
仮想通貨取引所は一つの組織が2つ以上の仮想通貨取引所を運営するということも珍しくありません。
そういった状況の中、今回紹介するイーフィネックスはBitfinexの姉妹取引所として運営されており、2019年10月に名称変更し独立するというニュースが話題になっている仮想通貨取引所です。
Bitfinexが運営を手がけていた姉妹取引所「Ethfinex」が名称を「DeversiFi」へ変更し、事業をリブランディングした上で独立することがわかりました。
2018年にローンチしたEthfinexはERC-20トークンを取り扱う取引所で、ヨーロッパを中心に1万人ほどのユーザーを抱えています。リブランディング後は対象顧客層を転換し機関投資家の取り込みに力を入れていくといいます。
引用:CRYPTO TIMES
この記事では、イーフィネックスの特徴や注意点、評判や登録方法について説明していきます。
これを読めばきっと今独立が話題となっているイーフィネックス取引所についてより多くのことを知ることができるのではないでしょうか。
Ethfinex(イーフィネックス)取引所のwiki的基本情報
仮想通貨取引所名 | Ethfinex(イーフィネックス) |
独自トークン有無 | Nectar tokens (NEC) |
設立日 | 2018年 |
運営会社 | DeversiFi |
取引所がある国 | 香港 |
公式ホームページ | https://www.ethfinex.com/ |
日本語対応 | - |
日本人対応 | 〇 |
@ethfinex | |
@ethfinex | |
ethfinex | |
r/ethfinex | |
YouTube | DeversiFi |
TelegramID | DeversiFi |
Ethfinex(イーフィネックス)取引所とは
イーフィネックス取引所は2017年8月に米国の取引所であるBitfinex(ビットフィネックス)のプロジェクトにより誕生した香港の仮想通貨取引所です。
代表者はジャン・ルイ・ファン・デル・ヴェルデ氏、運営会社はBitfinexを運営するiFinex Inc.となっていますが、2019年10月以降DeversiFiへブランド変更を行って独立し、拠点を香港からイギリス領ヴァージン諸島に変更する予定です。
取り扱い通貨は取引量の少ないものも含めて約150種類を誇り、徐々にその数を増やしていますが、その多くはEthereumと米ドルの間の取引となっています。
サポート言語は、中国語(簡体字)・ロシア語・英語です。
Ethereumによる取引およびEthereumのためのプラットフォームを意識した取引所となっており、Ethereumベースの仮想通貨を多く取り扱っている傾向があります。
世の中の多くの仮想通貨はEthereumのプラットフォームで作られたERC20トークンが多いため、この仮想通貨取引所の取り扱い種類が多いのもそこから起因しているのではないでしょうか。
Ethfinex(イーフィネックス)取引所の特徴

出典:Ethfinex
イーフィネックス取引所の特徴は5つあります。
それはハイブリッド分散型取引所であること、Ethereumを基軸通貨としたトレード、取引所独自のイーサリアムコミュニティ、たくさんの取り扱い仮想通貨数、そして独自トークンのNectar tokens (NEC) です。
ハイブリッド分散型取引所
ハイブリッド分散型取引所と言うのは、0x(ゼロエックス、個人間取引を行うことができる仮想通貨の一種)の仕組みを利用して仮想通貨取引所を介さずに直接個人対個人での取引ができる分散型取引所としての機能と従来の仮想通貨取引所を通じて取引(集権的取引)を行う機能の両方を兼ね備えた取引所というものです。
分散型と集権型はそれぞれメリットがあり、取引のスピードを重視する場合は集権型を利用し、自分が希望する取引がしたい場合は分散型を利用すると言った使い分けをすることができるというのは大きな特徴です。
Ethereumを基軸通貨としたトレード
イーサリアムを基軸通貨としたトレードを行っている点も特徴です。
イーサリアムはビットコインに次ぐ取引量や時価総額を誇る仮想通貨で、この仕組みをベースに数多くの仮想通貨が開発されています。
これらの仮想通貨はERC20トークンと言われており、ERC20トークン系列の仮想通貨のみを取り扱っているというのがイーフィネックス取引所の特色です。
同じ仕組みを使っている仮想通貨同士は親和性が高く処理もしやすいことから、上場やウォレットの対応が容易になり、ユーザーも様々な仮想通貨を一緒に管理できるという点で便利です。
取引所独自のイーサリアムコミュニティ
取引所独自のイーサリアムコミュニティも特徴と言えます。
イーサリアムや関連のERC20トークンに関する議論を行える掲示板のようなエリアが用意されており、取引所内のコミュニティが作られているのは、仮想通貨取引所としては珍しい仕組みと言えるのではないでしょうか。
たくさんの取り扱い仮想通貨数
取り扱いの仮想通貨が多い点も特徴です。
イーサリアムの仕組みを使ったERC20トークンとの相性が良い仮想通貨取引所なので、そういった系統の仮想通貨であればイーフィネックス取引所に上場がしやすいことから盛んに上場が行われており、2018年の段階では50数種類の取り扱いだったものが、2019年9月現在では150種類を超える仮想通貨が上場しています。
イーサリアム以外のビットコインやNEOといった仮想通貨技術がベースの仮想通貨は上場できませんが、それでも非常に多くの仮想通貨を取り扱っているといえます。
独自トークンのNectar tokens (NEC)
イーフィネックス取引所独自のトークン、Nectar tokens (NEC) も特徴です。
