現在でも多くの取引所が取り扱っている仮想通貨の一つとしてビットコインキャッシュが存在しています。
しかし、SBIではビットコインキャッシュの取り扱いを2019年6月下旬に廃止することを決定しました。
ビットコインキャッシュ(BCH)取扱い廃止に伴う当社の対応について
いつもVCTRADEサービスをご利用いただきありがとうございます。
2019年4月16日にお知らせいたしましたとおり、当社は、2019年6月28日をもちまして、ビットコインキャッシュ(以下「BCH」といいます。)の取扱いを廃止いたします。
あらためて、取扱い廃止に伴う対応およびスケジュールについてお知らせいたします。
このニュースは仮想通貨取引を行っている人にとって衝撃を与えることになり、特にSBIを利用している人には大きな出来事です。
なぜSBIはビットコインキャッシュの取り扱いを停止したのでしょうか?
この記事では、その理由を紹介するだけではなく、他の国内取引所の対応についても解説していきます。
SBIがビットコインキャッシュの上場廃止にした理由
SBIがビットコインキャッシュの取り扱い停止をする理由として3つの理由が関係しています。
SBIにとってはどれも大きなデメリットになっており、今後の仮想通貨取引や経営などに悪影響を及ぼす可能性があることから、上場廃止という対応に至りました。
ビットコインキャッシュの時価総額が大幅に減少
これまでビットコインキャッシュは高い時価総額を保っていましたが、時価総額が大幅に減少してしまいました。
これによってSBIは、ビットコインキャッシュの取り扱いに対して疑問を持つようになり、このように取り扱い停止という判断を下すことになりました。
51%攻撃を受ける可能性があるので取り扱い停止
SBIは、ビットコインキャッシュのブロックチェーンの安全性に対して疑問を持つようになり、51%攻撃を受ける可能性があると判断してこのような決断を下しました。
ネットワーク全体の採掘速度を支配することで発生する「51%攻撃」が行われてしまうと、二重支払いや不正取引などが発生してしまい、大きな損失を生み出す恐れが高いからです。
取引所としては、信頼性が著しく失われる恐れがあるので、注意しなくてはいけないのです。
更にハードフォークが発生する可能性
ビットコインキャッシュは、ビットコインのハードフォークによって誕生した仮想通貨です。
しかし、このビットコインキャッシュは2018年11月16日にハードフォークが実施され、ビットコインSVとビットコインABCに分裂しました。
SBIは、ビットコインキャッシュが今後もハードウォークが発生する可能性があることに懸念を持つようになり、ビットコインキャッシュの取り扱い停止を発表しました。
ビットコインキャッシュに対する懸念点
魅力的な仮想通貨として存在しているビットコインキャッシュですが、懸念点もあります。
ビットコインキャッシュは、確実にハードフォークするとは決まっていませんが、ハードフォークが行われる可能性は少なからずあります。
あまりにも頻繁にハードフォークが行われてしまうと、ビットコインキャッシュ価格は下落しやすくなります。
価格の急降下は、取引所だけではなく、保有している人にも大きなダメージを与えます。
このような懸念点があるため、ビットコインキャッシュに対して前向きな考え方をすることができないという人も多いのです。
ビットコインキャッシュの将来性
確かにビットコインキャッシュには懸念点があるため、気になっている人もいるでしょう。
しかし、ビットコインキャッシュには、悪い部分だけではなく、良い部分もあります。
実際に多くの人が、ビットコインキャッシュの高い将来性に魅力を感じており、積極的な取引や管理などを行っている状況です。
ビットコインキャッシュ決済に対応しているお店やサイトの増加
ビットコインキャッシュは、ビットコインのスケーラビリティ問題を解消するために誕生した仮想通貨で、ブロックサイズは32MBとなっています。
ビットコインよりも素早く取引を行うことができ、取引処理低下や取引承認待ちなどを防げるので決済に向いている仮想通貨といえます。
近年は仮想通貨決済を導入するお店やサイトが増加傾向にありますが、その中でもビットコインキャッシュ決済の導入を目指しているお店やサイトが多いです。
現時点ではそれほど多くありませんが、今後はビットコインキャッシュ決済に対応するお店やサイトが増える可能性を秘めています。
決済として使用することができれば、これまでビットコインキャッシュに興味を持っていなかった人も積極的に保有する可能性が出てきます。
このような魅力があることから、ビットコインキャッシュには高い将来性があるのです。
価格上昇が期待できる仮想通貨の一つとして存在
