
大切な仮想通貨を守るために、仮想通貨には「秘密鍵」と「公開鍵」が存在しています。
これによって大切な仮想通貨を守ることができ、特定の人に対して安全に仮想通貨を送れるように配慮されています。
ただし、仮想通貨の秘密鍵と公開鍵の違いが分からないという人も多いのが実情です。
そこでこの記事では、秘密鍵と公開鍵の違いだけではなく、秘密鍵の保管方法についても紹介していきます。
仮想通貨の秘密鍵とは
仮想通貨の秘密鍵には、使用することで自分の仮想通貨を送ることができるという重要な役割があります。
秘密鍵は非常に複雑な鍵となっており、自分以外の他人が解析するのはほぼ不可能です。
重要な役割をもつ秘密鍵を、もし他人に知られてしまった場合、所有している仮想通貨を容易に操作することが可能となるため、危険な状況に陥りやすくなります。
そのような状況を避けるため、多くの人が仮想通貨の秘密鍵を大切に保管して守っているのです。
仮想通貨の秘密鍵と公開鍵の違い
仮想通貨の秘密鍵と公開鍵は同じ鍵に思えるかもしれませんが、それぞれ異なる役割を持っています。
秘密鍵は仮想通貨を送る時に必要
秘密鍵は、自分の仮想通貨を送るために必要な鍵となっており、この鍵が消失もしくは盗まれてしまった場合、自分の仮想通貨を送金することができなくなります。
更に悪質な人物に秘密鍵が渡ってしまった場合は、大切な資産を盗まれる可能性があるため大きな問題です。
公開鍵は取引検証を実施するために必要
公開鍵は取引検証を実施するために必要な鍵となっており、どのような人物に仮想通貨の送金が行われたのか確認することが可能です。
公開鍵は、あくまで公開されている鍵なので、もし他の人物に知られてしまっても、仮想通貨送金ができなくなったり、悪質な人物に資産を奪われるということはありません。
過去の流出事件は秘密鍵が流出したことが原因?
残念ながら、過去には仮想通貨が流出した事件がいくつか発生しています。
その中には、秘密鍵が流出してしまったことが原因の事件もあります。
仮想通貨の秘密鍵が流出してしまうと、仮想通貨の不正送金を容易に行うことが可能となります。
悪質な人物は、所定のウォレットに仮想通貨を送金することが容易にできるため、不正に資産を獲得することができます。
特にコインチェック社からネムが流出した事件では、サーバへの不正アクセスによって秘密鍵が流出し、これが原因となって多額の仮想通貨が不正に送金されました。
ただし、全ての流出事件が秘密鍵の流出や盗難によるものとは限りません。
流出事件の中には、管理職や社長など内部の横領によって仮想通貨が消失している事件も発生しているのです。
しかし、流出事件の多くが、秘密鍵の流出や盗難によって発生しているため、秘密鍵はしっかりと保管するように心掛けましょう。
仮想通貨の秘密鍵の保管方法
仮想通貨の秘密鍵を守ることができれば、不正送金だけではなく送金に関するトラブルも避けることができます。
そこで秘密鍵を保管する主な方法を3つ紹介します。
仮想通貨取引所で保管する方法
現在、数多くの仮想通貨取引所が存在しています。
自分で仮想通貨を保管するのが難しい場合は、仮想通貨取引所に秘密鍵を保管してもらうことができます。
ただし、セキュリティ対策を徹底的に実施している仮想通貨取引所を選択しないと、大切な秘密鍵を不正アクセスやその他のトラブルで、盗まれる恐れがあるので注意が必要です。
近年、多くの仮想通貨取引所では、安心して秘密鍵を保管することができるように厳重なセキュリティ対策を行っているケースが増えています。
それによって、少しずつではあるものの秘密鍵が盗まれる事件も減少傾向にあり、大切な資産を安心して預けられるように変わり始めています。
仮想通貨取引所に秘密鍵を保管するユーザーが増えれば増えるほど、万が一の状況を発生させないようにしているのです。
パソコンやスマホアプリで大切な秘密鍵を保管
秘密鍵を保管する方法の一つとして、パソコンもしくはスマホアプリを使用して保管する方法があります。
すでに多くの人がこの方法で仮想通貨を保管しており、大切な秘密鍵が盗まれないように自分自身で対策しています。
特に、自分のパソコンであれば、インターネットから切り離したオフライン状態で大切な秘密鍵を保管することもできるため、高いセキュリティを確保できます。
利便性も兼ね備えながら、秘密鍵を自分自身で守りたいという人におすすめの方法です。
コールドウォレットで徹底的な対策を実施
なんとしてでも安全に秘密鍵を保管したいと考えている人は、コールドウォレットが最適です。
コールドウォレットは、余程の事態が発生しない限り秘密鍵を盗まれる心配はないため、秘密鍵を保管するための最も安全な方法といえます。
- 紙で秘密鍵を保管するペーパーウォレット
- 脳に直接秘密鍵を記録させるブレインウォレット
など高いセキュリティが大きな特徴です。
基本的に原始的な保管方法でもありますが、最も安全で安心して秘密鍵を保管できる方法といえます。
