
トレーリングストップは、FXでは一般的な注文方法です。
この注文方法が仮想通貨でも可能となりました。
トレーリングストップは、損失は最小限にして、利益を高めるための投資の手法です。
これによって相場の動きをより即座にキャッチして、それに反応してロスカットをしたり、ロスを抑えるためにストップロスオーダーをします。
設定している価格になると自動で売却するという注文方法です。
今回は、このトレーリングストップの仮想通貨における有効性についてお話します。
仮想通貨FXのトレーリングストップとは
魅力的なFXの注文方法
トレーリングストップは、価格変動に応じてロスカットラインを変更していくことができるので損失を最小限に抑え、利益を確定できるという魅力的なFXの注文方法です。
トレーリングストップとは、FX(外国為替証拠金取引)において損失は抑えながら利益を確保しようとする投資方法のことです。 トレーリングストップ注文は、相場の動きによって、ストップロスオーダーで設定している価格を自動で動かしてくれる注文方法です。
言葉の意味としては、トレールは、英語で追跡するという意味があり、
価格の動きに敏感になるとか、価格を常にウォッチしており、それに追随して注文を執り行うというところからきています。
FXの場合ですと、ロスカットラインが相場の動きを追跡していることを表しています。
価格が上がれば、それに合わせてロスカットラインを引き上げたり、価格が下がればロスカットラインを引き下げるというようなことも含まれています。
FX・株式投資では一般的な手法
トレーリングストップは、FX・株式投資などではごく一般的な手法ですが、仮想通貨でも同様です。
投資全般によく使われています。
トレーリングストップをうまく活用すれば、損失を最小限に抑えることが出来るし、利益を確保することができます。
さらに相場の動きに連動して、利益をより大きくすることもできるという良い面があります。
敏感になりすぎると大きな流れを見失う
しかし一方では、動きに敏感になりすぎると、小さな変動に惑わされて、大きな流れを見失ってしまうことがあります。
つまり一時的な下落や一時的な上昇を、大きな流れと勘違いして、決済してしまうと、早まった決断で損益を出してしまったり、取れるはずの利益が取れずじまいということも起こりうるのです。
このようにメリットとデメリット両面があるものの、多くのトレーダーはトレーリングストップを一般的に利用しています。
価格を設定することで、気の迷いや感情に流されることなく、最初に設定した価格で決済できるのでいいという人も多いです。
トレーリングストップのメリット
自動決済ができる
トレーリングストップは、なんとなく上がってきたので買う・なんとなく下がったの売るというように、気分や感情に流されることなく、最初に設定した価格で決済できるので、流され決済を防ぐことができるのがメリットです。
最近は、仮想通貨でも価格の変動が大きくなってきていますので、こういった感情に流された売り注文や買い注文で大損をしてしまったとか、逆に出るはずの利益を逃してしまったという方も多いです。
そういった場合にも最適なのが、トレーリングストップです。
トレーリングストップを活用すれば、パソコンの前にピタッとはりついて価格に一喜一憂して、焦って決済してしまうこともありません。
使える手法が多い
トレーリングストップには多様な種類があります。
そして、どのような局面で使うかによって、この意味がかなり違ってきます。
損切やロスカットために使うのか、利益を伸ばすために使うかといった目的があります。
つまり、トレーリングストップは、上げ相場の時でも下げ相場のときでも有効に使用することができるのです。
さらに、下げ相場になったり上げ相場になったり、トレンドの変化にも追随していくので、どういった場面でもその有効性を発揮することができるのです。
手法によっては、上げ相場の時にしか使えなかったり、下げ相場のときにしか使えなかったりといったものもありますが、トレーリングストップはどのような局面でも使えるということがメリットとなります。
利益を最大限まで高めることができる
トレーリングストップは、株価が上がり続けている場面では利益を最大まで伸ばすことができるので、かなり稼げる手法ということになります。
あらゆる投資の市場では、相場の動きを予測するはとても困難なものです。
主にこういった場合は、テクニカル指標などを使って予想されたりしますが、これもなかなか100%ではないところがあります。
サインが出て、そこで売買をしてもなかなかその通りには動きません。
そして最終的に、もっと利益を出せた場面で早く判断をしすぎて、利益がでるどころか損をしてしまったという方も少なくないでしょう。
トレーリングストップは、より市場の動きに反応するという手法なので、こういったややこしいサインを見て焦って判断しすぎることはなく、判断ミスも起こりにくいのです。
トレーリングストップのデメリット
一方でトレーリングストップにはデメリットもあります。
市場の動きに連動するものの、必ずしも一方向に動くわけではない
一つ目は、トレーリングストップは、市場の動きに連動するとはいうものの、必ずしもその動きが一方向に動くわけではないので、上手く確定しないことがあるという点です。
つまり価格がほぼ不動の時や、ボックスでの動きが続くときは、有効に作用しないことがあります。
いつまでも決済しきれないまま、長い間放置されていたりといったことも起こり得るため注意が必要です。
