バカラに限らずオンラインカジノで勝つためには「損切が重要」と言われます。
しかし、損切の重要性を強調している記事はたくさんあるものの「そもそもなぜ損切が必要なのか?」「損切ラインを具体的にどこに設定すればいいのか?」ということについて解説している記事はほとんどないのが現状です。
この記事では「どういう理屈で損切が必要なのか?」「バカラの攻略法別損切ラインの設定基準」について解説していきます。
損切とはそもそも何か
損切には「積極的損切」と「消極的損切」の2つがある
「損切」という言葉はカジノに限らず、各種ギャンブル、株やFXといった投資の世界、果ては人間関係にも使われる言葉です。
しかし「損切とは一体どういう意味の言葉なのか」と説明を求められると、人によって微妙に定義が異なってきます。
損切は大きく分けて2種類あります。
- 自ら損失を確定させる『積極的損切』
- 損失を確定せざるを得ない状況に追い込まれて仕方なく行う『消極的損切』
2つの具体例で考えてみましょう。
具体例1:積極的損切
手持ち資金が100ドルの人がバカラのゲームを楽しんでいました。
毎回1ドルずつ賭けていましたが、運悪く連敗が重なってしまい手持ち資金が50ドルにまで減ってしまいました。
そこで「どうも流れが悪いからもうバカラのゲームはやめよう」と思い席を立ちました。
これは積極的損切と消極的損切のどちらでしょうか?
答え:積極的損切
このケースでは、まだ手持ち資金に余裕があるにも関わらず見切りをつけゲームをやめたため、結果50ドルの損失が確定してしまいました。
つまり、自らの意思で損失を確定させた(損切した)ので積極的損切になります。
具体例2:消極的損切
手持ち資金が50ドルになってしまったので、今度はルーレットでマーチンゲール法を使い一気に取り戻そうと考えました。
しかし悪いことは重なるもので、いきなり6連敗を喫してしまい手持ち資金が0ドルになってしまいました。
手持ち資金がなくなってしまったので彼はカジノを後にしました。
これは積極的損切と消極的損金のどちらでしょうか?
答え:消極的損切
このケースでは、本人はまだまだゲームをして損失を取り戻したいという気持ちがあるにも関わらず、手持ち資金がなくなってしまったのでやむを得ずゲームをやめて損失を確定させました。
つまり自らの「まだまだゲームをやって損失を取り戻したい」という意思に反して損失が確定してしまったのです。
このように、本人は損失を確定させたくないのに損失が確定してしまった(損切りしてしまった)ので消極的損切ということになります。
ただ、この解説には異論があるかもしれません。
特にギャンブルや投資投機の知識がある人からは「いや、そもそも消極的損切なんてものはない。それは損切を誤用してるだけだ。自分の意志で損失を確定させてないものは損切りとは言わない!」という反論が起こるかもしれません。
しかし、損切という言葉を使っている人たちの会話に耳を傾けると、この「消極的損切」の意味で使ってる人が実に多いのです。
特に株やFXの世界では、証拠金が全部飛んでしまったという意味で「損切した」という言葉を使っている人達をよく見かけます。
おそらく「ロスカット」の直訳で損切りを使っているのでしょう。
このように損切という言葉は(用法として正しいか正しくないかは別として)積極的損切りと消極的損切りの2種類の意味で使われているのです。
しかし困ったことに、損切という言葉を使っている人達の中には、積極的損切の意味で使っているのかそれとも消極的損切の意味で使っているのかを全く自覚せず、ただ単に損切という言葉を使ってお互いに話が全く噛み合わずに延々平行線のまま言い合いが続くという不毛な事がよく起きるのです。
このような不毛な議論に巻き込まれないためにも、今使っている損切という言葉は積極的損切の意味なのか、それとも消極的損切の意味なのかを自覚して使うべきなのです。
行うべき損切は積極的損切
ここまで説明してきたように、損切には積極的損切と消極的損切の2種類があるわけですが、バカラをはじめとするオンラインカジノのゲームで行うべきは「積極的損切」の方です。
手持ち資金がスッカラカンになって退場するという消極的損切を行う意味は全くありません。
一方、積極的損切はバカラのみならずオンラインカジノで勝ちたいのならば積極的に行うべき手法です。
その理由は、勝ち目がない勝負であるにも関わらずズルズルとゲームを続けてしまい損失がどんどんどんどん膨らんでいく、ということを防ぐ必要があるからです。
積極的損切はゲームで負けた時の損失を必要最小限に抑えるためには欠かせない戦略なのです。
この記事ではこれ以降、損切という言葉を何度も使いますが、それは特に断りがない限りは「積極的損切」の意味として使うことにします。
オンラインカジノでプレイするのになぜ損切は重要?
