パーレー法は「逆マーチンゲール法」とも言われ、その名の通りマーチンゲール法と逆の操作、つまり「勝った時にベット額を倍に増やしていく」という操作を繰り返す手法です。
連勝がはまると一気に手持ち資金が増え、負けた時も最低ベット額分しか損失が出ないので「小さな手持ち資金で大きく稼げるローリスクハイリターンな方法」などと紹介されることもあります。
しかしその一方で、いくら連勝をしていても「連勝途中で一度でも負けてしまえば連勝の間に稼いだ利益分は全てなくなってしまう」ため、欲張らずに「何連勝で利益確定」というマイルールを作りそれをしっかり守る必要があります。
この記事ではそのような「小さく賭けて大きく稼げる」と言われるパーレー法(逆マーチンゲール法)の手法の解説と、「パーレー法のメリット・デメリット」「バカラでパーレー法を使う方法」について解説していきますので、ぜひ今後の戦略に活用下さい。
パーレー法(逆マーチンゲール法)の基本戦略とは
パーレー法の手法そのものは「勝ったらベット額を2倍、負けたら初期ベット額に戻す」という単純なもの
パーレー法のやり方はこの上なく単純です。
- 勝った→次のゲームはベット額を2倍にする
- 負けた→次のゲームは初期ベット額に戻す
これを繰り返すだけです。
(※「初期ベット額」とは1ゲーム目で賭けたベット額のことです)
例えば、初期ベット額を1ドルと決めて、あるゲームに1ドルを賭けた場合、予想が的中して勝利したら次のゲームは2倍の2ドルを賭けますし、負けた場合は初期ベット額の1ドルを次のゲームに賭けます。
ゲームが進んでベット額が8ドルになった場合、そのゲームで勝利すれば次のゲームのベット額は16ドルになりますし、運悪く負けてしまった場合は次のゲームのベット額は初期ベット額の1ドルに戻してまた一からやり直しとなります。
実例を使って解説
このようにパーレー法は「勝ったらベット額を2倍にする、負けたら初期ベット額に戻す」というだけの手法で、それ以上でもそれ以下でもないのですが、あまりにも簡単な手法なので逆に混乱してしまう人がいるかもしれません。
そこで次に実際のゲームではどのような流れになるのかを解説付きで表にしてみましたのでご覧ください。
ゲーム数 | 勝敗 | ベット額 | 配当 | トータル収支 | 解説 |
1 | ○ | 1 | +1 | +1 | 初期ベット額は「1」 |
2 | ○ | 2 | +2 | +3 | 前のゲームで勝ったのでベット額は2倍の「2」 |
3 | × | 4 | -4 | -1 | 前のゲームで勝ったのでベット額は2倍の「4」 |
4 | × | 1 | -1 | -2 | 前のゲームで負けたのでベット額は初期ベット額の「1」 |
5 | ○ | 1 | +1 | -1 | 前のゲームで負けたのでベット額は初期ベット額の「1」 |
6 | ○ | 2 | +2 | +1 | 前のゲームで勝ったのでベット額は2倍の「2」 |
7 | ○ | 4 | +4 | +5 | 前のゲームで勝ったのでベット額は2倍の「4」 |
8 | × | 8 | -8 | -3 | 前のゲームで勝ったのでベット額は2倍の「8」 |
9 | × | 1 | -1 | -4 | 前のゲームで負けたのでベット額は初期ベット額の「1」 |
10 | × | 1 | -1 | -5 | 前のゲームで負けたのでベット額は初期ベット額の「1」 |
やっていることはマーチンゲール法の反対
ベットシステムの知識がある方ならもう既にお気づきでしょうが、このパーレー法は「マーチンゲール法とやってることが真逆」です。
次のゲームのベット額を2倍にするのはパーレー法では「勝った時」ですが、マーチンゲール法では「負けた時」です。
また、次のゲームでベット額を初期ベット額に戻すのはパーレー法では「負けた時」ですが、マーチンゲール法では「勝った時」です。
このように「マーチンゲール法の勝った時・負けた時のそれぞれの操作を完全に逆にした」のがパーレー法なのです。
※.マーチンゲール法についてご存知ない方は下記の記事で詳しく説明していますので、ご覧下さい。
マーチンゲール法は「負けをなかったことにしてくれる」手法、パーレー法は「勝ちをなかったことにしてしまう」手法
マーチンゲール法は「それまでの負けをなかったこと」にしてくれる手法です。
3連敗しようとも5連敗しようともたった一度だけ勝てば連敗中の損失分は全てゼロになり、さらに+1利益が上乗せされます。
1勝5敗だろうと1勝10敗だろうとマーチンゲール法を使えばトータル収支は1勝0敗と同じになるのです。
一方パーレー法はマーチンゲール法の真逆の手法ですから「それまでの勝ちをなかったことにしてしまう」手法なのです。
