
2018年10月1日〜2日にかけて、リップル『SWELL 2018』が開催されますね。(YouTubeで録画映像も放送されます。)
今回のリップル『SWELL 2018』は、ブロックチェーン技術に焦点を当てて開催されるとも、言われています。
#SwellbyRipple starts in less than 24 hours. Find out where to follow coverage and who’s already in town for the event. https://t.co/Qx6KGkMZ82 pic.twitter.com/fUx0R0slMn
— Ripple (@Ripple) 2018年9月30日
しかし、やはりリップル投資家にとって、気になるのは開催後の価格はどうなるかですね!
そこで、本記事では、2017年10月16日〜18日に開催されたリップル『SWELL』を元に、価格がどうなるか予想してみましょう。
2017年開催時のリップル『SWELL』の価格変動
昨年行われたリップル『SWELL』開催中の価格は次の写真になります。

参考文献:Cointelegraph
リップルの価格を見ると、SWELLが開催されている期間は価格が上昇し、SWELL開催後は価格上昇がなく、価格が下がっているのが分かります。
しかし、逆に言えば、昨年リップルSWELLは、思った以上に価格が上昇していないとも言えます。
では、今年のリップルSWELL2018をみていきましょう。

参考文献:Cointelegraph
現時点のリップルの価格を見て見ると、じわじわとリップルSWELLに向けて価格が上昇しているのが分かります。
では、今回リップルSWELL2018で行われる具体的な内容を見ていきましょう。
リップルSWELL2018で行われる内容
リップルSWELL2018では、以下のように2日間に渡って、主に12種類のことに渡って、会議が行われます。
10/1(月)
- Santander Flashtalk:大衆向け決済アプリをローンチするには
- Embracing Blockchain Across Europe:欧州におけるブロックチェーン技術
- Central Banks Show and Tell:中央銀行のプレゼンテーション
- Movers and Shakers: ライトニング・ラウンド
10/2(火)
- Survey Says (Cory Johnson氏が個人調査の結果を発表)
- Crypto Regulation Around the World:世界各国の仮想通貨規制
- The Future of Commerce:商業の未来
- Siam Commercial Bank Flashtalk: サイアム商業銀行;どうやってリテール送金を改善したのか
- BeeTech & InstaRem Flashtalk: カスタマーエクスペリエンスの改善
- TransferGo: クロスネットワーク決済の解決
- Futurists Panel:未来派のパネル
- The 800 Pound Gorilla: 仮想資産の採択
引用:coinpost:リップル『SWELL 2018』前夜にRippleNet委員会発足
そして、昨年リップルSWELLで行われた具体的な内容は、次の通りです。
昨年発表された内容
1、リップル仮想通貨トークンXRPを使用しているxRapidを活用した世界で初めての実送金に成功
2、RippleNetに参加する企業が100行を超える
3、Rippleはネットワークの取引量拡大とXRPの有用性向上のために、3億ドルのRippleNet拡大促進プログラムを設立
この3つは大きくXRPの価格に影響する内容でしたが、投資家が期待するSWELL開催前に発表が行われたため、まだ大きな内容があるのではないか?と期待感を抱かせた要因といえるでしょう。
4、ビル・ゲイツ財団(ビル&メリンダ・ゲイツ財団)と提携、発展途上国の銀行口座を持てない貧しい人々でも決済可能にするプラットフォームを構築
5、リップルが開発したILPがW3C(World Wide Web Consortium)の決済標準規格になる可能性がある
カンファレンスは、リップル社が主催する国際会議でSWELLと呼ばれています。
引用:coinpost
つまり、今年のリップルSWELLは、内容が昨年よりも濃くなっているのが分かります。
ですから、価格上昇する可能性はあり得るでしょう。
しかし、昨年のリップルSWELLでは、リップルの今後の方針や新規提携先などの発表が行われ、内容次第では「リップルの価格に影響を及ぼす可能性があるのでは?」と、注目が集まっていましたが、思った以上に価格が上昇していません。
ですが、昨年開催されたリップルSWELLでは、リップルの価格上昇に直結する内容がなかった。もしくは期待以上の価格上昇に繋がる材料がなかったことを意味します。
昨年開催されたリップルSWELLで進んだこと
しかしながら、昨年開催されたリップルSWELLでは、価格上昇に繋がっていないとはいえ、次のことに成功しています。
リップルを利用するXRapidの実送金は成功
つまりは、価格上昇には繋がっていないとはいえ、現在のリップルの土台が完成しています。
また、リップルSWELLの質疑応答場面で、リップルCEOであるBrad Garlinghouse氏は、次のことを言っています。
いきなり走りだすのではなく、その前に歩く、歩く前に四つん這いで進む、と段階を追っていくべきだ
