仮想通貨で投げ銭ができるサービスとは?現状と懸念すべき今後の展開

様々なジャンルでの活用が期待されている仮想通貨。

その種類は4000を超えており、現在では正確な数字がわからないほどに存在すると言われています。

それだけ種類があるということは、それだけ活用法があるということにもなります。

この記事では、今後の活用方法が注目されている仮想通貨の使い方の一つである「投げ銭」について掘り下げていきます

  • 投げ銭ができるのはどの仮想通貨なのか
  • どんなサービスがあるのか

徐々に普及しつつある投げ銭サービスと仮想通貨の関係性についてお伝えします。

仮想通貨の使い道に迷っているという人の参考になれば幸いです。

仮想通貨で投げ銭に対応している通貨

仮想通貨は、様々な使い道が期待され日々研究や開発が行われています。

そんな中、今回ピックアップをする「投げ銭」に対応しているのはどの仮想通貨なのか、詳しく見ていきましょう。

持っている仮想通貨の新たな使い道となる可能性もありますので、持っている通貨を思い浮かべながら読み進めてみてくださいね。

ビットコイン(BTC)

Bitcoin(ビットコイン/BTC)

仮想通貨を代表する通貨であり、仮想通貨の基軸通貨としても世界中で取引されているビットコイン

送金手段や決済手段として普及していますが、投げ銭にも使うことができます。

投げ銭も言い換えれば小さな送金ですので、送金としての機能を持っているビットコインは投げ銭に活用することが可能です。

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、海外でのチップのような感覚で使うことができます。

手数料なしでビットコインをチップとして送金する、ビットコイン送金サービスなども存在しています。

モナコイン(MONA)

モナコイン

日本発の国産仮想通貨としてコアなファンも多いモナコイン

大型掲示板2ちゃんねるから生まれた仮想通貨で、国内の複数の仮想通貨取引所でも取引ができます。

モナコインも、ビットコインのように決済手段として活用されている通貨の一つです。

東京秋葉原を中心として、全国各地でモナコイン決済ができる店舗やサービスがあります。

モナコインは、決済として使用されるよりも、投げ銭を軸としたコミュニケーションに使われることが多いという特徴を持っています。

「39MONA(サンキュー)」や「0.114MONA(イイヨ)」などの、語呂を合わせてモナコインを贈るという遊び間隔でやり取りをしている人も大勢います。

少額からの投げ銭が可能で、気軽に投げ銭ができるという点が大きな魅力です。

SNSなどの「いいね!」の新しい形として徐々に文化が広がってきています。

ネム(XEM)

NEM(ネム/XEM)

仮想通貨取引所Coincheckの不正送金事件で話題となったネム。

事件で焦点が当てられマイナスイメージが付いてしまいましたが、ネム自体に何か問題があったというわけではありません。

そんなネムも投げ銭として活用できる仮想通貨で、ビットコインよりも処理能力が早いため、投げ銭にも向いている通貨と言えます。

日本の仮想通貨取引所でも取り扱いがあるため、比較的入手が容易な通貨でもあります。

仮想通貨の投げ銭の使い方

ここからは、実際にどのようにして仮想通貨を投げ銭として利用するのか、その方法について見ていきましょう。

通貨によってやり方が違いますので、自分に合ったやり方を見つけてくださいね。

投げ銭したい人のアドレスに直接送金する

投げ銭とは、相手にチップのような感覚で仮想通貨を送る行為のことを指します。

仮想通貨を送金する際は、基本的には相手のアドレスがないと送金はできません。

仮想通貨を入れて保管方法としてウォレットがありますが、ウォレットにはそれぞれアドレスが存在します。

銀行振込でいうところの口座番号のようなものです。

仮想通貨を投げ銭として直接送金したい場合には、相手の口座番号となるアドレスを知る必要があるということです。

投げ銭をしたい相手が、自身のウォレットのアドレスを公開している場合は、そこへ直接送金するという形で投げ銭をすることができます。

アドレスは文字列で表示されますが、QRコードが表示されている場合も多いため、QRコードを読み込んで送金することも可能です。

アドレスをコピー・ペーストで入力することも可能ですが、一文字でも間違えると、別のところへ送金されるということになってしまうので、アドレスの入力は基本的にQRコードの読み取りで行うことをおすすめします。

