ビットコインの誕生以降、様々な仮想通貨が開発されています。
開発目的も様々で娯楽向けのものや資源開発のためのもの、コミュニティの活性化を目的としたものなどあらゆる人間の欲求や社会問題にフォーカスした仮想通貨が誕生しています。
今回紹介するジョブコインは職業(ジョブ)にフォーカスし、社会問題の解決を狙って開発された仮想通貨です。
今回、このジョブコインについての概要や特徴、そして現在抱えている懸念点や将来性、ジョブコインの入手方法について項目ごとに解説していきます。
これを読めばジョブコインのことをもっと多く知ることができるでしょう。
jobcoin(ジョブコイン)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | jobcoin(ジョブコイン) |
トークン名 | Job |
公開月 | 2019年 |
開発国 | スイス |
発行上限 | 9,000,000,000Job |
発行枚数 | - |
公式HP | http://www.jobcoin.ch/home/ |
ホワイトペーパー | jobcoinのホワイトペーパー |
@JobCoinJapan | |
@JPNcommunity | |
- | |
TelegramID | - |
YouTube | - |
jobcoin(ジョブコイン)とは
貧困解決を使命として開発された
ジョブコインは、仮想通貨の一種で貧困解決を使命として開発された経緯を持っています。
この使命は、世の中の貧困や不平等をこのジョブコインのプロジェクトによって解消しようとするもので、多くの人々の経済的な支えとなっている給与に関する機能や外国人労働者が苦労している母国への送金の手数料や手間を改善する機能に特化しています。
この二つの機能によって、給与に関する障壁を取り除き、経済的な自由の獲得を助けることができます。
財団の主要メンバー7人中5人が日本人
このジョブコインは、日本人が大きく関わっていることも話題になっています。
運営・開発を行うジョブコイン財団の主要メンバー7人のうち、5人が日本人なのです。
多くの仮想通貨は、ほとんどが欧米人または中国人と言った運営メンバーで、モナコインなど一部の仮想通貨を除いてほとんどが外国人です。
しかし、日本人が多く関わっているということで、とても親しみのある仮想通貨という印象を与えてくれます。
小泉明正氏が関わっている
そのメンバーの中でも著名なのが小泉明正氏です。
小泉明正氏は、Appleの本部長と世界2位の人材サービス会社ランスタッドの日本支社長を歴任し、アメリカの名門大学であるスタンフォード大学の付属研究所でアジア太平洋部門の代表も務めているという経歴の持ち主です。
このように、親しみだけでなく信用も与えてくれる仮想通貨という側面も持っているのです。
jobcoin(ジョブコイン)の特徴
ジョブコインの特徴には、給与面(企業から受け取る全ての報酬)の機能の充実や海外送金が便利といったものがあります。
給与面の機能の充実
給与面の機能の充実として、給与相当前払いや銀行口座がなくても給与が受け取れると言った点が挙げられます。
■ 給与相当前払い
給与相当前払いは、勤怠データとジョブコインを連動させることで、その日その日の給与が加算されていくというシステムです。
さらにそこに労働実績を加味して給与相当の対価をジョブコインで支払うことができるというものです。
つまり、正社員でありながら日雇い労働者のように毎日給与がジョブコインという形で支払われるという仕組みです。
■ 給与の前借り
さらに派生してジョブコインによる給与の前借もできます。
前借して逃亡するというケースも懸念されますが、様々なものを紐づけしているため逃亡しても身元が分かってしまうのと、ジョブコインによって収入が管理されているので、別の職場でジョブコインの給与を受け取った場合、自動的に天引きされたり、あるいは総資産の中から給与の前借分を返還させることもできます。
■ 銀行口座がなくても給与を受け取れる
また世界的に貧困労働者は銀行口座を持っていないことが多いと言われており、給与の振り込みにすら支障が出ているという問題があります。
しかしジョブコインは銀行に口座を持っていなくとも給与をジョブコインの口座で受け取ることによってその問題を解決することができます。
海外送金に便利
また、海外送金に便利という特徴もあげられます。
海外送金は非常に時間がかかり、しかも手数料が高いという不便さを抱えていました。
しかし、仮想通貨であるジョブコインは、国という障壁がなく、海外送金のための高額な手数料を払う必要もないのです。
送金スピードの解消と法定通貨に現金化できるシステムの構築
さらにジョブコインは、ビットコインなどが抱えている送金スピードの遅さも解消するとしており、各国現地の銀行や仮想通貨取引所と提携を結び、ジョブコインを法定通貨に現金化できるシステムを構築しています。
例えば、日本で働いてブラジルに送金する場合でも、ジョブコインで受け取って現地の取引所を経由し、銀行でブラジルレアル(ブラジルの法定通貨)として受け取ることも可能なのです。
自由にお金を動かせる
このようなモデルにすることで、自由にお金が動かすことが可能となります。
貧困にあえいでいる人々が借金をしたりすることもなく、海外からの労働者も海外送金の手数料やそれにかかる時間を改善することで、母国の家族にも不利益を被ることが少ないという世界を実現させることができるとしています。
