株やFXの世界でよく耳にする「フィボナッチ数列」。
「フィボナッチ法」はそのフィボナッチ数列をカジノの世界に応用させたものです。
しかしこのフィボナッチ法の手法には2つの説があり、それぞれメリットとデメリットを抱えています。
この記事ではフィボナッチ法の2つの説と、
- 一体どちらの説を使った方がいいのか?
- フィボナッチ法をバカラに応用させるにはどうすればいいのか?
について解説していきます。
フィボナッチ法の基本戦略とは
フィボナッチ法はフィボナッチ数列を使った、バカラをはじめとしたカジノ全般で使えるベッティングシステムのことです。
しかしそもそも「フィボナッチ数列とは何だ?」という疑問がわくと思います。
そこでまずはフィボナッチ数列について解説をすることにしましょう。
そもそもフィボナッチ数列とはいったい何か?
フィボナッチ数列とは、「二つ前の数と一つ前の数を足したものをひたすら並べていった数の並び」のことです。
フィボナッチ数列は、「2つ前の項と1つ前の項を足し合わせていくことでできる数列」のことです。
数列は「1,1」から始まり、1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21…と続いていきます。
これを漸化式で表すと、
となります。
<中略>
フィボナッチ数列は、図形で表すこともできます。
まず、1辺の長さが1の正方形を2つならべます。横の長さは1、縦の長さは2ですね。
その横に、1辺の長さが2の正方形をおきます。
横の長さは3、縦の長さは2ですね。
このあとも1辺の長さが3の正方形、5の正方形、8の正方形…を並べていって、大きな長方形を作ります。
こうして作られていく長方形の縦・横の長さを並べると、フィボナッチ数列ができます。
引用:Studyplus
上記の解説を含め、改めて具体的に示すと、
- 1番目の数字・・・二つ前と一つ前に数字がないので「0+0=0」のはずだが最初なので1とする
- 2番目の数字・・・二つ前の数字がない(0)、一つ前の数字が1なので0+1=1
- 3番目の数字・・・二つ前の数字が1、一つ前の数字が1なので1+1=2
- 4番目の数字・・・二つ前の数字が1、一つ前の数字が2なので1+2=3
- 5番目の数字・・・二つ前の数字が2、一つ前の数字が3なので2+3=5
- 6番目の数字・・・二つ前の数字が3、一つ前の数字が5なので3+5=8
- 7番目の数字・・・二つ前の数字が5、一つ前の数字が8なので5+8=13
- 8番目の数字・・・二つ前の数字が8、一つ前の数字が13なので8+13=21
- 9番目の数字・・・二つ前の数字が13、一つ前の数字が21なので13+21=34
- 10番目の数字・・・二つ前の数字が21、一つ前の数字が34なので21+34=55
これらを横に並べると
「1、1、2、3、5、8、13、21、34、55」
という並びになります。
この数字の並びを「フィボナッチ数列」と言うのです。
フィボナッチ法は「負けた時にベット額を増やす」説と「勝った時にベット額を増やす」説の二つの説がある
フィボナッチ法は、上のフィボナッチ数列に従ってベット額を変化させていくだけの単純なものなのです。
しかし、面倒なことにその変化させるタイミングというのが、
「負けた時にベット額を増やす」
という説と
「勝った時にベット額を増やす」
という説の二つの説があるのです。
「負けた時にベット額を増やす」説
フィボナッチ法で有力な説がこの説で「負ける度にフィボナッチ数列に従ってベット額を増やしていく」というものです。
例えば5連敗した場合、次の6ゲーム目で賭けるベット額は左から6番目の「8」になりますし、8連敗した場合は次の9ゲーム目で賭けるベット額は左から9番目の「34」になります。
そして勝った場合は初期ベット額の「1」に戻します。
「勝った時にベット額を増やす」説
フィボナッチ法のもう一つの説が「勝つ度にフィボナッチ数列に従ってベット額を増やしていく」というものです。
例えば3連勝した場合、次の4ゲーム目で賭けるベット額は左から4番目の「3」になりますし、5連勝した場合は次の6ゲーム目で賭けるベット額は左から6番目の「8」になります。
そして負けた場合は初期ベット額の「1」に戻します。
具体例を使ってフィボナッチ法(負け説)を理解する
フィボナッチ法はオッズがほぼ2倍、勝率がほぼ1/2のゲームで使われます。
ここでもその条件のゲームで初期ベット額1から始めたケースを考えてみることにしましょう。
下の表は初期ベット額1、オッズ2倍のゲームでフィボナッチ法を使用した場合どのようなゲームの流れになるのかを示した表です。
