
仮想通貨の新規発行が相次ぐ中、国産仮想通貨として誕生したのが「なんJコイン(NANJCOIN)」です。
なんJコインは、2ちゃんねるから生まれたというユニークな誕生経緯を持つ仮想通貨として注目を集めています。
全く新しい価値を持つ仮想通貨として高く評価する声も聞かれますが、一方でノリだけで作られた草コインとみなす声もあり仮想通貨としての評価は賛否両論です。
なんJコインとはいったいどんな仮想通貨なのでしょうか。
なんJコイン(NANJCOIN)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | NANJCOIN(なんjコイン) |
トークン名 | NANJ |
公開月 | 2018年1月18日 |
開発国 | 日本 |
開発チーム | NANJ株式会社 |
発行上限 | 30,000,000,000 NANJ |
発行枚数 | 19,361,889,557 NANJ |
アルゴリズム | ERC223 |
公式HP | nanjcoin.com |
ホワイトペーパー | NANJCOINのホワイトペーパー(日本語版) |
@nanjcoin | |
@nanjcoin | |
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TelegramID | NANJCOIN OFFICIAL |
YouTube | - |
なんJコイン(NANJCOIN)とは
なんJコインは、2018に誕生した国産仮想通貨です。
仮想通貨の発行ルーツは様々ですが、なんJコインは5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の掲示板発祥という非常にユニークな由来を持ちます。
スポーツ好きが集まり様々な試合の実況を掲示板で行う「なんでも実況J板」で仮想通貨についての話題が盛り上がり、実際になんJで仮想通貨を発行してみたらどうかという提案がなされました。
当初は掲示板上で話題になっている程度でしたが、その流れを受けてコミュニティーの参加者の中から有志が集まり、本当に開発された仮想通貨がなんJコインなのです。
掲示板上での参加者の思いつきがきっかけという仮想通貨は他に類を見ません。
NANJの誕生を描いた漫画「仮想通貨NANJを作った結果」
これから毎週水曜日にTwitterで投稿していきます!#nanj #nanjcoin #eth #bitcoin #token #仮想通貨 #草コイン #ビットコイン #なんJコイン#Web漫画 #漫画 #マンガ #まんが #仮想通貨NANJを作った結果 pic.twitter.com/ryxdDRIOw2— 仮想通貨NANJCOIN (@nanjcoin) 2018年1月31日
ユニークな発行経緯から発表値当初から注目を集めたなんJコインですが、すぐに行き詰まるだろうという予想とは裏腹に2019年9月現在もしっかりと市場で取引される仮想通貨として流通しています。
なんJコイン(NANJCOIN)の特徴