実際に使えるものと使えないものがある
二つ目は、トレーリングストップは、種類は多いものの実際に使えるものと使えないものがあるという点です。
FXの会社によっては、システム的に使えない場合もあります。
天井で売ることはできない
三つ目は、天井で売ることはできないという点です。
天井で売ることはできないというのは、価格の最高値で必ず売れるわけではないということです。
トレーリングストップは、天井から一定の値段下がったら売るという注文方法です。
そのため、最高値だと判断するのはやはり機械では限界があり、最高値は自分で判断する必要があるということになります。
トレーリングストップである程度まで利益を高くすることはできますが、利益の最大化はやはり投資家の能力が問われるということです。
値幅設定は投資家の経験値による
また、損切り注文執行までの値幅設定に迷うこともあるかもしれません。
つまり、値幅設定を決めるのはやはり投資家の経験値によるもので、機械では判断することができないため、自身で判断する必要があるということです。
トレーリングストップを利用できる仮想通貨取引所
ここからは、トレーリングストップができる仮想通貨取引所を紹介していきます。
ビットフライヤー

出典:bitFlyer
bitFlyerで取引する場合、注文の方法にはいくつかの種類があります。
注文方法を理解し、それらを使いこなすことでより便利にトレードができるようになります。
トレードの精度を上げることも可能なので、有効に使えばかなり使える手法と言えます。
「成行」や「指値」といった基本的な注文方法から「IFD」や「OCO」など応用的な手法まで可能です。
注文方法
注文方法は以下の通りです。
- bitFlyer Lightningの注文画面から「指値」を選択
- 「数量」と「価格」を入力
- 「売り」または「買い」を選択
STOP(逆指値)注文の方法
STOP(逆指値)注文の方法は以下の通りです。
- bitFlyer Lightningの注文画面から「特殊」を選択
- 特殊注文の画面が開く
- 「STOP」を選択
- 「売り」または「買い」を選択
- 「数量」と「トリガー価格」を入力
- 「Place Order」をクリック
キャンセル方法
キャンセルの仕方としては、出された注文で約定されていないものは、画面左下の「注文」欄に表示されます。
行の左にある「×」ボタンをクリックすればキャンセルできます。
既に約定された注文をキャンセルすることはできません。
簡単に決済できるのが魅力
このように簡単に決済できるのがビットフライヤーのトレーリングストップの良いところです。
ビットフライヤーではニーズに合わせて複数の市場が用意されています。
特にビットフライヤーライトニングは様々な種類の注文が可能です。
成行注文と指値注文だけでも取引は可能ですし、より便利に取引を行って精度を上げるには、複雑な注文方法を活用することができるのがメリットです。
リキッドバイコイン
リキッドバイコインでもトレーリングストップが可能です。
逆指値として可能となりました。
指値注文とは、仮想通貨の売買価格を指定する注文方法です。
「買い注文」の場合は、指定した価格以下の場合に注文が発生します。
あらかじめ自分で売買価格を決定できる
指値注文のメリットは、あらかじめ自分で売買価格を決定できることです。
仮想通貨の購入時の価格よりも高い価格で売りの指値注文が成立すると、手数料などを差し引いた金額の差だけ、利益を出せるということになります。
取引が必ず成立するとは限らない
デメリットとしては、価格を優先して取引を行うので、取引が必ず成立するとは限らないという点です。
買いの指値注文の場合、指定した価格よりも価格が上がると、注文が成立せず買い逃してしまう可能性があります。
売りの指値注文の場合も同様で、指定した価格よりも下がると、売り逃してしまう可能性があります。
仮想通貨トレードをスムーズに行うには、状況に合わせて注文方法を使い分けることが重要です。
注文方法は4種類から選択可能
QUOINEXのトレードでの注文方法は、「指値」以外にも「成行」「逆指値」「トレール」と4種類の中から選べます。
「成行」は、価格を指定せずに、取引所に出ている現在価格で売買を行う注文方法です。
注文すると即時に取引が成立するので、すぐに「買いたい」「売りたい」場合に適した注文方法です。
トレーリングストップは、相場の値動きに応じて、自動的に注文価格がついていく逆指値注文です。
ビットメックス

出典:BitMEX
ビットメックスでも可能です。
価格の変動に合わせて、利確 (損切) 注文をリアルタイムで自動修正してくれる注文です。
利益を確保し損失を防ぐ注文方法で、チャートに張り付いていられない方におすすめの利確方法となっています。
通常の指値注文やストップ指値注文そしてストップ成行注文などには、それぞれにオプションを設定することができます。
手数料を支払う代わりに、指値注文で大量の注文を約定させたり、適正な価格でお得に注文を通すなどさまざまなオプションが存在します。
仮想通貨FXのトレーリングストップのまとめ
このように、仮想通貨FXのトレーリングストップにはいくつかの有効なメリットがあります。
仮想通貨FXのトレーリングストップのデメリットをしっかりと理解した上で、うまく活用することができれば、とても有効な手法と言えます。
今後、仮想通貨FXを行う際には一つの手法として取り入れてみてはいかがでしょうか。