つまり、リップルの事業は着実に進んでいるということです。
ですから、今回のリップルSWELLでも、価格がすぐに上昇する訳ではなく、年末にかけて徐々に高騰する可能性が高いでしょう。
次に2018年に開催されたリップル主催のSWELLを見ていきましょう。
リップル主催のSWELL1日目
SWELL2018の1日目が終わった今、具体的な発表内容が明らかになりました。
That’s a wrap on day one of #SwellbyRipple! Special thanks to the Counting Crows for making the customer celebration incredible! pic.twitter.com/3QKguNJgPH
— Ripple (@Ripple) 2018年10月2日
1日目がおわり、特に注目が集まったコンテンツは以下の3つです。
- ビルクリントン氏の公演
- リップル社CEOの発言
- xRapid関連の発表
ビルクリントン氏の公演
ビルクリントン氏は1993年から2000年まで、第42代アメリカ合衆国大統領を務めた人物です。
そして、世界的な不況の中、最新テクノロジーを用いたサービスなどを積極的に取り入れ経済の活性化に尽力した人物でもあります。
ビルクリントン氏は、自身の大統領時代の情勢を交えながら、リップルSWELL2018では以下のようにコメントしました。
かつてのEC(エレクトロニックコマース=電子商取引)がそうであったように、ブロックチェーンやAI技術、ロボット技術などの新しい技術が発展すればするほど(新しい技術への)アクセスの格差をより感じるようになる。
ブロックチェーンの将来性は素晴らしいが、それが犯罪に利用されるリスクは大きく、そのリスクに対する否定的な政治によってその未来を破壊してしまう可能性がある。
ビルクリントン氏の発言に対して、リップル社CEOのGarlinghouse氏も自信のツイッターで賛同の意を表しています。
Huge thanks to @BillClinton for speaking with us at #SwellbyRipple - couldn’t agree more that blockchain technology has incredible power to change the financial lives of so many people around the world.
— Brad Garlinghouse (@bgarlinghouse) 2018年10月1日
リップル社CEOの発言
リップル社CEOであるGarlinghouse氏はSWELL2018において次のように発言しました。
"How do we think about not passing 50 cents but fractions of a cent? How do we enable this #InternetofValue? … I think we are still in the earliest days of #blockchain technology … Ripple is unique because we have real live use cases." @bgarlinghouse
— CoinDesk (@coindesk) 2018年10月1日
破壊的なイノベーションは必要だが、必要のない破壊も時にはある。銀行にとって代わる存在になるのではなく、イノベーションを起こす業界の建設者とパートナーになること。
それがリップルの目指すところである。
Garlinghouse氏が実際に発言していた映像がこちら⇩
xRapid関連の発表
リップル社は1日目のSWELLにて、xRapidが商品化し、すでに3つの企業がxRapidを導入したことを発表しました。
このことはリップル社の公式HPでも発表されています。
そして、CoinDeskの独占報道によると、xRapidを導入したのは以下の3つの企業です。
- Bittrex(アメリカ)
- Bitso(メキシコ)
- Coins.ph(フィリピン)
Bittrexはアメリカ最大のデジタル資産取引企業の1つです。
そんなBittrexが今回、xRapidを率先して導入したことにより信頼が担保され、加速度的にxRapidの利用が増加することが予想されます。
またCoins.phのCEOであるロン・ホーズ氏はリップルSWELL2018で次のように述べました。
「Rippleと提携したことで、ブロックチェーン技術の利点を生かし海外のフィリピン人労働者にとって、より手ごろな価格で国境を越えた決済・送金を実現できる。」
動画はこちら⇩
リップルSWELL2018:1日目が終了した後の価格
リップルSWELL2018の1日目が開催していた期間は、価格が下落していたが、終了後は価格が戻っています。
しかし、2日目が始まるまでに価格は徐々に下落。
リップルSWELL2日目が終了
アメリカのリップル社が主催する国際カンファレンス「SWELL2018」が、日本時間の10月3日で最終日を迎えました。
SWELL 2018の1日目では、元アメリカ大統領のビルクリントン氏のスピーチやxRapidに関する発表が注目を集めましたね。
しかし、1日目が終わった後でも価格はあまり変わりませんでした。
日本時間10月3日の午前2時に開幕したSWELL 2018(2日目)の主な発表は以下の通りです。
- マーケティングチーフが資金調査結果を報告