ゲーム数 | 勝敗 | ベット額 | 配当 | トータル収支 | 解説 |
1 | × | 1 | -1 | -1 | 最初のゲームなのでフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
2 | × | 1 | -1 | -2 | 1敗した後なのでフィボナッチ数列2番目の「1」をベット |
3 | × | 2 | -2 | -4 | 2連敗した後なのでフィボナッチ数列3番目の「2」をベット |
4 | 〇 | 3 | +3 | -1 | 3連敗した後なのでフィボナッチ数列4番目の「3」をベット |
5 | 〇 | 1 | +1 | 0 | 勝った後なので最初に戻ってフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
6 | × | 1 | -1 | -1 | 勝った後なのでフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
7 | × | 1 | -1 | -2 | 1敗した後なのでフィボナッチ数列2番目の「1」をベット |
8 | 〇 | 2 | +2 | 0 | 2連敗した後なのでフィボナッチ数列3番目の「2」をベット |
9 | 〇 | 1 | +1 | +1 | 勝った後なので最初に戻ってフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
10 | 〇 | 1 | +1 | +2 | 勝った後なのでフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
このように、
「負けたらフィボナッチ数列に従ってベット額を増やす、勝ったら初期ベット額を1に戻す」
という作業をひたすら繰り返すだけです。
ここで注意すべきは「連敗数」と「何番目のフィボナッチ数列の数字を使うか」という関係性です。
ありがちなミスは「3連敗したからフィボナッチ数列の3番目の数字2をかければいいんだな」というものです。
3連敗したら3番目の数字ではなく、3連敗した後の「4試合目」なのでフィボナッチ数列の「4番目の数字」である「3」を賭けなくてはいけません。
フィボナッチ法(負け説)はココモ法とやってることは同じ
カジノのベッティングシステムの知識が少しある人ならここまでの説明で気がついたとは思いますが、フィボナッチ法の手法はココモ法と全く同じものです。
ココモ法というのは「負けたら『1つ前のベット額+2つ前のベット額』を次のゲームのベット額、勝ったら初期ベット額に戻す」というものですが、これは完全にフィボナッチ数列そのものです。
ココモ法との大きな違いは「対象ゲームのオッズ」
ではフィボナッチ法とココモ法は同じ手法であるにも関わらずなぜこのように違う名称で呼ばれているでしょうか?
これはフィボナッチ法とココモ法とでは「対象となるゲームのオッズが異なる」ためです。
フィボナッチ法が対象とするゲームは「オッズが2倍以上」、一方ココモ法が対象とするゲームは「オッズが3倍以上のゲーム」です。
手法は同じでもゲームのオッズが異なると連敗のしやすさや収支の推移が異なってくるのでこのように違う名称で呼ばれているのです。
具体例を使ってフィボナッチ法(勝ち説)を理解する
ここでも負け説同様初期ベット額1、オッズ2倍のゲームでフィボナッチ法を使用した場合の具体例を見てみることにします。
ゲーム数 | 勝敗 | ベット額 | 配当 | トータル収支 | 解説 |
1 | 〇 | 1 | +1 | +1 | 最初のゲームなのでフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
2 | 〇 | 1 | +1 | +2 | 1勝した後なのでフィボナッチ数列2番目の「1」をベット |
3 | 〇 | 2 | +2 | +4 | 2連勝した後なのでフィボナッチ数列3番目の「2」をベット |
4 | × | 3 | -3 | +1 | 3連勝した後なのでフィボナッチ数列4番目の「3」をベット |
5 | × | 1 | -1 | 0 | 負けた後なので最初に戻ってフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
6 | 〇 | 1 | +1 | +1 | 負けた後なのでフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
7 | 〇 | 1 | +1 | +2 | 1勝した後なのでフィボナッチ数列2番目の「1」をベット |
