2018年1月には日本の仮想通貨取引所コインチェックでハッカーによって時価総額約550億円もの仮想通貨が盗まれました。
その他、日本の仮想通貨取引所ではZaifやBitpointでもハッカーによる仮想通貨盗難被害が起こっています。
さらに海外でも同様の被害が相次いでおり、セキュリティ対策が強く求められています。
そのため、近年分散型取引所(DEX)という種類の仮想通貨取引所が続々とオープンしていっています。
分散型取引所では管理者や管理用のサーバーというものがないため、取引所のハッキングは非常に困難になりハッキング対策として期待が持てます。
また、この分散型取引所では、管理者がおらず、サーバーも不要であるため、取引手数料などの取引にかかるコストが安く設定されています。
この分散型取引所の一つであるBSDEXについてその概要、特徴、利用する上での注意点、評判、登録方法について紹介していきます。
BSDEX取引所のwiki的基本情報
仮想通貨取引所名 | BSDEX |
独自トークン有無 | - |
設立日 | 2019年9月23日(仮想通貨取引所の公開日) |
取引所がある国 | ドイツ |
公式ホームページ | https://www.boerse-stuttgart.de/ |
日本語対応 | - |
日本人対応 | 〇 |
アプリ対応 | - |
@boersestuttgart | |
@boersestuttgart | |
boersestuttgart | |
- | |
YouTube | Börse Stuttgart |
TelegramID | - |
BSDEX取引所とは
BSDEXとは、ベールゼ・シュトゥットガルト・デジタル取引所の略称で、ドイツに拠点を置いている仮想通貨取引所です。
ドイツ第2位の証券取引所であるベールゼ・シュトゥットガルト・グループが提供している仮想通貨取引所です。
2019年9月23日に公開を発表した取引所であるため、最も新しい仮想通貨取引所の一つです。
BSDEXは分散型取引所で、管理者が存在する中央集権型取引所と比較して、セキュリティ面、取引のコスト面でともにメリットがあります。
ユーロ建てとビットコイン建ての取引が可能となっています。
最初は一部のユーザーしか利用できないこととなっていますが、いずれ大口の機関投資家や個人投資家も利用できるようになります。
ヨーロッパで大手の証券取引所が仮想通貨取引所をオープンさせた例としてSIXが挙げられますが、これはユーロ圏外のスイスに拠点を置いているため、このBSDEXがユーロ圏で大きくシェアを伸ばしていくのではないかと期待されています。
現在はビットコインとユーロのトレードしか行われていませんが、2019年内には、ユーロ建てでイーサリアム、ライトコイン、リップルの取引を開始することを発表しています。
さらに2020年にはトークン化された資産の取引を追加する計画があるようです。
BSDEX取引所の特徴
大手証券取引所が運営母体となっている
このBSDEXの最大の特徴は、ドイツ第2位の証券取引所であるベールゼ・シュトゥットガルト・グループがサービスの運営を主導しているということです。
仮想通貨取引所というのは国内外に限らず、過去に仮想通貨以外の金融サービスを提供したことのない企業が運営を主導している例が多く見られます。
そのため、資金管理などで杜撰な運営が見られることもよくあります。
しかし、このBSDEXは先進国のドイツで第2位の証券取引所が運営しているということで、運営に信頼感があり、安心して資産を預けることができるでしょう。
また、万が一取引所から仮想通貨が盗難されるなどの問題が発生した時に、その損害を補填できるぐらいの財力を十分に保有しているため、いざなにか悪い問題が起こった時でも安心して見ていることができるのではないでしょうか。
ドイツ銀行法の規制要件に準拠した取引所
また、BSDEXはドイツ銀行法の規制要件に準拠した取引所である点も魅力と言えます。
海外の仮想通貨取引所の中には、公的機関の規制が緩い国にわざと拠点を置いて、十分なセキュリティなどの対策を講じることなく運営を行っている仮想通貨取引所は多くあります。
そんな中、BSDEXは先進国のドイツの法律の規制に準拠しており、しっかりとした運営を行っていることが期待できます。
