2019年5月、仮想通貨クラスタで有名なインフルエンサーのhenashamp氏が失踪し、現在も音信不通となっていることで注目を集めています。
彼のサロン「ヘナキャンプ」内で立ち上げた「ヘナファンド」で集めた1億円の返還期限と重なっており投資者には不安が広がっています。
さて、そんなhenashamp氏とは何者なのでしょうか?
彼の経歴や独創的なテクニカル分析法、サロンについて詳細にご説明します。
henashamp氏とは何者?
仮想通貨クラスタの重要なインフルエンサー
既にご存じの方も多いかもしれませんが、henashamp氏とは、韓国出身の「占星術アーク」と自身が命名した独創的なテクニカル分析手法を用いる仮想通貨クラスタの重要なインフルエンサーだった人物です。
かつてはマルチメディアにおける発信をしており、TwitterやYoutubeそして自身の立ち上げたサロン「ヘナキャンプ」で独自の分析による仮想通貨関連の情報発信をしていました。
2017年冬頃から注目を集めだした
彼及び彼のサロンが注目を集めだしたのは2017年の冬頃です。
2017年のビットコインやリップル価格の高騰といった仮想通貨全体のバブル相場において、ロング(買い)を推奨するなど高精度の的中を重ね(彼自身は元手17万円を10億円にしたとされています)、その時期の活動により多くのファンや信者を獲得しフォロワーも拡大しました(2019/07/07現在フォロワーは約5万人)。
ロングは解消へ
ショートは再び増えています。またなんか言われてるけど、
私は短期トレーダー。ショートしないプロトレーダーは存在しない。
ショートがマーケットで悪なわけでもない
買い戻し=買い圧力なのは猿でも分かる。フォロワーほとんどがショート慣れしてないのに呟く意味がないだけ。 pic.twitter.com/6OPOowZs0T
— henashamp (@henashamp) 2018年3月30日
当時の仮想通貨クラスタには、「出川組」と呼ばれるような、ビットフライヤーのCMや広告を見て、初めての資産運用として仮想通貨に挑戦した方々が多く存在していました。
しかし、その大半がファンダメンタルズやチャート分析の存在すら知らなかったため、henashamp氏独自の美しいチャート分析やバブル期における高精度の予測・結果も踏まえ、彼自身や彼の運営するサロンにも徐々に注目が集まったと考えられます。
youtubeチャンネルには仮想通貨クラスタの有名人が多数出演
実際、彼はyoutubeにチャンネルを作り週に1回のペースでチャート講座を実施しており、チャンネル登録者は約1万人(2019/07/07現在)となっております。
また、このyoutubeチャンネルには当時の仮想通貨クラスタの有名人が多数出演していました。
界隈では言わずもがなの知名度を誇るBITMEX世界ランク最高18位のKAZMAXさんや、最近脱税騒動で世間をにぎわせている青汁王子こと三崎社長と仲良く食事をするシーンなども動画に残っています。
2018年 女性問題により状況が変化
しかし、2018年に発生したある事件をきっかけに、彼のマルチメディアにおける雰囲気は変貌を遂げていきます。
彼のyoutubeチャンネルには、仮想通貨インフルエンサーの一人である「大佐」氏や、「モナ」氏が定期的にほぼレギュラー出演者として出演していたのですが、2018年に発生したhenashamp氏の女性問題やそれに伴う追放問題などに嫌気がさしキャンプを去りました。
この問題とは、簡単に説明するとhenashamp氏が、自身のキャンプ運営を手伝ってくれていたある女性と仲たがいをし、その女性のサロンに参加している人間は自身のサロンから追放すると宣言したことです。(その女性もまた自身のサロンを運営していました。)
それをきっかけにし、彼のTwitterの雰囲気は変化しはじめ、つぶやく言語も日本語から英語のものが多くなっていき、またサロン外への情報発信が絞られていったのです。
2019年2月 ヘナファンドを設立
そして2019年2月、henashanp氏はヘナキャンプ内で、「ヘナファンド」を立ち上げます。
ヘナファンドは、簡単に言うとキャンプ参加生からHFという投資単位(0.1BTC)でお金を集め、投資するファンドで資産を2倍にする代わりに運用手数料を取りますというものでした(取引手数料は1-3割と高額です)。
ヘナファンドの覚書には、2019年5月5日までに投資した金額がBTC基準で2倍になっていなければ、その時点でこのファンドは解約され残額は全てファンド参加者へ返金されるという記載がありました。
また他にも、henashamp氏はファンドの運営よりも自身の資産運用を優先する権利を持つなどといった法的には問題ないものの中々刺激的な記載もありました。
しかし、2019年5月、henashamp氏が失踪し音信不通となったのです。
八百長からの事業失敗からの持ち逃げhttps://t.co/Ue4Tly9mqr
— アサノ (@asacoin10) 2019年5月21日
現在は、彼と仲の良かった界隈の友人ですら連絡がつかない状況ということです。
henashamp氏の経歴
1980年生まれで韓国出身
henashamp氏は、本名ジャンジェヨウン氏といい、名前の通り韓国出身で1980年生まれの男性です。
高校を卒業後タイのバンコクに住み始め、大学では視覚デザインを専攻しており、これがのちの「占星術アーク」に繋がったとも本人はコメントしています。
