
この記事を読み進めていく前に説明しますが、仮想通貨Auroraには2種類あります。
時価総額60位前後に位置するAURORA(AOA)と、時価総額450位前後に位置するIDEX(分散型取引所)に特化したAurora DAO(AURA)。
両コイン共に「オーロラ」と日本語読みしますが、全くの別コインです。
本記事では、後者のAurora DAO(AURA)について紹介しますから、注意しましょう。
さて、時価総額が低く草コインともいえるAurora DAO(AURA)ですが、AURORAプロジェクトでは、複数の分散型のファイナンスプラットフォームを開発しており、どれも現在の仕組みを大きく変える可能性を持つ魅力的なプラットフォームであり、特に金融関係者から高い注目を集めています。
また、その構想だけでなく既存ブロックチェーンの課題を新たな技術で改善する高い開発力も持っており、その将来性についても期待されています。
何より、AURAの最大の特徴に分散型取引所IDEXがありますから、その点も踏まえて紹介しますね。
Aurora DAO(オーロラダオ)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | Aurora(オーロラダオ) |
トークン名 | AURA |
公開月 | 2018年1月19日 |
開発国 | パナマ共和国 |
開発チーム | Aurora Labs SA |
発行上限 | 1,000,000,000 AURA |
発行枚数 | 152,729,639 AURA |
アルゴリズム | DPOS,BFT |
公式HP | Aurora |
ホワイトペーパー | Auroraのホワイトペーパー |
公式ブログ | Aurora DAO |
@Aurora_dao | |
- | |
auroradao community | |
TelegramID | - |
YouTube | Aurora |
Aurora DAO(オーロラダオ)が開発された目的(誕生秘話や名前の由来など)
AURAはこれまでのブロックチェーンの問題を解決する目的で開発されました。
具体的には、処理速度の向上と、自立分散型のファイナンスプラットフォームの提供を目指してプロジェクトが進められています。
またAuroraブロックチェーンは、
- DPOS(Delegated Proof Of Stake)
- BFT(Byzantine Fault Tolerance)
というコンセンサスアルゴリズム(マイナーによるブロックチェーンの承認方法)を導入することで、ファイナンス以外の目的、例えばゲーム、ビッグデータ、AI、IoTなど複数の異なる種類のチェーンを連携するプラットフォームの実現を目指しています。
2017年12月から2018年1月までICOを行い、そのコンセプトから注目が集まった結果、5,411ETHの資金調達に成功しています。
トークンであるAURAは2018年1月19日に公開され、その供給量は当時8千万AURAでした。
AURAは、AURORAプロジェクトが提供するプラットフォーム全体で利用可能な通貨です。
Aurora DAO(オーロラダオ)の特徴(メリット)
AURAの最大の特徴は、分散型取引所IDEX、分散型銀行システム、など複数種類の分散型ファイナンスプラットフォームの実現を目指すAURORAプロジェクトを展開している点です。
特にIDEXについては、これまでの中央集権型の取引所における課題を解決する分散型の取引所として大きな注目を集めています。
これまでの中央集権型の取引所では、運営主体である企業が中心になり取引所システムを運用します。
このため、限られた開発者によりシステムの開発から評価、メンテナンスまでを行う必要があり、どうしてもシステム不具合が起こってしまいサービスが停止してしまうことがあります。
現状、国内の代表的な取引所のほとんどは中央集権型の取引所のため、利用されている皆様はサービスが一時的に利用出来なくなった経験があると思います。
また、ハッキングに対する防御についても、開発者が少ない中で十分に行われていない状況があります。例えばコインチェック事件はその代表的な例と言えます。
中央集権型の取引所は、資産を運営主体の管理するサーバーで集中管理する特性上、ハッカーから見た場合に場所を特定しやすく狙いやすいという課題があります。
これに対し、IDEXについては分散型のブロックチェーンで資産を管理するため、ハッカーから見た場合に的を絞りにくく、分散する全てのデータを改ざんすることは事実上不可能なため、ハッキングのリスクは極めて低いと言えます。
その他のメリットとしては、中央の運営主体が存在しないため取引手数料を安く抑えることができます。
ユーザとしてはハッキングリスクを避けるだけでなくコストメリットも享受できるため魅力的な点が多い仕組みと言えます。
今のところ中央集権型取引所は、運営主体の企業がTVやネット広告に宣伝費を投入し、広くユーザを獲得しています。
しかし、IDEXの存在が一般に知られるようになれば、そのメリットの多さからIDEXへの乗り換えトレンドが起こる可能性はあるでしょう。
Aurora DAO(オーロラダオ)の分散型銀行システム
AURORAプロジェクトでは、分散型の銀行システムを実現するプラットフォームも開発しています。
分散型銀行システムでは、uPortと呼ばれるデジタル身分証明の仕組みを導入し、利用者の様々なバックグラウンドから信用格付けを行い数値化し、その数値に従ったローンサービスを実現します。
現在の銀行では、利用者が銀行に融資を申し込むと、銀行員が利用者の資産や信用を評価し、融資可能額を計算します。
AURAの分散型銀行システムでは、人による融資額の検討にかかる作業を自動化することができます。
人を介さない自動的なローンサービスが実施可能なことから、このプラットフォームに対しても高い注目が集まっています。
当然ですが人件費やシステムの維持、保守にかかるコストがかからないため、融資手数料も実際の銀行と比較すると低く抑えることができます。
