ICOの仕組み

仮想通貨について調べたことのある人であれば一度は目にしたことのある「ICO」という言葉。

次世代の資金調達方法として注目されているICOですが、「ICO」を明確に言葉で説明できる方は少ないのではないでしょうか?

きっと、以下のような疑問・要望をお持ちの方も多いはず。

  • ICOについて詳しく教えてほしい
  • ICOをする目的って何?
  • ICOの何がすごいの?
  • ICOとIPOの違いは何?

そこでこの記事では、ICOの仕組や実施する目的、特徴・IPOとの違いなどについて解説いたします。

タイミングを逃したり、横文字を敬遠したりして、これまで勉強してこなかった方は、是非この記事で「ICO」への理解を深めてくださいね!

ICOの意味

ICOとは、事業者・企業などが特定のプロジェクトを遂行するために実施する”資金調達”のことです。

ICOの正式名称は、Initial Coin Offering。

・Initial 「初期段階の」
・Coin 「通貨、コイン」
・Offering 「募集、献金」

資金調達までの過程が、従来の資金調達方法「IPO(新規株式公開)」と似ているため、「新規仮想通貨公開(ICO)」と呼ばれることもあります。
(IPOとの類似性、違いについては詳しく後述しています)

ICOは、事業者・企業などが「トークン」と呼ばれるコイン(仮想通貨)を発行し、それを支援者に購入してもらうことで資金を調達する資金調達方法の一種です。

ICOは、IPOやクラウドファンディングなどに変わる、仮想通貨を利用した次世代の資金調達方法として期待が集まっているものの、

価格の暴落・犯罪への波及など、ICO参加者が被害を被るリスクも存在するため、各国政府による規制・法律整備が急ピッチで進められています。

ICO規制の現状~金融庁がICO規制へ動き出す?!~

2018年12月、金融庁がICOに対する規制に乗り出す方針であることがわかりました。

先述した通り、ICOが頻繁に行われている海外では詐欺による被害報告が相次いでおり、日本も例外ではありません。

金融庁は来年の通常国会にて、金融商品取引法、資金決済法の改正案の提出を目指しており、今回のICO規制で投資家に対する勧誘を制限し、個人投資家保護を図るとしています。

詳しくは以下の記事をご覧いただきたいが、”投資家保護”を第一に、金融庁は2019年度中の「資金決済法の改正案」の提出を目指しているといいます。

海外に比べICO案件が少ない日本では、ICO詐欺による被害報告もそれほど多くないため、”ICO詐欺への危機感”が薄いというのが現状です。

2019年4月現在ではICOを直接規制する法律は存在していないため、

上述した「金融庁がICO規制へ動き出す」という報道がなされた際には、「ICOの機会損失では?」との懸念も広がりました。

日本でICO案件が少ない理由~規制の現状~

日本でICO案件が少ない理由はずばり、「ICOの実施に高いのハードルを設けているから」です。

この”ハードル”というのは、「仮想通貨交換業の登録」を意味します。

仮想通貨関連の法律を記している「改正資金決済法」では、

「仮想通貨に該当する商品を取り扱う場合、発行体は金融庁に対し仮想通貨交換業の登録を行う必要がある。」と定められています。

すなわち、発行体が発行したトークンが、法律用語上の「仮想通貨」に該当するのであれば、発行体は仮想通貨交換業の登録を行う必要があるのです。

ご存知のかたもいるかもしれませんが、「仮想通貨交換業の登録」を実際に行おうとすると、膨大なの時間・コストがかかります。

詳しくは以下の記事にて解説していますが、次の2点だけを見ても、仮想通貨交換業者として金融庁から認可を受けることの難しさがお分かりいただけるかと思います。

  • 関東財務局から仮想通貨交換業者としての認可を取得した楽天(楽天ウォレット)も、登録申請(2017年9月)から認可取得(2019年3月)まで約1年半の時間を費やしている
  • 登録申請を行った数千の企業のうちわずか19社しか認可を取得できていない