人は損失が大きくなればなるほどハイリスクなギャンブルをしようとする
オンラインカジノでプレイする際、なぜ損切は必要なのでしょうか?
それは人間の心理として「損失・損害が大きくなればなるほど失敗する可能性の高い、ハイリスクなギャンブルをしようとする傾向にある」からです。
損失がどんどん膨れ上がっている時に限って、より一層損失が膨らむような行動を平気でしてしまうという、合理的に考えれば不思議としか言いようがない行動を人間はしばしば取ってしまうものなのです。
負けが込むと、頭に血が上ってカーッとなってしまうタイプの人と、逆に不安で不安でブルブルガタガタと震え上がってしまうタイプの人がいます。
面白いことに、どちらのタイプも取る行動は全く同じで「一気に損失を取り戻すような大きな賭けに出てしまう」のです。
このような、追い詰められるほど危ないことを平気でやろうとする人間の心理は、ある程度の年齢を重ねた人なら経験則でなんとなく気がついている人が多いでしょう。
しかし、これをただの経験則で止めずにきちんとした数学的な理論にまとめあげたのがダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーの「プロスペクト理論」です。
負けている時はより大きなリスクを取ろうとする
プロスペクト理論の示唆するところは以下の2つです
- 儲かっている時ほどより大きなリスクを避けようとする傾向がある
- 損しているときほどより大きなリスクを取ろうとする傾向がある
2の「損している時ほどより大きなリスクを取ろうとする傾向がある」というのは直感的にわかりやすいでしょう。
損失を抱えていると、強いストレスから早く逃れたいがために一気に損失を取り戻せるハイリスクなギャンブルに走ってしまう、というのは想像に難くないからです。
オンラインカジノやギャンブルをある程度経験した人であれば、追い詰められて大穴狙いの一発勝負に走った経験がある人もきっと多いことでしょう。
一方「儲かっている時ほどより大きなリスクを避けようとする傾向がある」というのは、いまいちピンと来ない人もいるかもしれません。
その理由は、大きく儲かって手持ち資金に余裕があればハイリスクなギャンブルをしてもダメージは少ないわけですから、リスクを避けるような賭け方をするとは思えないからです。
しかし、このように考える人は「より大きなリスク」という部分を見逃しています。
より大きなリスクというのは、例えばそれまでのゲームでオッズ2倍のゲームに賭け続けていたのに、突然オッズが30倍40倍のゲームに賭けたりすることを言います。
もうすでに大きく儲かっているのに、そこでゲームを止めずに同じオッズのゲームを続けて行うというだけでは「より大きなリスク」を取ったとは言わないのです。
ハイリスクを取ろうとする心理に対抗するためにも損切設定は必要
このプロスペクト理論が示すとおり、人は損失が膨らんで追い詰められるほどハイリスクな賭けに走るという行動をとってしまいがちです。
しかし、ハイリスクな賭けというのは言うまでもなくほぼ確実に失敗します。
損失を抱えているのだから普通に考えれば失敗する確率の高い行動を取るのはおかしいわけですが、そのおかしな行動をしてしまうのが人間の面白いところといえます。
そして言うまでもなく、この「損失が膨らんだらハイリスクに走りたがる」という心理に対抗しない限りは、いつまでたっても手持ち資金をプラスに持って行くことができません。
「手持ち資金が全て吹っ飛んでしまって入金する」ということを繰り返してしまうだけです。
そのようなハイリスクに走りたがる心理に対抗する一つの手段が「ある一定以上の損失になったら損切をして負けを確定させてしまう」という勇気ある撤退なのです。
バカラで損切をするには?<各攻略法の設定方法>
バカラでの損切ラインの設定は戦術・攻略法ごとに変えるのが一般的
