イーサリアムの次期アップデート『イスタンブール』はいつ?2019年12月4日が濃厚?

ビットコインと並ぶに主要な仮想通貨として仮想通貨市場を牽引しているのがイーサリアムです。

多くの注目を集めるイーサリアムは定期的にアップデートが行われます。

イーサリアムのアップデートにはそれぞれ名前が付けられています。

今後予定されているアップデートは「イスタンブール(Istanbul)」と名付けられており、イーサリアムの可能性を広げるとして大きな期待が寄せられています。

アップデート「イスタンブール」の実装は、イーサリアムの将来そして仮想通貨市場にどのように影響をあたえるのでしょうか?

この記事で詳しく説明していきます。

イーサリアムのアップデート「イスタンブール」とは

イーサリアムのアップデート「イスタンブール」とは

イーサリアムを始めとする仮想通貨は、コンピュータソフトウェアと同様にアップデートが行われます。

アップデートは、実体を持つ法定通貨にはない仮想通貨ならではの特徴ですが、アップデートを通じて仮想通貨の欠点や問題点が改善されさらに使いやすく便利になっていくことで、仮想通貨最大の課題である信頼性の問題を解決しています。

アップデートにより高い信頼を維持してきた

イーサリアムは過去にも数回のアップデートが行われてきました。

仮想通貨を取り巻く環境は移り変わりが早くアップデートがなければあっという間に時代遅れになっていた可能性も否定できません。

今日までイーサリアムが市場で高い信頼を集め続けていた理由のひとつに、地道なアップデートを積み重ねてきた実績があるのは疑いようのない事実です。

イスタンブールは2段階に分けて実行予定

イーサリアムの次期アップデートには「イスタンブール(Istanbul)」という名称が付けられています。

すでにイスタンブールの内容は公表されており、大きな期待が寄せられています。

更新内容を意味するEIPは全29項目が予定されており、バグの修正から影響の大きい新機能の実装まで内容は多岐にわたります。

イスタンブールは2段階に分けられて実行される予定となっています。

第1段階「Istanbul part1」

第1段階のアップデート「Istanbul part1」で予定されている更新項目の中でも重要性が高いものが、イーサリアムで用いられているブロックチェーンネットワークに新たに6つのコード変更が導入するものです。

ブロックチェーンネットワークのコード変更は「ジーキャッシュ(ZEC)との相互運用性向上」「リプレイ攻撃など不正アクセスに対する安全性向上」などイーサリアムをより便利で安全に運用するための更新です。

第2階「Istanbul part2」

第2階のアップデート「Istanbul part2」の目玉は、イーサリアム改善案(EIPs)と呼ばれる大幅な機能刷新です。

イーサリアムを始めとする仮想通貨はマイニングと呼ばれる採掘行為によってコインが生成されます。

マイニングは一定のルールとアルゴリズム基づいて行われますが、イスタンブールではProgPoWと呼ばれるマイニングを司るアルゴリズムの変更が予定されています。

具体的な変更内容の詳細については明らかにされていませんが、マイニングのアルゴリズムに手が加えられるとなればイーサリアムの価値が大きく変わる可能性は否定できません

市場への影響を考えショックの大きい改善は行わないとされていますが、ProgPoWへの注目は大きなものとなっています。

使いやすさと安全性が向上するため市場は歓迎ムード

その他の更新内容としては、匿名トランザクション機能におけるGasコスト削減やトランザクション手数料の計算モデル改定など、全体的にはイーサリアムの使いやすさと安全性を向上させる内容が中心となっています。

改定によるコスト削減を通じてイーサリアムをさらに活性化させたいという運営側の思惑が色濃く現れた更新内容となっていますが、市場では全体的にイスタンブールに対しては歓迎ムードが見られ、より一層の取引活性化が期待されています。

イスタンブールの実装日はいつ?

イスタンブールの実装日はいつ?