ICOの目的

続いて、企業・事業者がICOを実施する「目的」について解説します。

優良なICO案件を見分けたり、ICO詐欺に遭わないためには「どんな目的でこの企業はICOを実施しているのだろう?」という視点を持つことが重要になってきます。

以下を参考に、ICOが実施される目的について理解を深めてみてください。

企業・事業者がICOを実施する目的は主に以下2つとされています。

  1. 資金調達
  2. 通貨の普及

具体例、実例を交えつつわかりやすく解説します。

資金調達

先述した通り、ほとんどのICOは「資金調達」を目的に行われます。

資金調達を目的としたICOの場合、

  • プロジェクトの進行状況を投資家に説明する必要有
  • 出資を得るため、ICO参加によるベネフィット(魅力)を提示する必要有
  • お金を集めるだけ集めて逃げる(詐欺的ICO案件)ケースもある

のような点が特徴として挙げられます。

「資金調達」というのは、企業や事業者が特定のプロジェクトを進めるにあたり、かならず直面する課題です。

ICOやクラウドファンディングなどはその性質上、従来の資金調達法と比べスムーズ・簡単に資金調達を実施することが可能(成功するか否かは別として)なため、

資金調達が必要な企業・事業者がICOを利用するケースが実に多いのです。

さらに大きな成功を収めているICOもいくつかあり、いくつか例を表にまとめました。

プロジェクト名 期間 資金調達額
Liquid 3日 124億円
COMSA 約1ヶ月 106億円
Telegram 2回実施 1870億円

世界ではこれまでに数百万以上の人がICOに参加し、1兆円以上の資金が集められたとされています。

資金調達に成功したICO ~EOS(イオス)~

EOS(イーオス)は、主にブロックチェーンソフトウェア開発を行っているブロックチェーン企業「Block.one(ブロックワン)」によって実施されたICOです。

同ICOは、1年という長い期間を経て約40億ドル(4,400億円)を調達した、伝説的なICO事例として知られています。

また、EOS(イーオス)でトークンとして発行された仮想通貨EOS(イーオス)は、仮想通貨時価総額ランキング6位にランクイン(2019年4月時点)するほどの有名コインに成長しています。

EOSについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

EOSの基本情報から、今後の将来性まで、わかりやすく解説してありますよ。

通貨の普及

2つ目が「通貨の普及」を目的としたICOです。

通貨の普及を目的としたICOの場合、発行されたトークン(仮想通貨)の価格が高騰する可能性もあるため、投資家はICO情報に敏感に反応するのです。

通貨の普及を目的としたICOの実例としては、仮想通貨時価総額ランキング2位に位置する仮想通貨ETH(イーサリアム)があげられます。(2019年4月時点)

通貨の普及に成功したICO ~ETH(イーサリアム)~

イーサリアムは、ヴィタリック・ブテリンによって2013年から開発された仮想通貨です。

現在もなお開発が続いていますが、イーサリアムを管理する中央機関のような団体は存在しません。

イーサリアムでは、ビットコインから提供されたブロックチェーンを利用するのではなく、新規のブロックチェーン上で、どのようなアルゴリズムでも包括できる「チューリング完全」である言語を装備しています。

これにより、契約を自動化するスマートコントラクトの為の基盤となることを目的としています。

また、イーサリアムは、分散型アプリ(sApps)のためのプラットフォームを目指すプロジェクトであることでも知られています。

ICOの仕組み

続いて、ICOの仕組について解説します。

ICOは企業・事業者がトークンと呼ばれるコイン(仮想通貨)を発行し、それを投資家に購入してもらうことで資金を調達する資金調達方法です。

上記画像を参考にしていただければ、イメージしやすいかと思います。

企業が株券を発行し、それを投資家に購入してもらうことで資金を調達するIPOと類似点が多いとされています。(ICOとIPOの違いは詳しく後述)

【ICOの流れ】

  1. 企業・事業者がICOトークンを発行
  2. 投資家は発行されたICOトークンを仮想通貨で購入
  3. 企業・事業者は集まった仮想通貨を仮想通貨交換所に持ち込み
  4. 仮想通貨を現金に交換→資金調達完了

※投資家はICOトークンを仮想通貨で購入する必要があります。(理由は後述)