どのタイミングで損切をするかという「損切ラインの設定」に関しては様々なアイデアが提示されています。
下記は一例ですが、他にもたくさんの損切ラインを設定するアイデアが提示されています。
- 手持ち資金の1/3を失ったら損切
- 5連敗したら損切
- 手持ち資金を10のユニットに分けて、1ユニットの資金が尽きるまで賭け続け、1ユニットの手持ち資金分がなくなったら自動的に損切 など
しかしながら、これらの損切ラインの設定は基本的には「常に同じベット額で賭け続ける」という戦術に基づいたものばかりです。
バカラ初心者ならいざ知らず、ある程度バカラを行っている中級者以上のプレイヤーは、そのようにベット額を変化させず賭け続けるというやり方はしないはずです。
中級者以上のバカラプレイヤーならベット額を変化させる戦術・攻略法を使ってバカラをプレイするでしょうから、それぞれの戦術・攻略法に合わせた損切ラインの設定を考えるべきなのです。
バカラで使える戦術・攻略法は8つある
バカラのベテランプレイヤーにとっては今更過ぎる話かもしれませんが、バカラで使える代表的な戦術・攻略法には次の8つがあります。
- マーチンゲール法
- ココモ法
- モンテカルロ法
- ピラミッド法(ダランベール法)
- フィボナッチ法
- 10%法
- 31システム法
- パーレー法
このうち、ココモ法は「イーザーペア」という特殊なサイドベットでのみ通用する戦術・攻略法ですので、損切ラインの設定については解説を割愛させていただきます。
もしこの8つの戦術・攻略法を全く知らない場合は別記事バカラの攻略法(必勝法)で使える「8つのシステムベット」をご覧ください。
マーチンゲール法の損切ラインの設定方法
マーチンゲール法は9連敗から10連敗が一つの損切の目安
マーチンゲール法の特性として「短い連敗数で損切をしても、長い連敗数で損切をしても、理論上のペイアウト率期待値は全く変わらない」というものがあります。
同時に「短い連敗数、例えば2連敗や3連敗で損切を行ってしまうと損切が頻発してしまい、結局は手持ち資金がじわじわと右肩下がりで減っていく一方になってしまう」という特性もあります。
このことからマーチンゲール法では
- 9連敗や10連敗と言ったできるだけ長い連敗数で損切ラインを設定する
- 長い連敗に耐えられるようにベット額を調整する
この2つが鍵となります
9連敗や10連敗に耐えるための手持ち資金額の一覧
9連敗及び10連敗に耐えるために必要な手持ち資金額は以下のようになります。
- 初期ベット額1ドルの場合
9連敗…1054ドル
10連敗…2047ドル - 初期ベット額0.1ドルの場合
9連敗…105.4ドル
10連敗…204.7ドル - 初期ベット額0.01ドルの場合
9連敗…10.54ドル
10連敗…20.47ドル
初期ベット額をいくらにするかは手持ち資金に応じて柔軟に変えていきましょう。
モンテカルロ法の損切ラインの設定方法
モンテカルロ法は損切設定の決め手となる要素に欠けている
マーチンゲール法はやり方そのものがシンプルということもあり、手持ち資金の変化の仕方やベット額の変化の仕方が一本調子でわかりやすいものとなっています。
そのため、損切ラインの設定も「出来る限り長い連敗に耐えられるようにする」というはっきりとした基準を示すことができます。
一方、モンテカルロ法はマーチンゲール法と違い、手持ち資金やベット額がかなり複雑に変化します。
そのようなこともあり、これといった損切設定の決め手となる要素に欠けているのです。
10連敗を損切の一つの目安とする
しかし、だからといって全く損切設定しないのもそれはそれで問題です。
そこでひとつの目安として「10連敗で損切をする」という案を提案します。
その理由は、10連敗は1000ゲーム行って1回あるかどうか、という極めて低い確率でしか起こらないからです。
そしてその1000回に1回の10連敗が来る前にできるだけ稼いで勝ち逃げすることが重要となります。