こういった面でもBSDEXは安心して利用できる仮想通貨取引所と言えます。
取引コストが安く済む
ここまででも紹介してきた通り、BSDEXは分散型取引所です。
分散型取引所には、運営側の管理者、サーバーがなく、ブローカーを介すことなく仮想通貨取引が成立します。
このため、よくある中央集権型の仮想通貨取引所よりも手数料を抑えることができます。
BSDEXは、現状では取引手数料が無料となっています。
ただし今後は、指値・成行注文ともに取引手数料がかかるようになる予定とされています。
やはり、誰しも仮想通貨取引をする目的はトレードで利益をあげることなので、取引手数料は安ければ安い程助かります。
取引にかかるコストを抑えることができることも分散型取引所のBSDEXを利用する大きなメリットと言えます。
セキュリティ面で安心
BSDEXは分散型取引所であるため、運営側の管理者やサーバーというものは存在しません。
仮想通貨取引所で起こるハッキングによる仮想通貨盗難は管理者のサーバーを狙ったものが多いです。
つまり、BSDEXは分散型取引所であることによって、近年問題となっているハッキング被害も防止することができるのです。
これまで仮想通貨取引を行ってきてハッキングによって資産を盗難された方も多いと思います。
ですから、取引所のハッキングに対する対策が気になる方も多いと思います。
そういう方には分散型取引所であるBSDEXはおすすめの仮想通貨取引所です。
モバイルアプリBISONでの実績がある
BSDEXの運営母体であるベールゼ・シュトゥットガルト・グループは、仮想通貨取引に利用できるモバイルアプリのBISONを提供している実績があります。
このため、BSDEXにおいてもいずれ仮想通貨取引用のモバイルアプリが提供される可能性があるといえます。
やはり、外出先で取引している仮想通貨の価格が急騰・急落することはよくあります。
仮想通貨はボラティリティが大きいので、なるべく早い判断と注文が求められるのでモバイルアプリがあるのとないのとでは収益に大きな差が出てきます。
そういった意味でもBSDEXは今後有望と言えます。
BSDEX取引所を利用する際の注意点
言語対応の問題
BSDEXは現在一部のドイツ人の中でしか仮想通貨取引が行われていません。
今後、ドイツ国内、そしてEU圏内の大口の機関投資家、個人投資家にも取引が解放される予定で、ヨーロッパでのシェアを高めていく意欲を示しています。
しかし現状で対応している言語はドイツ語と英語のみとなっています。
今後、ヨーロッパ圏の国々の公用語から言語対応していくことが予想されますが、日本語に関しては対応するにしても対応するのはヨーロッパ圏の国々の公用語よりも後になることが予想されます。
英語を理解できる方にはそこまで問題にはならないかもしれませんが、英語もドイツ語もできない方はやや取引が難しいかもしれません。
サポート体制への懸念
BSDEXは管理者の存在しない分散型取引所であるため、サポート体制がどれ程充実したものになるのかという懸念があります。
管理者がいるからこそ、顧客のサポートを迅速に行うことができるという面もあります。
この点は分散型取引所であるからこそのデメリットではあるのかもしれません。
日本円入金は対応しない可能性がある
BSDEXは日本円の入金には対応しない可能性があります。
多くの海外の仮想通貨取引所と同様に、仮想通貨での入金ということになる可能性が高いです。
この場合、日本の仮想通貨取引所の口座で日本円を仮想通貨に換えて、それをBSDEXの口座に送金して取引をする必要が出てきます。
ですから、日本の仮想通貨取引所の口座を持っていない方は前もって口座開設をしておくといいでしょう。
その際になるべく手数料を取られないように、取引手数料、及び送金手数料が安い仮想通貨取引所の口座を開設するようにしましょう。
ユーロ建ての通貨ペアしかできない可能性がある
BSDEXでは現状ビットコインとユーロのトレードしか行われておらず、年内に取り扱い通貨ペアに追加されるのもユーロ建てのイーサリアム、ライトコイン、リップルのみの予定となっています。
つまり現状ではユーロ建ての通貨ペアしか増えていかないことになっています。
