
現代の世界では、資源を宇宙に求めた各国間の競争が活発になっており、宇宙開発は今後の資源獲得に向けて新しい役割を果たすものと期待されています。
仮想通貨の中には、このような流れに沿った斬新なプロジェクトが存在し、本記事で紹介する仮想通貨「ダイアナ」が計画するプロジェクトです。
ブロックチェーン技術を利用して宇宙開発に取り組むこのプロジェクトでは、月の土地資源に着目しています。
月には多くの資源が埋蔵されていることがわかっています。
ダイアナのプロジェクトでは、月の土地を一般市民が所有することで富の配分を目指します。
月の資源を誰もが得ることのできる画期的なプロジェクトであり、今後の進展が注目されます。
ダイアナ(DAINA/DIA)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | DAINA(ダイアナ) |
トークン名 |
|
トークン公開月 | 2019年7月 |
発行上限 | - |
発行枚数 | - |
トークン規格 | ERC20 |
公式HP | https://www.diana.io/ |
ホワイトペーパー | https://www.diana.io/assets/whitepaper/Diana_Whitepaper_JP.pdf |
@mydiana15 | |
@LunarRegistry | |
- | |
TelegramID | DIANA.io |
YouTube | DIANA - Blockchain Lunar Registry |

出典:DAINA
ダイアナ(DAINA/DIA)とは
ダイアナが目指すプロジェクトは、月の土地を分割して個人の所有にするものです。
土地を商標化し、誰もが公平に所有できることを目指した世界初の取り組みになっています。
現状では各国が月の資源獲得に向けて独自に動いていますが、その権利についてははっきりとしていません。
国際連合発行の宇宙条約では、月や天体を人類共同の遺産であると定めています。
宇宙空間での争いを避けるために1966年に採択されたのが、「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」、通称「宇宙条約」。
ここでは「天体を含む宇宙空間に対しては、いずれの国家も領有権を主張することはできない」と規定されています。
引用:GIZMODO
ダイアナのプロジェクトはこの理念に基づき、特定の国や企業の所有権争いの問題を解決しようとするものです。
また、ブロックチェーン技術を使って、誰もが月に対しての登記が行えるサービスを提供しています。
ブロックチェーンを利用すれば高い透明性が確保できるため、信頼性をもとに公平な取引が可能になるメリットがあります。
市民による集団登記を推進することで、月資源という人類共通の資産を公平に分配する目的を持っているという訳です。
ダイアナ(DAINA/DIA)の特徴

出典:DAINA
「月に登記する」という壮大で斬新な目的を持つダイアナには、様々な特徴があります。
主な特徴について4つ見ていきましょう。
登記のためのプラットフォームを提供
ダイアナのプロジェクトでは、登記のためのプラットフォームを提供しています。
このプラットフォームを利用すれば簡単に登記が完了するシステムになっており、ユーザーにとって複雑な手続きを簡略化できるメリットがあります。
登記を完了した人は、ダイアナの独自トークンである「DIA」を受け取ることができます。
DIAはETH(イーサリアム)ベースのトークンであり、イーサリアム関連のICO参加経験者であれば登記を短時間で行うことができます。
月の土地を分割して簡単に登記が可能
月の土地を分割することにより登記を可能にしている点が特徴的です。
ダイアナのプロジェクトでは、土地を9,790m²単位に分割しています。
これが一つのセルになり、合計で3,874,204,892個のセルが存在します。
1セルについて1個のDIAを発行しているため、発行総量は3,874,204,892個になりますが、この中で地球側に向いた片面(地球から見える部分)の20億個を先に発行しています。
DIAは仮想通貨(トークン)であるため、購入に必要な法定通貨の価格は状況によって変化します。
現状においては、1DIAが1ドルの価格帯であり、10区画から購入可能です。
非常に購入ハードルが低い価格帯であることも、個人が利用しやすい状況にあります。
自分の登記領域には固有名詞をつけることも可能です。
また、家族や親しい間柄の人に対するプレゼント用として利用することもできます。
二つのトークンを発行
仮想通貨のダイアナでは、二つのトークンを発行しています。
一つは「DIA」であり、登記用のトークンとして利用できます。
DIAは登記を証明する証明書の役割を果たしています。
もう一つのトークンは「MOND」です。
MONDはトランザクショントークンであり、取引用として使用でき、米ドルと1:1の割合になっています。
DIAは分割できませんが、MONDは分割が可能です。
月の平和的利用を促進するプロジェクト
月の豊かな資源を特定の巨大資本の独占ではなく、人類全体で共有することを目指すため、奪い合いではなく共同資産としての開発に拍車がかかることが期待できます。
このプロジェクトが期待通りに進行すれば、一人一人の市民にバランスの取れた利益が還元されることになります。
誰もが月の資産を享受できる画期的な状況が期待できるではないでしょうか。
また、ダイアナのプロジェクトでは、世界初のブロックチェーンによる月の登記という技術的価値があります。
月という共通の価値を特定の巨大資本の独占から守る社会的な意義も存在しています。
そして、トークンを発行することで参加者は実際の経済的利益を得ることも可能です。
月に対する一般市民の関心を高めることにもつながるプロジェクトである点も特徴です。
ダイアナ(DAINA/DIA)に対する懸念点
宇宙開発の壮大なテーマに取り組むダイアナのプロジェクトには、期待と同時に懸念点もあります。