- 10連敗に耐えるための手持ち資金額
初期ベット額1ドルの場合…99ドル
初期ベット額0.1ドルの場合…9.9ドル
初期ベット額0.01ドルの場合…0.99ドル
ピラミッド法(ダランベール法)の損切ラインの設定方法
「素の」ピラミッド法ではなく「改良型ピラミッド法」を使う
ピラミッド法は「勝ったらベット額を-1、負けたらベット額を+1にする」という単純なものですが、「ベット額を減らせない状態で連勝した場合、直後の連敗で大幅に収支が悪化してしまう」という問題点があります。
そのため、実際にピラミッド法を使う場合は通常のピラミッド法ではなく、この問題点を克服した「改良型ピラミッド法」を使うのが無難です。
この後の解説ではこの改良型ピラミッド法を前提に進めていきます。
※改良型ピラミッド法については別記事バカラでピラミッド法を使う基本戦略と「改良型ピラミッド法」とはをご覧ください
ピラミッド法は損切をそれほど意識する必要はない
ピラミッド法の場合、実は損切をそれほど意識する必要はありません。
なぜなら、どれだけ連敗してもベット額の増え方はわずかだからです。
例えば初期ベット額10ドルで始めて10連敗したとしましょう。
10連敗は1000回に1回起こるかどうかという確率ですから滅多に起こるものではありませんが、たとえその滅多に起きない10連敗をしたとしてもベット額は20ドルに増えるだけです。
ピラミッド法では、損切よりも次で述べるように「勝ち逃げするタイミング」の設定の方が重要なのです。
ピラミッド法は損切よりもどこで勝ち逃げするかの方が大事
ピラミッド法は連勝した場合も連敗した場合もベット額の増減がかなり小さい戦術・攻略法です。
そのため、大型連敗をしても損切をしなければならないほどの手持ち資金の減少はまず発生しません。
同時に「大型連勝をしてもそれほど手持ち資金が大きく増えるわけではない」ので、利益を確定させてゲームを止めるタイミングを見失ってしまいがちです。
そしてゲームを止めるタイミングを見失ってズルズルとゲームを続けているうちに、せっかく大型連勝で得た利益を再びやってくる大型連敗で失くしてしまい、結局収支トントン辺りで収まってしまいやすいのがこのピラミッド法なのです。
そのような無意味なことを避けるためにも「どのタイミングで利益を確定させてゲームを止めるか」という利益確定ラインの設定が大切なのです。
ピラミッド法の利益確定ラインは「ベット額が0になったタイミング」が一つの目安
ピラミッド法でどのタイミングで利益を確定させて勝ち逃げするかの一つの目安としては「ベット額が0になったら利益確定させる」というものが一番無難と言えるでしょう。
ピラミッド法は勝てば勝つほどベット額がどんどん減っていきますが、勝ち数が負け数を大幅に上回ってくるとどこかのタイミングでベット額が0になります。
ベット額が0になったらそれ以上賭け続けることができませんから、このタイミングで利益を確定させてゲーム終了にするのです。
プロスペクト理論の通り「利益が出ている時はリスクを避けよう」とする心理が働くので、心理的な抵抗感も少なく利益を確定させてゲームを止めることができるでしょう。
フィボナッチ法の損切ラインの設定方法
フィボナッチ法は「勝ち説」を使う
フィボナッチ法には「勝った時にベット額を増やす『勝ち説』」と「負けた時にベット額を増やす『負け説』」の2種類の説があります。
しかし、負け説は連勝した時のメリットが小さい割に連敗した時のデメリットがあまりにも大きいので、普通は勝ち説を使います。
この後の解説もフィボナッチ法勝ち説を前提に進めていきます。
※フィボナッチ法の勝ち説と負け説については別記事バカラでフィボナッチ法を使う基本戦略とメリット・デメリットとはをご覧ください。
フィボナッチ法は損切を意識する必要はない
フィボナッチ法もピラミッド法同様、損切を意識する必要性が低い戦術・攻略法です。
