仮想通貨の半減期はなぜ起きる?相場への影響は?ビットコイン、ライトコイン、モナコインを分析

億り人など何かと世間をざわつかせた事もある仮想通貨ですが、仮想通貨の安定的な運営の為には「半減期」というものが必要になってきます。

仮想通貨の半減期というのは、簡単に行ってしまうと「マイニングの報酬を半減させる時期」という事になります。

マイニングとはハッシュ値を見出しブロックチェーンを見つけて新たな仮想通貨を発掘して行く作業のことですが、半減期を設ける事で過度なマイニングによるインフレを防ぐ役目をもっています。

仮想通貨の半減期についてザックリ言ってしまうとそのような事になりますが、こちらではもう少し仮想通貨と半減期の関係性を紹介していきます。

仮想通貨における半減期とはそもそも何か?

半減期

先ほど仮想通貨での半減期について簡単に紹介しましたが、半減期とは「マイニングの報酬を半減させる時期」という意味です。

仮想通貨はマイニングによって次々と新しい仮想通貨が発行されていますが、仮想通貨のマイニング報酬が一定状態であるとマイニングの暴騰が起こりやすくなってしまい、その仮想通貨の価値が下がってしまうリスクなどがあります。

現実の紙幣や硬貨などでも市場に出回る量が多くなってしまうとその通貨の価値は下がってしまい、中央銀行は貨幣の量を調整しデフレやインフレが起きないようにバランスをはかっています。

一方仮想通貨の場合でも、現実世界の貨幣の発行調整のようなもので中央銀行などの管理にあたる部分が「半減期」というものになります。

さらに、仮想通貨の半減期の時期(報酬を半減させるタイミング)などはあらかじめ容易に知る事ができるためマイナーと呼ばれる人などにも悪影響を及ばすことなく、その仮想通貨を安定的に管理できインフレなどの通貨価値の低下を防ぐ事ができます。

仮想通貨に半減期がある理由

半減期

仮想通貨に半減期がある理由は先述したように、仮想通貨独自の仕組みのため半減期が必用というのも一つの理由となっています。

それは仮想通貨には発行数の上限があるという事です。(発行上限がない通貨は別です)

ビットコインを例にすると、ビットコインの発行数の上限は2100万BTCまでとなっておりそれ以上は発行される事がなく、約2140年には全てのビットコインのマイニングが終了すると言われています。

発行枚数に上限があるという事はマイナーたちにとっては先により多くの新たなビットコインを獲得しようとし、結果的にインフレの繋がってしまいます。

そのため半減期を設ける事によってマイナーと呼ばれる人々の過剰なマイニングなどにブレーキをかける事ができ、インフレの防止につなげる事ができます。

半減期がある理由には、過剰なマイニングの抑止とインフレの防止をするためにあります。

仮想通貨の半減期の仕組み

半減期

仮想通貨の半減期の仕組みは、マイニングによる報酬を半減させる事になりますが具体的な仕組みでは次のようなものになります。

仮想通貨はブロックと呼ばれるハッシュ値がチェーンの様に繋がっている事が肝になりますが、そのブロックが一定数生成されると半減期を迎えるように設定されています。

その設定されている状態がそもそもの半減期の仕組みとなりますが、仮想通貨の価値を落とさないように仕組まれているシステムとも言えます。

仮想通貨のブロックの生成と速度には仮想通貨の種類によって異なり、半減期の時期もそのブロック生成速度が早ければ時期も短縮されていきます。

同じくビットコインを例にすると、半減期の時期のブロック数では21万ブロックが生成された時に半減期になるように設定されていて、今では約4年に一回のペースで半減期が起きるように設定されています。

ビットコインでは4年に1回のペースとなりますが、仮想通貨のブロック生成速度には違いがあり半減期の時期も各仮想通貨ごとに微妙に異なっています。

仮想通貨の半減期による懸念点

Half-life

マイナー参入の減少

最も考えられる懸念材料ではマイニングによる報酬が下がってしまう事での、マイナー参入の減少などが考える事ができます。

さらに、半減期がある事によってインフレの抑止はできますが、その時期の前後には仮想通貨の価値の値動きの上昇下降が大幅に乱れるといった懸念もあります。

これは仮想通貨の価値の上昇も期待する事ができるのでメリットにもなりますが、それによる反動にもなるのでデメリットになる場合もあります。

実際に過去の仮想通貨での半減期の1ヶ月~2ヶ月前の間の値動きはかなり極端なチャートグラフを示していて、乱高下の激しい事がわかります。

下記の画像は、ビットコインの半減期が到来した2016年7月10日前後の価格チャートです。

ビットコインの半減期

だた、やはりそのような懸念材料などよりも安定のほうが多分に求められ、半減期の後には緩やかに通貨価値は上昇しており、懸念点はあるものの必要不可欠なものと言えます。

仮想通貨の半減期と相場への影響

Half-life

半減期と相場の関係性を考えてみると、やはり半減期の前の月では各仮想通貨の値動きでなどは上昇下降が激しく、半減期が近づくにつれてその仮想通貨を買い溜めする人々もいます。

ビットコインの場合では過去2回の半減期を迎えていますが、1回目の2012年の半減期ではさほど値動きはありませんでしたが、2回目の半減期ではかなりシビアな値動きがありはっきりとした半減期による影響を受けている事がわかります。

