
世界には無数の仮想通貨があります。
そして現在も、様々な特徴を持つ仮想通貨が続々と誕生しています。
そんな仮想通貨には、米ドルや日本円などの法定通貨のレートと連動したステープルコインと呼ばれるジャンルがあります。
ステープルコインの代表的な通貨は、米ドルと連動したテザーですが、最近注目を集めているのが今回紹介する「CNHT」です。
この記事では、CNHTの特徴や懸念点、口コミや将来性について詳しく説明していきます。
これを読めばきっとCNHTについてより深く知ることができるでしょう。
CNHT(TetherCNH)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | TetherCNH |
トークン名 | CNHT |
公開月 | 2019年9月 |
発行上限 | - |
発行枚数 | - |
公式HP | https://tether.to/ |
ホワイトペーパー | - |
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TelegramID | - |
YouTube | - |
CNHT(TetherCNH)とは

出典:Tether
2019年9月にテザー社が発行したステーブルコイン
CNHTとは、人民元(オフショア人民元)にペックした仮想通貨(ステーブルコイン)です。
ステーブルコインとは、一般的には「価格変動(ボラティリティ)の無い通貨」を指し、価格が一定である通貨のことをさします。
ステーブルコインの名前ですが、ステーブルには「安定した」という意味があります。
引用:Coincheck|ステープルコインとは?
米ドルと連動して成功を収めたテザー(USDT)を発行するテザー社が、2019年9月に投入した新たなコインとなります。
人民元は、一帯一路政策やアジアインフラ投資銀行などを推し進めている中国が発行する法定通貨です。
CNHTは、この将来世界トップクラスの流通量となる可能性を持っている人民元の相場(オフショア人民元)と連動しているのです。
Bitfinexに上場している
ちなみにこのCNHTの意味ですが、TetherCNHという意味です。
CNH(オフショア人民元)のテザー版という意味を暗に示しており、テザーのような成功を収めようとしている意図を感じることができます。
また、この通貨はテザー社と関連のあるBitfinexが9月10日から取り扱いを開始しており、すでに動き出した巨大プロジェクトと言えるのがこのCNHTという仮想通貨なのです。
CNHT(TetherCNH)の特徴
ステーブルコイン
ステーブルコインという特徴はCNHTの基本的な因子となります。
冒頭でもお話しした通り、仮想通貨は自身の価値を市場にゆだねるものの他、実際に政府が発行している法定通貨と価値を連動させているものがあり、後者がステーブルコインです。
このステーブルコインは、安定した法定通貨と価値が連動しているため、多くの仮想通貨にあるような大幅な価格変動が少なく、安定した資産という特徴があります。
テザー社が発行している
テザー社が発行していることも特徴と言えます。
テザー社はステーブルコインの発行を得意としている会社で、米ドルと連動したステーブルコインであるテザーで大きな成功を収め、ステーブルコインの流通量世界一を誇る会社です。
すでにユーロのステーブルコインも一定の成功を収めており、3つ目のステーブルコインとして今回CNHTを開発しました。
不慣れな企業ではなく、多くのノウハウを持つテザー社が発行した3つ目のステープルコインということで市場では大きな話題を呼んでいるのです。
ERC-20規格のトークンである
ERC-20規格のトークンであることも特徴です。
これはイーサリアムの仕組みを利用して開発された仮想通貨ということを意味します。
多くのアルトコインはこの規格によって発行されているため、他の仮想通貨との親和性が高く、将来的に各仮想通貨間の交換を行う際にも容易にできるというメリットを持っています。
また、仮想通貨取引所が扱いやすい形式でもあるため、普及に関してもきちんと筋道を立てているといえます。
オフショア人民元と連動している
オフショア人民元と連動していることも特徴です。
オフショア人民元とは中国本土外で取引できる人民元のことで、CNHTは香港のオフショア人民元と連動しています。
基本的に人民元は本土でのみ取引されるオンショア人民元なのですが、海外に門戸を開いているオフショア人民元の価値と連動することで相場が分かりやすかったり流動性もあるため、よほどのことがない限り価値が極端に変化しません。
香港市場を意識している
香港市場を意識していることも特徴です。
香港は中国の仮想通貨における出島のような存在で、世界でもトップクラスの流通量があります。
そして、仮想通貨取引所も非常に多いことから活発な取引が行われているのです。
その香港市場の仮想通貨取引所であるBitfinexが取り扱いを開始しており、活発なエリアで急成長をもくろんでいるとも言えます。
このような特徴を持った仮想通貨がCNHTです。
CNHT(TetherCNH)に対する懸念点
CNHTに対する懸念点は3つあります。
それは、いくら規制が緩いといっても人民元を扱っているという点、取引所が少ない点、米国当局からも目を付けられる可能性がある点です。
いくら規制が緩いといっても人民元を扱っている
CNHTがいくらオフショア人民元を扱っているといっても、仮想通貨を規制している中国当局の管理下にある通貨と連動しているというのは懸念点と言えます。
そのためグレーな状態で中国人投資家に仮想通貨取引を提供している状態とも取れる点はリスクで、いつ規制が入るとも限らないため注意が必要です。
取引所がまだ少ない
CNHTを取り扱っている取引所がまだ少ないというのも懸念点です。
CNHTはまだリリースされたばかりなので、取引所が少ないのも当然のことです。
しかし、前述したリスクがあり、テザーのように普及しない可能性を持っています。
米国当局からも目を付けられる可能性がある
米国当局からも目を付けられる可能性がある点も懸念点です。
近年悪化している米中貿易摩擦の真っただ中にある現在、中国経済を助ける可能性を持ったこの通貨は、元々良い印象を持っていない米国当局がテザー社に対してより強い圧力を加えられる可能性があります。
このように様々な面でリスクを持っています。
CNHT(TetherCNH)に対する評判・口コミ
CNHTに対する評判や口コミを紹介していきます。
Twitterで気になる意見を3つまとめました。
With the focus the last couple of days on #CNHT we are looking forward to the reply from Public Bank of China. How will the Digital Yuan look like?
