメリカでも最大級のソーシャルニュースHPで取り上げられたのがその理由です。
Redditは日本でいうならば2ちゃんねるのようなもので、巨大掲示板でもあります。

出典:かぼすちゃんとおさんぽ。
ちょっとお澄まししたような表情がなんともチャーミングな一枚ですが、ユーザーがそれぞれに面白がって写真を加工し始めたのです。
かぼすちゃんを太陽に見立ててアイコラしてみたり、「クール!」「ワオ!」などシンプルな英単語をセリフ代わりに入れてみたりと。
DOGEというスラングは以前からあったものの、ブレイクして世間一般に知られるようになったのは、かぼすちゃんの功績と言えるでしょう。
Doge get thicc from r/doge
使われるキャプションには特徴があり、「ワオ(wow)」も多用されますが、「非常に」「とても」を意味するveryやsoもよく使用されます。
あえてつづり・文法を間違えて、かわいらしさをアピールするものも多く、フォントは「かっこ悪いフォント」といわれるComic Sansを使うケースが多いです。
このような文体は「Dog Speak」と呼ばれているんだそう。
ちなみにYouTubeでも「DOGE MEME」で検索するとたくさんの動画がヒットします。

出典:かぼすちゃんとおさんぽ。
画像編集ソフトを駆使したかぼすちゃんの画像は今やいろいろなところでアップロードされ、「DOGE」=かぼすと考えている人も多いのです。
DOGEの大ヒットで、ネット界ではそれまで猫の人気が絶大だったのですが、かぼすちゃんのおかげで、見事それがくつがえりました。
柴犬は英語では「Shiba」と表記しますが、それもわざと崩して「Shibe」と書くことも多いです。
2013年12月 DOGEコイン誕生
そんなかぼすちゃんの画像がモチーフになった「DOGE」コインという仮想通貨が、2013年12月にIBMのエンジニアだったビリー・マーカス氏によって公開されました。
>>>DOGEコイン公式サイト
ビットコインのパロディとして作られたものですが、2ちゃんねるのアスキーアートがもとになって作られた「モナコイン」と理由が似ていますね。
なぜ海外でかぼすちゃんは人気なの?
柴犬はいかにも日本の犬という風貌でありますし、海外で飼っている人はまだまだ少ないです。
アメリカでの人気の犬種を見てみると、ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパードなどが上位にランキングされています。
しかしソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の発展によって、近年世界各国のユーザーの投稿が気軽にみられるようになり、柴犬が海外の人たちにも知られるきっかけとなりました。
かぼすちゃんの愛らしい、まるで人間のような表情が、国を問わずにたくさんの人たちのハートをキャッチしたのです。
動物のかわいさには言葉は要りません。
写真だけで伝わります。
MEME(ミーム)でかぼすちゃんを面白く扱った画像・コラージュ画像で、さらにかぼすちゃんは評判を上げていったのです。
かぼすちゃんに対する海外の反応
では具体的に、かぼすちゃんに対してどんな反応が海外で起こっているのでしょう?まずはtwitterで探してみました。
Every so often a post appears announcing kabosu aka doge meme passed away and every so often the owner makes a post instagram to assure us shes alive and well pic.twitter.com/SWO9bpy5zs
— ama on main 🧟♀️ (@aaamaaa_) 2019年3月21日
一時期かぼすちゃんが亡くなったといういわれのないデマが流れたのですが、飼い主さんが「まだ生きている」ということでInstagramにかぼすちゃんの元気な写真を投稿しました。
上のツイートの方は、「かぼすちゃんは13歳で元気だよ!」とかぼすちゃんのお散歩する画像に自分で文章を入れてつぶやいています。
Shiba LaWoof
‘Just Buy it’$DOGE pic.twitter.com/tymCWgkAWy
— GamerGenie (@GamerGenieGG) 2019年4月3日
この方は今まさにDOGEコインを買ったよ!という印に、かぼすちゃんの顔を人間の体にコラージュしてツイートしています。
I’m literally shaking like a Shiba in excite $DOGE pic.twitter.com/EJx8J6YTQU
— SmileyGnome (@SmileyGnome) 2019年4月3日
こちらはかぼすちゃんのキュートな表情に興奮しているとツイート。Gif画像を使ってかぼすちゃんをふるわせて表現しています。
Instagramでは、かぼすちゃんの画像を上手にコラージュした投稿をたくさん見ることができます。
上の画像では「明るさを示すには暗闇が必要だ」というちょっと哲学的な文章とともにかぼすちゃんが登場しています。
かぼすちゃんが仮想通貨DOGE(ドージ)になったの?
