ビットコインからハードフォークして誕生した仮想通貨は多数存在しますが、BTC、BCH、BCGに次いで時価総額の高い仮想通貨ビットコインダイヤモンド(BCD)
ビットコインダイヤモンドが誕生した理由は、他のハードフォークして誕生したビットコイン関連の仮想通貨同様、ビットコインの問題を改善する目的で誕生しました。
ビットコインダイヤモンドのもっともな特徴と言えば、ユーザーの不正流出を防ぐ為、匿名性の高い仮想通貨でしょう。
では、一体ビットコインダイヤモンドは従来のビットコインと一体何が違うのか?
本記事を通じて、ビットコインダイヤモンドを購入するかしないの参考になれば幸いです。
ビットコインダイヤモンド(BCD)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | Bitcoin Diamond(ビットコインダイヤモンド) |
トークン名 | BCD |
公開月 | 2017年11月 |
開発組織 | - |
発行上限 | 210,000,000BCD |
発行枚数 | 210,000,000BCD |
承認アルゴリズム | PoW(OPTIMIZED X13) |
中央集権 | 非中央集権 |
公式HP | BCD |
公式ホワイトペーパー | BCDのホワイトペーパー(英語表記) |
公式Twitter | @BitcoinDiamond |
公式Facebook | - |
TelegramID | - |
YouTube | Bitcoin Diamond |
ビットコインダイヤモンド(BCD)とは
ビットコインダイヤモンドは、ビットコインのスケーラビリティ問題、つまり取引する人間の頭数および取引数が増えることで、マイニングや送金の遅延、手数料の増加が起きてしまう現象等、様々な問題点を解決するために、ビットコインをハードフォークする形で作成された仮想通貨です。
また、ビットコインダイヤモンドは、取引手数料の削減や新規利用者の参入コストの引き下げを目的にしており、取引処理速度の向上のためにブロックサイズが引き上げられています。
ビットコインをハードフォークした仮想通貨には、ビットコインキャッシュ(BCH)とビットコインゴールド(BTG)がありますが、従来の3つ通貨をハードフォークしたものよりセキュリティ性が向上している性能を持っています。
しかし、ビットコインダイヤモンドがハードフォークしたのは公開直前(通常は取引所との連携をとるため、数か月前に事前告知するのが普通)ということもあり、この点では異色であると同時に、信頼性を下げる一因になったと言われています。
ビットコインダイヤモンドとビットコイン(BTC)の違い
結論から言えば、BTCの発行枚数2100万枚に対し、BCDは2億1000万であり、約10倍の違いがあります。
そのためBCDの基準価格はBTCよりも比較的価格が安いのも違いの1つでしょう。
これは本来、条件が同じならば流通量が多い程価格は下がりやすい為です。
また、ビットコインダイヤモンドはSegwit(セグウィット)という取引サイズの圧縮システムも用いて、ブロックサイズが1MBから8MBに上昇しており、取引処理速度が向上し(BTCの5倍)、海外送金する上での手数料がぐっと下がり、送金遅延も起こりにくくなっています。
つまり、ビットコインダイヤモンドはビットコインが抱えるスケーラビリティ問題を一部解消したと言えるでしょう。
その一方、ブロックサイズの向上のためにより大きな容量と場所が必要となり、一般のユーザーはブロック管理ができなくなっているという欠点がビットコインダイヤモンドにはあります。
そして、ビットコインダイヤモンドは経済力のある一部のユーザーに情報と権限が集中・管理されるという中央集権化が起こりやすいという欠点も持ち合わせています。
ビットコインダイヤモンド | ビットコイン | |
発行数量 | 2億1000万枚 | 2100万枚 |
通貨名 | BCD | BTC |
開始年月日 | 2017年11月 | 2009年1月 |
アルゴリズム | PoW(プルーフ・オブ・ワーク) | PoW(プルーフ・オブ・ワーク) |
