
2017年から、ビットコイン先物というビットコインの先物取引がスタートしました。
そんな従来のビットコイン先物に革命をもたらした新しい仮想通貨事業が2019年9月23日からスタートしました。
その仮想通貨事業とは“Bakkt”です。
この記事では、仮想通貨事業のBakktについて詳しく解説します。
Bakkt(バックト)取引所のwiki的基本情報
仮想通貨取引所名 | Bakkt(バックト) |
独自トークン有無 | - |
設立日 | 2018年 |
運営会社 | Bakkt Holdings |
取引所がある国 | アメリカ |
分類 | 集中型デリバティブ取引所 |
公式ホームページ | https://www.bakkt.com/index |
日本語対応 | - |
日本人対応 | 〇 |
アプリ対応 | - |
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TelegramID | - |
Bakkt(バックト)とは

出典:Bakkt
Bakktとは、世界最大の証券取引所である「ニューヨーク証券取引所」を運営する大企業インターコンチネンタル取引所が設立した子会社であり、仮想通貨事業名でもあります。
どのような仮想通貨事業を行うかというと、世界初の現物引き渡しタイプ“ビットコイン先物”です。
ビットコイン先物は2019年9月23日からスタートしました。
従来のビットコイン先物は、差金決済取引タイプのビットコイン先物であったために、先物取引であってもビットコインの現物を得ることはできませんでしたが、Bakktはビットコインの現物を先物取引現物引き渡し期日になると受け取れます。
現物引き渡しタイプのBakktは、自身の仮想通貨プラットフォームでビットコインを手軽にアメリカドルに変換して日常的にビットコインでの支払いを行えるサービスの提供を考えており、スターバックスやマイクロソフトなど大企業とも業務提携をしています。
Bakkt(バックト)の特徴
現物引き渡しタイプのビットコイン先物
ビットコイン先物の老舗取引所であるCMEが提供している従来のビットコイン先物は、差金決済取引タイプのビットコイン先物でした。
差金決済取引タイプの先物取引では、現物引き渡し期日を迎えても、差額を金銭で精算するのでビットコインの現物は受け取れませんでした。
ところが、世界初の現物引き渡しタイプであるBakktの場合、期日を迎えたらビットコインを受け取れるのです。
ロング(買い)からビットコイン先物をスタートする場合、現物引き渡し期日にビットコインを現物で受け取れるのですが、これはビットコインの値上がりが将来的に期待できる場合大きなメリットとなります。
従来の差金決済取引タイプのビットコイン先物では、値上がりが続いていても現物引き渡し期日を迎えたら精算されてしまいます。
しかし、現物引き渡しタイプのBakktならば、ビットコインの現物を受け取れるので、期日を迎えてもビットコインを保有し続けて更なる値上がり利益を狙えるのです。
特に、2020年に大きな値上がりが予想できるビットコインの半減期を控えてる2019年現在、ビットコイン先物でビットコインを現物で受け取れるのは大きなメリットとなります。
突然の暴落に備えて事前に対処できる
現物引き渡しタイプであるBakktは、突然の暴落に備えて事前に対処できるという特徴があります。
2017年には、仮想通貨の大暴落がありました。
このとき、仮想通貨による支払いを受け付けていた飲食店は経営困難になるほどの大打撃を受けました。
しかし、現物引き渡しタイプのBakktならば、ショート(売り)からスタートすれば保有しているビットコインを売却する値段を予め決めておけるので、ビットコイン現物市場が暴落していても被害を受けることがないのです。
日常的にビットコインを利用した支払方法普及の現実性の高さ
現物引き渡しタイプのビットコイン先物であるBakktには、日常的にビットコインを利用した支払方法が普及する現実性の高さがあります。
ビットコインは価格変動が激しい仮想通貨なので価値の安定性がなく、日常的に支払いに使うには家計の計算をしづらいので不便です。
しかし、Bakktのビットコイン先物によってビットコイン購入価格を事前に決めておけば、ビットコインを必要とするときにその場その場で逐次購入する場合よりも家計の計算がしやすくなります。
そして、スターバックスやマイクロソフトなど大手企業と提携してビットコインをアメリカドルに即座に交換して支払をする方法を開発中であり、日常的にビットコインを利用した支払方法が普及する現実性が非常に高くなっています。
ビットコインの実用性が高まるので、更なるビットコインやビットコイン先物の値上がりを期待できます。
信頼性の高さ
Bakktには信頼性の高さという特徴があります。
仮想通貨事業は、聞いたこともないような企業が行っていることが少なくなく、信頼性がイマイチなことが頻繁にあります。
しかし、Bakktは「ニューヨーク証券取引所」を運営する大企業インターコンチネンタル取引所が設立した子会社が行っている事業であり、スターバックスやマイクロソフトといった大企業も提携しているので信頼性が抜群です。
多彩な現物受け渡し期日
Bakktのビットコイン先物は、以下のように二種類の受け渡し期日があり、様々な需要に対応しています。
- デイリー
- マンスリー
デイリー
デイリーは日ごとの短期間の現物引き渡し期日です。
満期は1日~70日となっています。
マンスリー
マンスリーは月ごとの長期間の現物引き渡し期日です。
