仮想通貨と中国

世界には多くの国と地域があります。

ベネズエラのように国自身が仮想通貨を発行するくらい容認された国もあれば、今回紹介する中国のように厳しい規制がかかっている国も存在するのです。

しかし、仮想通貨のような便利なシステムを、中国政府はなぜ規制し禁止したのでしょうか。

そういった疑問に対し、中国の仮想通貨の現状をお話ししながら、なぜ仮想通貨が禁止になり、規制後はどのような状態になったのかと言ったことを解説していきます。

また、中国の動きが仮想通貨にどう関係しているのか、中国の動向によって仮想通貨は同のように変化するのかと言った理由も説明しながら、中国と仮想通貨の関係について触れていきます。

中国ではなぜ仮想通貨取引が禁止になった?

中国ではなぜ仮想通貨取引が禁止になった?

2017年9月から仮想通貨取引を禁止

2017年9月以降中国では仮想通貨取引が禁止されています。

それではなぜ仮想通貨引が禁止されたのでしょうか。

その理由として当局は、金融詐欺やそこから派生したネズミ講が要因であるということを挙げています。

2017年9月に中国当局は、ICOの大部分は「金融詐欺であり、ネズミ講である」として、中国国内でICOによる資金調達は企業または個人であっても今後一切行うことを禁じました。

また企業や個人が調達したICOの資金については投資家に返却することを要求し、返却しなかった場合には厳しく罰すると明言しました。

引用:Beyond(ビヨンド)

つまり、中国国内でのICO(仮想通貨の立ち上げや上場に伴う資金調達)が過熱し、詐欺案件が多数出たことが原因となっているのです。

詐欺案件が多発したことが要因

仮想通貨のICOは現在も詐欺のような案件が多く、日本国内でも発生しています。

高く理想的な開発目的を掲げ、ICOによって資金を調達し、上場した瞬間その仮想通貨を持っていた人間がほとんどの仮想通貨を売却してその仮想通貨自体の運営もうやむやにしてしまい、手にした資金を持ち逃げするような形で行われるのです。

そんな詐欺案件が出たことやそれに乗ろうとする多くの人間が現れ、仮想通貨熱がヒートアップしてしまったことで中国政府は仮想通貨取引に対して厳しい規制を実施し禁止としたのです。

世界中に大きな衝撃を与えた

これは仮想通貨市場にとって非常に衝撃的な事件でした。

なぜなら、規制前まで中国の仮想通貨取引量は仮想通貨の本場であるアメリカを超えてトップに君臨し、仮想通貨先進国として存在していたからです。

2013から2017年前半にかけて仮想通貨の取引量世界一であったのは中国でした。

引用:Beyond(ビヨンド)

それが規制によって急激に下落してしまったというのは大きなインパクトでした。

法定通貨の価値を守るための政策

また、仮想通貨先進国の座を自らの手で規制した背景には、中国の法定通貨である人民元を守るという点も挙げられます。

仮想通貨の流通量が増え、あらゆるものの決済が仮想通貨で行われるようになってくれば、せっかく今まで守り育ててきた人民元の価値が仮想通貨に流失してしまうことと、それを背景に強い指導力を発揮してきた当局の中国全土の統制力の弱化を引き起こすという危惧があったことも想像に難くありません。

いずれにしても2019年7月現在も中国では仮想通貨の規制の手を緩めることなく仮想通貨取引やICOの全面禁止を堅持しています。

中国の仮想通貨取引の現状

中国の仮想通貨取引の現状

このように厳しい規制が敷かれている中国の仮想通貨取引の現状はどうなっているのでしょうか。

実際は取引が続けられている

実際は手を変え品を替え規模は縮小したものの取引は続けられています。

つまり、手段や対象とする仮想通貨を変えることによって取引は地下化され続いているのです。

手段に関しては仮想通貨取引所が完全に閉鎖されてしまってはいるものの、個人間のトレードに関してはアプリを利用して行うことができます。

そのため、中国で実際に仮想通貨を持っている人々はアプリを使用して個人間のトレードを頻繁に行うことによって仮想通貨の取引を行っているのです。

対象通貨を変えている

対象とする仮想通貨を変えるという手段も行っています。

ビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨は当局の厳しい規制があり、個人間でも困難な場合があるのです。