Will https://t.co/Jhgi5l5DLI, https://t.co/A8ezVEk2hr https://t.co/7fBHHIfoo2, https://t.co/kmNe5E05K1 be likely to come this fall? pic.twitter.com/zbSUucGe5R
— DoseBuy.com (@dosebuy) 2019年9月12日
日本語訳
最後の数日間の焦点で、#CNHT我々は中国の公的銀行からの返事を楽しみにしています。デジタル元はどのように見えますか?
http://DigitalYuans.com は、http://DigitalYuan.co http://PBOCCOIN.cn http://PBOCOIN.cn この秋に来る可能性が高いでしょうか。
中国当局の出方に注視しています。
日本時間9/10より、bitfinexにて人民元建てのステーブルコインでトレードが可能になった模様。貿易摩擦や何やらで荒れてる元。これって逃避目的で資金流入フラグ成立?#人民元 #btc #ビットコイン #暗号資産 #仮想通貨 #CNHt https://t.co/lJ8O4RCqTm
— マネーの小虎♡ (@csg2AeJkfcONlpR) 2019年9月10日
米中貿易摩擦の影響も後押ししてくれると考えています。
#ChineseYuanTether #CNHT #airdrop
A trusted and bright future project!@DonTheGuided @themoneykhan @TheGuidedBoy https://t.co/J41S3YvJXn— Azam (@TheGuidedBoy) 2019年9月14日
日本語訳
#ChineseYuanTether #CNHT #airdrop
信頼できる明るい未来のプロジェクト!
@DonTheGuided @themoneykhan @TheGuidedBoy
テザー社が関わっていることで安心しているようです。
人民元とリンクした通貨であることから、中国当局の動きを気にしている意見もありますが、米ドルと連動させた仮想通貨であるテザーをヒットさせたテザー社が関わっているということで安心している方も多いです。
また、米中貿易摩擦の資産の逃げ場として活躍する可能性が存在するという意見もあります。
CNHT(TetherCNH)の将来性
CNHTの将来性は中国当局の出方次第と言えます。
中国で規制が強化される可能性がある
運営元のテザーは米ドルと連動させた仮想通貨を流通させる際、アメリカ当局とかなり折衝や取り締まりの可否等で揉めた経緯を持っています。
つまり、法定通貨と連動させるということは法定通貨の発行元と戦うことを意味します。
アメリカ政府もかなり強硬にテザーに対して圧力を加えた経緯がありますが、中国政府は本土での仮想通貨の流通を非常に厳しく規制しているため、この人民元にペックしたステイプルコインCNHTに対してアメリカ以上に苛烈な規制を行う可能性があります。
現状のまま進めば将来性は明るい
逆に、当局が黙認した場合、中国本土や香港の資産の移動先として非常に利用される可能性があり、大量の人民元がテザーに流入する可能性があります。
そうなった場合、アメリカドルと人民元という世界の主要な通貨でステイプルコインのトップとなることを意味し、テザーはより力を手にする可能性があります。
現状として当局は黙認している状態で、香港のBitfinex (ビットフィネックス) 取引所が取り扱いを開始しました。
今のまま進めば将来性は明るいと言えます。
しかし、香港に関しては中国当局も非常に神経をとがらせているという印象が強い昨今の状況からも今後の展開次第で当局が本格的に動く可能性もあり、そういった懸念さえ払拭できればより明るい将来性があると言えるのではないでしょうか。
CNHT(TetherCNH)のまとめ
CNHTは、国本土外で取引できる人民元のひとつで、オフショア人民元に連動したステイプルコインです。
米ドルと連動させて成功を収めているテザー社が関与しており、非常に注目の仮想通貨の一つです。
しかし、中国当局が仮想通貨やオフショア人民元を取引している香港に対してい非常に神経をとがらせていることから、当局の出方次第によって今後の命運が決まると言えます。
言い換えればそれだけ注目されている仮想通貨なので、今後の動向に注目していきましょう。