
仮想通貨と言えば、ビットコインを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
ビットコインはこれまで仮想通貨市場をけん引してきた中心的通貨です。
多くの仮想通貨取引所でビットコインは基軸通貨となっており、ビットコインを中心に仮想通貨とのトレードが行われています。
一方、ビットコイン以外の仮想通貨のことをアルトコインと言います。アルトコインは多種多様で、種類によってはビットコインを上回る機能を持つ仮想通貨もあります。
このためビットコインよりも実用化に向けて進展していく期待感があります。
直近はビットコイン、アルトコインともに過去最高値よりだいぶ低い価格帯で推移していますが、ビットコインはやや上昇の兆しもみられるようになってきました。
ビットコインの価格が上昇すると、アルトコインの上昇の確率も高くなってくるでしょう。
そこでここでは主にアルトコインについてビットコインとの相違点も絡めながら紹介していきます。
アルトコインとビットコインの違い
冒頭でも紹介した通り、ビットコイン以外の仮想通貨のことを総称でアルトコインといいます。
アルトコインは個々のコインそれぞれに特色があるのですが、アルトコインとビットコインの相違点としては以下のような点が挙げられます。
取引での出来高はビットコインが圧倒的に多い
ビットコインはほとんどの仮想通貨取引所で基軸通貨に採用されている仮想通貨です。
つまり、アルトコインの取引をする場合にもビットコイン経由で行われることが多いです。
このためビットコインの出来高はビットコイン以外の仮想通貨と比較すると圧倒的に多くなっています。
出来高が多いことによって、ビットコインは流動性が非常に高くなっています。
ですから、他の仮想通貨と比較するといつでも需要と供給があり、いつのタイミングでも売買しやすくなっています。
これがアルトコインの場合は、売りたい時にはみんな売り注文を出すものなので、あまりにも出来高の少ないアルトコインの場合は取引したくても取引できないという状況に陥る可能性もあります。
また、出来高が少ないと、ちょっとした取引量で激しい価格変動を起こすことができます。
このため仮想通貨の価値は安定しにくいと言われているのです。
ただ、投資の観点から考えるとボラティリティが大きくなるので値幅は取りやすいです。
時価総額ではビットコインが圧倒的に大きい
時価総額でも、ビットコインが圧倒的に大きいです。
ビットコインの時価総額は約16兆円となっていて、仮想通貨の中では圧倒的一位となっています。
ちなみに、二位のイーサリアムの時価総額が約2兆円なので、ビットコインはイーサリアムの8倍の時価総額があるということになります。
時価総額の大きい仮想通貨は価格が安定しやすいというメリットがあります。
取り扱っている取引所の数が異なる
ビットコインはほとんど全ての仮想通貨取引所で取り扱われています。
ただ、アルトコインの場合は取引所によって取り扱いはあったりなかったりします。
どこの取引所でも取り扱いがあるビットコインは、もし普段使用している取引所が使えない状態になったとしても、他の取引所に移して取引することができます。
しかし、取り扱っている取引所が限られるアルトコインの場合には、普段使用している取引所が使えなくなった時に代わりに取引できる取引所を探すのに苦労をするかもしれません。
アルトコインの価格がビットコインに連動して下落する理由
アルトコインは、なぜかビットコインが下落した時にはつられて下落していきます。
逆に、ビットコインが高騰した時にもアルトコインはなぜか下落することもあります。
連動していたり、連動していなかったりして不思議なのですが、ここではなぜアルトコインがビットコインの下落につられるのかについて紹介します。
ビットコインが売られるような時のシチュエーションを想像してみてください。
ビットコインが売られるということは、仮想通貨全体として仮想通貨は売っておけという流れになっているため、多くの仮想通貨が法定通貨に換金されます。
つまりビットコインは仮想通貨の代表格なのです。
ビットコインが売られる状況ならアルトコインも買われることなんてないのです。
こういった理由で、仮想通貨売り・法定通貨買いが進行するため、アルトコインはビットコインの下落につられていってしまうのです。
アルトドレインとは
アルトドレインとは、アルトコインでビットコインを買う注文が一斉に入ることによって、ビットコインの上昇とアルトコインの下落を引き起こすことを言います。
主にビットコインの価格を吊り上げるためにこのような手口が使われます。
アルトドレインがなぜそこまで激しい動きを生み出すことができるのかというと、ロスカットを巻き込むからです。