この分散型銀行システムは我々の生活にも身近なため、未来を想像すると、非常に魅力的な構想であると言えます。
Aurora DAO(オーロラダオ)の欠点/問題点
AURAおよびIDEXのデメリットは、流動性の低さです。
国内外で主要な仮想通貨取引所は、ほぼ全て何らかの組織や企業によって運営される中央集権型サービスですね。
歴史的に中央集権型の取引所が初めにスタートし、その広告戦略などから多くのユーザを獲得しているため、現在ほとんどのユーザが既存の中央集権型の取引所を利用している現状があります。
一方、IDEXについては、ここ数年でそのコンセプトや将来性に注目が集まり、実際に稼働するサービスが始まったこともあり、まだまだ利用ユーザが少ない状況です。
ユーザが少ないと、当然ですが取引の流動性が低くなり、結果として取引がなかなか成立しないという状態に陥ってしまいます。
IDEXについては、始まったばかりであり認知度も低いため、流動性が低いのも仕方がない部分もあります。
ただし、将来的にはIDEXが普及する可能性は高く、いずれ流動性の問題は解決されるのではないでしょうか。
Aurora DAO(オーロラダオ)の流動性に対する対策
アウラのデメリットとして流動性の低さをあげましたが、その流動性の課題に対してはSNOWGLOBEと呼ばれる技術を導入することで対策を行っています。
現在、数多くの分散取引所が存在していますが、それぞれ独立に運用されているため、流動性の低い取引所が乱立している状況があります。
SNOWGLOBEは、乱立する分散取引所の注文を一括でまとめて管理する方法です。
SNOWGLOBEを導入することにより、乱立する状態では成立しなかった売り手条件と買い手条件がマッチしやすくなり取引量が増加できます。
このように、これまで独立していた分散型取引所の取引をオープンにしてまとめて管理することで流動性の低さを改善しています。
Aurora DAO(オーロラダオ)の価格変動に対する対策
AURORAプロジェクトでは、ファイナンスプラットフォームを提供することから、利用されるトークンのボラティリティ(価格変動)に対しての対策もしっかり考えられています。
先ほどAurora はAURORAプロジェクトの全てのプラットフォームで利用可能と説明しましたが、アウラ自体は一般的なトークンと同じ特性をもつため、ボラティリティが必ずしも安定して低いとは言えません。
今後、融資サービスも展開予定であるAURORAプロジェクトにおいては、ボラティリティの高いトークンではサービスを安定して運営していけません。
例えば、融資後に大きな価格変動があり価格が跳ね上がってしまった場合、借りた額の数倍or数十倍の額を返却しなければいけないような状況になってしまいます。
どんなに手数料が低コストだとしても、このようなリスクのあるサービスを利用する人はいませんね。
このため、AURORAプロジェクトでは、ボラティリティが低く安定したトークンであるBOREALと呼ばれる独自通貨も準備しています。
現時点ではBOREALはまだ発行されていませんがAURORAプロジェクトが分散型銀行システムをサービスインする際には必ず必要になるため、どこかのタイミングで発行されることになるでしょう。
Aurora DAO(オーロラダオ)の評判
AURAに対する評判としては、コイン自体に期待する声は少ないものの、IDEXへの期待するコメントは多く、「現在は低迷気味でも将来は大きな期待が持てる」、といったコメントが多い状況です。
とはいえ、日本人によるツイートは少ないですから、AURAに対する評判はツイート翻訳機能を利用して見てみましょう。
AURAはダメダメだね
まぁIDEXが盛り上がったらおれが得するからいいけどさ
ちなみにIDEXは手数料無料で無限に取引できる方法がある(ガス代は除く)— 保険アウラー百式《漢》 (@dasgorikun) 2019年1月29日
ダメダメか〜。でもIDEXは盛り上がってますよね?
「手数料無料で無限に取引できる方法」ください🍌— GoriRider @ IXT 💎 CCX 💎 BLOCKTRADE 💎 nOS (@heybit2) 2019年1月29日
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— Aurora (IDEX) (@Aurora_dao) 2019年1月11日
Aurora DAO(オーロラダオ)の今後の将来性
今回は仮想通貨アウラについて、そのプロジェクトであるAURORAプロジェクトの概要や特徴的なプラットフォームである分散型取引所IDEXや分散型銀行システムについて開発背景や目的などを解説させて頂きました。
IDEXについては、昨今世界中で問題になっている取引所ハッキング事件に対する根本的な解決策であることから高い注目が集まっています。
また、分散自立型のシステムであるため低コストで運用可能な点なども含め、現在の中央集権型の取引所と比較してユーザメリットが高いことから、将来的には中央集権型取引所を置き換える存在になるのではないかと期待が持てます。
そして、分散型銀行システムについても現在の融資の仕組みを一変するイノベーションになる可能性を秘めるプラットフォームであり、金融関係者を中心に注目度が高まると予想されます。
AURORAプロジェクトについては、今後複数のプラットフォームをサービスインする計画がありますが、もっと先にはこれらのプラットフォーム同士を連携させることも検討しているようです。
その中では、今回取り上げたファイナンス系のプラットフォーム以外にも、オンラインゲームやAI/IoTなどのプラットフォームも含まれており、これら種類の異なるサービスの組み合わせから、全く新しい価値が生み出される可能性もあり、その将来展開や拡張性についても他の仮想通貨プロジェクトは一線を画していると言えますね。
仮想通貨AURAについては、これら魅力的なAURORAプロジェクトが展開するプラットフォーム全てで利用できるため、将来的な価格上昇に期待が持てるといえますね。