- 世界各国の仮想通貨規制と証券問題についてのスピーチ
- 世界700以上の送金企業を対象としたレポートを発表
マーケティングチーフが資金調査結果を報告
調査結果を報告したのはリップル社のマーケティングチーフであるCory Johnson氏です。

出典:Twitter
Cory Johnson氏は次のように発言しました。
.@CoryTV: "There’s $10 trillion dollars just sitting in nostro accounts, just waiting to be used … that inefficient use just cannot last in this modern economy." He adds, "we are right on the cusp of mass adoption based on our survey results" @Ripple
— CoinDesk (@coindesk) 2018年10月2日
今現在、10兆ドル(約1100兆円)以上の資金がノストロ・アカウントに保管されている。
このような資金の使い方は大変非効率で、流動性が低いため近代的な経済が持続困難になってしまう。
ノストラ・アカウントとは、銀行間取引での資金決済を行なう為の決済口座のことです。
海外の銀行と取り引きをする場合には、現地に持っているノストロ・アカウントの決済口座を取引先の銀行へ通知して、債権の受取を行ないます。
また、ここ40年以上国際送金の有用な手法として利用されてきたSWIFTに関しても、次のように言及し言及した。
.@asgrealish: some incumbents are saying "pre-funding is a necessary evil." But they're staring to come around: "They're in a groove, they're recognizing that it could become a rut." @Ripple pic.twitter.com/DGqEsJs7hC
— CoinDesk (@coindesk) 2018年10月2日
SWIFTは一見、利便性が高く有用だと思えるが、高額な手数料、反映時間、お金の消失など様々な問題点がある。
事実、どの銀行がどれくらいの額を請求し、中継会社がどれくらいお金を得るのかなどは誰も知らず不透明。これらの問題は決して無視できるものではない。
Cory Johonson氏がSWIFTに関して言及したのには、リップル(XRP)が2012年の発行当初から、分散型台帳技術を利用した【即時グロス決済システム】として注目を集め、SWIFTにかわる国際決済システムとして開発が進められてきたという背景があります。
世界各国の仮想通貨規制と証券問題についてのスピーチ
リップル社の役員であるBen Lawsky氏は仮想通貨業界における規制に関して以下のように発言し規制の重要性について訴えました。
.@BenLawsky: "We at DFS went through a process in 2013 that I think about as, ignore it, get educated and then eventually regulate it … ultimately regulation would lead to much more significant institutional involvement in the space"
— CoinDesk (@coindesk) 2018年10月2日
私たちはDFSでリップルの決済サービスの重要性を認識しつつも無視し、最終的にはそれを規制しました。
この業界における規制は、とても重要な制度的関与をもたらします。」
また、タイの証券取引委員会フィンテック部門のディレクターであるSuppiro氏も次のように述べ、Ben Lawsky氏の発言に同意しました。
様々な問題点が今すぐに解決するような、都合のいいソリューションは存在しない。
しかし何もせずに目を閉じているだけでは、いずれ手に負えない状況になってしまう。
世界700以上の送金企業を対象としたレポートを発表
Cory Johnson氏とともに登壇したAlenka Grealish氏(Celent社シニアアナリスト)は、世界700以上の送金企業を対象とした【決済におけるブロックチェーン報告】を公表し、ブロックチェーンの採択や電子資産(仮想通貨)に関して関心を示しました。
このレポートでは、主に以下の4つが明らかにされています。
- 700社のうちの18%は決済用ブロックチェーンの商品化に近い段階(もしくはすでに商品化されている)にある
- 700社のうち45%は、商品開発や商品実験を試行し、ブロックチェーンプロバイダーとの提携を行っている。
- 700社のうち75%はデジタルアセット(※2)を決済/基軸通貨に用いることに関心を寄せている。
- グローバル市場における国際間送金高は27兆ドルで、今後8年間で20兆ドルの成長が見込める
つまり、2017年同様、リップル社の活動は着実に進んでいると言えるでしょう。
SWELL 2018 2日目(最終日)の終わった後の価格
SWELL 2018 2日目(最終日)の終わった後の価格は、去年同様価格が下落しました。
しかし、リップル社の活動は着実に進んでいる今、リップルの活動にはやはり注目が集まるでしょう。
SWELL2018閉幕直後にリップル価格が急落!取引量激減!