懸念点について3つ見ていきましょう。
月の開発に対する一般的な関心の低さ
月の開発については、国家レベルや巨大な企業レベルでの関心は高いものの、一般市民にはそれほど現実性のあるテーマではありません。
月の開発といえば、金銭的に余力のある富裕層が将来的な夢に投資するという側面があります。
普通の市民にとっては身近なテーマではないだけに、このプロジェクトがどこまで広がるかについては懸念が存在します。
投資という観点からも、現実的な利益を求める人にとっては、宇宙開発という遠大な計画にとっつきにくい面が考えられます。
ダイアナの掲げるプロジェクトが今後身近なテーマとして人々に訴えることができるかどうかが、進展を左右する鍵と言えます。
新しいプロジェクトで先行きが不透明
ダイアナが取引可能な分散型アプリケーションサービスを導入したのが2019年7月20日であり、プロジェクトはまだ始まったばかりです。
将来的な展望ははっきりしているものの、具体的にどこまで多くの人々の関心を集めるかは不透明です。
仮想通貨市場そのものが、今のところ限られた人が参加する規模に留まっています。
ダイアナのプロジェクトが目的を達するためには、多くの市民の参加が必要です。
現状では仮想通貨市場が限定的な範囲であるため、プロジェクト進行のためには様々なハードルがあると考えられます。
月の所有権に対する法律的整備が不十分
宇宙開発に対する法律的な整備はまだ不十分な状態です。
各国政府が自国の法によって動いており、必ずしも国際的なコンセンサスが取れているわけではありません。
月の所有に関しても、今後どのような法律的整備が行われていくかは定かでない部分があります。
国際的に共通する法整備も、これから乗り越えるべき課題があります。
新しい法整備によっては、プロジェクトの進行に支障をきたす恐れがないとは言い切れません。
ダイアナ(DAINA/DIA)に対する評判・口コミ
Twitterで投稿されているダイアナに対する評判は、月のトークン化という壮大なスケールについての関心が高いことが伺えます。
また、月のトークン自体について意味がわからないという声もあれば、ブロックチェーンで管理することに対して肯定的な評価もあります。
そんな第三者におけるダイアナに対する評判を見ていきましょう。
月をトークン化って、どういうこと?!
月をトークン化して販売するプロジェクト「ダイアナ(Diana)」が誕生 https://t.co/JwmyAnt8hr @coin_choiceから
— ぷらっと@気ままに (@kRTv8Q8cB3RCdG2) 2019年7月24日
昔から月の土地の個人所有の話はあったけど...。ブロックチェーン管理の方がなんと無く安心かな??(笑)
月をトークン化して販売するプロジェクト「ダイアナ(Diana)」が誕生 https://t.co/nN8SwoAkDt @coin_choiceから
— 【相互】宇宙開発/宇宙科学ネタ (@mZpFGBUzCzhFivn) 2019年7月24日
マジか、これ。壮大すぎる。フリーザに怒られちゃうよ。
特定の国家による月面所有は禁じられるが、DAOによる財産権行使は可能
月をトークン化して販売するプロジェクト「ダイアナ(Diana)」が誕生 https://t.co/r6kFO9Ojgh @coin_choiceより
— ケイジ@Dapps Blockchain (@tobetti1229) 2019年7月24日
私は新宿御苑か上野公園がいいです✨🐰
月をトークン化して販売するプロジェクト「ダイアナ(Diana)」が誕生 https://t.co/whpWH9rA6i @coin_choiceより
— R@ちゃん (@crypto_Rchan) 2019年7月24日
月をトークン化して不動産売買・登記しようという途方もないプロジェクトの「ダイアナ(Diana)」が発表。その内容とは?https://t.co/uSRZIxmFD0 https://t.co/uSRZIxmFD0
— CoinChoice-ビットコイン・仮想通貨ニュース (@coin_choice) 2019年7月24日
ダイアナ(DAINA/DIA)の将来性
仮想通貨市場には多くの仮想通貨やトークンが存在し、それぞれの機能やプロジェクトについて様々な特徴があります。
これらの多様なものの中から人々の関心を引くためには、将来性に期待できる客観的な目安が必要です。
宇宙開発はこれから急ピッチで進む分野であり、特に月に対する関心は高いものがあります。
アポロの月面着陸に代表されるように、人類が月に対する思い入れは過去から深いものがあります。
このことから、宇宙という壮大な対象をプロジェクトにしたダイアナは、特徴的な仮想通貨と言えます。
そのスケールの大きさがプラスに働くかどうかは、今後の宇宙開発が一般の人々にとって遠い世界ではなく身近な出来事として捉えられる環境整備がポイントです。
主要各国が宇宙資源の獲得に乗り出しており、今後も国の数は増えることが予想されるのではないでしょうか。
ダイアナは、激烈な宇宙資源獲得競争の流れの中で、月をテーマに人類の共通資源として一人一人の市民が利益を享受できることを目指すプロジェクトです。
ブロックチェーンの技術を宇宙開発に利用するという点でも画期的と言えるでしょう。
プロジェクトの特徴から考えても、短い期間ではなく、長期的な期間で将来性を判断していくことが大切です。
ダイアナ(DAINA/DIA)のまとめ
ブロックチェーンの本質的な価値は「分散」にあります。
ダイアナのプロジェクトは、月の持つ資源を特定の巨大資本ではなく、多くの個人に分散しようとする点で特徴的なものがあります。
地球上の土地所有には限りがあり、また特定の人が土地を所有している現状があります。
しかし月の土地は未開発地帯であり、その土地を具体的に個人として所有することが可能になる満足感も高いものがあります。
実際にトークンの価値が上がれば経済的利益を得ることもできるため、夢と実際的な利益を共存させたプロジェクトとも言えるものです。