8 | × | 2 | -2 | 0 | 2連勝した後なのでフィボナッチ数列3番目の「2」をベット |
9 | × | 1 | -1 | -1 | 負けた後なので最初に戻ってフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
10 | × | 1 | -1 | -2 | 負けた後なのでフィボナッチ数列1番目の「1」をベット |
行なっていることは負け説の裏返しです。
つまり、
「勝ったらフィボナッチ数列に従ってベット額を増やす、負けたら初期ベット額を1に戻す」
という作業をひたすら繰り返しているだけです。
フィボナッチ法(負け説)のメリット
ココモ法より連敗しにくい
ココモ法とフィボナッチ法は手法としては、同じもので違いは対象となるゲームのオッズの違いだけだというのはすでにお話しした通りで、ココモ法はオッズ3倍以上のゲーム、ここで紹介しているフィボナッチ法はオッズ2倍のゲームで使われます。
このような違いから、フィボナッチ法(負け説)はココモ法よりもはるかに「連敗しにくい」手法となっているのです。
下の表をご覧ください。
連敗数 | ココモ法 | フィボナッチ法 |
1 | 66.7% | 50% |
2 | 44.4% | 25% |
3 | 29.6% | 12.5% |
4 | 19.7% | 6.3% |
5 | 13.2% | 3.1% |
6 | 8.8% | 1.6% |
7 | 5.9% | 0.8% |
8 | 3.9% | 0.4% |
9 | 2.6% | 0.2% |
10 | 1.7% | 0.1% |
上記はココモ法とフィボナッチ法の連敗確率の差を現した表です。
表を見るとわかりますが、ココモ法はフィボナッチ法に比べて連敗する確率が非常に高いということがよくわかります。
4連敗の段階ではまだその差は3倍程度で収まっていますが、7連敗になるとその差は7倍にまで広がっていき、10連敗では17倍に広がっています。
またフィボナッチ法で10連敗というのは1000回に1回程度というかなりレアなものですが、ココモ法の場合は60回に1回とかなり容易に発生する連敗数だというのも分かります。
フィボナッチ法(負け説)は勝率1/2のゲームを使用するということもあり、連敗リスクはかなり抑えられているというのが分かります。
連敗をしてもマーチンゲール法のようなベット額の爆発的な増加はない
下の表をご覧ください。
※カッコ内は必要手持ち資金
連敗数 | マーチンゲール法 | フィボナッチ法 |
0 | 1(1) | 1(1) |
1 | 2(3) | 1(2) |
2 | 4(7) | 2(4) |
3 | 8(15) | 3(7) |
4 | 16(31) | 5(12) |
5 | 32(63) | 8(20) |
6 | 64(127) | 13(33) |
7 | 128(255) | 21(54) |
8 | 256(511) | 34(88) |
9 | 512(1023) | 55(143) |
10 | 1024(2047) | 89(198) |
これはマーチンゲール法とフィボナッチ法とでは「連敗が重なるとどれだけベット額と必要手持ち資金が増えるか」を比較した表です。
マーチンゲール法もフィボナッチ法も対象とするのはオッズが2倍のゲームですから連敗する確率はどちらも変わりありませんが、ベット額に関してはかなりの差がついていることがわかります。
4連敗ではまだ3倍程度のベット額の差しかありませんが、7連敗になるとその差は6倍になり、10連敗になると11倍以上の大きな開きとなっています。
また、テーブルリミットに引っかかるリスクを考えてみてもマーチンゲール法の方は10連敗でベット額が初期ベット額の1000倍を超えているので、おそらくこの段階でテーブルリミットに引っかかり強制終了となってしまうでしょうが、フィボナッチ法の方は10連敗をしてもまだ初期ベット額の89倍ですからテーブルリミットまでには余裕があるはずです。
このようにフィボナッチ法はマーチンゲール法と連敗確率は変わらないにも関わらず、ベット額の増え方にはかなりの差がついています。
そのため、フィボナッチ法(負け説)は破産リスクではマーチンゲール法に比べかなり押さえ込まれていると言えるのです。
フィボナッチ法(負け説)のデメリット
連敗が重なると損失を取り戻すのがとても大変になる
マーチンゲール法もココモ法も、いくら連敗しようとたった一度だけの勝ちで連敗の損失を全て取り戻すことができます。
ではフィボナッチ法の場合はどうなのか?
