
バギーラコインは世界中で開催されるトラックレースに特化したプロジェクトでモータースポーツに関係する仮想通貨として注目を集めています。
しかし、その実態は非常に謎が深く、ホワイトペーパーやロードマップが公開されていないにもかかわらず、時価総額ランキングでは100位以内にも入ったこともある仮想通貨です。
発行元はアラブ首長国連邦であるとされ、ダカールラリーに使用される仮想通貨なのかと思ってしまいますが、ではバギーラコインとは一体どんな特徴がある仮想通貨なのか、詳しく説明しますから、ぜひ購入する際には検討材料としてみて下さいね。
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | Buggyra Coin Zero(バギーラコイン) |
トークン名 | BCZERO |
公開月 | 2018年09月 |
開発国 | アラブ首長国連邦 |
開発チーム | Buggyra Coin |
開発者 | Christian Blersch |
発行上限 | 10,000,000,000 BCZERO |
発行枚数 | 2,010,775,988 BCZERO |
プラットフォーム | ERC20ベース |
アルゴリズム | 非公開 |
公式HP | buggyracoinzero.com |
ホワイトペーパー | - |
@buggyracoins | |
@BUGGYRA | |
buggyra_racing | |
- | |
TelegramID | BuggyraCoins |
YouTube | BUGGYRA brand |
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)とは/開発された目的
バギーラコインはERC20ベースのトークンとして2018年9月にBitcointalk.orgが
「イーサリアムブロックチェーン上に構築された世界的なトラックレーシングコミュニティへの支払いのすべての種類の将来の資金調達のためのプラットフォームを。」
として発表しました。
バギーラコインにはホワイトペーパーやロードマップ、技術チームなどの情報公開が行われず、具体的な情報提示がない状態で、
「あらゆる種類の支払いに対応する為に開発された仮想通貨」
との触れ込みだけであるにも関わらず、現在時価総額約17億円を有する通貨となっています。
バギーラコインの公式サイト内では、ダカールラリー・シルクロードラリー・中国トラックレース選手権のモーターレースの大会規模や観客動員数、総テレビ中継時間、テレビ中継視聴者数などが公開されていますが、具体的にバギーラコインを使用してなにができるかということは提示されていません。
しかし、ビットコイントークフォーラム内でナスダック上場や2021年までにバギーラコインの資産価値を5倍に値上げることなどを約束していることから懐疑的でありながらもバギーラコインに投資を行う投資家が存在することが伺えます。
また、価格の面を言えばイーサリアムのプラットフォームを利用するERC20ベースのトークンであること以外公開されておらず不明点が非常に多いにも関わらず、リリースから約4カ月後の2018年12月中旬から値を伸ばし2019年01月08日には1BCZERO=7.02円のリリース後最高値をマークしました。
公式サイトで公開される連絡先がアラブ首長国連邦であることや公式サイト内でBuggyra Coinを名乗っていることなどから開発組織がアラブ首長国連邦のBuggyra Coinであることが推測されます。
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)の特徴
具体的な情報公開が行われない状態であっても一定の購買層が存在し時価総額ランキンサイト「CoinMarketCap」内で2,070銘柄中第175位にランキングし時価総額約170億円、市場価格は1BCZERO=1.00円前後の資産価値がバギーラコインにあることは事実です。
ビットコイントークフォーラム内で発表されたナスダック上場や2021年までに資産価値を5倍に値上げすることが実現されるのであれば、1BCZERO=1.01円のバギーラコインは非常に興味深い通貨銘柄だと言えるでしょう。
バギーラコインがアラブ首長国連邦に拠点を置くプロジェクトであることが確かであれば、オイルダラーの資金流入も十分期待できることから「可能性に投資する」という側面では魅力的だと考える人も存在するのではないでしょうか。
またモータースポーツの運営には巨額の資金が動くため、バギーラコインを購入することでスポンサーとしてモータースポーツの運営に関われるなどの機能が実装されているなどの詳細情報が公表された場合はバギーラコインが高騰する可能性も否定できないため、「詐欺コインではないのか?」と切り捨てる訳にもいかないと言わざるを得ません。
モータースポーツに特化した通貨銘柄が他に存在しないため、ホワイトペーパーやロードマップが存在しない現状ではバギーラコインの可能性は否定も肯定もできないと言えるでしょう。
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)の欠点/問題点
次に挙げる点がバギーラコインの欠点や問題点だと言えます。
- ホワイトペーパーやロードマップが存在しない。
- 専門技術者や技術チームの存在が明確にされていない。
- 公式サイト内で公開されている情報が稚拙すぎる。
- ナスダックへの上場や2021年には資産価値の5倍値上げなど根拠のない情報発信を行っている。
上記の4つを見るだけで一般的には「詐欺コイン」の烙印が押される要素が揃っていると言えるでしょう。
現在の詐欺コインの中にはホワイトペーパーやロードマップをしっかりと作り込んでいるものが少なくないため、仮に詐欺コインだとしても相当手を抜いた場当たり的な詐欺コインではないかとも見ることができます。
しかし、モータースポーツに特化した(「あらゆる種類の支払いに対応する為に開発された仮想通貨」と言うだけで、具体的にどのように特化しているかさえも既述されていませんが)仮想通貨が存在しないことや、既に一定数取引が行われている事実も存在するので、今後のバギーラコインの動向に注目したいものです。
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)の提携情報