ブロック生成時間 | 10分 | 10分 |
ブロックサイズ | 8MB | 1MB |
セグウィット | 〇 | 〇 |
ビットコインダイヤモンド(BCD)の特徴
ビットコインダイヤモンドは、取引金額が暗号化されており、BCDを取引する際のプライバシーも守られています。
ビットコインは「AとBの間でBTC何枚取引された」ということが分かるシステムになっていますが、ビットコインダイヤモンドはなっていません。
その為、ビットコインダイヤモンドには匿名性が高い特徴があります。
匿名性
ビットコインダイヤモンドは、Segwitと呼ばれる署名システムが導入されたことにより、ブロックチェーンに記録されるトランザクションの量が増加し、送金作業迅速化と、手間暇の減少に成功。
これによってプライバシー性(いわゆる匿名性)が向上していますが、ブロックサイズの生成時に発生する情報処理とマイニングの為の、大きなスパコンと場所が必要となります。
マイニング
ビットコインはマイニングのためのコンピューター「ASIC」を多く持つ人間に利益を独占されやすい欠点がありました。
しかし、ビットコインダイヤモンドはビットコインよりも安くマイニングできる「GPU」を使っている為、一般の人がマイニングがしやすいという特徴もあります。
その為、近年増加していたビットコインのマイニングコストを大幅に安くできることから、ビットコインが抱える問題をカバーするためにビットコインダイヤモンドは開発されたとも言えます。
ビットコインダイヤモンド(BCD)はなぜコインチェック取引所から付与されなかったのか
一時はビットコインゴールド同様に、日本国内の取引所に上場するのではないか?とも言われていたビットコインダイヤモンドですが、
2017年に開発されて間もなく、開発者も不明なため、詐欺ではないかと疑念の声も高く、結局日本国内の取引所に上場することも付与されることもありませんでした。
また、数量や日時等についての詳細は確定次第お知らせをいたしますため、今しばらくお待ちいただけますと幸いでございます。何卒、宜しくお願い申し上げます。
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2017年11月26日
コインチェックでは、ビットコインダイヤモンドと同様に匿名性の高いモネロやジーキャッシュを上場廃止したことから、犯罪に利用されるリスクを考慮しての対応として見て良いでしょう。
ビットコインダイヤモンド(BCD)の今後の将来性
結論から言えば、ビットコインダイヤモンドの将来性はやや怪しいと思って良いでしょう。
ビットコインダイヤモンドの利点としては、サイバー攻撃に対して強めにできているという点があります。
しかし、匿名性が高いが故にマネーロンダリングに使われやすいというリスクもあります。
つまり、不正流出やビットコインダイヤモンドを使用した犯罪が起きれば、不動産取引に特化したイーサリアムのような特徴がない分、通貨の信頼性を失う可能性が高いです。
また、匿名性に特化した仮想通貨は、ビットコインダイヤモンドでなくてもすでにモネロやジーキャッシュなどが存在している為、やや信頼性が薄いのではないかとの声もあります。
その為、2019年以降、本当に実用性のある仮想通貨のみが残っていくと言われていることから、ビットコインダイヤモンドの今後の将来性には、少々期待しづらいのかもしれません。
ビットコインダイヤモンド(BCD)が保管できるおすすめのウォレット2選
匿名性が高いと言ってもやはり時価総額でも上位に位置するビットコインダイヤモンドですから、保管できるウォレットは多数あります。
数多くあるウォレットの中でも、日本語に対応しているウォレットもある為、ビットコインダイヤモンドを保管する際には、セキュリティ性が高く日本語に対応しているがウォレットが良いでしょう。
Bitpie(ビットパイ)
Bitpie(ビットパイ)は英語のウォレットですが、セキュリティが高く安全性はピカイチ。
そして、ユーザーの目線に立った使いやすいインターフェースになっており、取扱い数量も30種類を超えています。
