スマートコントラクトの実用例9選!将来性や今後はどうなる?

データ管理の画期的な技術がブロックチェーンですが、そのブロックチェーンと特に親和性が高く注目の技術として挙げられるのが今回紹介するスマートコントラクトと言われています。

このスマートコントラクトは自動販売機にのようにスムースに様々な取引や契約を自動で行ってくれるという技術や概念のことで、今後より多くの複雑な取引や契約がブロックチェーンを通じて行われることが想定されるため非常に重要なものです。

そしてこのスマートコントラクトはすでに実社会において実用化されています。

今回、このスマートコントラクトを利用した9つの実用例とその特徴について解説していきます。

これを読めばスマートコントラクトがどのように実用化され、実際にどのような試みが行われているのかを知ることができるでしょう。

スマートコントラクトの実用例9選

スマート コントラクトの実用例9選

スマートコントラクトは様々な分野で実用化されています。

今回はそれらのうち、特に特徴的なミジン、レックス、クリプト・キティーズ、オーガー、ゴーレム、ストレージ、フィニー、デジックスダオ、そしてネオと言った事例の特徴を紹介し、その現状について解説していきます。

一つずつ事例をまとめ、どんなサービスなのか見ていきましょう。

mijin(ミジン)

ミジンは、ブロックチェーン(特に管理者を限定したプライベートチェーン)を作るためのプラットフォームです。

ブロックチェーンを上でスマートコントラクトは重要な役割を果たすことは冒頭でもお話しした通り、ミジンで作った自前のブロックチェーンにスマートコントラクトをさせることを可能にさせています。

更にスマートコントラクトの弱点であったバグ発生時の修正に関してもトークンやスマートコントラクトは、ブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズム(管理者の合意の仕組み)の中で実行されるため、バグで止まることがないという特性によって安全性を確保しています。

スマートコントラクトを直接実用化している例ではありませんが、今後ミジンを利用したスマートコントラクトが多く作られるという意味で最初に紹介しました。

REX(レックス)

レックスは、不動産取引を目的としたブロックチェーンです。

契約内容をスマートコントラクト向けのデータにすることで、契約に時間や手間のかかる不動産取引に関して信用性や安全性を維持しつつ、スマートコントラクトによる迅速でスムーズな取引を可能とした実用例です。

極端に言えば自販機でジュースを買うような感覚で土地や不動産取引を行ってしまおうというサービスと言えます。

CryptoKitties(クリプト・キティーズ)

クリプトキティーズはゲームです。

しかし、スマートコントラクトを実装したゲームという点で特筆すべきものがあります。

ゲームの内容としては、クリプトキティーズという様々な猫のキャラクターを育成したり、コレクションするものですが、このゲーム内のキャラクターの売買などの各種取引をスマートコントラクトによって自動で行い、ユーザー間の取引を非常にスムーズなものにさせています。

Augur(オーガー)

オーガーはギャンブルの賭け金をスマートコントラクトによって取り扱うサービスです。

ギャンブルと言うと運営を行う胴元がお金を集め、賭けに勝った利用者にお金を分配するというのが基本的なスタイルです。

多くの胴元は集めたお金のいくらかを儲けとして手元に残し、その上でお金を分配しているのですが、その胴元をブロックチェーンによってなくすことで還元率を高め、更に運営のためのコストの削減によってより儲けを出しやすいギャンブルを行うというサービスになります。

この分配金の支払いなどの様々な事務をスマートコントラクトに行わせることで、運営を行う胴元がいない状態でも様々なギャンブルを行うことが可能となるのです。

また胴元によるレートの操作や賭け金の横領などの不正もないため、よりクリーンな環境でギャンブルを楽しむことができるという側面もあります。

ギャンブルと言うとややダーティーなイメージもありますが、スマートコントラクトの導入による胴元の排除によって、より公正で公平、そしてクリーンなギャンブルを行うことが可能となった事例です。

Golem(ゴーレム)

ゴーレムは各ユーザーのPCのパワーをシェアするサービスです。

コンピューティングパワーと呼ばれる利用者の余剰なパソコンの処理能力を取引するもので、多くのコンピューティングパワーを集めることによって分散型スーパーコンピュータの実現を可能とします。

世界中のコンピューターの計算能力を共有しやりとりするプラットフォームは複雑にそのパワーの取引が行われるため、ブロックチェーンによる管理が不可欠です。

そして、そのパワーの利用に関しての契約や取引を円滑にするという目的でスマートコントラクトが採用されています。

これによりスムーズなパワーのやり取りが可能となり、より迅速に分散型の高速処理能力を手にすることができ、必要な時に必要な分だけ処理能力を高めることで、効率的なエネルギーの利用を可能にするのです。