大体レンジブレークのポイントには、多くのトレーダーが逆指値注文を入れています。
アルトコインは出来高が少ないので、少し取引量を意図的に増やしてやることだけでレンジブレークを引き起こすことができるのです。
このようにレンジブレークを引き起こして、そこにある逆指値注文を巻き込んで、大きなビットコインの上昇を促します。
これがアルトドレインなのです。
アルトコインの中でも期待値の高い仮想通貨3選
ここではアルトコインの中でも期待値の高い仮想通貨をいくつか挙げます。
リップル
リップルは現在時価総額がビットコイン、イーサリアムに続いて3位の仮想通貨です。
リップルのどこに将来性を感じるのかというと、国際送金でリップルが使用されるようになる可能性が極めて高いことが挙げられます。
まだ実際に使用される機会というのは少ないですが、これからはリップルによって今までの国際送金を圧倒する程の素晴らしいサービスが提供されることになるでしょう。
現在はリップル社が保有しているリップルを毎月売りに出しているため下落していますが、いずれリップル社が保有するリップルは底を尽きます。
それが見えてきた時にリップルはあっという間に大きくなっていくのではないかと考えます。
ただそれまでにはもう少し時間がかかりそうです。
イーサリアム
イーサリアムはビットコインに次いで世界第二位の時価総額を誇る仮想通貨です。
イーサリアムの何がすごいのかというと、まずスマートコンタクトを実装していることが挙げられます。
このスマートコントラクトによってあらゆる契約が自動的に締結されたり、将来的には多くの場面で使用されることになっていそうです。
また、今後ハードフォークによってスケーラビリティやトランザクション速度の問題を改善するとよりすごい仮想通貨になりそうで楽しみです。
現状はこのスケーラビリティとトランザクション速度の問題で実用化が足踏み状態になっていると感じています。
もし、この問題が第四のハードフォークといわれるセレニティで解決すると、業務提携している企業は多いので一気に実用化に向かって進んでいきそうな気配がします。
イオス
イオスには、イーサリアムと同様にスマートコントラクトが実装されているので、今後契約など多くの場面で実用化される期待が持てそうです。
また、スマートコントラクトを実装していながらトランザクション速度が非常に速く、イーサリアムよりも現段階では実用化されやすい状態にあるのではないかと思っています。
また、イオスを用いたICOも行われていて、ICO分野においても今後注目される存在となりそうです。
近年時価総額をぐんぐんと伸ばしてきており、ついには時価総額が全仮想通貨中5位前後にランクインする程になっていて、注目度の高さがうかがい知れます。
近年の伸びという意味では全アルトコインの中でナンバーワンの通貨です。
アルトコインの今後はどうなる?
アルトコインの今後は、恐らく今後もアルトドレインを起こしながらビットコインの最高値更新を見守るような形になるのではないかと考えています。
ただ、最高値を更新してからはアルトコインの上昇の順番がやってくる予感がしています。
恐らくその頃には、リップルは国際送金の分野で実用化されていって、イーサリアムは第四のハードフォークと呼ばれているセレニティの実施によって、ライデンネットワークも実装されて、実用化しやすい形に生まれ変わっているのではないかと思われます。
ただ、やはり価格上昇はビットコインからになり、その後、ビットコインに蓄えられた資金がアルトコイン側にも流入してくるという風に仮想通貨全体にお金がいきわたっていくようになるのではないでしょうか。
まとめ
これまで仮想通貨市場はビットコインがけん引してきましたが、ビットコイン以外にも優れた機能を持つ将来性豊かなアルトコインは多く存在しています。
その代表格であるリップルは国際送金分野での実用化が間近に迫っています。
ただし、リップルの場合はリップル社の売り圧力が強いため、もう少し時間がかかりそうな印象です。
イーサリアムは、スケーラビリティやトランザクション速度の問題から実用化に向けて足踏みをしているような印象を受けますが、第四のハードフォークと言われるセレニティが実行され、ライデンネットワークも実装されるとこれらの問題が解決され、一気に実用化が進む可能性があると感じています。
もし実用化が現実のものとなるとイーサリアムの価格は高騰することでしょう。
また、イーサリアムのようにスマートコントラクトを実装しているイオスについても注目しています。
イオスはスマートコントラクトを実装していながら、既にイーサリアムを大きく上回るトランザクション速度を誇っていて、イーサリアムの弱点を補うような通貨となっています。