ERC20とERC223とはそもそも何か?特徴やERC20トークン一覧を徹底解説!

今回はERCと呼ばれる標準規格について解説させて頂きますね。

ERCとは、Ethereum Request for Commentの略称で、イーサリアムプラットフォームで仮想通貨トークンを発行する際の標準規格です。

ERC20やERC223など後ろに番号をつけ種類(バージョン)を分類します。

番号は発番順のため、基本的には数が多いほどより改善が進んだ内容になっています。

以下では、代表的なERCであるERC20とERC223について、それぞれの特徴や違いなどを解説していきますね。

ERC20とERC223の違い早見表
  • ERC20規格:共通のルールで簡単にトークンを発行できる規格
  • ERC223規格:ERC20の送金先アドレスエラー問題を改善した規格

ERC20とは何か

ERC20

ERC20は、2014年に開発された規格であり、ERCとして広く使われるようになった代表的なバージョンです。

ERC20は、イーサリアムプラットフォームでトークンを発行したい利用者が、共通のルールで簡単に発行することが出来るように開発されました。

そのため、

  • トークン発行上限枚数の設定
  • トークン名称の設定
  • 小数点以下の桁数の設定など

トークンを発行する際に最初に設定が必要な共有項目について標準的なルールが規定されています。

ERC20が公開されるまで、トークン発行者は各々独自のルールで上記設定項目を定める必要があり、非常に煩雑で面倒な作業を伴うものでした。

また、発行されたトークンは似てはいるが厳密にはバラバラの規格であり、異なるトークン同士を簡単に変換することはできず、ウォレットもそれぞれ別の種類のものが必要になるなど、多くの面で非効率な状況がありました。

ERC20の公開により、トークン発行の手間が簡単になり、ERC20で発行されたトークンは種類が異なっても容易に交換できたり、さらには同一のウォレットを利用できるなど、利用環境を格段に向上することが出来ました。

ERC223とは何か

ERC223

このように、イーサリアム上でのトークン発行のハードルを下げ、一般的なものにしたERC20ですが、その運用が進むにつれ課題も見えてきました。

主に言及された課題は、送金先アドレスエラー問題です。

一般的に仮想通貨では、トークンを送金する際、送金先のアドレスと通貨数を入力することになります。

この際、ERC20規格のトークンでは、送金先のアドレスとして誤ったアドレスを入力してしまうと、送金されたトークンが迷子になってしまいます。

困ったことにその迷子トークンは送金者に戻ることなく、行き先のない状況になってしまいます。

一説には、この迷子トークンが約3億円以上も存在すると言われており、ERC20の非常に大きな課題として強い改善要望があがりました。

そこで、ERC223は、主にこの送金先アドレスエラー問題を改善した規格として開発されました。

具体的には「token Fallback」という仕組みを用い、間違ったアドレスが指定された場合、その状況を確認し、トークンの送信元に自動的に送り返すことが出来ます。

ERC223は、ERC20の課題を改善しつつ、ERC20との互換性も保っているため、ERC20に対して新たなプログラムを追加するだけで簡単に対応できます。

ERCのバージョン互換に対してもしっかりと考慮した思想で開発されています。

ERC20トークンとは何か?

では、ERC20規格とERC223規格の違いを説明した所で、ERC20トークンについて見ていきましょう。

ERC20規格で実際に発行されたトークンのことです。

ERC自体が元々イーサリアムをベースにしているため、ERC20トークンもイーサリアムベースの仮想通貨ということになります。

また、先ほど説明したとおり、ERC20という共通の規格で実装された通貨同士のため、種類の異なるトークン同士も自由にやりとりが出来ます。

また、共通のウォレットやアプリケーションを利用することができるなど、ERC20トークンの利便性は多くの利用者から高い注目を集めています。

ERC20トークン一覧

では、実際に発行されているERC20トークンについて見ていきましょう。

代表的なERC20トークンは以下の3銘柄です。

  • トロン(TRX)
  • オミセゴー(OMG)
  • バイナンスコイン(BNB)

トロン(TRX)

tron-logo

トロンの愛称をもつトークンで、中国発のDappsコンテンツプラットフォームです。

これまで中央集権型事業者に搾取されていたコンテンツクリエーターの知的財産をサポートする目的で開発されたトークンです。

オミセゴー(OMG)

omg-main

オミセゴーの愛称をもつトークンで、その名のとおり日本人(長谷川潤氏)がCEOを務める企業で、タイで事業を展開しています。

オンライン決済を目的としたプラットフォームサービスがOMGの主な事業です。

バイナンスコイン(BNB)

binance-rogo

バイナンスコインの愛称をもつトークンで、仮想通貨取引所であるBinanceが発行するトークンです。

このトークンの特徴は、Binance取引所を利用する際の手数料が激安になるところです。

まとめ

今回は、イーサリアムベースの標準規格であるERCの概要と、代表的なバージョンであるERC20とERC223について、

それぞれの違いや特徴について解説し、ERC20については代表的なトークンについても紹介させて頂きました。

元々はトークン発行者のハードルを下げるために開発された優れた規格ですが、種類の異なる仮想通貨トークンを簡単に交換したり、

共通のウォレットやアプリケーションを利用することが出来るなど、一般ユーザにも大きなメリットをもたらす機能を搭載しており、今後のさらなる発展に期待が持てますね。

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