
2019年はビットコインの価格が徐々に上昇し、再び仮想通貨界に活気が戻り始めました。
特に4月からは、ビットコインが大きく値をあげ、その後も暴落することなく順調に価格を維持しています。
価格が上がるとビットコインで利益を上げようと、ビットコインを購入する人が増加。
しかし、ビットコインの売り方、売るタイミングを知っていないと、利益をあげることはできません。
価格が上がったから、流れに乗ってビットコインを買うという人は、売るタイミングを逃し損失を出すということも珍しくありません。(いわゆるイナゴです)
かつて、ビットコインバブルと呼ばれた時期がありましたが、多くの初心者の人が売るタイミングを逃し損失を出してしまいました。
今回は、初心者向けにビットコインの売り方や、売るタイミングについてお届けしていきます。
これからビットコイン投資で利益をあげたいという初心者の方は参考にしてみてください。
ビットコインの売り方の基本
まずはビットコインを売るという点での基本的なことを知っておきましょう。
ビットコインの売り方についてですので、仮想通貨取引所の口座は開設済みとして話を進めていきます。
ビットコインを売るということは、利益を確定させるということです。
利益を確定させるには2種類の方法がありますので、まずは利益確定の基本を知っておきましょう。
現金化する
「ビットコインを売る」となると、現金化するということが一般的です。
これは保有しているビットコインを、仮想通貨取引所で売却し、現金化(日本円に変換)することを指します。
1BTCを保有していたとして、仮想通貨取引所Aでビットコイン売却価格が80万円で、1BTCを売却すると80万円の現金に変換するということです。
これはものを売って現金を手に入れるということと同じことですので、イメージしやすいかと思います。
現金化した資金は、仮想通貨取引所の自分の口座に入金され、そこから自分の銀行口座などに出金することで現金を手にすることができます。
他の通貨と取引する
仮想通貨取引所によってはビットコインを売却する販売所以外に、取引所を構えているところも多いです。
取引所はビットコインと違う通貨を取引する場所になります。
初心者の人には馴染みがあまりないかと思いますが、ビットコインから他の通貨に取引を行うことも利益確定の一種です。
例えば、仮想通貨取引所Coincheck(コインチェック)では、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の取引が行えます。

出典:Coincheck
先ほどの現金化のところでは、ビットコインを売って現金(JPY)に交換しました。
こちらは、ビットコインを売って、イーサリアムに交換するイメージです。
仮に1BTCを80万円とすると、1BTCを取引する場合、80万円分のイーサリアムと交換するということになります。
これも、売り方の一つですので、現金化するだけがビットコインの売り方というわけではないことを覚えておきましょう。
ちなみに、ビットコインは仮想通貨で基軸通貨と言われており、国内、国外問わず世界中の仮想通貨取引所で取り扱われています。
つまり、ビットコインは国内で現金化するという売り方もあれば、世界中の仮想通貨取引所で、別の通貨に交換することができるということです。
ビットコインを持っておけば、それだけ可能性が広がることにもなりますので、
- 保有しているビットコインは全て売却するか
- 一部を残して別の通貨に変えるか
目的に応じて売り方を使い分けていきましょう。
ビットコインで商品を買う
ビットコインで商品を買うことも、見方を広げれば売り方の一つとなります。
というのも、ビットコインを現金化して、その現金で商品を買うという流れを考えれば、ビットコインで商品を購入することも売り方の一種です。
インターネット上で、ビットコインで決済できるショップもありますし、大手家電量販店のビックカメラなどでもビットコイン決済を受け付けていますので、頭の片隅に入れておきましょう。
ビットコインの売り方〜実践編〜
ここからは、実際にビットコインの売り方について確認をしていきます。
ビットコインの売り方は、買い方の逆ですので難しいことはありません。
仮想通貨取引所Coincheckを例に売り方をお届けしていきます。
現金化の場合
ビットコインを売却して日本円を手に入れる売り方について見ていきましょう。
仮想通貨取引所には
- 販売所
- 取引所
この2つがあることが多いです。
ビットコインを現金に変換する場合は、販売所を利用します。
これは、仮想通貨取引所がビットコインを買い取ってくれるというイメージです。

出典 Coincheck
上の画像はCoincheckのビットコイン売却の画面になります。
今回はビットコインの売却ですので、BTCを選択して売却したい数量を入力し「売却する」をクリックすると、ビットコインの売却は完了。
ビットコインの売り方についてはこれだけになります。
また、スマホアプリでも売却は可能ですので、外出先でもビットコインの売却を行うことも可能です。
別の通貨に交換する場合
ビットコインを別の通貨と取引を行う場合は、取引所を活用します。