そこで利用されているのがUSDT(テザー)という仮想通貨です。

この仮想通貨は通常の仮想通貨とは異なった性格のもので、その価値がアメリカドルと同価値ので変動しているのです。

つまり、若干変動することはありますが、1USDT=1米ドルとして取引されるものとなっています。

そのためビットコインのように極端な価値の変動を起こさないため、規制をかいくぐって比較的容易に取引が可能です。

このUSDTを利用して巧妙に人民元をUSDTに交換し、そのUSDTによってビットコインへ交換しています。

中国の取引量が右肩上がりで増加する一方、米国の取引量が減少している。

2019年は中国で100億ドルのテザー取引があったが米国では対照的に4億5000万ドルに留まっている。

引用:コインテレグラフ

このように表向きは完全に仮想通貨の取引はなくなっていますが、手段が巧妙化して地下取引になっているというのが中国の仮想通貨取引の現状です。

中国で仮想通貨が規制された後どうなった?

中国で仮想通貨が規制された後どうなった?

中国で仮想通貨が規制された後どうなったのでしょうか。

個人間では前の項目でもお話しした通り、地下取引によって続けられています。

取引所は海外に活路を見出している

では規制されて事実上の業務停止に追い込まれた取引所はどうなったのかというと、海外に活路を見出しています

これは取引所に限らず同じく規制の対象となったマイニングを手掛ける業者も同様の動きを見せています。

取引所に関しては、OKコインやバイナンス・ドット・コムなど中国の取引所は健在です。

その理由として、取引とウォレットの管理をアジアの近隣国や台湾、マルタ共和国などの地域に移しています。

そしてその対象となっている国の一つが日本です。

近隣諸国で事業を継続している

日本では比較的規制が緩いため日本での事業を行おうとしています。

また、同じ中国であっても仮想通貨の規制が緩い香港や仮想通貨普及に積極的なマルタ共和国に拠点を移す取引所も多くあります。

香港に関しては同じ中国でありながら、当局による規制は厳しく行われておらず、比較的自由に仮想通貨の取引が行えることから軸足を香港に移している取引所も存在しています。

シンガポールと韓国でも事業運営の土台づくりを進めている大手仮想通貨取引所もあり、いずれにしても表向きは中国本土から引き上げを行い、海外に移転しているのです。

マイニング業者も海外向けにシフト

関連のマイニング業者もかつては安い電気料金や土地の取得、マイニングマシンの調達のしやすさから中国が世界の中心となっていました。

しかし現在は、そのノウハウを生かして海外進出(アメリカやアイスランド)を行っていたり、マイニングマシンの開発で実績を持つメーカーも海外向けの生産にシフトしているところもあります。

このように中国本土では強い規制を受けて、本来であれば消滅しているはずの取引所や関連企業も、海外や香港に活路を見出すことで現在も存在しているのです。

中国の動きは仮想通貨にどう関係している?

中国の動きは仮想通貨にどう関係している?

このように当局の規制を強く受けていても中国の動きは仮想通貨に大きな関係があります。

  • ビットコインの価値を大幅に引き上げた
  • 日本が仮想通貨取引量を世界トップクラスに押し上げた
  • 「クジラ」のような存在である

ビットコインの価値を大幅に引き上げた

ビットコインは2017年ごろに価値が急騰しました。

この影響として、中国関連の大きな買い注文が多数あったという話もあります。

以下のデータは、世界のビットコインの月ごとの取引高(日本円換算)ですが、2017年1月まで中国が圧倒的な買い手だったことが分かります。

中国のBTC(1)

出典:Bitcoin日本語情報サイト

2016年に人民元の流出が非常に多く、ビットコインの取引高と比較した結果、取引額と流出額がほぼ一致したために年明けの1月5日に早々に取引禁止となったといわれています。

2019年には取引が再開されるのではないかという噂もありますが、しばらくは期待できなさそうです。

引用:みんなの仮想通貨

このころはちょうど中国当局によって規制が敷かれた時期でもあり、また中国の仮想通貨熱がピークに達した頃です。

そういった理由もあってビットコインの急騰に大きな関係を持っている可能性があると指摘されています。

日本が仮想通貨取引量をトップクラスに引き上げた

また日本が仮想通貨取引量をトップクラスに引き上げたことにも関係しています。

2017年9月末以降は人民元が仮想通貨市場からほとんど消えてしまったため、日本円は米ドルを抜いて世界一のビットコイン取引量となっています。

引用:Beyond(ビヨンド)