下の表を見ると一目瞭然です。
連敗数 | ベット額 | 配当 | トータルベット額 | トータル収支 |
0 | 1 | +2 | 1 | +1 |
1 | 1 | +2 | 2 | 0 |
2 | 2 | +4 | 4 | 0 |
3 | 3 | +6 | 7 | -1 |
4 | 5 | +10 | 12 | -2 |
5 | 8 | +16 | 20 | -4 |
6 | 13 | +26 | 33 | -7 |
7 | 21 | +42 | 54 | -12 |
8 | 34 | +68 | 88 | -20 |
9 | 55 | +110 | 143 | -33 |
10 | 89 | +178 | 232 | -54 |
この表が示す通り、フィボナッチ法では一度の勝ちで連敗分の損失を取り戻せないばかりでなく、連敗が重なるととてつもなく大きな損失を被ってしまう可能性があるのです。
この辺をもう少し詳しく見てみることにしましょう。
0連敗(それまで負けていない状態)、もしくは連勝中の場合は一回勝つとトータル収支は+1されます。
しかし一度負けた後の勝利、もしくは2連敗後の勝利ではトータル収支はプラスマイナス0で、それまでの負けの損失分と相殺されます。
問題は3連敗後の勝利です。
3連敗後に勝利をしても一度の勝ちではトータル収支ではマイナスとなってしまい、さらに連敗が重なれば重なるほどそのマイナス分はどんどん大きくなってしまいます。
10連敗した後に至っては10連敗分の損失を取り戻すためにはこの後54勝もの勝ち越しが必要となってしまいます。
5連敗程度なら4勝勝ち越しなのでまだ何とかなるような気がしますが、8連敗後に必要な20勝の勝ち越しなどはなかなか達成できる気がしませんし、10連敗後の54勝の勝ち越しに至ってはもうほぼ不可能という感じしかしないでしょう。
このようにフィボナッチ法は、
「連敗が重なると損失を取り戻すのがほぼ不可能な状況に追い込まれてしまう」
という大きなデメリットがあるのです。
もちろん10連敗というのは1000ゲームに1回程度の確率でしか発生しませんからそうそう起きることではないのですが、一旦起きてしまうと致命的ともいえる大きな損失を被ってしまう、いわゆる「テールリスク」を抱えているのがこのフィボナッチ法(負け説)と言えるのです。
テールリスク(Tail risk)は、「ブラックスワン・イベント」とも呼ばれ、マーケット(市場)において、ほとんど起こらないはずの想定外の暴騰・暴落が実際に発生するリスクのことをいいます。
これは、通常、確率的には極めて低いものの、発生すると非常に巨大な損失をもたらすリスク(大幅下落するリスク)のことを指します。
引用:iFinance
フィボナッチ法(勝ち説)のメリット
連勝が続くと利益が爆発的に増える
マーチンゲール法にしろフィボナッチ法(負け説)にしろ5連勝しようと10連勝しようと一生あたりプラス1ずつしか増えません。
いくら大ハマりして連勝に次ぐ連勝という状態になったとしてもそのメリットを全く享受できないのです。
一方、このフィボナッチ法(勝ち説)の場合、「連勝すればするほどベット額は雪だるま式に増えていくのでとてつもない大勝ち」をすることができます。
連勝数とベット額、配当、トータル収支の関係を書いた下の表を見ればその爆発的なリターンは一目瞭然でしょう。
連勝数 | ベッド額 | 配当 | トータル収支 |
0 | 1 | +1 | +1 |
1 | 1 | +1 | +2 |
2 | 2 | +2 | +4 |
3 | 3 | +3 | +7 |
4 | 5 | +5 | +12 |
5 | 8 | +8 | +20 |
6 | 13 | +13 | +33 |
7 | 21 | +21 | +54 |
8 | 34 | +34 | +88 |
9 | 55 | +55 | +143 |