推測では2019年12月4日が濃厚

イスタンブールの実装日は当初2019年10月中と発表されていました。

実装に向けて準備は着々と進められてきましたが、9月6日に開催されたイーサリアムコア開発者会議において、当初10月中の予定だったイスタンブールの実装を11月に延期することが発表されました。

さらに10月に入ってから実装日が9056000ブロック到達時点と決定され、現在のブロック生成時間からの推測では12月4日が実装日になると見られています。

実装項目の最終決定の合意に手間取った

予定が遅れた大きな理由は、実装項目の最終決定の合意形成に手間取ったのが大きな原因です。

実装項目は大筋では合意が形成されていたものの、マイニングアルゴリズム変更など一部の重要項目に置いて反対意見が根強く、意見の取りまとめができたのは8月後半と当初の予定より大幅に遅れての合意となりました。

合意形成に時間がかかったことで十分な準備期間の確保が難しくなり実装予定も12月までズレこみましたが、実装項目についてはおおむね当初の予定通りとなっています。

テストネットのアップデートではトラブルが発生

試験運用に当たるテストネットのアップデートは10月2日に予定されていましたが実際には2日ほど早く実行され、そのことが原因でイーサリアムが一時的に分裂を引き起こすトラブルが発生しました。

これは、イスタンブールのテストネット実行開始のために選ばれたブロックが当初予想のよりも早い生成速度で生成されてしまったことが主な原因です。

ブロック承認時間が予定を超える大幅なスピードで進行したことでイスタンブールの実装が2日早まってしまい、アップグレード済みのチェーンでマイニングを行うマイナーと古いチェーンでマイニングを行うマイナーとの間でテストネットが分割される事態に陥りました。

イーサリアム参加者たちの間でイスタンブールアップデートの適用が進んだことにより分裂状態は解消されましたが、テストネットにおける大規模なトラブル発生によりイスタンブールアップデートの実装に不安を抱く声も上がっています

イスタンブールが実装されると何が変わる?

イスタンブールが実装されると何が変わる?

イスタンブールの実装による大きな変更点は「安全性向上」と「コスト削減」の2つです。

安全性向上

仮想通貨における最大の課題は安全性の向上です。

堅牢なセキュリティ性と高い匿名性こそが仮想通貨の最大の特徴です。

暗号通貨と呼ばれるほどの信頼を集めているのは確固としたセキュリティ対策が施されているからですが、仮想通貨界隈の技術の進歩はすさまじい速度で進んでおり、現在は安全とされる技術もいつかは危険にさらされることになるのはほぼ確実です。

イスタンブールでは、主に外部からの不正アクセスに対する安全性の向上に特に注力しています。

不正流出問題でビットコインの信頼が大きく傷ついたのは記憶に新しいところですが、イーサリアムは過去に起きた仮想通貨の不正アクセストラブルを教訓に、イスタンブールにおいてセキュリティ向上つながる更新項目の実装を予定しているのです。

コスト削減

イスタンブールのもう1つの注目点がコスト削減につながる更新項目です。

イーサリアムはビットコインと並ぶ主軸仮想通貨として高い存在感を発揮しています。

今のところイーサリアムに並ぶ存在感を見せる仮想通貨はほとんどありませんが、1000を超えるといわれる新規仮想通貨発行ラッシュの中でイーサリアムもうかうかしてはいられません。

新規の仮想通貨に資金が流れてしまえばイーサリアム市場は冷え込んでしまいます。

市場の停滞を避けるためにも取引コストの削減は重要課題の1つであり、イスタンブールにおいてもコスト削減につながる更新内容が多数盛り込まれています

イスタンブールの実装が予定通りに行われ更新内容が期待通りの成果を上げたとすれば、イーサリアム市場のさらなる活性化が期待できます。

高いセキュリティ性に裏打ちされた信頼性の高さと取引コストの低下はイーサリアム市場にさらに資金を呼びこむ呼び水になるでしょう。

イスタンブールには、仮想通貨バブル崩壊以来いまいちパッとしない展開が続いていたイーサリアム市場の起爆剤として期待が寄せられています。

過去アップデート実装日の価格について

過去行われたアップデート実装日、価格はどうなった?

