「ひたすら手持ち資金の10%を賭け続ける」
という、数あるベッティングシステムの中でも単純な手法として有名な「10%法」。
地味な手法ではありますが、連敗した時の手持ち資金の減り方がゆっくりなので「少ない手持ち資金でも長く遊べる手法」として昔から根強い人気を誇っています。
その反面、「長時間遊べるけどじわじわと手持ち資金が減っていくだけの手法」という批判もあるのがこの10%法です。
- 10%法ははたして稼げる手法なのか!?
- バカラで10%法を使うにはどうしたらいいのか!?
この記事ではそんな10%法の解説と10%法をバカラで使う方法について解説していきます。
10%法(10%投資法)の基本戦略とは
10%法は「手持ち資金の10%(1割)をベットする」、ただそれだけの手法
「10%法」、またの名を「10%投資法」といいますが、手法としてはこの上なく単純です。
「手持ち資金の10%(1割)を賭け続ける」
ただそれだけです。
今現在の手持ち資金が100ドルならば10%の10ドルを賭けます。
もしゲームで勝って資金が110ドルに増えたら今度は110ドルの10%の11ドルを賭けますし、逆に負けて資金が90ドルに減ったら今度は90ドルの10%の9ドルを賭けます。
つまり勝とうが負けようが引き分けようが「とにかく今の手持ち資金の10%を次のゲームで賭ける」というだけの手法なのです。
小数点以下の扱いはどうするのか
やや面倒なのがベット額に、小数点以下の数字が入り込んでしまう場合です。
例えば手持ち資金66ドルの場合、その10%は「6.6ドル」です。
6.6ドルをそのまま賭けることができればいいのですが、カジノテーブルによっては小数点以下の金額を賭けられない場合が多々あります。
この場合考えられるのは、
- 小数点以下を四捨五入する
- 小数点以下を切り捨てる
の二択です。
この記事では「小数点以下を切り捨てる」を採用して話を進めますが、どちらを採用するかは、
「保守的に行きたいなら切り捨て、積極的に行きたいなら四捨五入」
というように自分自身の嗜好・好みによると言えます。
10%法(10%投資法)のメリット
10%法は手持ち資金の10%を賭けるというだけのこの上なく単純な手法です。
このように聞くと「たったそれだけの単純な手法にいったい何の意味があるんだ?」と思われるかもしれません。
しかし、手持ち資金の10%を賭け続けるという行為には、次の3つのメリットがあるのです。
連敗が重なっても(理論上)資金が枯渇することはない
オッズ2倍のゲームで考えます。
手持ち資金100ドルから始め、毎ゲーム10ドルずつを賭け続け、そして10連敗した場合、
ゲーム数 | ベット額 | 配当 | 手持ち資金 |
1 | 10 | -10 | 90 |
2 | 10 | -10 | 80 |
3 | 10 | -10 | 70 |
4 | 10 | -10 | 60 |
5 | 10 | -10 | 50 |
6 | 10 | -10 | 40 |
7 | 10 | -10 | 30 |
8 | 10 | -10 | 20 |
9 | 10 | -10 | 10 |
10 | 10 | -10 | 0 |
このように10連敗した時点で手持ち資金は0ドルになってしまいます。
-10ドル×10ゲーム=-100ドルなので当たり前ですね。
一方、10%法を使って同じように手持ち資金100ドルから始め、毎ゲーム10%ずつを賭け続け、10連敗した場合、
ゲーム数 | ベット額 | 配当 | 手持ち資金 |
1 | 10 | -10 | 90 |
2 | 9 | -9 | 81 |
3 | 8 | -8 | 73 |
4 | 7 | -7 | 66 |
5 | 6 | -6 | 60 |
6 | 6 | -6 | 54 |
7 | 5 | -5 | 49 |
8 | 4 | -4 | 45 |
9 | 4 | -4 | 41 |
10 | 4 | -4 | 37 |
1ゲーム目は10ドルを賭けますが、2ゲーム目はベット額は9ドルに下がります。
なぜならば、2ゲーム目の時点で手持ち資金は90ドルに減っているので、90ドルの10%=9ドルがベット額となるからです。
そして3ゲーム目は手持ち資金81ドルの10%なのでベット額は8ドル・・・というように「連敗が重なるごとにどんどんとベット額は減少」していきます。
