
「ICOは詐欺だ!という人は多いけども、実際のICO案件による詐欺の割合はどれ位なの?」
確かに、仮想通貨は詐欺だ!と言っている人も数多く、周りに仮想通貨に少しでも興味がある方がいる場合には、ICO案件を1度や2度はほぼ確実に聞きます。
ただ、結論から言いますと、ICO案件全てが詐欺であるとは限りません。
要するに、ICO案件全てが詐欺ではないけれど、詐欺を目的としたICO案件が非常に多いという事です。
では、実際のICOの詐欺割合についてご紹介致します。
ICOによる詐欺だった仮想通貨の割合
アメリカのICO専門顧問会社である「サティスグループ」が、ICO関連企業や仮想通貨サイト「コインマーケットキャンプ」から入手した調査結果を分析し、まとめた結果以下の様に発表しています。

ICOの詐欺割合の棒グラフ
81% | 詐欺 |
6% | 資金調達が完了する前に事業を中止 |
5% | 資金を調達しても、仮想通貨の取引開始に至らなかった |
4.4% | 資金調達後、仮想通貨の取引を開始 |
1.9% | プロジェクトとして成功するのは1.9% |
1.8% | 将来有望なプロジェクトは1.8% |
※調査結果は、ICOにより時価総額が5000万ドル(約54億4200万円)以上に達したプロジェクトです。参照:ICOLINK.COM公式サイト「サティスグループの調査結果」
写真の棒グラフからも分かる通り、100%の内、投資家が実際に投資できるまでに成長するICO案件の割合はわずか8.1%しかない事が分かります。
要するに、投資家がICOに投資したとしても、投資金額の大半あるいは全てを失う可能性が高い事が分かります。
では、実際に過去に壮大なICO案件を発表したにも関わらず、詐欺だったICOをご紹介致します。
ICOで詐欺だった仮想通貨一覧
「ICO案件のほとんどが詐欺なのは分かったけども、実際の所どんな詐欺案件だったの?」
と、思われる方の為に、下記はICOの詐欺だった事例についてまとまています。
中には、ご存知のICO案件や知らなかったICO案件もあるかと思いますが、今後の為にもぜひ参考下さい。
ディールコイン
ディールコインは、別名オイルコインと呼ばれ、原油取引の為に使用する目的で作られた仮想通貨です。
2015年に仮想通貨であると正規に発表されましたが、すでに取引は中止されており、ホームページすら閉鎖されています。
また、ICOの開発者も不明であり、MLMによる勧誘が盛んであった事から、ICO詐欺の典型的な事例と言えます。
ジュエルコイン
ジュエルコインは、アクアマリンなどの宝石を採掘する目的でICO発表した仮想通貨です。
鉱山で宝石などの採掘が成功すれば、価値が上昇すると公表していましたが、前述した「ディールコイン」同様、HPには、鉱山の住所や写真、証明書がなく、2018年8月10日現在では、ジュエルコインの代理店のサイトもすでに閉鎖されています。
また、鉱山を採掘している様子がない以外にも、ジュエルコインの公式サイトや、ジュエルコインを発行している販売者の公式サイトのドメインの取得先が日本であった事もあり、ICO詐欺の典型的な事例です。
ICO案件を確認する場合には、ドメインの取得先にも目を向けておきた方が良いです。
ピンコインとアイフォン
ベトナムにあるモダンテック社は、ICO案件として「有名人とファンをつなげる最先端のソーシャルネットワークを作る」を発表し、約3万2000人から日本円にして約707億円相当の資金をだまし取り、現在は行方をくらましております。
このICO案件は実に巧妙で、「プロジェクトはピン財団が監視している」「最大で40%のもの月間利益を毎月受け取る事が出来る」などと投資イベントなども開催し、魅力的なプロジェクトを掲げ、投資家達を募っていました。
さらにモダンテック社は、「投資家が新規会員を紹介すると8%の紹介料を与える」との紹介制度も組み込んでおり、投資家達に甘い蜜を吸わせておりました。
多額の報酬が得られると知った投資家達は、SNSや周りの人達に勧誘をすすめるいった手法です。
要するに、MLM(連鎖販売取引)を取っていました。
もちろん、多額の報酬は受け取れるわけもなく、全財産を失ってしまう人も…
壮大なプロジェクトを掲げているICO案件は、とても魅力的に思えますが、
- ICOのプロジェクトが本当に実現可能か
- 払い戻の金額は本当に実現可能か
- なぜ勧誘を行ってくるのか
など、冷静に考える必要があります。
今回の事例は、ベトナムを中心に起こった出来事でありましたが、上記の様な詐欺は日本でもありえる事です。
ICOの成功事例
そもそもICOの成功をどうやって決めるのかは、非常に難しいところが現状です。
理由は、仮想通貨業界自体がまだまだ未成熟な段階であり、成功したかどうかを判断する段階ではないからです。
仮に、購入したICOの仮想通貨が「仮想通貨取引所に上場を果たした事を成功とする」を仮定として、ご紹介致します。
イーサリアム

参照:CoinGeko(2018年8月10日現在)
今ではとても有名なイーサリアムですが、今までで一番まとなICO案件だったと言われています。
日本が仮想通貨に熱狂する遥か前の、2014年7月22日~9月2日にかけて、ICOによるプレセールを行っております。
当時の1ETHは、日本で50円未満で購入する事が出来、2018年のは最高で131.150円まで上昇し、現在は40000円(2018年8月10日)を推移しています。
ICO発表時に購入していた場合、最高で約2600倍に跳ね上がっています。
例えば、日本で10000円分のイーサリアムを購入していた場合は、最高約2600万円まで資産が増えている事になります。
現在もなお人気のある仮想通貨でありますが、プロジェクトをどんどんを発展させているイーサリアムは、ICOを成功させる事が出来ていると言えます。
他にも、ICO発表時から価格は上昇し、成功と言える仮想通貨は多々あります。
ただしそれは、事業者の並みならずの努力があってこその結果と言えます。
まとめ
ICO案件による、詐欺の割合と、実際に詐欺だったICO案件と成功している言えるICOについてお伝え致しましたがいかがでしたでしょうか?
成功しているイーサリアムを見て頂ける通り、ICO案件はすぐに価格が上がる訳ではありません。
ICOによる仮想通貨が将来的な価値が上がるかどうかは、自分自身で徹底的に調べる必要があります。
ICO詐欺の巧妙な手口を知りたい方は下記をご覧ください。
⇨【衝撃】詐欺に合わない為に知っておきたい!仮想通貨の功名な手口と事例は?
ICO詐欺にもあなたが合わない為にも、今回の記事を参考にして頂けると幸いです。