秘密鍵を自分で守る為のウォレット4選
秘密鍵を自分で守ることができるウォレットは、いくつも存在しています。
人によって適切な秘密鍵の保管方法は異なっていますので、じっくりと冷静に見極める必要があるでしょう。
大切な秘密鍵を徹底的に守るため、複数のウォレットを活用している人もいます。
モバイルウォレットとは
モバイルウォレットは、スマホアプリを使用して仮想通貨や秘密鍵を管理できるウォレットです。
近年は多くの人がスマホを所持しており、仕事やゲームなど様々な用途で利用しています。
モバイルウォレットは、スマートフォンで簡単に操作することができるので、いつでも気軽に仮想通貨を管理することが可能です。
仮想通貨取引がスムーズに行えるだけでなく、高いセキュリティが保たれているという特徴もあります。
スマートフォンを持っていれば、いつでも仮想通貨を管理することができると言う利点から、モバイルウォレットを選択する人が増えています。
デスクトップウォレットとは
パソコンにインストールすることで、パソコンで仮想通貨管理を行えるのがデスクトップウォレットです。
不正アクセスやハッキング被害を受けにくく、安全に秘密鍵を保管できるという特徴があります。
またインストールが完了すれば、すぐにでもデスクトップウォレットを使用できるという強みもあります。
デスクトップウォレットにも数多くの種類が登場しており、どれも気軽に管理できるようになっています。
オフラインで保管することができるため、高い安全性が確立されている点も魅力と言えます。
ただし、パソコンで保管する方法なので、パソコンが故障するなどのトラブルには注意が必要です。
ウェブウォレットとは
ウェブウォレットは、インターネット上で仮想通貨管理をする方法であり、サイトに登録もしくは仮想通貨取引所で保管する方法が一般的です。
自らセキュリティ対策を実施する必要はなく、サイトもしくは仮想通貨取引所に任せることで安全に仮想通貨や秘密鍵を守ってもらうことが可能です。
インターネットにアクセスできる精密機器ならば、気軽にアクセスして仮想通貨や秘密鍵の保管を実施できます。
ただし、インターネット上で保管する方法のため、不正アクセスやハッキングなどのリスクとは常に隣り合わせであることを覚えておきましょう。
ハードウェアウォレットとは
USB接続可能なハードウェアを使用して仮想通貨や秘密鍵を管理する方法として、ハードウェアウォレットがあります。
利便性という面では他のウォレットに劣りますが、持ち運びしやすいサイズとなっているため、この方法を選択している人も多くいます。
ハードウォレットは、不正アクセスやハッキングなどのインターネットを介した外部からの攻撃を回避することができる、高い安全性が保たれた管理方法です。
ただし、ハードウォレットを購入する必要があるため、少なからず費用が発生してしまうというデメリットもあります。
また、取引を行う際は、ハードウェアウォレットに保管されている仮想通貨を取引所に送金する必要があるため、利便性という面においてもマイナスになります。
秘密鍵を自分で管理できないウォレット
自分で管理することができないウォレットに当てはまるのは、ウェブウォレットです。
サイトや仮想通貨取引所に秘密鍵を保管するウェブウォレットは、自分で管理する必要がなく、逆に言えば自分で管理することもできません。
自分で秘密鍵を保管するのが面倒と考えている人は、サイトや仮想通貨取引所に保管してもらえるので便利な方法と言えるでしょう。
ただし、セキュリティ対策はサイトや仮想通貨取引所に任せっぱなしになってしまうため、選択したサイトや取引所によっては、不正アクセスやハッキングによって大切な秘密鍵が盗まれるリスクがあります。
選択する際には、厳重な対策が行われているかじっくりと見極めて判断しましょう。
秘密鍵を自分で管理することができないウォレットを選択する場合は、セキュリティ面を徹底的にチェックすることが必要です。
そうすることで、自分で管理することができないウォレットを選択した場合でも、安心して秘密鍵を保管することができます。
仮想通貨の秘密鍵のまとめ
仮想通貨の秘密鍵が流出や盗難された場合は、仮想通貨の送金が行えなくなるだけでなく、悪質な人物に仮想通貨を奪われる可能性があるため、十分注意が必要です。
実際に、仮想通貨の秘密鍵流出が原因で大きな事件に発展しているケースもあります。
現在、秘密鍵を自分で保管する方法には4つの異なる方法があります。
セキュリティ面や利便性など、それぞれ異なる特徴があるため、自分のスタイルに合わせて最適なウォレットを選択しましょう。
最適なウォレットを選択することは、スムーズに秘密鍵の管理をすることができるようになるだけでなく、満足できる仮想通貨取引も行いやすくなるはずです。
また、秘密鍵とは異なる公開鍵は、一般的に公開されている鍵であり、他の人に知られた場合でも仮想通貨が消失したり、トラブルに巻き込まれる心配はないことも覚えておきましょう。