出典:NANJCOIN
匿名コミュニティ発祥の仮想通貨
なんJコインは、『5ちゃんねる』のなんでも実況掲示板Jを発祥とする仮想通貨です。
これまでも特定のコミュニティを中心に開発された仮想通貨は存在しましたが、5ちゃんねるの掲示板のように匿名コミュニティから仮想通貨が誕生したのは非常にまれなケースです。
なんでも実況掲示板Jでは金銭のやりとりが行われておらず、コミュニティ型の仮想通貨は閉じられたコミュニティ内で行われる取引の決済手段として開発されることが多いのですが、なんでも実況掲示板Jは取引を伴うコミュニティではありません。
仮想通貨を発行していながらコミュニティ内ではほとんど使い道がないというのは他の仮想通貨では見られない大きな特徴です。
スポーツのための仮想通貨
なんJコインはスポーツのための仮想通貨として開発されました。
なんでも実況掲示板Jは、スポーツ実況を楽しむ人達が集まる掲示板であり、なんJコインの開発はなにかスポーツに対してコミュニティとしてアクションできないかという話題に端を発しています。
発表されたロードマップによると、最終目的はなんJコインによりスポーツチームを買収し運営することとされています。
2019.Q3-Q4
・導入各国の法律に準拠した海外取引所での取り扱い開始
2020.Q4
・チームへの運営権ビジネスモデルスタート
2021-
・全分野のスポーツでの導入
・参入分野の収益を参入以前の200%〜向上させる
・国連加盟国数の80%をNANJ経済圏の適用対象にする※状況に応じ変更になる可能性があります。
買収以外にもオープン戦の開催やスポーツ事業への支援、個人選手へのサポートなど全てスポーツ目的での使用が目的として掲げられています。
テーマとして掲げられている「ファンとスポーツ業界関係者を繋ぐ次世代の経済圏を創り出す」という言葉は、なんJコインの性質を端的に表しています。
ICOを行わず、無料配布
仮想通貨の発行時は、ICOと呼ばれる新規公開を行うのが一般的です。
ICOは株式上場時のIPOの仮想通貨版で、新しく発行する仮想通貨を新規に売出しその売上によって通貨発行元はまとまった資金を手に入れることができます。
仮想通貨を新規発行する業者の中には、ICOによる一時的な資金調達だけを目当てに将来性の全くないコインを発行する詐欺まがいの業者も存在しますが、なんJコインはスタート時にICOが行われませんでした。
ICOを実施していれば少なくとも数千万円単位の資金が調達できたと言われていますが、もともと5ちゃんねるでは金儲けに対する忌避感が強いこともあり発行元が大きな利益を得る可能性があるICOが回避されたのです。
スタート時の通貨供給には無料配布という方法がとられています。
スタート時に無料で市場に配給する仮想通貨は前代未聞といってもよく、なんJコインが既存の仮想通貨の枠に当てはまらないユニークな存在であることを証明してます。
Airdrop機能を利用した送金
一般的な仮想通貨は、通信回線と口座を介して送金を行いますが、なんJコインはipohneのAirdrop機能を使って端末間で直接送金することが可能です。
対応端末同士ならWI-FIやBluetoothを使って簡単にデータのやり取りが出来るAirdrop機能を利用することで、簡単に複数の相手に送金することが可能です。
仮想通貨のウォレットやTwitterアカウント等の条件を満たせば匿名性を保ったまま手軽にやりとりできるので、イベント参加者に限定してなんJコインを配布する、といったような利用方法もあります
ERC223トークン
なんJコインは、ERC223トークンという最新の暗号通貨企画により開発されています。
ERC223は仮想通貨の開発に広く利用されているRC20の上位互換であり様々な機能を実装しています。
Airdropによる送金機能や送金ミスを自動的に送信元に返金するトークンフォールバック機能、発行枚数調整機能など仮想通貨のを安定的な運営に役立つ機能が採用されています。
なんJコインは、ERC223トークンにより可能になった各種機能を活用することで使いやすさを実現しています。
なんJコイン(NANJCOIN)の提携先
CosplayToken(コスプレトークン)
なんJコインは2018年6月にコスプレ界使われる仮想通貨であるコスプレトークンとのパートナーシップ提携が発表しました。
一見、スポーツとコスプレに何も関連性がないと感じる方もいらっしゃるとは思いますが、フィギュアスケートでコスプレショーを演じることもあるようなので意外にも関連性はあります。
例えば、女子フィギュアスケートの「エフゲニア・メドベージェワ」選手はアイスショーをセーラームーンのコスプレで演じたことで話題となりました。

出典:産経デジタル
ビットキャッシュ

出典:ビットキャッシュ
なんJコインはビットキャッシュ株式会社と協力し、eスポーツチームCYCLOPS(サイクロプス)の応援企画を実現しました。
EVOはアメリカで開催される最大級の格闘ゲーム大会であり、大会に出場する日本人選手を応援する企画となります。
エレナと言うキャラクターでTwitterアカウントが特設され、企画内容の告知がされていたこともあります。
◆NANJコイン公式キャラクター「エレナ」

