
仮想通貨は2,000種を超える銘柄があります。
その中でもビットコインを始めとして有力なコインはその1/100にも満たない数しかありません。
それらが時価総額の多くを占めているのが仮想通貨の状況です。
この状態が長く続いていましたが、近年それらの仮想通貨も機能的な問題、特に需要が増えているのに対して、処理能力が追い付かないというスケーラビリティ問題を抱えています。
そういった状況を克服するためにそれらの仮想通貨は新しい別の仮想通貨を立ち上げ、元の通貨を継承しようという動きが起こっているのです。
今回紹介するカタパルトトークンもその一つとして挙げられます。
このカタパルトトークンについて、その特徴や入手方法、評判などをまとめました。
これを読めばきっとカタパルトトークンについてより多くのことを知ることができるのではないでしょうか。
カタパルトトークンとは
カタパルトトークンとは、メジャーな仮想通貨であるXEM(ネム)の大幅アップデートによって誕生した新たな仮想通貨です。
実用性とセキュリティを備えた最も使い勝手の良いブロックチェーン
XEMのコアエンジンにおいて大きな仕様変更を行い、その規模が大規模なものとなったため、改めて新しい仮想通貨として誕生したといっても過言ではない仕様変更がなされており、XEMの機能と利便性が大幅に向上するといわれています。
しかし、その大幅な改変のため、本来予定されていた2018年にはこのトークンは発行されず、ようやく2019年中に実装されるというアナウンスを運営元であるNEM財団によりあらたなロードマップの発表と言う形で行われました。
このトークンは、数あるブロックチェーンの中でも、あらゆるビジネスデータを取り扱える実用性とセキュリティを備えた最も使い勝手の良いブロックチェーンになるとしています。
そして、数多くの処理速度とスケーラビリティ向上の為の機能強化に加え、非中央集権型のブロックチェーンではこれまで無かった新機能を搭載するとしています。
正式な公開は2020年を予定
2019年現在の予定として、テストネット公開ののち、2020年の第1四半期(1~3月)に正式な公開を予定しており、その期待を受けて、前日比10%高を超える急騰を見せている状況です。
メジャーな仮想通貨と言えば、イーサリアム(ETH)は2019年3月1日にハードフォークを伴う大型アップデートが完了していることから、これに続く形で大型アップデートを行いカタパルトトークンを公開するという流れと言えます。
また、カタパルトトークンは、XEMと異なる銘柄であるため、新規上場する形式となるという点も注目されており、いずれにしてもこのカタパルトトークンの正式な公開は、仮想通貨業界の大きな話題です。
また、改めて上場する形になることから、カタパルトトークンの上場に当たって数多くの仮想通貨取引所にアプローチを行っている状況でもあり、更に既存のXEMとどのように共存するかと言うことも課題となっており、日本の国内外の仮想通貨取引所側としてもXEMを継続して取り扱うか、置き換えるかと言った判断に迫られているという状況でもあります。
カタパルトトークンの特徴
カタパルトトークンの特徴は4つあります。
- 処理速度の向上
- セキュリティの向上
- トランザクションの改良
- XEMとは別のブロックチェーンである
処理速度の向上
処理速度の向上は、多くの仮想通貨が抱えている処理速度の低さを改善する問題、トランザクション問題を解決する手段として行われました。
カタパルトトークンも例外なく速度向上が行われており、処理能力は4,000トランザクション/秒という速度で、これはクレジットカードのメジャーブランドであるVISAの全世界での処理能力と同じレベルです。
つまり、カタパルトトークンへの移行によってクレジットカードの処理能力並の実用性を高めています。
ちなみにビットコインの速度が7トランザクション/秒となっており、いかにカタパルトトークンが速度向上したかと言うことが分かるのではないでしょうか。
セキュリティの向上
セキュリティの向上もなされています。
マルチレベルマルチシグと呼ばれる仕組みで、送金のために(3人中2人など)複数の署名が必要なものにセキュリティを更に高めたものです。
これにより、ハッキングや不正利用の発生を大幅に減らせるというメリットがあります。
複数の署名をマルチレベルでできるようになったものであり、マルチシグを複数の階層(マルチレベル)で実行するという特徴があります。
トランザクションの改良
トランザクションの改良も特徴です。
アグリゲートトランザクションと呼ばれるもので、複数のトランザクションをまとめて処理できます。
マルチレベルの署名をまとめて処理することができるため、冒頭の速度向上に寄与しているのです。
XEMとは別のブロックチェーンである