反対に、相手のアドレスがわからなければ、投げ銭をしたくてもできないということになりますので、投げ銭をしたい相手がアドレスを公開しているかをチェックしておきましょう。

Twitter連携送金サービスを活用する

出典:CoinTip

上記のCoinTip(コインチップ)というサービスでは、Twitterと連携することで、ビットコインを手数料なしで送金できるという特徴があります。

  • 良い情報くれた人へのお礼
  • 何かの活動を頑張っている人への応援

などに、ビットコインを使って投げ銭をすることが可能です。

CoinTipとTwitterを連携させると、フォローしているしていないに関わらず投げ銭することができます

CoinTipでの投げ銭方法

CoinTipで投げ銭する方法は「決められたフォーマットでツイートする」という方法になります。

例えば、@TwitterJPというアカウントに10mBTCを投げ銭として送金する場合は、

@cointip_jp tip @TwitterJP 10

上記のようにツイートします。

1mBTCとは1BTCの1,000分の1のことを指しており、1,000mBTCが1BTCです。

上記の例では「10mBTC」を投げ銭することを示すために、アカウント名(@TwitterJP)の次に「10」という数字が記載されています。

フォーマットが決まっているため、投げ銭したい相手のTwitterIDさえ分かれば投げ銭を行うことができます

投げ銭を受け取るにはCoinTipのマイページにアクセスします。

マイページから、仮想通貨取引所で作成したウォレットなどに送金すると、ビットコインの受け取りや、円への換金などを行うことができます。

拡張機能を利用する

Twitterとの連携した投げ銭には、CoinTipとは別の方法も存在します。

ライトニングネットワークを利用したウォレットサービスを提供しているTippinが発表した、Twitterを利用した投げ銭機能です。

この機能は、GoogleChromeやFirefoxなどのWebブラウザAPPの拡張機能として追加ができるようになっています。

Twitterは投稿に対して、「いいねボタン」や「リツイートボタン」などが並んでいますが、この拡張機能(投げ銭機能)を導入すると、それらのボタンの隣にライトニングネットワークを意味する「イナズママーク」が表示されるようになります。

このマークを押す事で、ビットコインでの投げ銭に必要なQRコードの読み込みが可能となるという仕組みです。

この機能については、Twitter社CEOを務めるJack Dorsey氏が、自身のTwitter上で「This is excellent」という賞賛のコメント付きで紹介するほど高く評価されています。

Tippinで投げ銭を受け取る場合、TwitterユーザーはTippinサイトで自身のアカウントにログインするだけで利用が可能となりますが、投げ銭を送る側はライトニングネットワークのウォレットとTippin上のチャンネル登録を行うという一手間が必要になります。

まだまだ認知度は低いサービスですが、今後の普及が期待されています。

Ask Mona

出典:Ask Mona

Ask Mona(アスクモナ)は、質問や答えなどのやりとりができるコミュニケーションサイトです。

簡単に例えると「Yahoo!知恵袋」のモナコインがもらえるバージョンといばわかりやすいでしょう。

投稿されている悩みに対して良い回答などをすると、お礼にモナコインがもらえるというシステムになっており、疑問解決に対するお礼として投げ銭を送るいうイメージです。

Ask Monaに登録をして、質問をしたり、答えたりするだけなので、初心者の人でも簡単に投げ銭文化を体感することができます。

そもそも投げ銭の文化はモナコインから生まれているので、元祖投げ銭の文化に触れることで、より身近に感じられるはずです。

ねむりんちゃん(NEM Mainnet tipbot)

「ねむりんちゃん」はTwitter上で使える仮想通貨ネム(XEM)の投げ銭機能です。

@tipnem deposit」とツイートすると10桁の入金用のコードが送られてきます。

送られてきたコードをNanoWalletという仮想通貨ウォレットのMessage欄に入力し、指定のアドレスである「NCR2CQE6AI3DIRHPHEPBSVDBOQFSHXFSQF4NIUAH」宛に送金することで入金ができます。

投げ銭を行う方法としては、

@tipnem tip @相手のID 金額 xem

とツイートすることで、相手のIDにネムでの投げ銭が行えるというものです。

出金をするにはXEMBookというサイトにアクセスしアカウント連携を行います。

  1. XEMBookでアドレスを入力
  2. TipNEMを選択
  3. TwitterのIDを入力
  4. Twitterアカウントに届いたDM(ダイレクトメッセージ)を確認しPINコードを入力
  5. アカウントの連携が完了

アカウントの連携が完了したら「nem:xem」という欄に出金したいXEMの枚数を入力して出金を行うことが可能です。

仮想通貨の投げ銭文化は絶滅の危機!?