取引量に応じて無料で提供されるNectar tokens (NEC) は、30日ごとに発行される仕組みを持っています。
Nectar tokens (NEC) を所有することで手数料を実質割り引いてもらう(手数料を支払った後、トークン保有量に応じて配当が得られる)ことやイーフィネックス取引所の運営についての意見を言うことができると言った株式会社で言う所の株のような役割を持ったトークンです。
こういった特徴を持っているのが、イーフィネックス取引所と言えます。
Ethfinex(イーフィネックス)取引所を利用する際の注意点
イーフィネックス取引所を利用する際の注意点は4つあります。
それは流動性が低い、日本語対応がない、インターフェースが不親切、2019年10月に閉鎖されるということです。
流動性が低い
イーフィネックス取引所の取引量はそこまで多くないため、流動性が低く、売買が活発に行われていません。
そのため、集権的な取引所経由の取引であってもマイナーなアルトコインではほとんど取引ができないものもあります。
分散型に至ってはその傾向がさらに強くなるため、口座を開設してもメジャーなアルトコインしか売買できないという場合もあるのです。
日本語対応がない
日本語対応がないという点も注意です。
基本的に中国語とロシア語と英語のみなので、日本語しかわからないユーザーにとっては利用しにくいと言えます。
インターフェースが不親切
インターフェースが不親切という点もデメリットです。
他の仮想通貨取引所に比べて取引画面がみにくく、入金や出金がしにくいというのはユーザーにとってストレスです。
慣れれば利用に支障ありませんが、慣れるまで忍耐が必要です。
2019年10月に閉鎖される
イーフィネックス取引所は2019年10月に閉鎖され、DeversiFiへブランド変更を行って独立し、拠点を香港からイギリス領ヴァージン諸島に変更する予定となっています。
Ethfinex(イーフィネックス)取引所の評判(口コミ)
イーフィネックスの評判についてここではTwitter上の評判を紹介します。
- the Dusk Network has a working partnership with @bitfinex Bitfinex and @ethfinex . It is also a member of the BlockVenture Coalition which describes itself as the “largest alliance of university blockchain groups & venture capital funds. pic.twitter.com/dWvYaUMdol
— CryptoRaver (@SavageCryptos) 2019年9月6日
「大学ブロックチェーングループとベンチャーキャピタルファンドの最大の同盟」と称されるBlockVenture Coalitionのメンバーだそうです。
仮想通貨取引所Bitfinex、Ethfinexが、9月2日(17:30)からメンテナンス実施|価格操作の疑惑? https://t.co/6YBbB44Zrj pic.twitter.com/IttfaajT7X
— マイニングシティ.jp (@jp79023786) 2019年9月2日
価格操作の疑惑が持たれるメンテナンスが行われています。
【Bitfinex 组建的去中心化交易所 Ethfinex 将于 10 月 12 日关闭】链闻消息,去中心化交易所 DeversiFi 将于 10 月 12 日关闭改名前的域名和品牌 https://t.co/MrhcSyYCxU,届时网站将无法访……https://t.co/sDKskChFqC
— ChainNews (@ChainNewscom) 2019年9月10日
近々ブランド名を変更します。(イギリス領ヴァージン諸島に法人登録をしDeversiFiへ事業をリブランディングするというニュースがあります。)
サーバーを止めたり、ブランド名を変更するためドメインの閉鎖をアナウンスしたり、仮想通貨取引所としてやや不安定な動きを見せる取引所と言う印象でした。
Ethfinex(イーフィネックス)取引所の登録方法

出典:Ethfinex
イーフィネックス取引所の登録方法についても紹介します。
流れとしては以下の通りです。
- 公式サイトにアクセス
- 情報入力
- メール受信
- メールのリンク先にアクセス
- 完了
公式サイトにアクセス
最初に公式サイトにアクセスします。
トップページ右上の「SIGN UP」をクリックします。
注意点でもお話ししましたが、少し分かりにくいかもしれませんので注意してください。
情報入力
次に情報入力です。
ユーザー名・メールアドレス・パスワード・パスワード(確認)を入力します。
TIMEZONEでは、日本在住ならTOKYOを選択し、次に画像に表示されているコードを入力します。
そして「Open Account」をクリックします。
パスワードには条件があり、8文字以上で、大文字・数字・特殊文字がそれぞれ1文字以上含まれる必要があります。
メール受信・リンク先にアクセス
「Open Account」をクリックすると、登録したアドレスにメールが届きます。
メールの内容を確認し、記載されているURLをクリックしたら登録完了です。
パスワードの条件などの案内がないのでやや不親切な所もありますから注意してください。
Ethfinex(イーフィネックス)取引所のまとめ
イーフィネックス取引所はイーサリアムベースの仮想通貨を多数取り扱い、集権型と分散型の両方の機能を兼ね備える仮想通貨取引所です。
しかし、流動性がやや低いため取引量が少ない点や2019年10月に閉鎖され、別の取引所へ移行する予定となっているため、移行時のトラブルに巻き込まれないように注意する必要があります。