テザー問題はどうなった?今後解決することはあるのか?

何かと話題の多い仮想通貨界隈ですが、特に疑惑がささやかれている仮想通貨がテザー(Tether / USDT)です。

テザーは、Tether社が2015年2月から発行している仮想通貨ですが、ある問題から大きな疑惑が生じ、仮想通貨会を揺るがすビッグニュースになりました。

現在では落ち着きを取り戻しているものの、疑惑が完全に払拭されたわけではありません。

くすぶり続けるテザー問題が「仮想通貨市場崩壊の引き金になりかねない」と重大なリスクを警告する専門家もいます。

今回は、仮想通貨テザーにまつわる問題とテザーを取り巻く環境について解説します。

テザー問題とは

テザー問題とは

仮想通貨テザーが話題に上がる時、その多くがテザー問題として疑惑がらみの内容が議論されています。

テザー問題を簡単に説明すると、仮想通貨テザーの価値の裏付けとされてきたドルをTether社は存在していないのではないか?という疑惑です。

テザーは米ドルによって価値が裏付けられている

仮想通貨にはいくつもの種類があり、それぞれ異なる方法で価値が担保されています。

テザーの場合は、信頼や実用性といったものではなく法定通貨の米ドルによって価値が裏付けられています。

Tether社は自社の発行する通貨として仮想通貨テザーを生み出しました。

これだけでは他の人にとってなんの価値もありません。

そこでTether社は仮想通貨の価値を自社が保有するドルに求めました。

1テザーを1ドルとレートを設定すれば、仮想通貨テザーを保有していることは実質的にドルを保有していることと同義です。

これは仮想通貨の価値をそのままドルの信頼性が担保する形になり、テザーは世界の基軸通貨であるドルと等しい信頼性を獲得することに成功しました。

2017年頃から疑惑が広がり、現在も払拭されていない

しかし、2017年頃にかけてその信頼性に疑問を持つ人が現れました。

本来であれば、テザーの発行枚数は発行元が保有するドル建ての現金資産と等しくなるはずなのですが「十分なドルの裏付けがないテザーが大量に発行され仮想通貨市場で流通している」という意見があちこちで湧き上がりました。

Tether社は十分なドルの裏付けがあると発表し、内部資料も公開しましたが、監査法人が発行した調査書類の信頼性にも疑問が持たれました。

テザーの発行枚数と同等の準備金の有無について、数ヶ月間論争の的となってきました。ソーシャルメディアで多くの批評家は、同社が所有する米ドル通貨準備金よりも多くのUSDTトークンを不当に発行していると主張しています。テザー社は一貫してこれを否定していますが、1対1で準備される決定的な証拠は提示されてきませんでした。

引用:コイン東京

ニューヨーク・タイムズ紙は「Tether社の主張には疑問が残る」とする専門家のコメントを掲載し、テザー問題が一気に広がりました。

この一連の流れがテザー問題と呼ばれる事件の基本的な流れです。

現在でも疑惑は完全に払拭されておらず、Tether社にさらなる事情説明と情報公開を求める声が世界中で叫ばれています

そもそものテザーが開発された目的

そもそもテザーとはどういう目的で開発された?

そもそものテザーの開発目的は「仮想通貨取引におけるリスクヘッジとなる強いステーブルコインを作る」というものでした。

テザーはペック通貨である

ステーブルコインとは価値の変動しない通貨という意味で、常に一定の価値が担保されている仮想通貨を意味します。

ステーブルコインには幾つか種類があり、そのひとつが特定の法定通貨と連動してレートが決まるものがあります。

そのような通貨を釘止めするという意味の単語から「ペッグ通貨」と呼びます。

ペッグ通貨は法定通貨とレートが連動しているので、仮想通貨市場の状況にかかわらず実体を持つ法定通貨に直接的に影響を受けます。

テザーは最も流通量が多いステープルコイン

テザーは、米ドルとレートが連動した通貨です。

それだけでは単にレートの決定権が米ドル市場にあるというだけですが、テザーの場合は発行元が保有する現物ドルが裏付けとなっており、いつでもテザーと米ドルを自由に交換できるという特徴がありました。

テザーはいわば仮想通貨における基軸通貨の役割を担うために開発されたものです。

実際にテザーは、最も流通量が多いステーブルコインとして広く利用されています。

テザー問題が起きるとどうなる?