10 | 89 | +89 | +232 |
3連勝の時点でトータル収支は+7とそれなりに大きな利益を得ていますが、5連勝後には+20、8連勝後には+88とどんどん利益が積み重なっていき、10連勝後には+232と初期ベット額1ドルであることを考えるととてつもない大儲けとなっています。
もちろん10連勝になる確率は1000回に1回程度なので、後述するように3連勝から5連勝程度でフィボナッチ法を一旦止めてまた初期ベット額からやり直すというのも一つの手法として考えられます。
連敗をしても損失は最低限に抑えられる
マーチンゲール法の場合は10連敗するとベット額は1024倍にも膨らみます。
一方フィボナッチ法の場合、5連敗しようと10連敗しようと1敗あたりのベット額は初期ベット額の1のままです。
トータル収支でも-10でしかありません。
4連勝すればトータル収支で+12ドルになるわけですから、大型連敗をしてもわずかな連勝ですぐに取り戻すことができるのです。
フィボナッチ法(勝ち説)のデメリット
連勝している時に一度でも負けるとトータル収支は大幅に減る
フィボナッチ法(勝ち説)は勝つたびにベット額を増やしていく手法です。
連勝している間はどんどん配当が増えるのでベット額が増えるのは大歓迎なのですが、負けが来て連勝が止まるとその負けたゲームでのベット額の大きさからそれまで積み上げてきた利益の大半を失ってしまうことになります。
連勝中に負けがやってくるとどれぐらいトータル収支が減るのかは下の表を見るとよくわかります。
連勝数 | ベット額 | 直前のトータル収支 | トータル収支 |
1 | 1 | +1 | 0 |
2 | 2 | +2 | 0 |
3 | 3 | +4 | +1 |
4 | 5 | +7 | +2 |
5 | 8 | +12 | +4 |
6 | 13 | +20 | +7 |
7 | 21 | +33 | +12 |
8 | 34 | +54 | +20 |
9 | 55 | +88 | +33 |
10 | 89 | +143 | +54 |
とはいうものの、これはそれほど大きなデメリットとは言えないかもしれません。
一番右のトータル収支の部分を見ると分かりますが、連敗がストップするとそれまで積み上げてきた利益は大幅に減るとはいえ、なんだかんだでプラス収支にはなっているからです。
ただ手持ち資金が大幅に減ることは事実なので精神的なショックは大きいかもしれません。
結局は「負け説」と「勝ち説」のどちらがいいの?
ここまでフィボナッチ法の負け説と勝ち説、それぞれのやり方とメリット・デメリットを解説してきました。
ではフィボナッチ法は負け説と勝ち説のどちらを使うべきなのでしょうか?
これは間違いなく「勝ち説の方をやるべきだ」と断言できます。
というのも負け説は連勝した時のメリットが小さい割に連敗した時のデメリットがあまりにも大きいためです。
連勝してる間はいくら連勝を重ねようとも+1ずつしか利益は積み上がりませんが、連敗するとあっという間に大きなマイナスに転落してしまうからです。
さらに言えば、負け説はココモ法とやっていることが同じなので、それなら初めからココモ法を使えばいいわけであり、あえてフィボナッチ法を使うメリットが薄いのです。
一方勝ち説は連敗した時のデメリットが小さい割に連勝した時のメリットがかなり大きくなっています。
5連敗しようと10連敗しようと連敗してる間は-1ずつしか手持ち資金は減りませんが、連勝した時は爆発的に手持ち資金が増え、仮に連勝が続いてる時に負けてしまい勝ち逃げに失敗したとしてもそれなりに利益を得られるのです。
このようにフィボナッチ法は「勝ち説」の方が使用するメリットがはるかに大きいのです。
これ以降の項目は全て勝ち説を使うという前提で解説していくことにします。
フィボナッチ法をバカラで使うには?