連敗中じわじわとベット額は減り続けるので、たとえ10連敗した時点でも手持ち資金は37ドル残っていることがわかります。
このように10%法は大型連敗をしたとしても、その分ベット額が減り続けるので「(理論上は)手持ち資金が全くなくなるという事態は起きない」手法なのです。
もちろんどのカジノのテーブルでもミニマムベット、つまり最低ベット額というのが決まっています。
そのため手持ち資金がその最低ベット額を下回った時点で事実上強制終了となるので、あまりにも連敗が重なると理論通りにならないケース、つまり資金がなくなるケースも発生します。
連勝が重なったら資金は急上昇で増えていく
メリット1同様、オッズ2倍のゲームで手持ち資金100ドルから始め、毎ゲーム10ドルずつを賭け続けた場合を考えてみましょう。
この場合10連勝すると、
ゲーム数 | ベット額 | 配当 | 手持ち資金 |
1 | 10 | +10 | 110 |
2 | 10 | +10 | 120 |
3 | 10 | +10 | 130 |
4 | 10 | +10 | 140 |
5 | 10 | +10 | 150 |
6 | 10 | +10 | 160 |
7 | 10 | +10 | 170 |
8 | 10 | +10 | 180 |
9 | 10 | +10 | 190 |
10 | 10 | +10 | 200 |
このように手持ち資金は200ドルに増えます。
一方、10%法を使って手持ち資金100ドルから始め、毎ゲーム10%ずつを賭け続けて10連勝した場合、
ゲーム数 | ベット額 | 配当 | 手持ち資金 |
1 | 10 | +10 | 110 |
2 | 11 | +11 | 121 |
3 | 12 | +12 | 133 |
4 | 13 | +13 | 146 |
5 | 14 | +14 | 160 |
6 | 16 | +16 | 176 |
7 | 17 | +17 | 193 |
8 | 19 | +19 | 212 |
9 | 21 | +21 | 233 |
10 | 23 | +23 | 256 |
1ゲーム目は10ドルを賭け、勝利すると配当10ドル、手持ち資金は110ドルになります。
手持ち資金が110ドルなので2ゲーム目はその10%である11ドルを賭けます。
勝利すると配当は11ドル、手持ち資金は121ドルとなり、さらに3ゲーム目はベット額が12ドル・・・というように連勝が重なれば重なるほどベット額はどんどんと増えていきます。
この結果、最終の10ゲーム目ではベット額は23ドルにまで増えることになります。
そして見事10連勝すると手元資金は359ドルにまで増えます。
これは10ドルずつ賭け続けた場合の実に「約1.8倍」の金額です。
このように10%法は「連勝が重なれば重なるほど手持ち資金が急上昇で増えていく」というメリットがあるのです。
手持ち資金が少なくて済む
10%法は他のベッティングシステムに比べ「少ない手持ち資金から始められる」というメリットがあります。
最低ベット額が1ドルのテーブルでゲームを行った場合、例えばマーチンゲール法は1000ドルから2000ドルぐらい用意しておかないと安心してゲームをプレイすることができませんし、比較的必要資金が少なくて済むと言われているモンテカルロ法も100ドルほど用意しておく必要があります。
一方10%方の場合、50ドルから100ドルぐらいの手持ち資金があるのが理想ですが、20ドルから30ドル程度しかなくてもなんとかこの手法は使えます。
ベッティングシステムの中には手持ち資金が少なくて済むメリットを謳っているものが数多くありますが、それらの中でもこの10%法は必要資金の少なさという点でトップクラスを争うと言っても過言ではありません。
10%法(10%投資法)のデメリット
勝ち負けが交互にくるパターンにはまると手持ち資金がじわじわと減り続ける
10%法には、手持ち資金がじわじわと減り続ける勝敗のパターンというものがあります。
それは「勝ち負けが交互にくる」というパターンの時です。
ケース1:1勝1敗が繰り返される
勝ち負けが交互にやってきて手持ち資金がじわじわと減り続ける勝敗パターンの代表がこの「1勝1敗が繰り返される」というものです。
勝敗 | ベット額 | 配当 | 手持ち資金 |
〇 | 10 | +10 | 110 |