テザー問題が起きるとどうなる?

テザー問題とは、仮想通貨テザーの価値を担保していた現金ドルの信頼が一気に失われる大事件です。

Tether社が十分な現金資産を保有していないことが事実であるとすれば、テザーの信用は地に落ちて大暴落するのは確実です。

ドルと交換できなければテザーは暴落する

仮想通貨市場でテザーが信頼されいる理由は、いつでもドルと交換できるからです。

かつての紙幣が金との交換を約束した兌換紙幣であったように、テザーはドルとの交換が保証された擬似的な兌換通貨でありそのことがテザーの信頼の源です。

ドルとの引換券でもあったテザーですが、ある日突然Tether社が「交換用のドルを十分保有していないのでドルへの交換は中止される」とすればテザーの信頼と価値は一気に暴落します。

裏付けのないテザーが大量発行された疑惑がある

更に問題を大きくしているのがBitfinexという仮想通貨取引所の存在です。

BitfinexとTether社は同じ経営者が運営する取引所と仮想通貨の発行元ですが、Bitfinexには「Tether社からテザーを入手するときに十分なドル建ての対価を支払っていないのではないか」という疑惑が持たれています。

これが事実だとすれば、Bitfinexは元手0でテザーを手にいれていることになり、ドルの裏付けどころかBitfinexが入手した分だけ野放図にテザーの流通量が増えてしまいます。

取引所と発行元という本来区別されるべき存在が癒着することで、裏付けのないテザーが大量に発行されていたのが事実であれば、テザーの信頼を揺るがす大問題です。

テザーの暴落が引き金となり、仮想通貨市場全体の信頼にも疑惑が持たれれば大打撃です。

テザー問題とビットコインの価格の関係

テザー問題とビットコインの価格の関係

テザー問題が本当に恐ろしいのは、影響がテザーのみに留まらないことです。

ビットコインはテザー問題で大打撃を受ける

テザー問題で大きな影響を受ける可能性があるのが仮想通貨の代名詞でもある最大手のビットコインです。

さきほどBitfinexによるテザーの不正入手疑惑について説明しましたが、その話にはまだ続きがあります。

仮想通貨取引所Bitfinexには「不正入手した大量のテザーを原資としてビットコイン相場を買い支えていたのではないか?」という疑惑があります。

Bitfinexには8億5000万ドルの損失があった

Bitfinexには、2018年の10月にかけて同社ユーザーからの出金リクエストに関するトラブルが多発していました。

出金できない、予定日になっても手続きが終わらないなど、多くのクレームが寄せられたことから当局が調査に乗り出した結果、Bitfinexに8億5000万ドルに登る損失があることが発覚しました。

ニューヨーク州司法当局は、仮想通貨取引所のビットフィネックス(Bitfinex)が8億5000万ドル(約950億円)に及ぶ損失を、関連会社でステーブルコインを取り扱うテザー(Tether)が管理する顧客資産を利用して隠ぺいしたとして、両社を運営する企業を訴追した。

同州のレティーシャ・ジェームズ(Letitia James)司法長官は2019年4月25日(現地時間)、ビットフィネックスとテザーが顧客を騙し州法に違反したとして、2社の運営元であるiFinexに対して事業中止を命じる裁判所の令状を得たと発表した。

司法当局の調べによると、iFinexは8億5000万ドルの損失を、顧客と自社の資産が混じる資金を利用して隠蔽操作に関与したという。

ビットフィネックスは8億5000万ドルの資産を、提携先で、カナダ・クアドリガCXなどの取引所の資産をも管理する決済サービス、クリプト・キャピタル(Crypto Capital Corp)に送金していた。テザーの準備金などの資金は損失の埋め合わせに利用されていた。損失やテザーから資金が移動した事実は、顧客に開示されなかった