その理由は、フィボナッチ法は負け続けている間はベット額が増えることがないためです。
たとえ10連敗してもトータルの損失額は初期ベット額の10倍ですし、20連敗しても初期ベット額の20倍の損失額で済むのです。
フィボナッチ法はトータル収支がプラスになったらすぐ勝ち逃げすべき
フィボナッチ法は損切よりも大型連勝した時にさっと勝ち逃げすることが大事です。
フィボナッチ法のよくあるパターンとしては、勝ったり負けたりを繰り返しながらじわじわと手持ち資金が減っていく状況がしばらく続き、そして定期的にやってくる大型連勝で減った手持ち資金を一気に取り戻し、さらに利益を生み出そうという戦術・攻略法です。
もしもそのような大型連勝で利益が出たタイミングでゲームを止めずにフィボナッチ法を続けてしまうと、その後にまた勝ったり負けたりが始まってしまい、せっかく得た利益がじわじわと目減りしてしまいます。
そのような事態を避けるためにも「トータル収支がプラスに転じたら利益を確定させてゲームをやめる」という勝ち逃げ行為が大切となってくるのです。
10%法の損切ラインの設定方法
10%法は10連敗で自動的に損切となる(ケースが多い)
10%法は手持ち資金の10%を賭け続けるという、非常に単純な戦術・攻略法です。
この10%法では自分でわざわざ損切ラインを設定する必要性は低いと言えます。
なぜなら負け越しの数が10をこえると手持ち資金が0になるケースが多く、そこで自動的に損失が確定し損切となるからです(この場合の損切は「消極的損切」を意味します)。
ただしこれはあくまでも「ケースが多い」にすぎません。
というのも「元々の手持ち資金」「バカラのテーブルの最低ベット額」「端数を切り上げるか、切り下げるか、四捨五入するか」で手持ち資金がなくなる負け越し数が変化するからです。
ただ、いずれにしろ損切に関しては特段「手持ち資金が〇ドル以下になったら損切」とか「何連敗したら損切」というものを設定しようがなく、手持ち資金が尽きたらそこで自動的に損切になるのがこの10%法なのです。
手持ち資金が事実上の損切ラインとなる
このように10%法は「手持ち資金が尽きるまでバカラのゲームを続ける」のが基本なので「どれだけの手持ち資金でバカラを行うか」が事実上の損切ライン設定となります。
例えば使えるお金が1000ドルある場合、300ドルを手持ち資金としてバカラのゲームに挑み、その300ドルがなくなったら損切、といった具合です。
言うまでもないでしょうが、間違ってもそこで「300ドルがなくなったからもう300ドル追加!」などとやってはいけません。
損切したらそこでバカラのゲームはいったん終了すべきです。
31システム法の損切ラインの設定方法
31システム法は9連敗したら損切するのが一般的
31システム法は数列の右端に達するか、もしくは2連勝すると自動的に終了となる戦術・攻略法です。
そして初期ベット額が1ドルの場合、最大でも損失は31ドルに収まるようにできています。
そのため単純に「9連敗して31ドルの損失が出たらそこで損切」という方法が一般的に行われています。
「手持ち資金が31ドルを切ったら損切」という手もある
31システム法の損切ラインの設定は上記のように「9連敗して31ドルの損失が出たらそこで損切」が一般的ですが、これには問題があります。
ゲームを始める段階で「そもそも手持ち資金が31ドルなければ9連敗する前に資金が尽きてしまう」という点です。
この問題を解決するために「手持ち資金が31ドルを切ったら損切」という損切のやり方があり、これを損切ラインとして採用する人もいます。
この損切の仕方にはもう一つメリットがあります。
「9連敗したけどまだ資金に余裕があるから続けたいなあ…」という欲求が沸き起こっても、そもそも31ドルないとこの31システム法をやりようがないわけですから否が応でもそこでバカラのゲームを止めざるを得なくなり、結果的に損失を抑えることができるのです。