ビットコインダイヤモンドがエアドロップされた際には、Bitpieウォレットにビットコインを預けているユーザーも対象になりました。
日本語に対応、スマホアプリ対応していることから、ビットコインダイヤモンドが欲しい人は一番のおすすめウォレットと言えるでしょう。
ビットパイ
BITPIE TECHNOLOGY INC.無料posted withアプリーチ
Bitgo(ビットゴー)
高いセキュリティ性を持つマルチシグウォレットBitgo(ビットゴー)。
Bitgo(ビットゴー)は、操作性に優れ使いやすいという利点があります。
また、日本の大手企業であるSBIホールディングスとの提携もしており、ビットゴーのCEOであるマイク・ベルシー氏は、コインチェックのセキュリティが甘いことが原因で起きた580億円事件を防げたとも公言しています。
仮想通貨交換所のセキュリティーについて、ベルシー氏は「マルチシグにすることがとても重要だ」と強調した。
マルチシグとは、仮想通貨を保管する際、暗証番号にあたる「秘密鍵」を複数用意して管理する技術。金庫に複数の鍵を取り付けるイメージで、一つが破られても、他の鍵で流出が防げるとされる。また、仮想通貨を保管する「ウォレット(財布)」を、ネットから切り離すことも大切だという。コインチェックはこうした対応を取っておらず、ベルシー氏は「対策していれば、流出は防げた可能性が高い」とした。
世界中で仮想通貨の流出が発生している背景には「仮想通貨市場の成長スピードに、交換業者が追いつけていない」との見方を示し、急速に市場が拡大する中で事業者の対応が後手に回っている点に警鐘を鳴らした。
ですから、日本語対応していて、安全性の高いウォレットでビットコインダイヤモンドを使用したい人はビットゴーもおすすめです。
ビットコインダイヤモンド(BCD)を購入できるおすすめ取引所
一時は日本の取引所に上場するという噂もあったビットコインダイヤモンドですが、海外取引所で購入する必要があります。
海外取引所の中でも、利便性の高い仮想通貨取引所で購入するのが良いですから、そのことも踏まえて、2つ紹介しますね。
Binance(バイナンス)
やはり海外取引所の中で外せないのは、世界最大手の仮想通貨取引所であるバイナンスでしょう。
取扱い通貨も多く、バイナンスコインを使用して取引をすれば手数料がグッと安くなります。
ビットコインダイヤモンドも当然の様に上場していますから、海外取引所の中ではもっとも優秀かもしれませんね。
Huobi(フォビ)
中国三大取引所とも言われる仮想通貨取引所のHuobi(フォビ)。
2018年に日本の取引所であるビットトレードを買収し、2019年から日本上陸したことも記憶に新しいですね。
Huobiでも、Huobiトークンという取引所トークンがあり、使用すると取引手数料が0.2%から0.1%に値下げしてくれます。
日本語にも対応しており、今後日本でも活躍が見込めますから、バイナンスに次いでおすすめの取引所と言えるでしょう。
ビットコインダイヤモンド(BCD)のまとめ
ビットコインのスケーラビリティや匿名性などの弱点を補強し、送金の迅速化と手間暇の簡素化をもくろみたのがビットコインダイヤモンドといえます。
しかし、すでにセキュリティー対策に特化したDashやZcash、Moneroといった製品があるため、アイデンティティがやや弱いのがネックと言えるでしょう。
仮想通貨の種類は年々増え続ける為、独自に強いを持っている通貨でないと、2019年以降は残っていく可能性は少ないでしょう。
そう考えると、すでに匿名性が高いDashやZcash、Moneroと言った通貨が存在している為、ビットコインダイヤモンドが残っていく可能性は少ないと考えることができます。
とはいえ、ビットコインダイヤモンドは、サイバー攻撃に対する防御力の強い仮想通貨ですから、購入する際にはじっくりとホワイトペーパーなどを見てから購入することをおすすめします。
ホワイトペーパーは英語表記ですから、英語が読めない人は、コピーしてGoogle翻訳などで日本語に翻訳してから見てみると良いでしょう。