引用:CoindeskJAPAN

損失の理由が、ビットコイン相場の暴落によるものなのか窃盗や不正被害によるものなのかは、はっきりしていません。

しかし、そのような巨額の損失を出しながらもBitfinexが変わらず経営を続けているのはあまりにも不自然です。

「損失の補填に、裏付けなく発行されたテザーが使われているのでは?」という噂が囁かれていますが、真実は未だ闇の中です。

疑惑が真実ならビットコインは適正価格まで下落する

問題なのはビットコインへの影響です。

仮にBitfinexの損失がビットコイン相場の暴落によるもので、その補填としてテザーが相場の買い支え原資に使われていたとすれば、現在のビットコイン相場は裏付けのない8億5000万ドルが投入されて形成されてものということになり、本来の適性相場よりも高い水準であるという結論になります。

Tether社への疑惑が事実だと発覚すれば、ビットコイン相場は本来の適性価格に下落します。

信頼失墜と合わせて相場が一気に大暴落する可能性は高く、Bitfinexの不正をきっかけに仮想通貨市場に大混乱が生じれば仮想通貨のシステムそのものに対しての信頼が揺らぐのは確実です。

テザー問題が今後解決することはあるのか

テザー問題が今後解決することはある?

テザー問題は未だ疑惑の段階であり、はっきりとしたことはわかっていません。

現在のところ、関係各局が疑惑解明のために取り組みを進めており、順調に調査が進めばそう遠くないうちにテザー問題が明らかになるのは確実です。

テザー問題の全貌が明らかになっても、問題は解決ではありません。

むしろ全貌が明らかになってからのほうが本当の問題が始まります。

  • 不正利用疑惑に端を発するビットコイン相場への影響
  • 暴落による仮想通貨市場全体の冷え込み
  • 当局に対する規制強化

など、テザー問題をきっかけに仮想通貨を取り巻く状況が大きく変化するのは確実です。

長期的な視点に立てば、仮想通貨に対するチェックの強化など良い面もありますが、信頼の失墜は仮想通貨に長く悪影響を及ぼします。

全く新しい通貨として期待されていた仮想通貨の仕組みそのものが、テザー問題をきっかけに疑問視される可能性もあります。

テザー問題が部分的に解決される可能性は高いものの、本当の意味での解決には長く時間がかかるでしょう。

テザーの将来性

テザーの将来性

現時点ではテザーの将来性は不透明

現在のところ、テザーの将来性は明るいとはいえません

本来であれば、仮想通貨における基軸通貨として確固たる地位を築いていたであろうポテンシャルを秘めていたテザーですが、現状では数あるステーブルコインのひとつにとどまっています。

発行枚数こそ多いですが、ドル不足という疑惑が払拭しきれていない以上、発行枚数の多さは信頼を大きく損なう地雷になりかねません。

テザーの有用性は高い

ただし、テザーそのものの有用性は確かなものです。

米ドルと価値が連動していることから、国境を超えた取引にも米ドル代わりに使用が可能で、仮想通貨取引に欠かせないスピーディーな取引に活用できるだけでなく、取引規制の心配もありません。

テザー問題さえ解決され、疑惑が完全に消えればテザーの将来性はかなり有望といえるでしょう。

テザーが正しく運営されれば将来は明るい

BitfinexとTether社が調査に積極的に協力し、疑惑が完全に晴れるかどうかで将来性が決まります。

将来的に仮想通貨市場が拡大するならば、仮想通貨の国際取引を仲介するテザーの将来は有望です。

仮想通貨が存在する以上一定の需要が見込め、強いドルを背景に急成長がする可能性を秘めています。

ただし、これらは全てテザーが正しく運営されていることが前提です。

疑惑や不正が事実であるならば将来どころか明日にもテザーが暴落する可能性があるでしょう。

テザー問題のまとめ

テザー問題は、仮想通貨に共通するリスクであり、信頼性に関わる大きな問題です。

発行元と取引所がグルになって不正を働けば、ユーザーは何も手出しできません。

ユーザーからの信頼が失われた仮想通貨に未来はありませんが、影響が他の仮想通貨にまで及ぶとなれば対岸の火事ではいられず全てのユーザーが当事者になってしまいます。

テザー問題をどこまで調査できるかで仮想通貨の未来が決まります。

ユーザーからの信頼に答えるよう当局には徹底的な調査が期待されます。

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