2015年5月:Olympic

Olympicの主目的はブロックチェーンの限界検証です。

多分に実験的意味合いの強いアップデートであり、イーサリアムを市場に投入するためのテストとも言えるものでしたが、本アップデートの成功によりイーサリアムの将来性に目処が立ったと言ってもいいほど重要な出来事です。

直接的な値動きよりも将来性が確認できたという意味で大きなインパクトを残しています。

2015年7月30日:Frontier

Frontierアップデートによりイーサリアムが一般公開されました。

今と比べると機能は限定的で参加者もごくわずかでしたが、イーサリアムには3.52ドルの価格がつけられました

未知の存在であった仮想通貨に対し市場が価値を認めたことはその後の歴史に大きな影響を与えます。

2016年3月14日:Homestead

Homesteadアップデートによりブロックチェーンへの記録が開始されました。

多くの開発者や企業が参入し仮想通貨として本格始動したのはHomesteadアップデートがきっかけです。

1.2ドルだった価格は14.87ドルへと急騰し、仮想通貨が投資対象として大きな可能性を秘めていると世界にしらしめるきっかけとなった出来事です。

2017年10月16日:Metropolis

Metropolisアップデートではスマートコントラクト機能が一般の利用者に開放されました。

本アップデートではk-SNARKs技術が採用され、送金額や取引者など契約内容を第三者が確認することが不可能になりプライバシーが強力に保護されるようになっています。

アップデート内容は高く評価されていますが、仮想通貨バブルが絶頂を迎える時期だったことが影響し、価格は349.3ドルから278.89ドルへと大きく根を下げています。

アップデートに対しての評判

アップデートに対しての評判

ここからは、イーサリアムのアップデート「イスタンブール」に対するTwitterでの評判や口コミを見ていきましょう。

イスタンブールによる価格高騰に期待を寄せているツイートです。

こちらも、12月4日に行われるアップデートに期待している様子が伺えます。

上記ツイートでは、大型アップデート「イスタンブール」の実施日のニュースを伝えつつ、取引を行うタイミングを考察しているようすが伝わってきます。

このように、イスタンブールに関しては好意的なツイートが多く、多くの人が期待していることがわかります。

イーサリアムの将来性

イーサリアムの将来性

12月4日に控えるアップデート「イスタンブール」に対する評価は総じて高く、イーサリアムの将来性にも期待する声が目立ちます

マイニングアルゴリズムの変更を懸念する声も聞かれますが、アップデートに伴うセキュリティ性の向上とコスト削減が呼び水となり、市場が活性化するとの希望的観測が見られ将来性について悲観的な意見は少数に留まります。

仮想通貨バブル崩壊以来、上値が重い展開が続いてきましたが、過去の実績からアップデートスケジュールも最終段階まで順調に進むのではという予想が優勢となっています。

一時不安視されてきたイーサリアムの将来性は明るい見方が有力となっています。

まとめ

イーサリアムの過去のアップデートを見てみると、アップデートをきっかけに価格が急騰するのではという期待の声が上がっています。

一方で、好材料ではあるが急騰するほどではないという冷静な見方も根強く、今回のアップデート「イスタンブール」による市場への影響はそれほど大きくない可能性もあります。

将来性から考えると着実にアップデートスケジュールを進めてきた堅実性は評価できるポイントです。

イーサリアムという仮想通貨そのものに対しては、今回のアップデートをきっかけに一層信頼を強めたという声も多く聞かれます。

短期的な値動きよりも長期的に市場に与えるインパクトという点からすると、今回のアップデートはイーサリアムの歴史にとって大きな1ページになるのは確実と言えるでしょう。

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