
仮想通貨のプロジェクトを発足させたという話を聞くと、香港あるいはシンガポール、または欧米や韓国などを連想します。
実際にそれらの国や地域での開発がほとんどというのが事実です。
しかし、日本においてもそういったプロジェクトは皆無ではありません。
今回紹介するKATANA(Katana Project)もその一つです。
このKATANAについてその特徴や懸念点、評判などを紹介し、その将来性についても解説します。
この記事を読めばきっと、法定通貨の様々な弱点を補うプロジェクトであるKATANAについて多くのことを知ることができるのではないでしょうか。
KATANA(カタナコイン)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | KATANA(カタナ) |
トークン名 | KATANA(カタナ) |
開発国 | 日本 |
発行上限 | - |
発行枚数 | - |
公式HP | https://katanaproject-comm.com/ |
ホワイトペーパー | - |
@katana_project | |
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- | |
TelegramID | - |
YouTube | Katana Project |
KATANA(カタナコイン)とは
KATANAとは日本発の仮想通貨プロジェクトです。
システム設計・開発を手掛ける企業である株式会社 ZEN AUTO(東京都中央区)の代表取締役である丸山 耀平氏が立ち上げた仮想通貨のプロジェクトのことです。
コンセプトは「文化・文明・経済の調和」。
これはクリプトエコノミー(暗号資産、仮想通貨を使った経済)による自律分散型社会の実現によって新しい経済の仕組みを生み出すことを目的としており、支払いの手間を軽減させ、仮想通貨の基幹技術であるブロックチェーンの利用で取引を大きく変えるということによってそれを実現させようとしています。
特に日本国内の経済を意識したプロジェクトとなっており、日本の技術の象徴でもある「刀」をプロジェクト名に冠しているというのも特色です。
確かにZEN AUTOが主導となっている面は否めませんが、基本的にビジョンに賛同した融資が週けるすることによってブロックチェーンにまつわる様々な事業を展開することを強く意識したものになっています。
具体例を挙げると、オンラインゲーム・無人店舗のショッピング・ワイヤレス給電と言ったものを挙げており、決済だけではなく取引やサービスにもこのKATANAを浸透させようとしています。
KATANA(カタナコイン)の特徴
KATANAには6つの特徴があります。
- 強固なセキュリティ
- マイクロペイメントの実現
- ブロックチェーンの台帳に外部情報を記録
- Tamahagane Blockchain
- Katana Blockchain
- WoWcoin Blockchain
強固なセキュリティ
強固なセキュリティはブロックチェーンそのものです。
分散した台帳による管理は、外部からの不正改ざんやハッキングのリスクはなく、通常のサーバーにデータを集中させた中央集権型のオンライン管理よりも安全な管理を行うことが可能です。
この技術によってKATANAのセキュリティは強固なものとなっています。
マイクロペイメントの実現
マイクロペイメントの実現ですが、これは少額の電子決済という特徴です。
仮想通貨は小数点以下の単位での支払いを可能としているため、現行の日本ではほとんど利用されない銭や厘と言った円よりも細かい単位での決済を可能としています。
IOTの進展により1円未満の請求を行うことが増加すると見込んでおり(短時間の利用に少額の請求といった小規模売買が行われる場面など)、これにより更に細かな決済を瞬時に行うことを実現しようとしています。
ブロックチェーンの台帳に外部情報を記録
ブロックチェーンの台帳に外部情報を記録というのは、ブロックチェーンの拡張としてしばしば用いられるサイドチェーンを作ってそこで取引を行うのではなく、外部情報とアプリケーション領域がつながる設計にし、さらにアプリケーション領域とコア領域を同期させることによってメインブロックチェーンの内部を分けることを特徴としています。
これにより、ブロックチェーンの外からの情報をブロックチェーンの台帳に記録することも可能としています。
Tamahagane Blockchain
Katana Blockchainは、KATANAのDAppsのプラットフォームやそのDAppsの利用により、外部で起こったことを連動させる仕組みで、先ほどお話ししたブロックチェーンに外部情報を記録するということを実現しています。
例えば、現実の世界でサっカーでゴールを決めたと同時にビットコインが連動して決済が起こるという仕組みなどを例に挙げています。
Katana Blockchain
Tamahagane Blockchainは、KATANAのブロックチェーンを始めとした様々なブロックチェーンを相互につなぐ技術で、クロスチェーンとも呼ばれる仕組みです。