× | 11 | -11 | 99 |
〇 | 9 | +9 | 108 |
× | 10 | -10 | 98 |
〇 | 9 | +9 | 107 |
× | 10 | -10 | 97 |
〇 | 9 | +9 | 106 |
× | 10 | -10 | 96 |
〇 | 9 | +9 | 105 |
× | 10 | -10 | 95 |
上の表のように、1つ勝って1つ負けるというパターンが繰り返されると、2ゲームごとに1ドルずつ手持ち資金が減っているのがよくわかります。
勝敗は5勝5敗の五分なので、もしもベット額を固定して賭けていたらトータル収支はプラスマイナス0で手持ち資金は全く変化がないのですが、10%法を使った場合の手持ち資金はこのように「-5ドルの95ドル」となってしまうのです
ケース2:2勝2敗が繰り返される
1勝1敗の場合だけではなく、2勝2敗のパターンが繰り返される場合でも同じ現象が起こります。
ゲーム数 | ベット額 | 配当 | 手持ち資金 |
〇 | 10 | +10 | 110 |
〇 | 11 | +11 | 121 |
× | 12 | -12 | 109 |
× | 10 | -10 | 99 |
〇 | 9 | +9 | 108 |
〇 | 10 | +10 | 118 |
× | 11 | -11 | 107 |
× | 10 | -10 | 97 |
〇 | 9 | +9 | 106 |
〇 | 10 | +10 | 116 |
× | 11 | -11 | 105 |
× | 10 | -10 | 95 |
1勝1敗のケースでは2ゲームごとに1ドルずつ手持ち資金が減っていましたが、今度は4ゲームごとに1ドルから2ドルずつ手持ち資金がじわじわと減っています。
このケースでも勝敗は6勝6敗の五分ですから、もしもベット額を固定する賭け方の場合はトータル収支はプラスマイナスゼロで手持ち資金に変化はないのですが、このように10%法では1勝1敗の時同様「-5ドルの95ドル」に手持ち資金が減っています。
このようにまるで計ったかのように、全く同じ勝敗パターンが繰り返されるというケースに10%法は非常に弱いのです。
もちろんこのように同じ勝敗パターンが綺麗に続くというのは長期にわたって続くことは稀なのですが、短期的にはこのようなケースはよく発生します。
このような同じ勝敗パターンが繰り返されている時は事実上連敗してるのと変わりませんので、この後のゲームで連勝をして取り返す必要性が生じてしまいます。
10%法(10%投資法)をバカラで使うには?
バカラでは「バンカー勝ち」か「プレイヤー勝ち」に使うのが一番やりやすい
ここまでオッズが2倍のゲームを例に10%法を解説してきました。
そのためもしかすると「10%法はオッズが2倍で勝率1/2のゲームにしか使えないんだな」と思われるかもしれません。
しかし実際にはそのようなことは全く無く、「オッズが1.5倍のゲームや3倍のゲーム」でも使うことができます。
とはいうものの10%法をバカラで使う場合、初心者でも一番やりやすいのは「バンカー勝ち 」か「プレイヤー勝ち」のいずれかに賭けることだと思います。
というのもこの二つは、
- ルールが分かりやすい
- 計算がしやすい
というメリットがあるからです。
将来的に他のバカラのゲームを行うにしても、まずはこのバンカー勝ちかプレイヤー勝ちで10%法を実践して使いこなせるようになった方がいいでしょう。
あとは手持ち資金の10%を「バンカー勝ち」か「プレイヤー勝ち」のどちらかに賭けるだけ
何に賭けるかを決めたらあとはもう話は簡単です。
手持ち資金の10%を自分の好きな方に賭けるだけです。
ひたすらバンカー勝ちだけに賭け続けてもいいですし、バンカー勝ちとプレイヤー勝ちの交互に賭けても問題ありません。
とにかく「手持ち資金の10%だけ賭ける」という原則だけ守ればいいのです。
タイ(引き分け)はノーゲーム扱い
バカラはバンカー勝ちやプレイヤー勝ちという結果だけではなく「タイ(引き分け)」という決着もあります。
このようなタイ(引き分け)という結果に終わった場合はそのゲームはノーゲーム、つまり「なかったこと」として扱います。
なのでタイ(引き分け)になった場合は先ほどと同じベット額をまた賭けます。
これを勘違いして、
「タイ(引き分け)だから外れた。ベット額を変えなきゃ」