出典:bitbank
上の画像は国内の仮想通貨取引所bitbankのチャートです。
ビットコインとモナコイン(BTC-MONA)のチャートですが、ビットコインを使ってモナコインと取引が可能となっています。
このように、ビットコインを利用して、別の仮想通貨と取引を行うということも可能ですので、現金ではなく、他の仮想通貨を買いたい場合には活用してみましょう。
ビットコインを売る際に心がけておくこと
ビットコインの売り方については、それほど難しい操作はありません。
買い方を理解している人であれば、売り方も問題ないはずです。
ここからは、ビットコインの売り方ではなく、売る際に心がけておくポイントをお届けします。
売る価格、タイミングを決めておく
かつてビットコインバブルと呼ばれた2017年後半から2018年の初めにかけては、ビットコインの価格が上昇し続けたため、投資初心者でビットコインを購入する人が後を絶ちませんでした。
しかし、2018年に入ると、ビットコインの価格は下落を続け、ビットコインバブル時にビットコインを購入した人は、軒並み損失を出してしまいました。
この時に、損失を出してしまった投資初心者の人たちが思っていたことは
「ビットコインの価格は上がり続けるだろう」
ということ。
ビットコインのような市場価格が変動するものは、価格が上がり続けるということはありません。
価格上昇をすれば必ず下落があります。
ビットコイン価格が上昇すると、その勢いでもっと上昇するのではないかと思うかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
ですので、長期的な保有を目的にするか、売却する価格をあらかじめ設定しておきましょう。
そうすることで、大きな損失を出す可能性は低くなります。
いざという時にすぐに売れるように、売り方はしっかりと覚えておきましょう。
利益分には税金がかかる
ビットコインを売却して利益が出た場合、その利益に対しては税金がかかります。
これは仮想通貨初心者や投資初心者だけでなく、基本的に確定申告を行わない(税金計算をしない)サラリーマンの人が見落としやすい部分です。
仮想通貨にかかる税率は次のようになっています。

出典:Coincheck
ビットコインを売って、収益を得た場合の計算方法は初めは難しいかもしれませんが、必ず覚えなければいけませんので、遅かれ早かれ覚えておく必要があります。
例えば、160万円でビットコインを2BTC購入し、年内にそのうちの0.5BTCを50万円で売却した場合の所得額は次のように表せます。
50万円-(160万円÷2BTC)×0.5BTC=10万円
つまり所得額は10万円となります。
仮想通貨の売買に慣れていないうちは大変かもしれませんが、売って利益を出した場合はこの計算をする必要があります。
ただし、仮想通貨の税金計算をしてくれるサービスやツールもあるので、そこまで気にせずに気軽に売買してみましょう。
価格が下がったからといってすぐに売らない
投資初心者にありがちなことですが、ビットコインの価格が大きく下がった瞬間に不安に狩られてビットコインを売ってしまうという行動に出ることがあります。
こういった行動は、狼狽売りとも言われています。
下落の流れが少しでも続くと「もうビットコインは終わりだ」と思い込んで、売却する人もでてきます。
しかし、何度もお伝えしますが、仮想通貨の価格は上昇するときもあれば下落するときもあります。
初心者の人の傾向として
「このまま価格が上がるだろう」
「このまま下がり続けておしまいだ」
という、出口(売却価格)を決めずにその時の状況だけをみて考えてしまうことがほとんどです。
初心者が陥りやすい損失のパターンにハマらないように、出口(売買価格)をあらかじめ決めておくことが重要です。
ビットコインの売り方を知りたいということは、売買をして利益をあげたいということのはずですので、初心者のうちだからこそ、売り方とともに、売る判断基準もしっかり設定していきましょう。
ビットコインのおすすめの売り方はあるのか
ビットコインの買い方では「ドルコスト平均法」というおすすめの買い方があります。
「決まった時期に決まった金額を購入する」という手法ですが、これはビットコインの購入の場合です。
しかし売る場合については、残念ながらおすすめの売り方というものはありません。
強いて言うなら、ビットコイン価格が購入した時よりも上がった場合、元本分を売ってしまうという売り方です。
例えば、1BTCが80万円の時に1BTCを購入したとします。
そして、1BTCが85万円になったタイミングで、80万円分のビットコインを売却。
すると手元には5万円分のビットコインが残ります。
この残ったビットコインは利益分になりますので、仮にビットコイン価格が下落したとしても、マイナスになることはありません。
元本の80万円分はすでに利益確定させていますからね。
この残ったビットコインを長期保有するか、また一定の金額の利益となったら売却、もしくはドルコスト平均法で買い増ししていくことがおすすめです。
短期的な利益の取り方か、長期的な利益の取り方かで、ビットコインの売り方が変わってくるので、あらかじめ戦略を立てておきましょう。
まとめ
ビットコインの売り方自体は非常に簡単です。
取引所での操作の違いなどはありますが、基本的にビットコインを現金にする、もしくは仮想通貨と取引をするのどちらかになります。
利益をあげるには、ビットコインの売り方よりも、売るタイミングや戦略が非常に重要です。
かつてのビットコインバブルで、大きな損失を出した人たちの二の舞にならないように、売り方と合わせて、売るタイミングを学んでおきましょう。
ビットコインは今後、決済手段や送金手段として広がっていく可能性を持っていますので、売買はもちろん、様々な手段を見据えてビットコインと付き合っていくことがおすすめです。
日本国内でも、新たに仮想通貨取引所がオープンするなど、ビットコインを中心として盛り上がりを見せてきています。
自分にとって、使いやすく売りやすい仮想通貨取引所も探していきましょう。