手軽に仮想通貨の送付ができ、投げ銭という新しい文化を作ってきた仮想通貨の投げ銭ですが、今後は絶滅するのではとも言われています。

その理由には、2019年3月15日に閣議決定された「資金決済法」の改正案による影響があります。

従来の「資金決済法」では仮想通貨取引所を規制の対象としてきたが、今回の改正案では新たに「暗号資産の管理のみを行う業者(ウォレット業者)」も「暗号資産交換業」として登録の対象になる。

一般的に、投げ銭サービス(TipBot)は送金するための仮想通貨を預かるためにWebウォレットとしての機能を持つ場合が多く、このウォレット業者に該当する可能性が高い。

ウォレット業者に該当する場合、暗号資産交換業に関する規制のうち暗号資産の管理に関する規制が適用されることになる。

すなわち、国内の仮想通貨取引所に求められるのと同様に、事業者と顧客の資産を分別管理し、顧客に対しては本人確認を実施し、信頼性の高いコールドウォレットを整備し、ホットウォレットの残高に対しては見合いの弁済原資を確保するなどの基準を満たすことが必要となるのだ。

もちろん、取り扱う仮想通貨の銘柄についても当局に届け出てチェックを受けることになる。

引用:かそ部「国内の投銭サービスが全滅の危機か|ウォレット業規制強化で」

投げ銭サービスはTipBot(Twitterなどのいいねと組み合わせたサービス)が多く利用されていますが、このTipBotが資金決済法によって今後利用できなくなる可能性が浮上しているのです。

TipBotの多くは有志によって運営されており、会社が運営しているというものではありません。

資金決済法改正案では、これまでの仮想通貨の法律上の呼称を「暗号資産」に変更したことが仮想通貨界で話題となりましたが、ICO(Initial Coin Offering)を金融商品として規制強化することや、ウォレット業者への規制強化も盛り込まれています。

投げ銭サービスを行っているTipBotは、送金するための仮想通貨を一時的に預かるためにWebウォレットとしての機能を持つ場合が多いです。

そのため、TipBotはウォレット業者に該当する可能性が高くなります。

資金決済法改正案では、新たに「暗号資産の管理のみを行う業者(ウォレット業者)」も「暗号資産交換業」として登録の対象になるため、個人の有志だけでの運営ができなくなる可能性が高まったということです。

交換業者として登録が必要になると、現在運営している仮想通貨取引所のような、一定の基準を満たさなくてはなりません。

個人で運営しているTipBotが、仮想通貨取引所と同じ機能や技術を持つ可能性は限りなく低いです。

多くの資金が必要になり、個人の有志だけでの運営が困難になります。

そのため、今後の国の方針次第では仮想通貨の投げ銭機能は絶滅、あるいは縮小傾向になるという意見も出ているため、覚えておく必要があるでしょう。

まとめ

今回は仮想通貨の投げ銭サービスや投げ銭機能についてお伝えしました。

気軽に感謝の気持ちや応援の気持ちを表現できる投げ銭は、広まっていくと面白い文化ですが、気になるのは国の方針。

投げ銭(チップ)という文化は、海外では当たり前の文化ですが、日本では認知度も低く、一般的に認知されるには程遠い状態です。

日本は新しい文化や、怪しいと感じるものは基本的に規制や禁止の方向に動くことが多く、これまで投げ銭サービスを提供してきたTipBotが次々に凍結されているという背景もあることから、仮想通貨の投げ銭文化が今後広まるかは未知数と言えます。

今後は投げ銭の文化の広まりとともに、国の投げ銭に対する考え方や規制の動きにも注目していきましょう。

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