Storj(ストレージ)

ゴーレムがマシンパワーの分散であれば、ストレージは記憶容量のシェアサービスです。

ブロックチェーンで空いたストレージ(ハードディスクやSSDの容量)のやり取りを行い、その取引や容量の融通に関してスマートコントラクトを利用します。

セキュリティの強さ・低管理・低コスト・ゼロダウンタイムが強みのブロックチェーンに、複雑な取引をスマートコントラクトで処理するというブロックチェーンとスマートコントラクトの強みを生かしているのです。

さらにこの二つを生かすことで、従来のオンラインストレージサービスよりも安いコストで安全に、そしてアップロードやダウンロードが迅速に行えるようになるサービスとして注目されています。

Finney(フィニー)

フィニーはsirinlabsが販売するスマートフォンです。

このスマートフォンは従来のスマートフォンと異なり、仮想通貨の取引に強みを持った端末と言う特徴があります。

従来のように取引所で取り扱いのない仮想通貨は売買できないというのが現状ですが、このスマートフォンは準備金モデルとトークンリレーを利用したBancorプロトコルを利用することで、複数のコイン間での売買が可能となり、仮想通貨の種類が限定されることなく様々な仮想通貨の売買を行うことが可能です。

この売買取引に利用されるのがスマートコントラクトで、仮想通貨の売買契約を自動で行うため、迅速な取引を実現することが可能となるのです。

DigixDAO(デジックスダオ)

デジックスダオは地金の取引をブロックチェーンで行うサービスです。

地金は金の延べ棒など実際の金(ゴールド)のことで、安定した価格を保つことから資産として古来より重宝されてきました。

そんな地金をトークン化してやり取りを行うのがこのサービスです。

登録日時や金の重さ・品質保証者・外部監査人・保有者と言った情報をやり取りし、保有者の変更などの手続きをスマートコントラクト化することでスピーディーかつ安全な取引を実現させようというプロジェクトです。

地金は価値が高く厳正な管理が要求される分野のため、従来の契約や取引は手間がかかるものでしたが、そういった弱点を克服したプロジェクトと言えます。

NEO(ネオ)

ネオは中国版イーサリアムと呼ばれるブロックチェーン上で稼動する分散アプリケーションのプラットフォームです。

イーサリアムとほぼ同じ仕組みとなっており、様々な取引をスマートコントラクトによって処理するという点でも一致しています。

ただし、イーサリアムとの違いはデータベースの合意形成の仕組みです。

イーサリアムは利用者全体の合意がデータベースの更新に必要なのですが、ネオの場合は投票によって複数の承認者を選び、その承認者の中から無作為に代表者を一人置きます。

この代表者は、他の承認者による信任投票を受け、全体の3分の2の信任が得られない場合、再度承認者を選ばなくてはならないという仕組みで、この代表者の承認によって更新できるのですが、その代表者は選挙形式で選ばれるという独自の仕組みを敷いたブロックチェーンとなっています。

これによりイーサリアムよりも合意形成が迅速で処理能力も高いというメリットがあります。

イーサリアムのスマートコントラクトは定評がありますから、イーサリアムと同等の仕組みを持ち、更に処理能力が高いネオは今後より注目されるプラットフォームになり得るのではないでしょうか。

スマートコントラクトの今後はどうなる?

スマートコントラクトの今後はどうなる?

スマートコントラクトについて確実に言えることは、今後はスマートコントラクトの技術がより実生活に溶け込んで行くということです。

実際すでにゲームの課金などにも運用されており、十分な運用成績が得られれば一般的なスマートフォン用のゲームの課金システムにも導入される可能性があります。

ゲームの課金と言った身近なものである程度の浸透が見込まれたら、今後はあらゆるサービスで一般的な仕組みとなるポテンシャルを秘めているのがスマートコントラクトなのです。

まとめ

スマートコントラクトは、その「自動での契約の機能」により様々な恩恵を与えてくれるポテンシャルを持っています。

そして、多くの分野で実用化され、利用されることが期待されており、将来性の高い分野として挙げることもできるのです。

今回紹介した事例はほんの一部であり、実際は今現在も世界の様々な場所で新たなスマートコントラクトの実用化が進められています。

きっと近い将来、我々の実生活の身近な技術として目の前に現れる日がやってくるのではないでしょうか。

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