1回目の半減期での値動きにさほど影響がなかったのは、当時のビットコイがまだ一般的でなかったためと言われています。

2016年の7月の2回目の半減期などでは、すでにビットコインが普及しはじめ半減期の前の月などには急激な値動きの高騰があり、半減期に入った7月には急降下していましたがその後は徐々に価格は回復しています。

ビットコインの半減期

この高騰と下降と緩やかな上昇は他の仮想通貨の半減期の時期にも共通している事で、ライトコインやモナコインといった仮想通貨の半減期でもその前と後では同じようなチャートとなっています。

仮想通貨の半減期が起きるコイン一覧

Half-life

ではここで、代表的な仮想通貨を3つピックアップして半減期とそれぞれの仮想通貨で起こった現象や出来事を紹介していきます。

ビットコイン

ビットコインの過去の半減期の時期は先ほど紹介した2012年と2016年になり、次の半減期の時期は2020年と言われています。

ビットコインの半減期が4年ごとになる理由は、ビットコインの1日のブロック認証の数は10分に1回ペースに設定されているためで、半減期のタイミングの21万ブロックに達するまでを日割り計算すると4年という事になるからです。

その時の1回目の半減期では、マイニングによる報酬が50BTCから25BTCになり、2回目の半減期では25BICから12.5BICとなっています。

1回目の半減期による値動きはビットコインには見られませんでしたが、2016年の7月に行われた2回目の半減期では、約2カ月前(2016年5月頃)から急激にビットコインの価格が上がっています。

これは、半減期の影響によるマイナーの数が減ると予想し、それと同時にビットコインの価値が上がると予想した事と考えられます。

次のビットコインの半減期は2020年という事になり同じような現象が起こる事も期待できますが、仮想通貨の動向は日々どの様に変化するのかは未知数の部分が多く確実に同じような現象が起こるとは言い切れません。

モナコイン

モナコインは日本生まれの純国産の仮想通貨になりますが、その半減期のタイミングは約105万ブロックの生成ごとに半減期になるように設定されています。

モナコインの1回目の半減期の時期は2017年7月となり、およそ3年ごとに半減期が行われる計算となります。

その時の値動きのチャートを見てみるとやはり半減期の前の月では急激な価格の高騰がみられその後減少し、緩やかな上昇を見せています。

モナコインの半減期

またモナコインは、2チャンネルから派生した仮想通貨でもある事から、ネット民の動きが注視される傾向にあり、ツイッターなどでも半減期に関しての呟きが目立っていたという現象などがありました。

モナコインの次の半減期の時期では、どの様な状況になるのかはビットコインと同じく予想が難しいですが、ブロックの処理システムではスピードな「Segwit」(セグウェイト)が導入されている事もあり、状況の変化はビットコインよりもシビアになっています。

ライトコイン

ライトコインは仮想通貨の中でもビットコインの後継でもあり、モナコインのモデルにもされた仮想通貨で2011年に開発されました。

そのライトコインのブロック生成速度は2分30秒ごとに生成されていて、ビットコインよりも4倍のスピードで生成されています。

また、ビットコインでは21万ブロックごとに半減期となっていますが、ライトコインでは84万ブロックごとに半減期になり、こちらも4倍の数となっています。

どちらもビットコインの4倍の数になっているのは、ライトコインの発行限度額が8400万枚とビットコインの限度枚数の2100枚数の4倍に設定して開発されているからで、開発者がビットコインをモデルにしたためでもあります。

ライトコインの1回目の半減期では2015年の8月にマイニング報酬が50LTCから25LTCとなり、さらに2019年の8月の2回目の半減期では12.5LTCとなります。

1回目の半減期ではビットコイン、モナコインと同様、半減期前には上昇下降そして徐々に緩やかに上昇して安定している事になっています。

ライトコイン

仮想通貨の半減期の前後は価格変動が激しくなる傾向にありますが、ライトコインの開発者のチャーリー・リー氏のインタビューなどを見てみると、開発者自信は半減期と価格の動向に関しての予測は困難と言っており、半減期の価格の影響はそれ程ないとも語っています。

仮想通貨の半減期は今後どうなっていく?

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3つの仮想通貨の半減期をピックアップしてみましたが、どの仮想通貨の半減期も同じようなチャートを辿っており、将来の半減期でも同じような現象が大きく予想する事ができます。

どのチャートを見ても半減期の1ヶ月~3ヶ月前からは徐々に価格が上がっているので、半減期による仮想通貨の投資などのメリットは大きく期待する事ができます。

しかし、ライトコインの開発者なども言われていますが、今後の半減期による仮想通貨の価格に大きな変動はないと言っていて、今後の半減期による影響は誰にも確実にどうなるかは分かりません。

仮想通貨の半減期に関するまとめ

仮想通貨の半減期に関するまとめ仮想通貨の半減期とはマイニングにおける報酬を半分に設定する時期の事で、事前にその時期を予測する事ができます。

その半減期の役割は、インフラを抑えて安定的な価格を維持するために設定されています。

半減期の過去の価格の動向を見てみると、その前の月などにはチャートが急上昇しているため今後の半減期でも大きく注目されていきます。

ただ、過去の仮想通貨の半減期の経験回数ではそれぞれが数回程度とあまりにも少なすぎるため、今後の半減期での価格の変化などはどの様になるのかは未知数な部分も潜めています。

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