3連勝しようが5連勝しようがたった一度負ければ連勝中の利益分は全てゼロになり、さらに-1損失が上乗せされます。
5勝1敗だろうと10勝1敗だろうとパーレー法を使うとトータル収支では0勝1敗と同じになるのです。
このようにパーレー法には「たった一度の負けでそれまでの利益が全て飛んでしまう」という大きな問題があるためこのままでは使い物になりません。
そのためパーレー法を使う際は一工夫必要となります。
それは「連勝中に利益を確定させてまた最初からやり直す」という操作です。
パーレー法は「連勝中に利益を確定させてまた最初からやり直す」という操作が絶対に必要
上の表では最終的なトータル収支は「-5」になっています
勝敗は5勝5敗の五分ですから、トータル収支ではプラスマイナスゼロになっていても良さそうなのですが、実際にはそうはなっておらずマイナス収支で終わっています。
このようにパーレー法はそのままではただ単に損失が積み重なっていくだけの手法なので、「連勝中に利益を確定させて一旦パーレー法を終わらせ、また最初からやり直す」という行為が必要となってくるのです。
パーレー法を一旦打ち切る連勝数は「3連勝」が目安
パーレー法を打ち切る連勝数の目安は一般的に「3連勝」と言われています。
これは以下の連勝する確率を見てもらえればわかると思います。
<連勝する確率>
- 2連勝・・・25%(4回に1回)
- 3連勝・・・12.5%(8回に1回)
- 4連勝・・・6.25%(16回に1回)
- 5連勝・・・3.125%(32回に1回)
2連勝と3連勝はどちらも10回に1~2回の確率で発生しますので、頻発というほどではないですがちょこちょこ発生する範囲と言えるでしょう。
一方4連勝は16回に1回、5連勝は32回に1回と発生確率はぐっと下がってしまいます。
もちろん5連勝すれば配当は+32ですから「高配当で気持ちよくなりたい」という目的ならば4連勝や5連勝を狙いたくなる気持ちも分かりますが、実際には手持ち資金に余裕がなければ5連勝が来る前に資金が枯渇してしまう可能性が高いと言えるでしょう。
パーレー法(逆マーチンゲール法)のメリット
1、連勝した時の手持ち資金の増え方が早い
パーレー法のメリットの1番目は「連勝した時の手持ち資金の増え方が早い」という点です。
これは連勝した時の手持ち資金をマーチンゲール法と比較するとわかりやすいでしょう。
連勝数 | マーチンゲール法 | パーレー法 |
1 | +1 | +1 |
2 | +2 | +3 |
3 | +3 | +7 |
4 | +4 | +15 |
5 | +5 | +31 |
6 | +6 | +63 |
7 | +7 | +127 |
8 | +8 | +255 |
9 | +9 | +511 |
10 | +10 | +1023 |
マーチンゲール法は何連勝しようとも1勝ごとに+1しかされませんが、パーレー法は連勝を重ねるごとにほぼ倍々ゲームで手持ち資金が増えているのがわかります。
パーレー法はマーチンゲール法と違い「連勝のメリットを無駄にしない」手法なのです。
ただ、多くのブログで言われているような「パーレー法は短時間・短期間で稼ぐことができる」というのは正確ではありません。
確かにパーレー法は連勝した時にはあっという間に手持ち資金は増えますが、実際にはその連勝がなかなか来ないのです。
このような主張をするブログ記事はこの「連勝がなかなか来ない」という点をごまかして、パーレー法のメリットを誇張していると言われても仕方がないでしょう。
2、連敗した時も手持ち資金の減少は最低限に収まるので少ない資金でもできる
パーレー法のメリットの2番目は「連敗した時も手持ち資金の減少は最低限に収まるので手持ち資金が少なくてもパーレー法を始められる」という点です。
これも連敗した時の手持ち資金をマーチンゲール法と比較するとわかりやすいです。
連敗数 | マーチンゲール法 | パーレー法 |
1 | -1 | -1 |
2 | -2 | -2 |
3 | -4 | -3 |
4 | -8 | -4 |
5 | -16 | -5 |
6 | -32 | -6 |
7 | -64 | -7 |
8 | -128 | -8 |
9 | -256 | -9 |
10 | -512 | -10 |
3連勝まではそこまで大きな差はありませんが、4連勝以降はものすごい勢いでその差が広がっていくのが分かります。
10連敗した時にいたってはマーチンゲール法の方は「-512」ととんでもない数字になっていますが、パーレー法の方はたったの「-10」で収まっています。