パーレー法の損切ラインの設定方法
パーレー法は損切を意識する必要はない
パーレー法は「ゲームに負けたらベット額は変えず、ゲームに勝ったらベット額を増やす」という、フィボナッチ法勝ち説に似た戦術・攻略法です。
負けてもベット額は増やさないわけですから、たとえ10連敗しても損失は初期ベット額の10倍で済みます。
たとえば初期ベット額が1ドルなら10ドルの損失です。
この程度なら損切ラインをいちいち設定する必要性は低いと言えるでしょう。
パーレー法は利益確定ラインの設定が重要
パーレー法には「連勝しているうちはどんどん利益が膨らむが、1度でも負けて連勝が止まってしまうとそれまでの利益は全て吹っ飛ぶ」という特性があります。
たとえそれまで5連勝して利益が31ドルに積み上がってたとしても、その次のゲームで負ければその31ドルはすべてパーになります。
そのため、パーレー法では連勝している間に利益を確定させる必要があるのです。
では何連勝で利益確定をすればいいのでしょうか?
一般には「3連勝が利益確定の目安」とされます。
初期ベット額が1ドルの場合、3連勝で得られる利益は7ドルで、これは7敗分の負け越しによる損失を消してくれる金額です。
3連勝する確率は12.5%に対して、7敗負け越す確率は1%以下とかなり低くなっており、この両者の確率の差から3連勝で利益確定するのがベターだと考えられるのです。
損切が中々できない!そんな時はどうする?
ここまで損切ラインの設定法について解説しましたが、そうはいっても実際には損失が膨らんでいる時ほどなかなか損切ができず、より一層ハイリスクなゲームを始めてしまうのはプロスペクト理論の示唆する通りです。
「わかっちゃいるけどやめられない」のです。
この「損切をしたくない」という欲求に対抗する方法としては次の2つが考えられます。
1、手持ち資金を損切設定額にする
1つめは「手持ち資金を損切設定に決めた金額にして、それ以上は入金しない」というものです。
例えば損切設定金額を100ドルにしたなら、100ドルしか入金しないのです。
こうすれば手持ち資金がなくなるまでいちいち損切ラインを気にせずに目一杯バカラを楽しめますし、自動的に損切もできます。
もちろん手持ち資金の100ドルがなくなった後に再入金をしてしまうと損切にならなくなってしまいますが、手持ち資金が尽きた後に頭を冷やす時間が確保できるので実際に再入金に走ってしまうケースはそれほど多くはないでしょう。
2、オンラインカジノの自己規制設定を利用する
オンラインカジノによっては「一日いくらまでしかお金を使うことができない」とか「一日○ゲームまでしか遊べない」という設定を行える場合があります。
例えば、ベラジョンカジノの自己規制設定では下記のように3つの制限を設けることが可能です。
- 時間制限:1日に遊べる時間の上限を設定する
- ロス制限:○日間で〇ドル損失を出したらゲームができなくなる
- 入金制限:○日間で〇ドル以上の入金ができなくなる
設定した上限に達したら一定日数ログインすらできなくなります。
このような自己規制設定をかけることができるオンラインカジノを利用している場合は、すぐに設定を行いましょう。
バカラの損切まとめ
バカラの戦略を解説したブログやサイトの記事では、判を押したように「損切が大事!」と連呼しています。
しかし、一口に損切と言ってもやり方や設定方法はさまざまで、また戦術によってはそもそも損切を考える必要性が低いものまで存在します。
損切を一切考えずに何となくゲームを続けるのも問題ですが、「なんとなく損切した方がよさそうだから損切しよう」という「なんとなく損切」も儲けるチャンスを逸するだけで褒められた行為ではありません。
自分の手持ち資金や採用した戦術・攻略法に応じてきちんとした損切ルールを設けることが大事なのです。