ICOトークンを仮想通貨で購入する理由 ~法定通貨での購入は可能?~

先ほどの画像をよくご覧いただくとわかる通り、

投資家がICOで発行されたトークンを購入する場合、法定通貨ではなく仮想通貨で購入する必要があります。

 

日本ブロックチェーン協会リーガルアドバイザーを務める小笠原匡隆 弁護士の見解は以下の通り。

ICOによって、ビットコインやイーサリアムを調達する場合と同様に、法定通貨を調達する場合、「仮想通貨交換業」の登録を取得して実施するか、登録を受けた者を介して実施する場合を除いて、ICOは実施できないものと考えられます。

また、法定通貨の調達を行うことは、マネーロンダリングやテロ資金供与のリスクが高い類型であるという指摘があり、現状のICOの調達案件は、払込みに、ビットコイン、イーサリアム等の知れ渡った仮想通貨を用いることが主ですので、あえて、法定通貨を調達することは避けることが望ましいとはいえます。

 

小笠原弁護士が説明している通り、ICOトークンの発行によって法定通貨を直接調達することはあまり望ましいことではありません。

よって、ICOを実施する多くの企業・事業者は、トークンの購入をビットコイン・イーサリアムなどの主要仮想通貨で行うよう設定しています。

ICOとIPOの違い

ICOとIPOの違いは、「上場の必要性」です。

下記画像をご覧いただければわかる通り、IPOの場合は第三者機関である「証券取引所」に自社株を上場させる必要があります。

出典:CoinOtaku

株式を上場させるには、デューデリジェンスという審査を通過する必要があり、膨大なコストと時間を要します。

(上場費用はおよそ4,000~6,000万円ほど)

このような高いハードルや面倒な手続きが不要だという点が、ICOの大きなメリットだといわれています。

ICOとIPO ~そのほかの違い~

ICOとIPOのその他の違いは以下の通り。

・IPO参加者(株主)には議決権が存在するが、ICO参加者にはそれが無い。
・IPO参加者(株主)には配当が存在するが、ICO参加者にはそれが無い。
・IPO参加者(株主)には株主優待などの特典が存在するが、ICO参加者にはそれが無い。

IPO参加者には、プロジェクト(会社)の運営に関わることのできる権利が付与されますが、ICO参加者にはそれが無いということですね。

ICOとクラウドファンディングの違い

ICOとクラウドファンディングの類似点は「不特定多数の投資家から出資を募る」という点のみで、IPOほどの類似点を持っているわけではありません。

敢えて、”ICOとクラウドファンディングの違い”を挙げるとすれば、以下2点です。

  • 投資期間の長さ
  • 投資家への利益還元

投資期間の長さ

クラウドファンディングは、事業者が「資金調達期間」というものを設定し、期間内に目標の資金調達額に達しなければ集まった資金のすべてを投資家に返金する仕組みです。

対してICOは、事業者が「資金調達期間」を設定する義務はなく(任意での設定は可)、半永久的に出資を募ることが可能です。

よって、「目標調達額に到達しなかった場合、資金を全額返金する」といった制度も存在しません。

ICOは長期投資、クラウドファンディングは短期投資ということですね。

投資家への利益還元

クラウドファンディングは、出資者に対しなんらかの「お礼」を設定することで投資家からの出資を募ります。

(下記画像参考)

出典:CoinOtaku

対してICOは、出資者に対する「お礼」を事業者が設定する必要はありません。(任意での設定は可)

ICOに参加した投資家は、発行されたトークンが値上がりすること以外の恩恵を受けることはできません。

まとめ

詐欺的案件も多いICOですが、「次世代の資金調達方法」と称されるだけあって、事業者・投資家 双方にとって様々なメリットが存在します。

今後は、ICO関連の法整備が進み、ICO詐欺への認知が広がることにより、犯罪に巻き込まれるケースも減少していく見込みです。

ICOが優れた資金調達法であることには変わりなく、IPOやクラウドファンディングにとって代わる可能性も高いため、

今のうちから仮想通貨・ICOへの理解を深めておくのもアリですね。

また、「絶対にICO詐欺被害に遭いたくない」という方は以下の記事もご覧ください。

ICO規制の現状や、詐欺に遭わない方法などをわかりやすく解説しています。

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