XEMとは別のブロックチェーンと言うのも特徴と言えます。
従来の大幅なアップデートは、同じブロックチェーンをユーザーの同意によってグレードアップするという仕組みですが、カタパルトトークンはその改変のサイズが大きいため、改めて別の仮想通貨として開発し、公開するというものになります。
それだけ従来のXEMに比べて大幅な改良がされているということの証と言えるのです。
カタパルトトークンを手に入れるには
カタパルトトークンの入手方法についてお話しします。
ローンチ前にオプトイン
入手方法は、Catapultローンチ前にアカウントをオプトイン(XEMからの更新に同意するといった意思表示)する方法です。
XEM保有者がCatapultネットワークに参加することによって入手可能になります。
そして、ローンチ時点の特定タイミングで行われる「スナップショット」を基準にXEMの保有量を記録、保有数に応じて1:1の比率でオプトインしたユーザーに対してカタパルトトークンを分配する流れで、それによって入手する形になるのです。
保有量に応じて付与
また国内の仮想通貨取引所であるZaif(ザイフ)でXEM保有量に応じてカタパルトトークンを付与するとしています。
そのため、国内でカタパルトトークンを入手する場合は、Zaifに口座を持ち、そこにXEMを入金しておくことで手に入れるというのが比較的簡単な入手方法と言えるのではないでしょうか。
ただ、2019年10月段階の情報ではスナップショットの日程や詳細な分配方法についてはアナウンスがありません。
注意事項として、仮想通貨にかかる課税に関しては公式見解としてコメントは不可能としており、各国の当局の判断にゆだねられる可能性を示唆しています。
入手方法はまだ検討段階にある
「オプトイン」や「売却」によって課税対象になる場合があるため、きちんとした対応を行わないと意外な時期に脱税を指摘される恐れがあります。
また、これらの入手方法は現在検討段階にあるもので、トークンスワップ(ローンチ前後にトークンの移行を自由にオプトイン(移行の許諾)することができる方法)やトークンアロケーション(ローンチ前後に自由にオプトインを行うことができるが、XEMトークンを放棄することなくCatapultのトークンが与えられる方法)が検討されており、トークンスワップやトークンアロケーションといった入手法が採用される可能性も否定できません。
カタパルトトークンの評判(口コミ)
カタパルトトークンの評判について紹介します。
Twitter上の気になるツイートを3つまとめました。
NEMの理念が、2020年発車予定のカタパルトによって成就される事を祈願します(。—人ー。)#nem #カタパルト #monacoin #モナーコイン #ビットコイン
— spfr_t (@SpfrT) 2019年10月24日
2020年に指導するカタパルトトークンに期待を寄せています。
不思議なんだよね⁉️
本当不思議なんだ⁉️
タダで貰えるのに⁉️
タダより怖いものは無い⁉️
なぜだ❓何故なんだ⁉️
なぜ買わない❓
不思議なんだよね⁉️
なぜだ〜〜何故なんだ⁉️#NEM #XEM#catapult#ネム#カタパルト
— 開運丸 🐳 鬼億丸 👹 龍億丸 🐲 (@kaiun69) 2019年10月21日
価格に動きがないことに疑問を持っています。
Nem カタパルト延期が続きましたが、
配布方針が決まり、開発が進んでいるのが分かるので、本当に作ってる安心感ありこれだけ延期したから、中途半端に出すわけじゃなく、更に延期してでも、開発者側のチームが納得できるベストな形でリリースしてほしい。#nem #カタパルト #monacoin #モナーコイン
— spfr_t (@SpfrT) 2019年10月19日
延期が続いていたため、ようやくリリースされ安心しています。
カタパルトトークンは開発の進行により何度か延期されています。
そのため、それだけ多くの人は期待を寄せており、その期待と共に不安もあることから、価格の硬直が始まっているという見方も出来ます。
いずれにしても注目のトークンであるということは確かと言えるのではないでしょうか。
カタパルトトークンのまとめ
カタパルトトークンは、XEMとは別のブロックチェーンとして誕生したXEMの大規模アップデートによる仮想通貨です。
従来のXEMに比べて基本性能ともいえる処理速度や同意形成、セキュリティの向上と言った基本性能の向上を中心に様々な改良が施された仮想通貨となりました。
このように優れた基本性を誇るカタパルトトークンですが、既存のXEMとの兼ね合いや再度上場し直すと言った手間などが存在する、ユーザー側としてはオプトインなどの手続きを必要とするという若干の問題も抱えたトークンです。
また、2018年の公開予定であったものが2020年に公開となるなど、スケジュールが遅れているという懸念もあります。