仮想通貨の分野で最も多いのはIT関連企業の参入です。
仮想通貨の技術とIT技術の親和性が高いというのもありますが、IT業界は他の業界よりも資金調達がしやすいという面もあります。
そんなIT関連企業が参入して開発された仮想通貨が今回紹介するBORAです。
そんなBORAについてその特徴や懸念点、評判、将来性についてまとめていきます。
これを読めばきっとLINEと同じくスマホのSNSアプリで有名なカカオトークが投入した仮想通貨、BORAについて知ることができるのではないでしょうか。
BORA(ボラ)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | BORA(ボラ) |
トークン名 | BORA |
公開月 | 2019年 |
開発国 | 韓国 |
開発会社 | カカオブロックチェーン社 |
発行上限 | 1,205,750,000 BORA |
発行枚数 | 671,112,500 BORA |
公式HP | https://island.boraecosystem.com/ |
ホワイトペーパー | - |
@bora_ecosystem | |
- | |
r/Bora_Ecosystem | |
TelegramID | [공식] BORA 커뮤니티 |
YouTube | BORA Official |
BORA(ボラ)とは
BORA(ボラ)は韓国のメッセージアプリ「カカオトーク」発の仮想通貨です。
運営はカカオブロックチェーン社という企業で、カカオの子会社になります。
韓国の仮想通貨ではありますが、国内外の優れたブロックチェーン技術を持つ企業との協業を意識しています。
その最たる例がイスラエルの仮想通貨を手掛ける組織であるOrbs(オーブス)との提携です。
Orbs(オーブス)との提携によってお互いが抱える問題を解決し、さらなる発展を目指しています。
また、このBORAは開発会社がブロックチェーンの技術が適用されたコンテンツ(BAPP※BORAの環境内で作られた分散型アプリケーション)を簡単に開発できるように 、トークンの連動やスマートコントラクトなどブロックチェーン関連技術をサポートし、 BORAプラットフォームを介してこのように製作されたコンテンツを一般ユーザーに提供することを目指すなど、決済に止まらず、ブロックチェーン技術を生かしたアプリケーションの開発環境の提供も目標としているのです。
これによりカカオはチャットアプリに止まらず、「グランドX」(カカオの技術関連企業)をブロックチェーン技術で成長させた後、 ICOで確保した資金で更なるブロックチェーンの技術力の確保と関連企業の買収を行い、仮想通貨の世界でもイニシアチブを握ろうと活動しています。
主な仕様として、世界で多く利用されているイーサリアムのERC-20規格を採用しており、大手の仮想通貨取引所で200種類以上の仮想通貨を取り扱っているBITTREX (ビットレックス) で取引が行われております。
また、韓国の企業が運営する仮想通貨ですが、特に仮想通貨が発達しているシンガポールを中心に活動している仮想通貨です。
BORA(ボラ)の特徴
BORAの特徴は、ERC20ベースの仮想通貨、BORA Chain、BORA Point、BORA ISLAND、カカオとの親和性です。
ERC20ベースの仮想通貨
ERC20ベースの仮想通貨という点は先ほどもお話ししましたが、BORAはイーサリアムの系統を組む仮想通貨になります。
これは非常に多く仮想通貨が開発されている系統であり、技術的にある程度確立されたものです。
そのため、BORAは安定した技術の元に開発された仮想通貨と言うことで、品質の高い仮想通貨を開発することができます。
なので、名前だけ先行している仮想通貨と言うわけではなく、きちんと技術的に確立された内容もしっかりしている仮想通貨と言えるのです。
BORA Chain
BORA Chainは、BORAのもう一つのチェーンです。
通常の仮想通貨は、1つの仮想通貨に一つのブロックチェーンという形になっていることが多いのですが、BORAはメインのイーサリアムによるチェーン以外に複数の独自チェーンであるBORA Chainが構築されているという特徴があります。
これにより、メインのイーサリアムのチェーンの処理能力をサイドチェーンとなるBORA Chainが処理を分担することによって飛躍的に向上させることができ、スケーラビリティ問題(その仮想通貨が普及すればするほど処理能力が低下してしまう問題)を抱えがちな仮想通貨の中でもそういった問題を解決した仮想通貨です。
この構造は2段階層のプラットフォームと呼ばれる仕組みと言われ、BORAの大きな大きな特徴となっています。
BORA Point
BORA Pointは仮想通貨のBORAとは異なり、BORAのプラットフォームで使用されるポイントのような機能を持ったものです。
例えば、日本円の経済で利用されるWAONやnanaco、ポンタ、Tポイントなどのようなものになります。
BORA Pointは、BORAエコシステム内の様々なゲームコンテンツで使用される目的として開発されたものです。
また、仮想通貨BORAとも交換できることから、間接的に法定通貨への換金も可能です。
このポイントはBORAエコシステム内で貢献したり、キャンペーンで配布されるといった用途も想定されています。
BORA ISLAND
BORA ISLANDは、先ほどもたびたび触れているBORAとユーザーが出会う総合サービス空間のことで、BORAにおけるエコシステムです。
BORA ISLANDに登録をすれば自動でウォレットが作成され、簡単に取引が行えます。