バギーラコインが公式サイト内で提携先として公開しているのは次に挙げる世界的に知名度の高いモータースポーツイベントです。
ダカールラリー
3ヶ国全14ステージ約9,000キロの距離で争われ、ラリー大会としては世界最大で規模としては世界第2位のモータースポーツイベントです。
337チームが参戦しテレビによる中継は1,200時間、観客動員数は400万人、世界規模のファンコミュニティは234万人にものぼると言われています。
FIA ETRC - 欧州トラックレース選手権
ヨーロッパの枠を超え世界中から注目を集めているトラックを用いたレースイベントです。
39人のドライバーが9ヶ国9レースを戦い、レースの模様は世界中で592時間も放送され9,800万人の視聴者が熱狂しています。
中国トラックレース選手権
中国で2017年から始まったトラックレースです。
トラックレースやバギーレースは中国国内のみならず東南アジアの主要産業に成長しつつあります。
インドトラックレース選手権
Buggyra Racingと技術パートナーである「Tatra社」が復活させ牽引するインドのトラックレースイベントです。
上記がバギーラコインの公式サイト内で紹介されているモータースポーツイベントですが、中国やインドで開催されているトラックレースは知名度が高くないことから存在を知らない方が多いと言えるでしょう。
また東南アジアの主要産業に成長しつつあるバギーレースは存在しません。
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)の評判
国内でバギーラコインを購入している方からの評価を見ることはできませんが、海外でもバギーラコインに対しては懐疑的な見方をする投資家が少なくないようです。
ビットコインフォーラムの中では次のようなコメントが挙げられています。
「投資を検討している方にとっていくつかの赤旗を紹介します。」
- 赤旗その1:ホワイトペーパーが存在しない
- 赤旗その2:開発チームが存在しない
- 赤旗その3:根拠の提供もないままナスダック上場を約束
- 赤旗その4:リリースから3年で5倍の資産価値値上げを約束
- 赤旗その5:発行上限設定が多すぎる上に発行枚数が少なすぎる
情報量が少なすぎるためバギーラコインに対して懐疑的になるのは致し方ないと言えますが、評価は決して高いものだとはいえません。
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)が購入できるおすすめの取引所3選
現在日本国内の仮想通貨取引所ではバギーラコインの取扱いが行われていませんので、バギーラコインの購入は海外の仮想通貨取引所を利用して行います。
仮想通貨取引高ランキングトップ10はBinanceやBit-Zなどの有名取引所が名を連ねていますが、残念ながらこれらの仮想通貨取引所ではバギーラコインの取扱いがありません。
バギーラコインを取扱う取引所としてLivecoin・DDEX・Instant を紹介します。
Livecoin
「CoinMarketCap」内で確認できる仮想通貨取引所は現在240社ありますが、Livecoinは第76位にランキングされる取引所です。
214種類の取引通貨ペアを取扱うLivecoinの中でバギーラコインの取引高はビットコインとの通貨ペアが第45位にランキングされ、24時間以内の取引高は平均100万円前後となっています。
DDEX
DDEXは「CoinMarketCap」内で第173位にランキングされる取引所です。
109種類の取引通貨ペアを取扱うDDEXの中でバギーラコインの取引高はイーサリアムのラッピング通貨WETHとの通貨ペアが第4位にランキングされ、24時間以内の取引高は平均60万円前後円となっています。
Instant
Instantは「CoinMarketCap」内で第234位にランキングされる取引所です。
43種類の取引通貨ペアを取扱うInstantの中でバギーラコインの取引高はビットコインとの通貨ペアが第41位にランキングされていますが、24時間以内の取引は行われていません。
海外の仮想通貨取引所を利用する際にはできるだけ大手の取引所との取引を行いたいものですが、残念ながらバギーラコインの取扱いは現在大手取引所では行われていません。
今後取扱い銘柄の多い大手取引所に上場する可能性もありますが、現状ではバギーラコイン購入は上記3つの取引所の利用がおすすめです。
Buggyra Coin Zero(バギーラコイン)の今後の将来性
通常ICOの際には綿密なホワイトペーパーやロードマップの作製が行われ、具体的なビジョンを投資家に提案することで仮想通貨が発行されます。
しかしバギーラコインはホワイトペーパーやロードマップが存在せず、技術チームすら存在しないと言われており非常に特異な形で公開された仮想通貨銘柄だと言えるでしょう。
様々な通貨銘柄が発生しては消えていく現在の仮想通貨マーケットの環境を考えると、バギーラコインは「詐欺コイン」の要素が非常に強い通貨銘柄だと考えられます。
しかし2008年の仮想通貨誕生の際には、仮想通貨は存在自体が極めて不確かな怪しい存在だと捉えられていたにもかかわらず、10年足らずで世界の経済状況に大きな影響を与えるまでに成長しました。
このような背景からバギーラコインは今後の仮想通貨のリリーススタイルを先取りした通貨銘柄なのかもしれません。
仮想通貨取引に耐性が付いているはずの現在の仮想通貨マーケットの中で時価総額ランキングの第175位にランキングされ、時価総額約170万円を保有していることから一概に「詐欺コイン」として切り捨てることはできないと言えるでしょう。
2017年の資金決済法改正によって仮想通貨は支払い手段の1つとして認められ、仮想通貨取引に対する消費税が撤廃されたことから仮想通貨を法定通貨の1つとして誤認する方も生まれ始めています。
しかし支払い手段の1つに加えられたと言っても仮想通貨はあくまで金融商品の1つであり、政府が担保する法定通貨ではありません。
仮想通貨購入はあくまで自己責任で行うべきもので、バギーラコインも金融商品の1つであることをしっかりと捉えたうえで購入するべきだと言えます。
バギーラコインの市場価格が1BCZERO=1.01円であることは、可能性を購入するためには高くない価格なのかも知れません。
繰り返しになりますが、海外取引所の利用や仮想通貨の購入は自己責任で行うことを忘れないでください。