リップル(XRP)の価格推移
まずリップル(XRP)価格に大幅な値動きが見れらたのは9月半ばのことです。
大手仮想通貨取引所への上場や、リップルブロックチェーン商品の登場などが要因となり9月21日の終わりには1XRP=77ドルを記録しました。
その後、リップル(XRP)価格は落ち着きを取り戻し、9月29日ごろまでは1XRP=0.53ドルほどで安定していました。
そして、2日後にSWELL 2018開幕を控えた9月30日からリップル(XRP)価格は24時間弱で約0.8ドルの急騰を見せ、SWELL2018 への期待度の高さが如実に表れる形となりました。
その後、9月21日の急騰後と同様に売り注文が増加し、1XRP=0.55ドルで安定し始めるのと同時にSWELL 2018の開幕を迎えました。
そして、リップル(XRP)価格は、SWELL 2018の開幕とともに徐々に上昇していきました。
SWELL 2018初日、【xRapidの商用化】が発表されたころ1XRP=0.58ドルまで急騰し、結果この価格がSWELL2018 期間中の最高値となりました。
2日目(最終日)が閉幕に近づくにつれ価格は落ち込み、1XRP=0.51ドルまで急落し、全体の取引量も激減しました。
またBitBank上のボードでは1XRP価格が50円台にまで落ち込みました。

参照:BitBankチャート
原因はSWELL 2018へのリップル(XRP)期待薄か
リップル(XRP)価格急落の要因として挙げられるのは【SWELL 2018 に対する期待薄】です。
とはいっても、1日目におけるSWELL2018は成功といえます。
特に【xRapidの商用化】の発表はかなり注目されていた為です。
Ripple CEO @bgarlinghouse: "Silicon Valley loves to talk about disruption … at the end of the day sometimes disruption is exactly what you don't need." For Ripple, "It wasn't about replacing banks … there's an opportunity to be a builder and partner with the industry." pic.twitter.com/p3TtESImAB
— CoinDesk (@coindesk) 2018年10月1日
リップル公式ブログでは、以下の通りに記載しています。
RippleNetは現在、デジタル資産XRPを使用して国境を越えた支払いのために金融機関にオンデマンド流動性を提供しています。これらの取引を支えるリップル製品であるxRapidは、商業的に入手可能であり、MercuryFX、Cuallix、およびCatalyst Corporate Federal Credit Unionを含む複数の顧客で生産に移行しています。
xRapidは、国境を越えた支払いを実行する際に、事前に資金提供されたnostro口座の必要性を排除します。それは世界中の取引所でXRPから流動性を得る。その結果、国境を越えた取引は、従来の方法と比較して数分で低コストで行われます。これは数日かかるため、高い為替手数料が発生します。
支払いプロバイダMercuryFXとCuallix は今年初めにxRapidのパイロットフェーズに参加し、即座にスピードとコストを削減しました。MercuryFXはxRapidをヨーロッパからメキシコの回廊に展開します。
Cuallixは現在、米国からメキシコへの主要送金回廊に焦点を当てています。Cuallixは、金融サービスプラットフォームPayllixとCualletを使用して、個人や家族がお金を送ってくれるような、より良い顧客体験を提供します。
最後に、Catalyst Corporate Federal Credit Union(米国内で1,400以上の会員および顧客信用組合にサービスを提供する卸売協調金融機関)は、新しいクロスボーダー決済サービスを作成するためにメンバーのためにxRapidを使用します。
引用:リップル公式ブログ
事実、SWELL 2018開幕直前に下落(急騰による売り注文の殺到)したリップル(XRP)価格は、「xRpidの商用化」の発表直後に回復を見せ、開幕前の価格に並びました。
しかし、問題はSWELL2日目です。
2日目のアジェンダにおける特大発表は1日目とSWELL2018開幕前に期待されていたようなものではなく、スピーチやレポート発表がメインコンテンツであり、価格上昇のファクターが存在しませんでした。