
仮想通貨の経済圏はどんどん拡大してきており、それに伴って各仮想通貨取引所では画期的なサービスの提供や様々な企業との提携が始まってきています。
日本国内の大手企業の参入も目立ってきており、日本国内における仮想通貨の経済圏は、今後ますます発展していく事が予想されています。
今回は、国内の大手企業グループである楽天グループが運営する楽天ウォレット取引所について解説していきます。
楽天ウォレット取引所のwiki的基本情報
仮想通貨取引所名 | 楽天ウォレット取引所 |
独自トークン有無 | - |
設立日 | 2019年6月 |
運営会社 | 楽天グループ |
CEO | 三木谷浩史 |
取引所がある国 | 日本 |
公式ホームページ | min-btc.com |
日本語対応 | ○ |
日本人対応 | ○ |
アプリ対応 | ○ |
取扱銘柄数 | 3種類 |
公式ニュース | min-btc.com/news |
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Reddit(提示版) | - |
YouTube | - |
TelegramID | - |
楽天ウォレット取引所とは
楽天ウォレット取引所は、楽天グループの子会社である楽天ウォレットによって運営される仮想通貨取引所となります。
2019年6月にサービスが開始される事が予定されており、2019年4月現在まだ具体的なサービスは開始されていません。
楽天ウォレット取引所は、楽天グループがみんなのビットコイン株式会社を買収し、コーポレートロゴや商号を変えた事で始まりました。
みんなのビットコイン株式会社は2016年3月に、外為証拠金取引サービスの「みんなのFX」を運営しているトレイダーズホールディングス株式会社の完全子会社として設立されました。
FX業者としての経験や強みを活かしてレバレッジ取引や外貨建て取引等の魅力的なサービスを提供しており、取引システムやセキュリティの高さという面でも高い評価を得ていました。
みんなのビットコイン株式会社はみなし業者として運営が続けられていましたが、コインチェックのネム流出事件をきっかけに金融庁の厳しい監査や仮想通貨業界の業界再編の中で、楽天グループに事業譲渡する事が決まりました。
また、みんなのビットコイン株式会社は、金融庁によって行政処分を受けており、現在は口座開設等の取引が制限されています。
楽天グループに事業譲渡された事で、現在までにみんなのビットコインが提供していたサービスは一旦終了となり、楽天グループによって新しいサービスの提供が始まります。
楽天ウォレット取引所の取扱い通貨
楽天ウォレット取引所の前身となるみんなのビットコインでは、
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
の3種類を取り扱っています。
楽天ウォレット取引所に商号変更後も、基本的にはこの3種類が取り扱い通貨となるようです。
取り扱い仮想通貨の種類としては、非常に物足りない状況ですが、楽天グループが本格的に運営を開始した後で、他の仮想通貨の取り扱いが始まるかもしれません。
楽天ウォレット取引所のサービスが開始された後も注目しておきましょう。
楽天ウォレット取引所を利用するメリット
楽天ウォレット取引所を利用するメリットとしてどのようなものが考えられるでしょうか。
楽天ウォレット取引所を利用するメリットについてまとめておきます。
大手企業である楽天グループが運営している取引所であるため安心感がある
楽天ウォレット取引所を運営する楽天グループは、東証一部上場企業で時価総額1兆円を超える大企業です。
そのため、トラブルが発生した際の対応やセキュリティーシステム等に対して安心感があります。
楽天ウォレット取引所は国内の仮想通貨取引所となっており金融庁の監督下に入るため、他の国内の仮想通貨取引所と同様にコールドウォレットによる仮想通貨の保管や顧客資産分別管理等のリスク管理が徹底されます。
また、楽天ウォレット取引所は楽天グループの企業から追加の出資を受けています。
様々な企業の出資を受け入れながら、新しい画期的なサービスの提供にも力を入れる事が予想されています。
今後も国内の大手企業が続々と仮想通貨取引に参入する事が考えられますが、その試金石ともなり得るでしょう。
安定した取引システムで取引を行う事ができる
楽天ウォレット取引所の前身であるみんなのビットコインでは、取引システムの安定性に定評がありました。
毎秒100万取引の処理が可能なシステムにより、動きが激しいマーケットにも対応する事ができます。
楽天ウォレット取引所では、基本的にこの取引システムを踏襲する事が予想されますが、楽天グループも証券業やFX事業を行っており、そのような知見からさらなるサービスの改良も期待する事ができます。
楽天グループの経済圏とのシナジー効果が期待できる
楽天グループは、国内最大のECサイトである楽天市場をはじめ、楽天カードや楽天ペイ、楽天銀行や楽天証券等の巨大な経済圏を有しています。