などとやってしまうと辻褄が合わなくなってしまうので注意しましょう。
10%法(10%投資法)を使用してバカラで勝つには
基本的に「大型連勝をしたら勝ち逃げ」を原則とする
すでに述べた通り10%法は連勝をすると手持ち資金が急上昇で増えていきます。
一方、勝ち負けが交互にくる展開や大型連敗が来るとじわじわと資金が減り続けて行きます。
つまり10%法で儲けるチャンスは大型連勝の時のみといえるのです。
このことから10%法でトータル収支をプラスに持っていくためには、
「勝ち負けが交互にくる展開や大型連敗による手持ち資金の目減りに堪えて、たまにやって来る大型連勝で大きく資金を増やしそのまま勝ち逃げする」
というのが最も有効なやり方と言えるのです。
高配当のサイドベットに賭けてみることも可能
すでに述べた通り10%法は連敗に強い手法です。
このことを利用して「連敗が発生しやすいがオッズの高いサイドベット」に賭ける場合にこの10%法を使うことができます。
例えば最初に配られる2枚のカードが同じカードであるかどうかを当てる「バンカーペア」「プレイヤーペア」というものがあります。
これは発生率が10%を割っている代わりに「オッズが12倍」というかなり高いオッズとなっており、一度の勝ちで大きく手持ち資金を増やすことができます。
10%法はこのようなハイリスクハイリターンなゲームにも使えるのです。
もちろんサイドベットに賭けるという行為は、その控除率の高さから考えてもあくまでもお遊びでやるべきでメインにすべきではありません。
しかし我々がバカラをやる時は「ゲームそのものを楽しむ」ということも目的の一つであるはずです。
なのでこのように一攫千金の高配当狙いの賭け方というのも選択肢のひとつとしては悪くはないはずです。
バカラで10%法(10%投資法)を使用する際の注意点
勝ち逃げは何連勝を目安とするか
10%法では大型連勝したら勝ち逃げをするのが原則ではあるのですが、では具体的に何連勝したら勝ち逃げをすべきなのでしょうか?
バカラの「バンカー勝ち」「プレイヤー勝ち」に賭けた場合、勝率はほぼ1/2なので連勝の発生確率は
- 5連勝・・・32回に1回
- 6連勝・・・64回に1回
- 7連勝・・・128回1回
となっています。
この発生確率からわかるように5連勝は割と簡単に発生しますし、逆に7連勝以上は一気に発生確率が落ちます。
このことから「手持ち資金に余裕があるゲーム開始初期は7連勝以上を狙い、手持ち資金がかなり減ってしまった場合は5連勝を狙う」というように、手持ち資金の減り具合から勝ち逃げする連勝数を決めるのが良いといえるでしょう。
連勝途中で降りるのはもったいない
大型連勝で勝ち逃げが原則の10%法ですが、勘違いしてはいけないのが別にこれは「連勝中にゲームをやめてしまう」ということを意味してるわけではないということです。
例えば目標の連勝数が7連勝の場合「7連勝したから今日のゲームは終わり」と、連勝が止まったわけでもないのにゲームをやめてしまうのは10%法では非常にもったいないやり方です。
例えば7連勝した場合、手持ち資金は1.9倍ぐらいに増えているはずです。
ここで降りたら1.9倍の手持ち資金増加で確定なわけですが、もし8連勝したら手持ち資金は2.1倍にまで増えるわけです。
そして仮に8ゲーム目で負けてしまい8連勝チャレンジに失敗してしまったとしても、それまでの儲けが0になるわけではなく「たった10%減る」だけです。
10%減るリスクを怖がって手持ち資金をさらに増やすチャンスを捨ててしまうのはもったいないと言えます。
バカラの10%法(10%投資法)のまとめ
10%法は複雑な計算も必要とせず、そして手持ち資金もそれほど激しく乱高下しない非常に地味な手法です。
しかしここまで見てきたように10%法は連敗に非常に強く、さらに連勝時に大きく儲けることができるという2つの大きなメリットを持ち合わせた非常に優れた手法なのです。
また他のベッティングシステムと違い、賭けの対象が限定されておらず自分のやりたいゲームにこの10%法を使うことができるのも大きな魅力です。
バンカー勝ちやプレーヤー勝ちに賭けてコツコツと手持ち資金を増やしていくもよし、普段はなかなか賭ける機会のないバカラのサイドベットに賭けるもよし。
この10%法を使ってさまざまなバカラの楽しみ方を見出してくださいね。