このようにめったに起きない10連敗の時でも「-10」で済んでいるわけですわけですから、パーレー法は手持ち資金が少なくても実践できる手法と言えるのです。
パーレー法(逆マーチンゲール法)のデメリット
1、いくら連勝をしていても一度の負けで全てがパー
すでに述べた通りパーレー法は3連勝しようとも5連勝しようともたった一回負けるだけでそれまでの連勝で積み上げてきた利益がすべてなくなってしまいます。
パーレー法の本質はそれまでの勝ちをなかったことにしてしまう手法なのです。
そのため「〇連勝したら利益を確定し、また初期ベット額からやり直す」という作業が必要になるわけです。
2、連勝するまでじりじりと手持ち資金は減り続ける
メリットのところで述べたとおり、パーレー法は連敗を重ねてもそれほど手持ち資金は減りません。
しかしそうはいっても連勝がなかなか決まらないとじりじりと手持ち資金が減り続けその金額はバカになりません。
例えば「5連勝で利益確定」と決めた場合、いくら3連勝しようと4連勝しようとその直後に負けて5連勝チャレンジが失敗すればそれは負けと同じなので、なかなか5連勝が決まらずにじわじわと手持ち資金は減り続けることでしょう。
また、基本的にパーレー法は「負けの損失分を大型連勝で取り戻す」というスタイルなのですが、あまりにも負けがかさむとたとえ大型連勝が来ても負けた分を取り戻せなくなる可能性もあります。
このような事態を避けるためにも、こまめに負けた分を取り戻せる「3連勝」というのが利益確定の一つの目安になるのです。
パーレー法(逆マーチンゲール法)をバカラで使うには?
バカラでパーレー法を使えるのは「バンカー勝ち」と「プレイヤー勝ち」
パーレー法は、
- 勝率が1/2
- オッズが2倍
のゲームに使うことができます。
そしてバカラのゲームでこの条件を満たすのは「バンカー勝ち」と「プレイヤー勝ち」に賭けるゲームです。
正確にはバンカー勝ちのオッズは1.95倍ですし、またプレイヤー勝ちの勝率は1/2を割っていますが、「ほぼ」条件は満たしているのでパーレー法を使うことはできます。
バカラでパーレー法を使う手順
バカラでパーレー法を使うのに難しいことは何もありません。
- ゲーム開始前に「何連勝で利益確定するか」と「初期ベット額」を決める
- 「バンカー勝ち」と「プレイヤー勝ち」のどちらかに賭ける
- 勝つことができたら次のゲームは2倍のベット額を賭ける
- 事前に決めた利益確定する連勝数に達したら初期ベット額に戻す
- 負けてしまったら次のゲームは初期ベット額を賭ける
この手順通りにゲームを進めるだけです。
タイ(引き分け)はノーゲーム扱い
バカラの勝敗の結果がタイ(引き分け)になってしまった場合はノーゲーム、つまりゲームそのものがなかったものとして扱います。
タイになったらそのゲームに賭けたベット額は全額戻ってきますから、それをまた次のゲームに賭けるだけです。
「タイだから連勝が止まった」と勘違いしてベット額を初期ベット額に戻したりすることのないよう注意してください。
パーレー法(逆マーチンゲール法)を使用してバカラで勝つには
手持ち資金から何連勝で利益確定させるか考える
先に「パーレー法を一旦打ち切る連勝数は『3連勝』が目安」と書きましたが、これはあくまでも一般論です。
手持ち資金に余裕があれば利益確定の連勝数をもっと増やしても何の問題もありません。
そもそも連勝数が多ければ多いほど返ってくる配当も大きいわけです。
3連勝でコツコツ稼ぐのも悪くはないですが、せっかくバカラをやっているのですからできれば5連勝や7連勝、場合によっては10連勝をして一気に稼いで気持ちよくなりたいというものです。
しかし、連勝し続けると当然ベット額が増えていくわけです。
いくら「大きく稼ぎたいから10連勝で利益確定!」などと決意しても、それに見合った手持ち資金がなければどうしようもありません。
次の表を使って「自分の手持ち資金では何連勝まで狙えるのか」を事前に考えるようにしましょう。
利益確定連勝数 | ベット額 | 必要手持ち資金 |
1 | 1 | 1 |
2 | 2 | 3 |
3 | 4 | 7 |
4 | 8 | 15 |
5 | 16 | 31 |
6 | 32 | 63 |
7 | 64 | 127 |
8 | 128 | 255 |
9 | 256 | 511 |
10 | 512 | 1023 |
マーチンゲール法を組み合わせることも考える
パーレー法は負けによる手持ち資金の減少に耐えながら連勝で一気に取り戻す手法ですが、そのパーレー法にマーチンゲール法を組み合わせることで「負けによる損失を帳消しにする」という手法もあります。
やり方は
- 勝ったらパーレー法に従ってベット額を増やす
- 負けたらマーチンゲール法に従ってやはりベット額を増やす