前述した通り、MEME(ミーム)として大人気を博した結果、仮想通貨のモチーフにもなったかぼすちゃん。
まさかこんなところでまで活躍するとは、飼い主佐藤さんもかぼすちゃん自身も考えていなかったことでしょう。
DOGEコインのメリット
ビットコインと比較すると圧倒的に価格の安いDOGEコインですが、メリットもあります。
送金スピードは1分
まず送金スピードが速いということ。
ビットコインなら送金まで10分を要しますが、DOGEコインならおよそ1分で完了します。
発行枚数が無制限
DOGEコインは寄付などボランティア関連で使用されることも多く、発行枚数に制限がありません。
ビットコインは2100万枚とあらかじめ発行枚数が設定されていますが、DOGEコインはいくら発行してもOKなのです。
買いたい人が大勢いても供給量も多いので、値上がりは簡単にはしづらく、そのためビットコインよりも割安になります。
発行枚数の制限がありませんので、価格が暴落する可能性も否定できないですが、もとの価格が安いので、売って大きく儲けようという人もいないのです。
今の段階では劇的な値下がりを懸念することはないでしょう。
DOGEコインで3万ドル寄付
寄付に向いているコインというイメージができたのは、2014年のソチオリンピックのときです。
実はボブスレーで出場が決まっていたジャマイカ代表ですが、資金が足らずに出場できない危機におちいっていました。
そのとき資金調達の方法で使われたのがDOGEコインを使った寄付だったのです。
結果として約3万ドルが集まり、ジャマイカ代表に寄付されました。
寄付活動により知名度がアップ
2013年公開当初は知名度の低かったDOGEコインですが、寄付活動によってクローズアップされ、コミュニティだけの利用方法から大きく変化したのです。
現在はReddit内の「Doge Market」では、DOGEコインで取引可能であり、DOGEコインのコミュニティでは、「いいね」を押す代わりにDOGEコインをあげて特定の投稿を応援することもできます。
以前は日本の取引所で購入できたのですが、残念ながら今は海外の取引所でのみ取り扱いがあります。
日本で使用するにはちょっとハードルが高いかもしれませんね。
DOGE(ドージ)が購入できる取引所
DOGEコインの取扱がある代表的な海外の取引所をご紹介します。
- Poloniex(ポロニエックス)
- Bittrex(ビットレックス)
この2つは手数料も安く、利用者も多いのでおすすめですよ。
価格は安定している仮想通貨なので、正直にいえば価値が上がる見込みはあまりありません。
投資を目的とするよりも「DOGEコインを買う」こと自体に楽しみを見つけている方がほとんどです。
発行当初からみると価格は20倍ほどアップしていますが、もとの価格も安いので0.01円→0.2円に上がった程度なのです。
ビットコインのように大幅に価格が上昇することはありませんが、暴落の心配もまずありません。
この点をよく覚えておいてくださいね。
DOGEコインまとめ
今回は柴犬の表情が印象的なDOGEコインと、そのモデルとなった日本のわんこ・かぼすちゃんについて、関係性やなぜ仮想通貨として使われるようになったかなどをお話ししてきました。
日本で飼われているごく普通の1匹の犬が、海外の仮想通貨で使われるようになったというのは、いかにも今の時代らしく、またネットで取り上げられたことがきっかけというのも興味深いですよね。
今後も、かぼすちゃんのようにネットで注目を浴び、仮想通貨のモデルとして活躍するペットや動物が新たに出てくるかもしれません。
どんな面白い仮想通貨が登場するのか今後も楽しみにしておきましょう。