現時点でも高い価格が発生しているビットコインキャッシュですが、今後の状況によっては、もっと高い価格になる可能性を秘めています。
利便性やセキュリティなどビットコインを上回っており、多くの人から評価されています。
ビットコインに次ぐ魅力的な仮想通貨としてポジションを獲得できる可能性があるので、価格上昇を期待して多額のビットコインキャッシュを保有している人もいます。
特にビットコインキャッシュは、2020年に初めての半減期を迎えるので、半減期の影響で価格が急騰する可能性も予測されています。
基軸通貨として取り扱っている取引所の存在
SBIのようにビットコインキャッシュの取り扱いを停止する取引所が存在している中、ビットコインキャッシュを基軸通貨として取り扱う取引所も少しずつ増えています。
コインエックスやクーコインなどの取引所では、ビットコインキャッシュを基軸通貨として取り扱っており、将来性を期待しています。
取引所によって評価が大きく分かれていますが、全体的に将来性や価格に期待している取引所が多いです。
これもビットコインキャッシュに高い将来性が発生している一つの理由になります。
現時点でもビットコインキャッシュを取り扱う取引所が多い
国内だけでも多くの取引所がビットコインキャッシュを取り扱っていて、気軽に取引を行えるようにしています。
仮想通貨取引が盛んな海外では、ほとんどの取引所がビットコインキャッシュを取り扱っていて、スムーズに売買できる環境が整えられています。
ビットコインキャッシュは、現時点ですでに高い価格が発生しているだけではなく、知名度も獲得しており高い人気があります。
価格も知名度も他の仮想通貨よりも高い水準に達しているため、将来性が高い仮想通貨として存在しているのです。
SBIは今後再びビットコインキャッシュを上場させる可能性はある?
ビットコインキャッシュの取り扱い停止を発表したSBIですが、今後ビットコインキャッシュを再び上場させる可能性も少なからずあるでしょう。
しかし、SBIがビットコインキャッシュを上場させるのは極めて厳しいというのが実情です。
ビットコインキャッシュがSBIに再び上場するためには、ハードフォークによるビットコインキャッシュの価格下落を発生させないようにする必要があります。
また、ブロックチェーンの安全性を高め、51%攻撃を受けないように対策する必要もあります。
今後安定した仮想通貨のポジションを獲得しない限りは、残念ながらSBIはビットコインキャッシュを上場させることはありません。
SBIは、ビットコインキャッシュに対して主に3つの懸念点をもっているので、ビットコインキャッシュがこの懸念点を解消することができれば、再びSBIに上場する可能性もあるでしょう。
SBIはビットコインキャッシュを上場廃止させたが、他の国内取引所の対応は?
SBIがビットコインキャッシュの上場廃止させたことは、他の国内取引所にも影響を及ぼしています。
特にビットコインキャッシュのハードフォークによって誕生したビットコインSVに対しては、他の国内取引所も敏感に反応しており、ビットコインSVが取引所で取り扱われる可能性が極めて低くなっています。
国内取引所だけではなく、海外取引所でもビットコインSVの取り扱い停止を少しずつ実施しています。
海外取引所のクラーケンでは、ビットコインSVの上場廃止が決定しており、他の取引所でも少しずつ上場廃止を発表もしくは決定している状況です。
このような動きが目立っている理由として、ビットコインSVを上場廃止運動がTwitterで広まっていることが関係しています。
このような動きがSNS上で広まっていけば、国内外に関係なく取引所も影響を受けることになります。
利益を生み出しにくい仮想通貨としてポジションが確立される可能性があるので、今後はビットコインキャッシュやビットコインSVを取り扱う取引所が減る可能性もあります。
まとめ
SBIはビットコインキャッシュの取り扱い停止を決定しており、2019年6月下旬に廃止することが予定されています。
その理由として、ビットコインキャッシュの価格下落の他に51%攻撃やハードフォークによるリスクが大きく関係しています。
しかし、ビットコインキャッシュは懸念点ばかりではなく、決済として利用できる仮想通貨として期待されています。
海外では、ビットコインキャッシュを基軸通貨としている取引所もあることから、将来性は高いと言えます。
今後、SBIが懸念点として考える3つの問題をビットコインキャッシュが解消することができれば、SBIに再び上場できるかもしれません。
現時点では、国内でも多くの取引所でビットコインキャッシュが取り扱われていますが、今後はSBIの上場廃止の影響を受けて、他の取引所でも上場廃止の動きが出てくる可能性もあるでしょう。