それによって使命である「世界の貧困や格差の低減を目指す」のです。
jobcoin(ジョブコイン)に対する懸念点
このように社会問題に積極的にかかわろうとしているジョブコインですが、下記のような懸念点もあります。
- 運営している経営陣が不透明
- 機能しているのか不明
- 対応がうまくできていない
運営している経営陣が不透明
経営陣については、先ほど日本人の開発チーム構成員が多いとお話ししましたが、実際は経歴不明で架空の人物ではないかと思われるような人間も存在します。
更に小泉明正氏に関しても、名義だけあるいは勝手に名前を使われている可能性が指摘されています。
理由としては運営が杜撰で、とても大企業の幹部を歴任したような人間の仕事とは思えない様子だからです。
機能しているのか不明
更に機能についても懸念点が多いです。
公式サイトのドメインは日本ではなくスイスで、サーバーはイギリスという不可解なものとなっています。
また、ホワイトペーパー(運営の指針となる計画書)では、2018年の時点で実用化されているはずなのに計画が大幅に遅れているということもあります。
またVISAとの提携も計画しているようですが、全く進展していません。
対応がうまくできていない
対応に関しても、不十分と言わざるを得ない状況です。
連絡をしても応答が遅い、または応答がないと言った評判が多く出ています。
とてもグローバル展開を行なおうとしている仮想通貨とは思えないのです。
この他にも、2019年7月時点で価格がかなり下落しているという点など、高い使命を持っていながら様々な懸念点を持っているのもジョブコインの現状です。
jobcoin(ジョブコイン)が上場して話題になった取引所
懸念点も多いジョブコインですが、仮想通貨取引所への上場に成功しています。
CoinBene(コインベネ)
その取引所はCoinBene(コインベネ)です。
最新のブロックチェーン技術を駆使して「世界における貧困や不平等を減らす」ことに取り組もうとしているプロジェクト「JobCoin(ジョブコイン)」が取引高ランキングトップ10に入る仮想通貨取引所CoinBeneで2019年5月8日にIEO、2019年5月17日に上場が決定した。
引用:コインテレグラフ
2019年5月、ジョブコインはCoinBeneへの上場を成功させたのです。
話題性が高く、取引高ランキングでも世界の上位(10位前後)にある大手取引所への上場だけに衝撃が走りました。
CoinBeneは、シンガポールに拠点を置く仮想通貨取引所で、取り扱い通貨の種類が豊富という点が魅力です。
様々な懸念が指摘されていたジョブコインが、急成長中の注目すべき仮想通貨取引所へ上場を果たしたのは、あまりに意外な事だったのです。
BitKing(ビットキング)
ジョブコインは、BitKingのレバレッジ取引の証拠金としても使用されています。
この取引所は2019年5月に開設されたばかりの取引所で、最大200倍のレバレッジ取引が可能です。
ちなみに証拠金として利用できるということは、近いうちに上場されても何らおかしくない状態まで手続きが進んでいることを意味しています。
Securvault(セキュアボルト)
また、2019年の6月に開設した新興取引所であるSecurvaultにも上場される予定だという情報が流れています。
jobcoin(ジョブコイン)の買い方
2019年7月現在、ジョブコインは仮想通貨取引所CoinBeneで購入することが可能です。
購入までの流れは以下の通りです。
- 公式サイトで日本語を選択し、口座開設
- メールアドレス・パスワード・確認用パスワードを入力
- 登録をクリック
- 「ヒューマンマシン認証」を実施
※スライダーをスライドし人間による操作であることを認証 - メールが来たら認証を実施
- 登録完了
登録が完了したら、他の仮想通貨取引所で仮想通貨を買うのと同じように、ジョブコインを購入することができるようになります。
jobcoin(ジョブコイン)の将来性
現時点では、ジョブコインの将来性は暗いと言わざるを得ません。
しかし、一発逆転の可能性を秘めた仮想通貨でもあります。
ICO割れを起こしている
将来性を暗いものとする大きな要因は、上場後の価格の下落で、ICO割れを起こしていることです。
このことは、暗号資産評論家の『アンゴロウ』も、YouTubeにて発表されています。
詐欺コインとまで言われている
現在、ジョブコインの価格は下落の一途をたどっており、詐欺コインとまで言われている状態です。
価格が低いと資金調達がしにくくなるため、運営自体も苦しくなってきます。
そのため、懸念されていた運営面の不安も先鋭化し、更に負のスパイラルに陥る可能性もあります。
明るいニュースもある
ただし「取引所が増えて資金流入する場所も増加している」という明るいニュースもあります。
取引所が増えれば資金も増え、運営も円滑になる可能性があります。
また、同じコンセプトの仮想通貨はビルゲイツやアマゾンの財団が出資するほど勢力を増してきているので、その波及効果をジョブコインにも期待することができます。
将来性は暗いものですが、明るい材料はあるため、動向を見守っていきましょう。
jobcoin(ジョブコイン)のまとめ
ジョブコインは、貧困を解決する手段として誕生した仮想通貨です。
しかし、ICO割れを起こすなど運営面に不安を抱えており、信用度も低迷しているという現状があります。
それでも少しずつ上場数を増やしているため、今後資金調達に成功すれば、開発も進すんでいく可能性があるでしょう。