出典:Twitter
◆NANJコイン公式キャラクター「ナンシー」

出典:仮想通貨NANJCOIN
なんJコイン(NANJCOIN)に対する懸念点
ロードマップ達成には厳しい目
なんJコインは、スポーツのためのコインとして発表され、ロードマップでも試合開催や選手への支援、最終的にはスポーツチームの買収及び運営を目指すとされています。
理念そのものは立派ですが、現実的に考えると道程は険しいと言わざるを得ません。
スポーツ支援には多額の費用がかかります。
なんJコインのロードマップを達成するためにはかなりの価値上昇が必要ですが、現時点で先行きは不透明です。
仮になんJコインの価値が上がったとしても、仮想通貨を資本として運営されているスポーツチームは前例がなく、各競技の規約に抵触しないかといったルール上の不安も懸念されます。
仮想通貨の活用法としてはとても魅力的で応援したくなりますが、必ずしも実行力が伴っているとはいえません。
ロードマップ達成はとても厳しい状況にあり、そのことが原因でなんJコインという仮想通貨あり方にも厳しい目が向けられています。
運営が不透明
なんJコインは、もともと掲示板のコミュニティから有志を募って開発された仮想通貨です。
実際に発行するにあたって運営法人が設立されたことにより一定の信頼感は確保されましたが、運営状況やバックボーンなどは他の仮想通貨発行元と比較すると不透明と言わざるを得ません。
もともと匿名の掲示板コミュニティ発祥という特殊性からあまり運営法人に注目が集まらなかったなんJコインですが、将来的に規模を大きくしていくのであれば運営法人の情報開示は必須です。
最終目的であるスポーツチームの買収についても、どのような形で行われるのかといった具体的な情報はアナウンスされていません。
掲示板のノリが通用する間はいいにしても、将来的に考えれば運営への信頼性がなければ行き詰まるのは確実です。
なんJコインがさらに発展していくためには、懸念される運営への不安感が払拭される必要があります。
しかし、共同運営者の1人『ハゲ先生』は過去にBITMEXのリーダーランキング5位に昇りつめた人ですから、素晴らしい経歴の持ち主であるのは確かです。
BitMEX、3地域(香港、セーシェル共和国、バミューダ島)に対して取引サービスの中止を発表https://t.co/PlAyNmSco8
2020年2月14日までがポジションクローズ、出金受付の猶予期間となります
さらば香港か(´・ω・`)? pic.twitter.com/aj1gMFyzQS
— ハゲ先生 (@hagesensei) 2019年8月21日
仮想通貨規制ルールへの対応
世界中で仮想通貨に対する法律やルール作りが急ピッチで進められていますが、日本の状況は世界と比べるとだいぶ遅れているのが現状です。
仮想通貨を規制する法律はまだまだ不十分で、現状のなんJコインは不確かなルールのもとで流通している状態です。
ルール整備の遅れは、なんJコインの責任ではありませんが、将来性を考えると重大な懸念材料です。
取引の厳格化や数量規制など仮想通貨に関する法律が新たに施行されれば、なんJコインが大打撃を受ける可能性があります。
仮想通貨はまだ歴史が浅いこともあり、市場を一変させるほど影響の大きい法律が制定される可能性はゼロではありません。
消費者保護など参加者にメリットがあるルールならいいのですが、政治的思惑で仮想通貨市場そのものを弱らせるような法規制が適用されると、なんJコインは破たんしてしまう可能性もあるでしょう。
なんJコイン(NANJCOIN)に対する評判・口コミ
ここからは、なんJコインに対するTwitterでの評価や口コミを見ていきましょう。
面白そうだからNANJコイン買ったー
界隈の皆さん、よろしう。#NANJCOIN
— ギャクバリッチ (@getlovegroove) 2018年11月13日
仮想通貨トレードは大幅なマイナス。これはもう隠しようがない。NANJとYUKIはスタートアップとしては逆境に晒されながらも頑張ったと思うし、今後も売らないよ。記念に取っとく
— 再転職してウキウキな全裸で女に求愛する独身中年 (@THE_TOKEN_BUYER) 2019年8月31日
多分いま一番盛り上がってるアルトコインはなんJコインなんじゃないかな。勢いがすげぇ。
— ゆいちゅう@仮想通貨 (@cheko_bit) 2018年3月30日
なんJコインに期待の声や応援の声が大きい
国内発祥の仮想通貨であることもあり、なんJコインに対する期待の声や応援の声はTwitterでたくさん掲載されていました。
特にスポーツ好きな人からの支持が高く、ホワイトペーパーの内容を見て興味を持った方もいました。
NANJのホワイトペーパー読んだか?
まだやったら読んでみてーやhttps://t.co/e2u1TsKtv3スポーツ好きな人やったらわかってくれるやろ
NANJってなんやおもろいことやろうとしとるなぁって#NANJ #NANJCOIN #ホワイトペーパー— NANJ好きなだけや (@nanjcoin_bot) 2019年3月11日
定期的に開催されるAirDropでのなんJコイン配布キャンペーン
Twitterを中心に、AirDropを利用したなんJコインの配布が現在も実施されています。
<🎁NANJCOINプレゼント!!>
いただいたNANJcoinをエアドロ!17000NANJ×10名様🚀
たくさん当たる感じです笑
<応募方法>@aomra_00 フォロー&
リツイート<締切>
2019.03.03夜仮想通貨これからどんどん盛り上がっていくと思うので、
奮ってご応募ください!#giveaway #Airdrop pic.twitter.com/m2wYbTuOoE— アオムー@仮想通貨情報 (@aomra_00) 2019年3月2日
なんJコインが京都eスポーツサミットのスポンサーに
なんJコインは様々なスポーツ関係のイベントに名前を見せています。
関西最大規模のeスポーツイベント「京都eスポーツサミット」ではなんJコインがスポンサー一覧に加わっていました。
先日の京都eスポーツサミットのスポンサー欄にNANJCOINが(・∀・)
イベントで一緒に盛り上げて下さったBitCashさん、CAGやARGの皆さんも載ってます♪
皆さんと一緒に記載されて嬉しい限りですねぇ♪#京都eスポーツサミット#NANJCOIN#CYCLOPSathletegaming#BitCash#AllRejectionGaming#MIDEX https://t.co/M3d5aSpjLr— 大西 (@chatora_bucchi) 2019年3月11日
なんJコイン(NANJCOIN)が購入できる取引所
MIDEX(ミデックス)