実際、日本人も仮想通貨の取り扱いを行っている人は少なくありません。

しかし、世界的に見てもICOの案件が極端に少なく、海外に通用する仮想通貨を未だ誕生させていないという必ずしも仮想通貨のフロントランナーを走っている国ではないのです。

それでも取引量が大きいというのは中国の取引所などが日本に拠点を置き、それらの取引量の多さが日本の取引量としてカウントされるため、そのようになっているといわれています。

つまり、日本の仮想通貨取引量は実質中国の取引所関連の取引量が多くを占めている可能性があるということです。

クジラのような存在である

また、仮想通貨の「クジラ」でもあります。

クジラとは為替や株式などの価値を大幅に変えるような大口の取引を行う組織や個人のことを指します。

ビットコインでもたびたび価値の急騰が起こっており、それらのいくつかはテザーによる購入によって起こされています。

テザーと言えば先ほど中国での仮想通貨取引の規制をかいくぐる隠れ蓑となっている通貨です。

つまり、中国で大量購入されたテザーでビットコインを購入し、価値に影響を与えている可能性が高いと言えます。

このように、様々な規制を当局から受けながらも、その動きによって仮想通貨の価値に強い影響力を持っているのが中国と仮想通貨の関係です。

今後中国の動き次第で仮想通貨の動向も変化する?

今後中国の動き次第で仮想通貨の動向も変化する?その理由は?

今後、中国の動き次第で仮想通貨の動向も変化します。

膨大な人民元を背景にした仮想通貨の大口の取引が堂々と行われる可能性もあるのです。

現在、中国では法の抜け道を模索し、仮想通貨の取引を続けようとする投資家が後を絶ちません。

非常に巧妙な手段で抜け道を探しているのです。

中国政府の「ビットコイン採掘禁止」には「抜け道」が存在する

引用:coindeskJAPAN

そのため当局も規制一辺倒ではなく、株式のように免許を与える形で堂々と取引ができるようにするための動きが起こっています。

もし、免許制による人民元の仮想通貨市場への流入が起これば、ビットコインをはじめとした多くの仮想通貨の急騰が再び起こる可能性が十分あるのです。

このように今後中国の動き次第で仮想通貨の価値は大きく上がるだけでなく、中国にある大量の人民元の仮想通貨への流入によって、再びビットコインの価値の急騰のようなことが起こる可能性もあるでしょう。

また、近年中国では、『ビットコインは財産』だということを、中国裁判所が合法性を認めたからも、今後中国における仮想通貨市場への影響は大きくなる可能性があると言えるでしょう。

中国の裁判所でビットコイン(BTC)が「財産」として合法性を認められた。仮想通貨投資会社プリミティブ・ベンチャーズの創業メンバーであるドビー・ワン氏が18日にツイートした。仮想通貨取引所の運営が禁止されている中国だが、ビットコインのさらなる普及のきっかけとなるかもしれない。

ワン氏が中国地元紙の報道を引用する形で伝えたところによると、杭州インターネット裁判所が正式にビットコインを「仮想財産(Virtual Property)」と明記した。ビットコインにそのようなステータスを付ける中国の裁判所は2つ目だという。裁判では、破産した取引所とユーザーが争っている。

ワン氏は、「ビットコインは中国では合法であったことを示す大きなマイルストーンになる」と述べた。

引用:コインテレグラフ

まとめ

現在の中国では、仮想通貨取引やICOに対して、非常に厳しい様々な規制が敷かれています。

しかし、個人レベルでは個人間の取引や規制の緩いテザーを購入することで取引が続けられており、取引所などの業者は香港・日本・シンガポールなどの近隣諸国へ軸足を移しています。

このように、規制をかいくぐって取引をしていてもなお、中国は世界の仮想通貨市場に強い影響力を持っており、中国当局の動き次第で再び規制緩和されれば、仮想通貨の価値を更に高める大きな影響力が出てくる可能性があるのです。

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