
TenX(テンエックス)は日常生活の中で発生する様々な支払いに対応する決済プラットフォームとして、シンガポールを拠点とする「TenX Team(テンエックス・チーム)によって開発され2017年6月にリリースされた仮想通貨銘柄です。
仮想通貨ウォレットとリンクしたデビットカードを使用することで実体経済での支払いを仮想通貨で行えるのが特徴ですね。
また、TenXはすでにVISAカードと提携し「デビットカード」を発行したり、マクドナルドと提携していたりと、将来的に期待されている仮想通貨でもあります。
では一体、デビットカード機能と仮想通貨ウォレットをリンクさせるプロジェクトとは何であり、なぜTenXが期待されるのかについて、wiki的基本情報や特徴、そして問題点なども一緒に紹介しますから、ぜひ購入する際には本記事を読んで参考にして下さいね。
TenX(テンエックス)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | TenX(テンエックス) |
トークン名 | PAY |
プラットフォーム | ERC20トークン |
公開月 | 2017年6月24日 |
開発国 | シンガポール |
開発チーム | TenX Team |
開発者 |
|
発行上限 | 205,218,256 PAY |
発行枚数 | 114,347,861 PAY |
アルゴリズム | PoW(ProgPoWへ変更予定) |
公式HP | tenx.tech |
ホワイトペーパー | TenXのホワイトペーパー |
@tenxwallet | |
@tenxwallet | |
tenxofficial | |
TenX community | |
TelegramID | - |
YouTube | TenX |
TenX(テンエックス)とは
TenXの前身となったのはOneBit(ワン・ビット)という企業で、2015年にシンガポールで設立しました。
当時OneBitは、ビットコインに焦点を絞ったブロックチェーン企業として運営していましたが、仮想通貨取引に参加するトレーダー以外の「誰もがブロックチェーンの資産を持つことができるシステム」の構築を目指して独自通貨の開発を開始します。
そして、2016年にPaypalからの外部投資支援を受け、事業規模が急成長し始めるタイミングで1ビットごとの成長ではなく10倍の成長スピードを願い考案されたTenX(テンエックス)にブランド名を変更します。
2017年6月24日に行ったICOセールでは7分間で1億のTenXトークンを販売し8,000万ドル(約88億円)相当の資金を集め最短時間で最大規模の資金調達となりました。
TenXの仮想通貨経済と実体経済を結ぶ決済プラットフォーム「comit(コミット)」に対するマーケットの期待の大きさを象徴するICOセールだったと言えるでしょう。
また、TenXはイーサリアムのプラットフォーム上で構築されているため、現在マイニングアルゴリズムはProof of Work(PoW)が適用されています。
イーサリアムは最終的にマイニングアルゴリズムをProof of Stake(PoS)へ変更することを公表しており、2019年内にはProgPoWへのアップデートが予定されていますのでTenXのアルゴリズムも変更されることが予想されます。
TenX(テンエックス)の特徴
TenXの一番大きな特徴は、オリジナル・プラットフォームcomitで仮想通貨ウォレットとリンクさせたデビットカード「TenXカード」を使用することで、日常生活で発生する支払いをウォレット内の仮想通貨で行えことです。
仮想通貨ウォレットとTenXカードをリンクさせるcomitの存在でTenXは支払いコストと手間を省き、価格変動リスクの回避にも役立ちます。
TenX(テンエックス)の決済プラットフォームcomitとは
デビットカードであるTenXカードで支払を行うためには、仮想通貨ウォレット内の仮想通貨の市場価格を即断する必要があります。
異なるブロックチェーンを結びつけるブリッジ機能を持つcomitは、世界中の仮想通貨銘柄と取引所を連動させることが可能で、仮想通貨と法定通貨や異なる仮想通貨銘柄の最適な両替レートを算出します。
とはいえ仮想通貨で支払いを行えるカードは既に存在しています。
しかし、カードへチャージするために仮想通貨から法定通貨への両替を行いカードに入金する手間がかかり実用性が高くないうえに、両替・入金に手数料が発生するのが普及の足枷になっていたと言えるでしょう。
comitのブリッジ機能によって仮想通貨ウォレット内の仮想通貨をダイレクトにTenXカードに反映し支払いを行えるため他のカードの様に割高な手数料や手間を省いた支払が可能となっています。
TenXを保有するだけでメリットがある
仮想通貨取引所では取引マイニングを採用するケースが増加傾向にあり、取引所利用者や発行トークン保有者に配当や報酬が配られるビジネスモデルが現在注目を集めています。
TenXも配当システムを採用しており、保有者は次のメリットを享受することができます。
- 世界中で使用されたTenXの支払い額の0.5%を配当
- TenX保有者がTenXカードを使用すると支払額の0.1%を還元
つまり、TenXの保有額に応じた配当がおこなわれるため、TenXを多く持っていればTenXの普及と共に配当額も増加することが期待できます。
TenX(テンエックス)の欠点/問題点
まだ決済プラットフォームComitが完成していない
非常に魅力的なTenXですが決済プラットフォームComitは非常に高度で複雑な処理を行う必要があり、完成にはまだ至っていません。
しかし公開されているロードマップ通りに順調にプロジェクトが進行していることから、問題ないと考えられます。
TenXのロードマップに記されている2019年のタスクは次のとおりです。
- APACエリアでのTenXカードの実用化促進
- TENXトークン購入者へのKYC(本人確認)導入
- 新しい暗号通貨のサポート
- Rustへのプラットフォーム再構築
- ウォレットへの新機能搭載
- アプリのデザイン更新
類似システムが既に存在する
実体経済の支払いに対応する仮想通貨銘柄は、TenXより以前に既にリリースしています。
しかし、仮想通貨での支払いを行うというプロジェクトのアウトラインが類似しているだけで、TenXのような高い利便性の実現が行われていないため、類似システムの存在はTenXの普及の妨げにはならないと考えられます。
TenXを取り扱う取引所が少ない
現在国内の仮想通貨取引所ではTenXの取扱いは行われていません。
しかし2019年に国内でTenXによる支払いシステムが稼働、普及することで、新たに取扱いが始められる可能性は低くないと考えられます。
既にファーストフード大手である「マクドナルド」との提携を結び、決済手段に採用されている背景からも国内取引所での取扱いは大いに期待できると言えるでしょう。
実はTenX(テンエックス)こんな企業と提携しています!