出典:MIDEX
ミデックスは2018年7月にオープンしたばかりの仮想通貨取引所です。
中央集権型でありながら分散型という特徴を持っており、次世代型の取引所として注目されています。
なんJコインの出金量が1NAJなので非常におすすめです。
共同出資者にはIBM、イーサリアム、ネムと大手の企業名が出ていることから非常に注目されている取引所です。
一部ではありますが、日本語にも対応しています。
MERCATOX(メルカトックス)

出典:MERCATOX
メルカトックスはイギリス拠点の仮想通貨取引所です。
2段階認証等とセキュリティ面が非常に強力です。
アルトコインの取り扱いが多く、大手取引所では扱っていないようなICO直後の仮想通貨が最速で上場します。
日本語には対応していないので草コインをよく保有している人からは知名度が高いです。
ノアコインやウィズコインが上場していることからも日本では有名ですね。
CoinExchange(コインエクスチェンジ)

出典:COINEXCHANGE
コインエクスチェンジはマイナーなアルトコインを中心に取り扱っている仮想通貨取引所です。
運営元はイギリスではありますが、身元が不明なのが不安要素の一つではあります。
取り扱っている通貨の種類が多く、本人確認手続きもなく登録ができます。
日本語には対応しておりませんのでご注意ください。
なお、日本国内にあるコインエクスチェンジとは全く関連性はないので注意しましょう。
海外が「coinexchange.io」となっているので確認しましょう。
なんJコイン(NANJCOIN)の将来性

出典:NANJCOIN
現状では信頼性に欠ける
なんJコインの将来性については、夢としては魅力的で大きな可能性を秘めているが現状では信頼に欠けると言わざるを得ません。
運営が利益を独占せずスポーツ支援という本来の目的に役立てるのは好印象ですし、仮想柄としても高機能でセキュリティも高いことから実用性は十分です。
2019年9月3日時点のなんJコインの価格は0.0059円です。
約1年半ほど前につけた最高値0.508226円と比べると価値は100分の1までに下落しており、投資対象としてはお世辞にも魅力的とはいえません。
恣意的な相場操作が行われるリスクもある
総発行枚数は300億枚を予定していますが、現在値で計算すると価値は1億7700万円ほどと、とてもチームを買収出来る価格ではありません。
ここまで価格が下がると一部の人間による買い占めが可能になってしまうため、恣意的な相場操作が行われるリスクもあります。
理念は立派ではありますが、現状では将来性には不安が残ります。
なんJコイン(NANJCOIN)のまとめ
なんJコインは、非常にユニークな発行経緯で注目を集める仮想通貨です。
なんJコインの理念が実現すれば、仮想通貨の新たなロールモデルとなるでしょう。
そういった意味で、なんJコインは仮想通貨そのものの在り方すら変える可能性を秘めています。
8月30日に運営からなんJコインの在り方を大幅に見直すことが発表されました。
【重要なお知らせ】
NANJ株式会社に関する重要なお知らせを下記PDFに掲載しております。
ご確認いただきますよう、よろしくお願いいたします。https://t.co/aH1xfRVEIVhttps://t.co/pgLrvMCAfy— 仮想通貨NANJCOIN (@nanjcoin) 2019年8月30日
具体的な内容については後日アナウンスされるとのことですが、基盤を国内から海外に移すとのことで今後の行方は要注目です。