1ヶ月単位で、最長12ヶ月先までの先物取引が可能となっています。
Bakkt(バックト)の注意点
レバレッジによるハイリスクハイリターン
Bakktはレバレッジ取引が可能です。
レバレッジとは、自分が本来持っている運用資産の数倍のお金を運用する信用取引のことをいいます。
元来の運用資産の何倍のお金で運用するのかを表現したものをレバレッジ倍率といいますが、レバレッジ倍率が高ければ高いほどハイリスクハイリターンな取引となるので注意が必要です。
必要証拠金の高さ
レバレッジ取引をする場合、証拠金が必要です。
証拠金とは担保金のようなものです。
Bakktの場合、最低限の必要証拠金は4,290ドル(約46万円)となっており、440ドル〜1,000ドル(約47,000円〜約107,000円)の間で変動する仕組みとなっています。
少なくとも60万円程度の証拠金を用意できなければビットコイン先物で取引できないので注意です。
また、ロスカットのリスクもあるので、それを考えると必要証拠金の二倍~三倍の初期資金は用意した方が無難です。
出来高の低さ
Bakktの発表当初は非常に高い期待が集まっていました。
しかし、蓋を開けてみればサービス開始から3日目の2019年9月26日には出来高が76BTBしかないほどに低い出来高となっています。
25日には一時的に165BTC(約1.5億円)まで出来高が増えましたが、それでもCMEビットコイン先物が開始一週間目で、4.6億ドルもの出来高を記録したのに比べると出来高が低いと言わざるをえません。
Bakkt(バックト)の評判(口コミ)
TwitterでBakktの評判を調査しましたが、出来高の少なさについてのコメントが多くありました。
2019年最大のビットコイン上昇要因として長らく投資家から待望されていた「#Bakkt(#バックト)」ですが・・・、
なんと「全く利用されていない」ことが露呈していますね。その出来高は71BTC/日(7600万円相当)と、マイナー取引所レベル。
今後盛り返すことができるのか🤔https://t.co/28YkK6wIZd— 阿部悠人-初心者でも稼げる仮想通貨ブログ- (@abeyutos) 2019年9月24日
2019年最大のビットコイン上昇要因とし投資家から期待されていたBakkt。
しかし、出来高を見ると全く利用されていないことが露呈したため、この出来高はマイナーな取引所のレベルという評価になっています。
#バックト/#Bakkt のビットコイン先物は期待が大きすぎたのかも知れませんが、まだまだこれから市場は成長していくでしょう。
ビットコイン現物先物Bakktがローンチ、初日は約71万ドルの取引が成立 https://t.co/9dPTQIE9Zh
— 仮想通貨ポリス (@C_C_Police) 2019年9月25日
Bakktは期待が大きすぎたのでしょう。
それでも、Bakktの市場はこれから成長していくと思うという意見もあります。
【New】バックトのスロースタートはビットコイン先物の失敗を意味しない #coindeskjapan #シカゴ・マーカンタイル取引所(CME) #バックト #ビットコイン先物 https://t.co/RNKcAcVmP1
— CoinDesk Japan (@CoinDeskjapan) 2019年9月26日
Bakktは低出来高のスロースタートを切りました。
しかし、これはビットコイン先物の失敗を意味しているわけではないという意見もあります。
Bakkt(バックト)の利用方法
ここからは、Bakktの利用方法を説明していきます。
ロングの場合
ロングの場合は、CMEと同じように、Bakktに利用登録して入金をすればビットコイン先物取引が可能です。
ショートの場合
しかし、ショートの場合は異なります。
Bakktは現物引き渡しタイプのビットコイン先物なので、ショートで取引をする場合は、事前にビットコインを調達してBakktのカストディにビットコインを入金しておく必要があります。
Bakkt(バックト)の将来性
Bakktの真価は、ビットコインを現物で受け取れることにあります。
2019年9月30日現在は、まだ出来高が低い状況ですが、2020年にはビットコインの半減期が控えており、長期間のビットコインの値上がりが予想されています。
つまり、差金決済取引タイプのビットコイン先物取引をして、現物引き渡し期日に清算してお金を受け取るよりも、ビットコインを現物で受け取れるBakktでビットコイン先物取引をし、現物引き渡し期日後もビットコインの状態で保持し続けるとさらなる値上がりが期待できるので、Bakktには将来性があると言えます。
著名な投資家であるAri Paul氏も「Bakktは現物決済だから差金決済のCMEとは性質が違う。出来高は段々と増えていくと予想できる」と発言しています。
Bakkt(バックト)のまとめ
Bakktは、世界初の現物引き渡しタイプの革新的なビットコイン先物を行う仮想通貨事業です。
「ニューヨーク証券取引所」を運営する大企業インターコンチネンタル取引所が事業を行う親会社であり、世界的なスターバックスやマイクロソフトなどとも提携していて信頼感が抜群です。
スターバックスやマイクロソフトなどと共同開発しているビットコインをアメリカドルに即座に交換して日常的にビットコインを支払いに使用するシステムの現実性も高いと言えます。
また、2020年にはビットコインが値上がりする可能性の高い半減期も控えています。
長期的に見ても短期的に見ても期待できるBakktの今後に注目していきましょう。