仮想通貨経済と実体経済を結ぶ新時代の決済手段として注目を集めるTenXですが、既にクレジットカード大手のVISAカードやMasterカードとの提携を行い、デビットカードが発行されています。
VISAカードとはカード発行企業のWavecrestを通じて契約を行っていましたが、2018年1月にWavecrestがVISAカードの発行ライセンスを失いTenXカードは使用不能となりました。
しかし、TenXは独自にデビットカードを発行するために銀行認別番号の取得を行い再びVISAカードと提携を結びカード発行を行っています。
またマクドナルドとも提携しセルフレジの対応決済手段として国外の店舗で採用されています。
マクドナルドでのTenXを使用して決済を行っている場面は、TenXが実際に使用例を動画に出していますのでご覧下さい。
[su_youtube url="https://youtu.be/IjngOjwOrew"]TenX(テンエックス)の評判
ネット上ではTenXに対する様々な意見が散見されますが、国内での知名度が高くないため全体的に評価数は決して多くない状況だと言えます。
肯定的な意見として次に挙げるものが目に付きました。
テンエックスのネット上の肯定的な評判
- 簡単に仮想通貨で支払いが行えるシステムだから普及が期待できる。
- 保有するだけで他人の利用に対して発生する手数料が配当されるのは素晴らしい。
- マクドナルドのセルフレジで採用されているのであれば普及が大いに期待できる。
その他にもTwitterでテンエックスにふれるつぶやきも見られました。
tenXのアプリをアップデートしたらカードの申請(pre-order)通りました(2018.1.29 23:01日本時間時点)。仮想通貨のカードの中で最も期待してます。 pic.twitter.com/Qghe46Tu0Y
— あひるうさぎ@謎ブロガー (@ahiru8usagi) 2018年1月29日
TenX 180円 97位
仮想通貨のカード決済
デビッドカードで使用できる。
カード使用をされれば保持者に分配される— マスター@エコとハッピークリエイト (@chart_master_yn) 2018年2月18日
テンエックスのネット上の否定的な評判
国内での知名度が高くないことや実用化が行われていないことから、TenXに対する否定的な意見は非常に少なかったです。
しかし、一部に「トークンとしての価値がない」「既存のクレジットカードのポイント還元率と比較するとTenXカードの還元率に魅力を感じない」などの意見が見られました。
2019年に実際にTenXカードの導入が行われれば肯定的な意見も否定的な意見も活発に交わされるのではないでしょうか。
サービス提供が行われていない現状ではTenXの是非を問うのは時期尚早ではないかと考えられます。
TenX(テンエックス)が購入できるおすすめの取引所3選
国内取引所でTenXの取扱いは行われておらず、TenXは海外取引所でのみ購入できます。
TenXが購入できるおすすめの海外取引所は次に挙げる3つです。
Huobi(フォビ)
中国国内で設立され仮想通貨取引規制によって拠点を香港とシンガポールに移した中華系取引所がHuobiで、取扱い通貨ペアは約400と十分な材料だと言えるでしょう。
また、爆騰の可能性がある草コインと呼ばれる無名アルトコインへの投資を行いたい方にとって魅力的な取引所だと言えます。
Bittrex(ビットレックス)
2014年にアメリカで設立され300以上の取扱い銘柄を誇る大型取引所がBittrex。
322ある取扱い通貨ペアの中でTenXの取引高はビットコインとの通貨ペアが第119位前後、イーサリアムとの通貨ペアが第244位前後にランクインしています。
海外取引所との取引のメリットである取扱い銘柄の多さの点では世界有数の規模を誇ることから、積極的に取引を行いたい方におすすめの取引所だと言えるでしょう。
OKEx(オーケーイーエックス)
2014年に設立されたOKExはBinance、Huobiと並ぶ三大中華系取引所と呼ばれ、世界最大級の規模で運営しています。
取引高ランキングでは第2位にランキングされ非常に活発な取引が行われていると言えるでしょう。
422の通貨ペアの中でTenXはPAY/USDTの通貨ペアが第191位前後にランキングしています。
TenX(テンエックス)の今後の将来性
日常生活の中の支払いに活用できるTenXは、実体経済とリンクすることで仮想通貨の存在をますます身近にすると共に仮想通貨の流動性を高め、通貨としての資産価値を安定させる働きが大きく期待できると言えるでしょう。
仮想通貨はインターネット上の電子情報でのみ存在する「実体のない通貨」だということが最大の特徴です。
この特徴はネット環境さえあれば国や地域、時間などに囚われず送受金が行えるというメリットを生み出しますが、実体経済とリンクしづらいというデメリットも孕み投機対象としての金融商品のイメージを払拭するのが難しいのも事実です。
また、2019年には日本国内でもTenXを用いた支払いの実用化が行われることがアナウンスされており、新たな電子決済手段としてTenXに大きな注目が集まることが予想できます。
日常生活で発生する支払いを仮想通貨で行うという新たな時代を仮想通貨TenXのプラットフォームcomitとテンエックスカードが切り開くのではないでしょうか。
また流動性の高い通貨銘柄としてTenXの市場価格の上昇も期待できると言えるでしょう。