- パーレー法とマーチンゲール法が入れ替わる時は初期ベット額に戻す
というものです。
このやり方だとパーレー法の「連勝できないと負けがかさんで手持ち資金がどんどん減っていく」という欠点をカバーできます。
ただこの手法は「パーレー法とマーチンゲール法が入れ替わる時は初期ベット額に戻す」の部分がいまいちイメージしにくいかもしれません。
そこで、このパーレー法とマーチンゲール法を組み合わせた手法の実例を解説付きで載せておきますのでこの手法の理解を深めてください。
ゲーム数 | 勝敗 | ベット額 | 配当 | トータル収支 | 解説 |
1 | × | 1 | -1 | -1 | 初期ベット額「1」 |
2 | ○ | 2 | +2 | +1 | 前のゲームで負けたのでベット額は2倍の「2」 |
3 | × | 1 | -1 | 0 | マーチンゲール法が成功したので初期ベット額「1」に戻す |
4 | × | 2 | -2 | -2 | 前のゲームで負けたのでベット額は2倍の「2」 |
5 | × | 4 | -4 | -6 | 前のゲームで負けたのでベット額は2倍の「4」 |
6 | ○ | 8 | +8 | +2 | 前のゲームで負けたのでベット額は2倍の「8」 |
7 | × | 1 | -1 | +1 | マーチンゲール法が成功したので初期ベット額「1」に戻す |
8 | ○ | 2 | +2 | +3 | 前のゲームで負けたのでベット額は2倍の「2」 |
9 | ○ | 1 | +1 | +4 | マーチンゲール法が成功したので初期ベット額「1」に戻す |
10 | ○ | 2 | +2 | +6 | 勝ったのでパーレー法に従ってベット額は2倍の「2」 |
上記の表に記載しているこの勝敗で手法ごとの収支を比較すると、
- パーレー法・・・+7
- マーチンゲール法・・・+5
- パーレー法とマーチンゲール法の組み合わせ・・・+6
となり、この組み合わせはちょうどパーレー法とマーチンゲール法の中間の収支に終わりました。
このように「最終的な利益は減るけど連敗時の損失は減らしたい」という人に向いているのがこの「パーレー法とマーチンゲール法を組み合わせた」手法なのです。
バカラでパーレー法(逆マーチンゲール法)を使用する際の注意点
事前にしっかりとシミュレーション(練習)をしよう
パーレー法はマーチンゲール法同様、手法としては非常に単純なもので、やろうと思えばすぐ実践で使うことができます。
しかし、すぐ使える方法だからと言って事前になんのシミュレーション(練習)もなしにいきなり実戦で使うのはやめるべきです。
それは「連勝中に利益確定をするにはそれなりに意志の力が必要」だからです。
パーレー法では「〇連勝で利益確定」と、ある連勝数に達したらそこで利益確定をしてまた初期ベット額からやり直すのが必須であるというのは何度もお話ししたとおりです。
しかし、いざ実戦となるとこれがなかなか守れないのです。
「3連勝で利益確定」と心に決めても実際に3連勝する場面に出くわすと「今流れがきてる!次も倍額賭ければ一気に+16だ!」という考えが頭をよぎるのです。
そしてそれに負けてしまい事前のルールを破ってしまうのです。
もちろん運良く4連勝したら期待通り+15の配当を得られますが、このようにルールを破る癖をつけるともう何でもありの状態になってしまいます。
連勝時にベット額を2倍にするのも怖くなってしまったり、連敗時にどんどん手持ち資金が減っていくことにイライラしてマーチンゲール法を始めてしまったりと、もはやパーレー法でも何でもない状態になる危険があるのです。
実際このパーレー法を使ったオンラインカジノでの実践動画などでも、途中でルールを崩して結局グダグダになってしまってるものがちょこちょこあります。
事前のルール通りに機械的に賭け続けるというのは想像よりも難しいものなのです。
このような事態を避けるためにも、事前にしっかりとシミュレーション(練習)をし、ルール通りに淡々とパーレー法を行えるように体にしみこませておくべきなのです。
バカラのパーレー法(逆マーチンゲール法)のまとめ
パーレー法はマーチンゲール同様単純なルールでありながら、マーチンゲール法のようにちまちまとした儲けではなく連勝で大きく稼ぐことができる非常に興奮しやすい、気持ちよくなれるベットシステムです。
しかし同時に、その興奮しやすさゆえにパーレー法の単純なベットルールを守れない人も少なからずいるのも現実です。
パーレー法は気持ちよく稼げる可能性を持つ魅力あるベットシステムなのですから、実践前にはしっかりと練習を重ね、ぜひ実戦でのパーレー法の興奮と快感を味わってくださいね。