これによりDApps上の決済を特定の仮想通貨だけではなく、互換性や関係のある仮想通貨でも決済を可能とする仕組みになっています。
また、分散型取引所のように異なるコイン同士を第三者機関が介さず、直接交換することが可能です。
WoWcoin Blockchain
WoWcoin Blockchainは、KATANAの決済のための技術です。
これは日本円などの法定通貨と仮想通貨をつなげるブロックチェーン技術で、取引所を介さずに仮想通貨を決済する仕組みになります。
例えば、仮想通貨で決済されたものをお店側では仮想のドルで受け取ることができるという仕組みになります。
これにより、支払い時の価格変動による売り上げの不安定さを抑え、安心で安価な手数料による取引の実現を目指しています。
KATANA(カタナコイン)の懸念点
KATANAには3つの懸念点があります。
- 運営
- 技術力
- 競合の多さ
運営
運営は主にKATANAプロジェクトが中心に行われています。
しかし海外を見渡すと例えば、世界最大手のチャットアプリ企業であるカカオトークのカカオが仮想通貨クレイトンを作っていますし、Facebookも仮想通貨に乗り出そうとしています。
更に多くの投資家から資金を募り数十億円規模のプロジェクトも多数現れています。
そういった中でKATANAはどのようにしてそれらの黒船に対峙していくのかという懸念があるのです。
KATANAには、残念ながら日本の有力企業が参加しておらず、そういった後ろ盾がない状況で海外のプロジェクトと戦えるのかというのは大きな不安です。
技術力
技術力も懸念すべき点です。
DAppsのプラットフォームなどは数年前から構想されていることであり、イーサリアムが誕生したころから、そういったものは示唆されていました。
そのため、多くのプロジェクトがすでにそういった仕組みを作り出しており、後発組となっているKATANAがどこまで追いつけるかが懸念点となっています。
競合の多さ
競合の多さも懸念されます。
類似のプロジェクトも多く、それらは海外の大企業がバックについていたり、投資家から莫大な資金提供を受けていたり、ICOによって巨額の資金を手にしているなど、潤沢な資金を背景に活動しています。
KATANAに関してはそういった巨額な投資を受けているというわけではありませんから、競争に果たして勝てるのかという不安があります。
KATANA(カタナコイン)の評判(口コミ)
KATANAの評判について、気になるTwitter内容を3つピックアップし紹介します。
さっきマックで端数だけ電子マネーでって頼んだら
そう行った事はできないんです。
って言われた暗号通貨決算ならできるのに#Katanaプロジェクト の浸透はよ
— IKR (@Kenny_J07) 2019年6月6日
細かい仮想通貨の決済ができるようになることを期待しています。
おはよ👐#ONE やっぱりダメだったか。katanaプロジェクトみたいにならないでね!#ONE #Harmony pic.twitter.com/XLxu0gA2tb
— すえきち君 (@8eor56zHUIMOaTO) 2019年10月22日
悪い例として挙げられています。
この技術にIotとブロックチェーンを混ぜたのがKatanaプロジェクトですね
東京オリンピックの選手村での実装が決まってます(^^)
驚くのはまだ早い(^^)
しかも特許も取ってるので〜 https://t.co/TbnLFRRZcZ
— IKR (@Kenny_J07) 2019年6月23日
最新の技術を実装したものとなっています。
賛否両論あるプロジェクトと言えます。
非常に技術力の高さを評価しているツイートがある一方、暴落した仮想通貨とこのKATANAを重ね合わせてみている意見もあり、良いものなのか、あるいは期待外れのものなのか評判だけでははっきりしないというところがあり、KATANA自体評価が難しいプロジェクトです。
KATANA(カタナコイン)の将来性
KATANAの将来性は、やや不安なものがあります。
やはり日本のプロジェクトらしく日系の大手企業の支援を受けられればいいのですが、そういったことは今はなく、自分たちのコミュニティで勝負するというスタイルです。
また、革新的な技術も給電や小数点以下の細かい少額決済と言ったものが先行しており、周囲を驚かせるような革命的な技術を開発したという実績がまだないというのも将来を不安視させます。
計画通りのプロジェクトを実現することと日系企業からの多くの協力を今以上に得るというのが課題で、これらを解決することで今後の見通しも開けるのではないでしょうか。
KATANA(カタナコイン)のまとめ
KATANAは日本発の仮想通貨プロジェクトです。
様々な活動を行っており、日本の技術の代表とも言える刀を冠しているため日本国内を意識したプロジェクトとなっています。
しかし、大手企業の支援や投資家からの大型投資と言ったものがなく、海外の強力なライバルと対峙するための技術力や資金力がまだまだ足りない状態です。
今後、こういった足りない力をどのようにして手にするかということがこれからのKATANAに課せられた使命と言えます。