楽天ウォレット取引所は、このような楽天グループの経済圏とのシナジー効果が期待できる取引所であるという事ができるでしょう。
シナジー効果を狙った新しいサービスが展開される事で、仮想通貨の便利な利用シーンが増える事が期待されます。
国内の大手企業との提携の可能性も
楽天ウォレット取引所は大手企業である楽天グループが運営している仮想通貨取引サービスですので、他の国内大手企業との提携も進みやすくなる可能性が高くなります。
楽天グループが、仮想通貨業界に新しいサービスや利用シーンをもたらすことによって、賛同する他の国内大手企業も増えていく事になるでしょう。
楽天ウォレット取引所に対する懸念点
楽天ウォレット取引所に対する懸念点はあるでしょうか。
楽天ウォレット取引所を利用する際の懸念点について紹介していきます。
具体的にどのようなサービスが始まるか、まだ分からない
2019年4月現在、まだ楽天ウォレット取引所のサービスは開始されていません。
そのため、具体的にどのようなサービスが始まるか不明です。
ただし、国内の仮想通貨取引所という事で、金融庁等の監督省庁から厳しい監査を受ける事が予想されますので、その他の国内仮想通貨取引所と同等以上の質の高いサービスを受ける事ができると考えても良いでしょう。
前身であるみんなのビットコインは行政処分をされた経験がある
楽天ウォレット取引所の前身であるみんなのビットコインは、行政処分をされた経験があります。
大手企業である楽天グループに運営が移譲される事で、管理体制は強化される事が予想されますが、一抹の不安は残ります。
楽天ウォレット取引所と国内取引所を比較
日本国内には、ビットフライヤー、ザイフ、ビットポイント等の仮想通貨取引所がありますが、これらの国内仮想通貨取引所と比較してみて楽天ウォレット取引所には、どのような特徴や利点があるのでしょうか。
まず、楽天ウォレット取引所は国内の仮想通貨取引所となりますので、手数料体系や取引システムは他の国内仮想通貨取引所と同等の水準になる可能性が高いといえるでしょう。
これらの点が著しく劣っていると競争力の低い仮想通貨取引所となってしまいます。
期待できる点としては、楽天グループの経済圏とのシナジー効果が得られる可能性が高いという点でしょう。
楽天ウォレット取引所の利便性や利用シーンが増える事で、人気の仮想通貨取引所となるかもしれません。
また楽天ウォレット取引所では、セキュリティー面や取引システムの環境等の安定性にも力を入れる事が予想されます。
大手企業である楽天グループが運営しているという事が強みになります。
楽天ウォレット取引所の登録方法
楽天ウォレット取引所は執筆現在、新規の登録を制限しています。
ただし、仮想通貨取引所のサービスを運営する事は決まっていますので、楽天ウォレット取引所からの正式なアナウンスメントを待つことになります。
また、楽天ウォレット取引所は楽天グループの経済圏との連携が考えられますので、楽天グループの会員登録を行っていない人は、先に楽天グループの会員登録を行っておいても良いでしょう。
楽天グループの会員登録を済ませておくと、楽天のポイントクラブに加入できたり、楽天のサービスを受ける際に優遇される等、楽天グループの経済圏の中で利用できる様々な特典が得られるようになります。
楽天ウォレット取引所の口座開設方法
楽天ウォレット取引所の新規口座開設についても執筆現在、制限されています。
楽天ウォレット取引所は、国内の仮想通貨取引所となりますので、新規口座開設の際には他の国内仮想通貨取引所と同様に本人確認書類の提出や転送不要の簡易書留郵便の受け取りが必要となってくるでしょう。
また、国内の仮想通貨の取引で利益が出た場合は、確定申告等を行う必要がありますので注意しておきましょう。
楽天ウォレット取引所に対する評判・口コミ
Twitterで見つけた楽天ウォレット取引所に関する評判を紹介します。
【楽天ウォレット】
・15日から口座申込み受付開始
・仮想通貨取引サービス 6月開始
・人工知能(AI)を使ったチャットボット(自動応答システム)を導入し問い合わせに対応
・ネット通販やフリマアプリの「ラクマ」で仮想通貨による決済需要の高まりにも備える🤩日本経済新聞https://t.co/2Lra9WiFyo
— リナママ❄️仮想通貨・ブログで月10万円収入を目指し中🏄♀️ (@rina_ma2) 2019年4月3日
と言うわけで🤣なにが
4月15日から楽天ウォレット(旧みんなのビットコイン)の口座開設の受付が始まり6月からアプリでの仮想通貨取引ができるようになるようです
楽天だけに色々なサービスとの連携があると思いますが
楽天ユーザーとしては
これだけはお願いしたい楽天ポイントでの仮想通貨購入✊
— 黄金騎士(FX.暗号資産) (@ougonkishi_777) 2019年4月8日
楽天ウォレット取引所は、まだサービスを開始していませんが、投資家からの期待値が非常に高い仮想通貨取引所であるという事ができるでしょう。