もし日本人がBSDEXで取引する時に、日本の取引所の口座からビットコインを送金して、リップルの取引をすることになった時に、一度ユーロに換金した後にリップルの取引を行う必要があります。
現状取引手数料は無料なので、コストはかかりませんが、手間がかかって面倒ではあります。
今後、ビットコイン建ての通貨ペアなどが追加されると取引が楽になるのですが、このあたりが不透明な状況です。
取り扱う仮想通貨の種類が増えていくのか
とりあえず、2019年内にはビットコインに加え、イーサリアム、ライトコイン、リップルの取り扱いが開始されることが決定していて、2020年以降に新たなトークンの取り扱いを開始することを目指すとされていますが、どのようなトークンを採用するのかによって仮想通貨取引所の将来性が変わってくる可能性もあります。
日本人目線では、ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、リップルは日本の仮想通貨取引所で取引できるので、わざわざ海外の仮想通貨取引所で取引するメリットがあまり感じられない状況になっています。
日本では取り扱いのないような仮想通貨がラインナップに加わると、より多くの注目を集めることになりそうですが未だ不透明な状況です。
BSDEX取引所の評判(口コミ)
ここではTwitterでのBSDEXの評判について紹介していきます。
2019/9/23
ドイツで2番目に大きい証券取引所 Boerse Stuttgart(BSDEX)で暗号資産取引が開始
ドイツの最初のデジタル資産の規制された取引所であり、現時点では、BTC/EURペアが取引可能
COINDESKの取材によれば、取引所は年内にETH、LTC、XRP /EURペアを追加予定https://t.co/uW0yvoKkr9 pic.twitter.com/jTljuIUYdb
— Masato🖋 (@studyXRP) 2019年9月23日
証券取引所シュトゥットガルト、ドイツで最初の規制された仮想通貨取引所BSDEXを開設 https://t.co/TEr7kilOMA
— justidea (@justidea7) 2019年9月24日
「BSDEXは、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)とユーロ取引のペアを年内に追加し」
素晴らしい。 https://t.co/p4bqHD9GMu
— eddie (@eddie_gtr_xrp) 2019年9月25日
BSDEXはオープンして間もないので、現状はオープンに関するつぶやきばかりです。
ただ大規模な証券会社が主導して運営していることや、ドイツの規制を受けた上でオープンしている点に好感を抱く人は多いようです。
やはり安全面を重視する人が多いのか、BSDEXに対する期待感は大きいように感じられます。
BSDEX取引所の登録方法
現状は一部のドイツ人にしかBSDEXの登録は解放されていません。
BSDEXの登録方法は、トップページ右上のメニューから「English」を選択した上で行いましょう。
- BSDEXの公式サイトにアクセス
- トップページ右上「Registration」をクリック
- 「Title」欄をクリックし「Mr/Ms」の選択肢から男性は「Mr」女性は「Ms」を選択
- 「First name」欄に名前、「Last name」に苗字を入力
- 「User name」欄には希望するユーザーネームを入力
- 「E-Mail」欄には登録するEmailアドレスを入力
- 「Password」「Confirm password」欄には希望するパスワードを連続して入力
- 下段の2つのチェックボックスをクリックしてチェックを入れる
- 最後に「Register」をクリック
- 登録完了
これでBSDEXへの登録は完了です。
BSDEX取引所のまとめ
BSDEXは、2019年9月にオープンした新しい分散型取引所なので、従来の取引所よりも取引手数料などのコスト面やセキュリティ面で優れています。
また、BSDEXの運営母体がドイツ2位のベールゼ・シュトゥットガルト・グループであることやドイツ銀行法の規制に準拠した取引所であることから、信頼感が高く注目を集めています。