そしてBORAのプラットフォームで開発されたBAPPを利用することもできます。
すでにAndroidやiPhone用のスマートフォンアプリが開発されており、気軽にBORAの世界に触れることが可能です。
カカオとの親和性
カカオとの親和性も高いのも大きな特徴の一つと言えます。
特に親和性が高いのが、カカオが提供する世界的な人気を誇るカカオゲームズ(「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG)」で有名な企業)です。
同じカカオの傘下であることから非常に親和性が高く、BORAはカカオゲームズの中で使えるポイントのような形でBORAを使用できるように検討されており、将来的に日本でもPUBGユーザーがBORAを使った取引や売買を行う可能性があります。
このように、BORAは堅実な設計とスケーラビリティ問題を解決し普及した後の憂慮を断ったトークンなのです。
BORA(ボラ)の懸念点
BORAも懸念点があります。
それは母国での規制、普及すればするほど価値が下がる、ローカルの仮想通貨になり得るという点です。
母国での規制
韓国は基本的なスタンスとして仮想通貨のICOに対して非常に厳しい点が懸念点として挙げられます。
世界的な問題となっていますが、仮想通貨のICOは詐欺の温床となっており、上場すると見せかけて集めたお金を詐取したり、あるいは上場した瞬間に一気に売却をおこない価値がゼロになるというような事例が多くあります。
こういった詐欺のような案件が起きないように、仮想通貨取引所が家宅捜査を受けるなど韓国では仮想通貨に関して逆風が吹いている状態です。
こういったことがBORAにも影響する可能性はゼロではありませんから、どういった状況になるか不透明というのが懸念点として挙げられます。
普及すればするほど価値が下がる
また普及すればするほど価値が下がるという問題もあります。
確かに有望な仮想通貨ではあるのですが、普及すればするほどビットコインのような急騰を起こすのではなく、ありふれた決済手段として価値が下がっていきます。
また、取引手数料で徴収したBORAをbarnしないなどインフラに向けた措置も行っていないことから、BORAの知名度が高まるほど価値が低下している傾向にあり、仮想通貨の取引による差益を狙いにくくなるという懸念点があります。
ローカルの仮想通貨になり得る
BORAは、ローカルな仮想通貨になり得るという懸念点もあります。
現在はBittrexの他、アップビットやコインスーパー、DigiFinex(ディグフィネックス)にも上場していますが、そのほとんどの取引量が韓国のアップビットに占められてしまっているということです。
これは韓国の投資家が中心になって購入しているという可能性があり、日本のモナコインのようになりかねないという懸念があります。
グローバルな仮想通貨を目指すBORAにとって懸念すべき点です。
BORA(ボラ)の評判(口コミ)
BORAの評判について、Twitter上の話題のツイートや気になるツイートの評判をまとめました。
よしよし順調😙😙
2銘柄仕込んだコインスーパーですが、あとは拾っているあれが上がってくれれば…🙏 pic.twitter.com/KD2Q08fCae
— Kaz⚜️《緣》《🌛》 (@soul_Lisker) 2019年3月20日
価格は上昇しています。
$BORA
今後関係してくるのかな😃 https://t.co/CL5DrIl2qT— Tonpa🐥BlockchainGame_japan (@tonpa_net) 2019年3月18日
カカオトークに仮想通貨が実装されるのではと考えています。
韓国のチームが開発中のBORAシステム。エアドロップで知ったのですが、ふつうに有望な匂いがします🥰ぜひエアドロップ参加してみてはいかがでしょう🍖https://t.co/BB9gU85otb#airdrop #エアドロップ #仮想通貨
— Mt. Nosky (@edgetation) 2019年1月18日
運営する企業がカカオなので有望な案件と言っています。
BORAはカカオが関連する仮想通貨と言うことから非常に期待が大きく、有望なコインであるという評判が出ています。
そして、カカオトークに関しても仮想通貨が実装されるという噂が出るなど、今後日本での展開も期待されているという評価でした。
このように有望なコインの一つとして注目されているのがBORAと言えます。
BORA(ボラ)の将来性
BORAの将来性は明るいですが、それ自体の価格を考えた場合はやや暗いものがあります。
カカオを絡めてこれからも信用が上がっていき利用するユーザーも増えていく可能性が高いのですが、それ以上に利用されるほど価値が低下していく傾向がある上、カカオポイントを配布すればするほどBORAに交換することによって価値が下がっていく可能性も否定できません。
実際にBORAの価値は2019年10月現在下落傾向にあり、その価値を低下させています。
世界で最もシェアの高いチャットアプリのカカオが関わっているといっても、将来的な価値の上昇に関しては疑問があるため、投資の対象となりにくいのが実情です。
BORA(ボラ)のまとめ
BORAは人気チャットアプリのカカオが関係する仮想通貨です。
ブロックチェーンの2段階層による独特の構造によるスケーラビリティ問題の解消やカカオゲームでの利用計画など、期待できる仮想通貨ではあるものの、韓国当局の規制が入る可能性もあるため、将来性に関しては明るいとは言い切れません。
また、取引が韓国の仮想通貨取引所が中心となってしまっているという点からも韓国のローカル通貨になる可能性もあり、問題も少なくありません。