特に、楽天グループの経済圏との連携を期待しているという声が目立っていました。
楽天グループのポイントクラブとの提携もあるかもしれません。
実際の使用感や取引システムの状況等は、サービスが開始されるまでは分かりません。
ただし、国内の大手IT企業である楽天グループが運営している取引所ですので、SNSによるマーケティングにも力を入れる事が予想されます。
主に国内の仮想通貨投資家の要望に応えた画期的なサービスを展開していく事が期待できます。
「みんなのビットコイン」が「楽天ウォレット株式会社」に
楽天株式会社は2月13日、「みんなのビットコイン株式会社」の商号を、2018年3月1日をもって「楽天ウォレット株式会社(Rakuten Wallet,Inc.)」に変更することを発表しました。
尚、商号とともにコーポレートロゴも変更されています。(ロゴ画像は以下)

出典:楽天株式会社
みんなのビットコイン株式会社は、2018年8月に楽天の子会社を通して買収された日本を拠点とする仮想通貨取引所です。
楽天はみんなのビットコイン株式会社の全株式(5,100株)を2億6,500万円で買収し、日本のIT・証券大手である楽天が仮想通貨業界に参入したことで話題になりました。
楽天の三木谷社長は報道陣に対し、みんなのビットコインの買収について以下のように語っています。
将来的にはEコマースや実店舗での決済、P to Pでの決済手段として仮想通貨が利用される。
日本円と仮想通貨とを円滑に提供するためには、仮想通貨交換所機能を自ら運営していくことが必要だと考えています。
商号変更の目的
楽天グループは商号変更の目的として以下2点を挙げています。
- 事業のさらなる安定と拡大とともに新たな価値の提供を目指すため
- 楽天グループでの事業強化とシナジー効果を最大化するため
みんなのビットコインは2018年4月25日、以下の改善を求める業務改善命令が発出されましたが、2019年1月22日より”みなし業者”として一部業務を再開しています。
- 経営管理態勢の構築
- 帳簿書類の管理態勢の構築
- 利用者保護措置に関わる管理態勢の構築
- システムリスク管理態勢
- 外部委託先管理態勢の構築
また、3月31日をもって現在提供しているサービスを停止し、4月から新サービスの提供を開始することも発表しました。(詳しくは後述)
みんなのビットコインの新サービス
みんなのビットコインは2019年1月11日、現在提供しているサービスを2019年3月31日をもって停止し、4月1日から新たなサービスを提供することを発表しました。
2019年4月より新サービスの開始を予定しております。
現行のサービス終了および新サービスの開始に関する詳細につきましては、改めてホームページにてご案内いたします。
尚、新サービスの詳細や、具体的な今後の動きなどについてはまだ明らかにされていません。
みんなのビットコインは、金融庁から「仮想通貨交換業者」としての認可を取得していない、いわゆるみなし業者です。
今のところ、みんなのビットコインに金融庁からの認可が下りる時期は公表されていませんが、
「来年度までにに認可が下りる目安がついたことで、それに合わせて新サービス開始を予定した。」
といった憶測も存在します。
IT・証券大手の楽天グループの傘下のみんなのビットコイン
同取引所は、潤沢な資本ゆえの堅固なセキュリティなどが保証されているため、みなし業者である現在でもある程度のユーザーを抱えています。
仮に、正式に仮想通貨交換業者として認可を取得した場合、さらに多くのユーザーが同仮想通貨取引所を利用することになります。
楽天ウォレット取引所の今後
楽天ウォレット取引所は、みんなのビットコインのサービスを引き継ぐ形で設立されます。
そのため、通常のサービスという面では、他の国内仮想通貨取引所と同等となってくるでしょう。
楽天ウォレット取引所を運営する事になる楽天グループのとシナジーを深める事によって、サービスレベルや利用価値が高まってくる事が予想されます。
楽天グループのような大手企業が率先して仮想通貨の利用シーンを増やすようなイニシアティブを取る事によって、仮想通貨業界全体が盛り上がる可能性が高くなるでしょう。
楽天ウォレット取引所は今後、国内の仮想通貨取引所の中心となるポテンシャルを秘めています。
楽天ウォレット取引所のまとめ
以上、今回は楽天ウォレット取引所についてまとめていきました。
楽天ウォレット取引所は大手企業である楽天グループが運営する仮想通貨取引所で、具体的なサービスは2019年4月現在、まだ開始されていません。
具体的なサービス内容の全貌や利用者層からの評価は、今後の情報を待つことになります。
楽天ウォレット取引所は、大手企業が運営する仮想通貨取引所であるという点やインターネットを中心に巨大な経済圏を持つ楽天グループとのシナジー効果が期待できるという点が魅力です。
楽天グループの持つ巨大な経済圏を中心に、仮想通貨の利用シーンが増えるような事があれば、国内の有力な仮想通貨取引所の一つとなってくるでしょう。