そしてその後、henashamp氏は様々な事業を開始しますが、ことごとく失敗していきます。
洗髪材の輸入販売
まず始めに、彼は「ヘナシャンプー」という洗髪材の輸入販売をします。
当時韓国で流行していることに着目し、バンコクから輸入販売をしましたが敢え無く失敗しました。
プロゲーマーとして活動開始
次に彼はプロゲーマーとして活動を開始しました。
ウォークラフト3の初期名門チームRexクラン所属のプロゲーマーでした。
実力自体はそれほど優れているわけでも悪いわけでもありませんでしたが、ゲームの内容というよりはむしろ独特の言動のために注目を集めた選手になります。
当時のプロゲーマーにしては珍しいサングラスと髭という出で立ち、試合で負けた直後カメラが映しているにもかかわらず相手選手にヤジを飛ばすなどして注目を集めました。
プロゲーマーを引退後、解説者へ
結局彼は、トッププレーヤーになることはできずプレイヤーを引退、MBC GAMEでの解説者を務めることになります。
彼が韓国ではちょっとした有名人である理由はここにあり、
この解説者という立場で、当時客入りが悪くなっていたウォークラフト3の人気を再燃させようとゲームのシステムをいじりマップを操作し八百長試合を組み、それがバレてしまったのです。
彼の韓国語でのWikipedia記事のほとんどはこのゲーム関連の記載です。
当然、八百長試合がばれた後はゲーム業界を追放され、過去の選手としての経歴もすべて抹消となりました。
就職や事業はことごとく失敗
その後、父の会社にやとわれ営業職に就くものの失敗し、FXのもとになったジルコニウムの先物に手をだし失敗し、続いて水商売に手を出すも失敗し、不動産に手を出すが失敗しました。
特に、不動産事業では奥さんが親戚から用立てしてくれた1,000万円も失ってしまい、人生で最も残酷な日だったと本人は語っています。
2017年4月 仮想通貨業界に参入
そして2017年4月に、彼は残り少ない原資をかき集め17万円を元手に仮想通貨業界に参入を決意しました。
その後は、上述した通りサロンを展開し、注目を集めました。
しかし、女性問題をきっかけにマルチメディアでの雰囲気は変わり、2019年2月に設立した投資ファンド「ヘナファンド」の返還期限である2019年5月5日を過ぎても連絡が取れず、現在まで音信不通状況が続いている状況です。
henashamp氏が独自に編み出したチャート分析『占星術アーク』とは
『占星術アーク』とは、henashamp氏が独自に編み出したチャート分析のことで、占星術をチャート分析に応用する「Financial(財政的な) Astrology(占星術)」を参考にしたと考えられます。
通貨のチャート背景に同心円や幾何学的な模様を描いた独創的なもので、日付を大切にしており何か大きなイベントのあった日(彼のyoutubeではビットコインのセリクラが起きた2月6日)に着目しています。
地球・火星・水星、果ては天王星の公転サイクルなどに着目し、基準日からキリのいいところに何か新しいイベントが起きるとしています。
henashamp氏が開校したサロン『ヘナキャンプ』とは
Henashamp氏自身が「愉快なテクニカルアナリスト集団」とする「ヘナキャンプ」とは、彼が2017年4月に仮想通貨に参入してから日本で作ったサロンのことです。
「camp.hena 4.0募集案内」
愉快なオリジナルTAチーム、キャンプ・ヘナ4期を募集します。
参加希望の方は joincamphena@gmail.com へ詳細を問い合わせ下さい。
授業スタートは3月15日、人数制限あり。よろしく! pic.twitter.com/MuMLSpC8Rd
— henashamp (@henashamp) 2018年3月5日
先ほども述べましたが、2017年の仮想通貨バブルおよびその予測に伴って注目を集め始め、またその当時の仮想通貨界隈の有名人も多く参加していたことからサロンに入会者が増加し始めました。
月会費制で、支払い方法は2種類あり1BCHまたは150USDでおよそ16,000円前後の価格となっていました。
henashamp氏が失踪!?その真相とは
2019年2月、henashanp氏はヘナキャンプ内で、「ヘナファンド」を立ち上げます。
ヘナファンドの覚書には、2019年5月5日までに投資した金額がBTC基準で2倍になっていなければ、その時点でこのファンドは解約され残額は全てファンド参加者へ返金されるという記載がありました。
しかし、1億円ほど集めたのち、2019年5月 henashamp氏が失踪し音信不通となったのです。
彼と仲の良かった界隈の友人ですら現在も連絡がつかない状況ということで、ヘナファンドに参加したヘナキャンプ参加者はTwitterなどでお金を持ち逃げされたと被害を訴えています。
henashamp氏のまとめ
henashamp氏は、韓国生まれの仮想通貨インフルエンサーです。
大学卒業後、様々な事業やプロゲーマーなどに挑戦しては失敗し、2017年に仮想通貨界隈に参入しました。
2017年のバブル期にビットコインやリップルの上昇を高精度で予言したことで、彼が作ったヘナキャンプは注目を集め参加者は増加しました。
2018年に女性問題でキャンプ生の多くが脱退しましたが、2019年2月に今回の失踪問題の引き金になったとされる「ヘナファンド」を立ち上げ、1億円ほどお金を集めました。
しかし、その後henashamp氏が音信不通となり、返還期限の5月現在も一切連絡が付かず、ヘナファンドに投資したユーザーは不安を募らせています。