この項目ではフィボナッチ法をバカラでどのように使えばいいのかについて解説していきます。
言うまでもないですが、バカラで使うのはフィボナッチ法の「勝ち説」の方なので間違わないようにしてください。
バカラでは「バンカー勝ち」か「プレイヤー勝ち」にフィボナッチ法が使える
フィボナッチ法は、
- オッズが2倍
- 勝率が1/2
の二つの条件を満たすゲームに使うことができます。
バカラでこの二つの条件を満たすのは「バンカー勝ち」か「プレイヤー勝ち」のみとなります。
正確に言えばバンカー勝ちはオッズが1.95倍でプレイヤー勝ちの方は勝率が1/2を割っていますので条件を満たしていませんが、そもそも「オッズが2倍」「勝率が1/2」という二つの条件を「完璧に」満たしているオンラインカジノのゲームというものは存在しません。
なのでそれに限りなく近いゲームを探すことになるのですが、バカラではその条件に一番近いのがこの「バンカー勝ち」と「プレイヤー勝ち」の二つなのです。
「バンカー勝ち」と「プレイヤー勝ち」、賭けるのはどちらがいいのか?
バンカー勝ちは勝率が1/2を超えるという恵まれた勝率ですが、代わりにオッズが1.95倍と低く抑えられています。
一方、プレーヤー勝ちの場合はオッズが2倍である代わりに勝率が1/2を切っています。
どちらも一長一短なのですが「期待値」という点で見ると、バンカー勝ちの方がプレイヤー勝ちに賭けるよりも若干上回っています。
このことから「バンカー勝ちに賭け続けるのがベター」と言えるでしょう。
タイ引き分けはノーゲーム扱いであることに注意
注意すべきはタイ引き分けになった時です。
この場合は賭けたお金がそのまま戻ってくるのでそもそも「ゲーム自体がなかった」ものとして考えます。
そしてまた同じベット額を次のゲームに賭けましょう。
フィボナッチ法を使用してバカラで勝つには
大型連勝したらゲームを止めて勝ち逃げする
フィボナッチ法は「負けの積み重ねで溜まった損失を大型連勝で一気に取り戻し、さらに大きな収益を上げよう」という手法です。
大きな連勝というのはそうそう来ないので、ゲームをやり始めてからしばらくは勝ちと負けを繰り返しながらじわじわと手持ち資金を減らしていくことになるでしょう。
場合によっては資金の半分以上を持ってかれるかもしれません。
しかしそうやって資金の目減りに耐え続けると、5連勝や7連勝、場合によっては10連勝といった大型連勝がやってくる瞬間がいつかは訪れます。
そしてその大型連勝がやってくると、それまで大きく目減りしていた資金は一気に回復し、初期資金以上に手持ち資金が増えているはずです。
この「損失がなくなりトータル収支がプラスになった時」がゲームの止め時です。
「せっかく収支がプラスになったんだからもっとやりたい」などと思ってゲームを続けると、せっかくの利益がなくなるどころかマイナス収支に転落するのがオチです。
何度も言いますが、
「大きな連勝というのはそうそう来ない」
のです。
せっかくそのそうそう来ない大きな連勝が来て儲けが出たのですから、その儲けを大事に持って勝ち逃げするのが賢いバカラプレーヤーの行動なのです。
「〇連勝したら初期ベット額に戻す」という手法も選択肢として考える
フィボナッチ法は上記のように「大型連勝して勝ち逃げ」がセオリーなのですが、「大型連勝するまで待ちきれない(資金が持たない)」というケースも考えられます。
その場合は「〇連勝したら初期ベット額に戻す」という手法が有効です。
たとえば「3連勝したら初期ベット額に戻す」にしてみると、3連勝ではトータル収支は+7ですから仮にこのあと7連敗してもトータルで損失は出ません。
「5連勝したら初期ベット額に戻す」にすると、5連勝ではトータル収支は+20にもなりますから仮にこのあと20連敗しても損失は出ません。
もしこのように「○連敗で初期ベット額に戻す」ということをしなかった場合どうなるのでしょうか?
3連敗で打ち切らずに4連敗目を目指して負けてしまった場合、トータル収支は3連敗の時点では+7だったのに+2に減ってしまいます。
3連敗で打ち切っていたなら+7-1=+6で済んだわけですから+4もの損です。
このように、こまめにフィボナッチ法を中断することで資金が大きく目減りすることを防ぐことができるようになるのです。
もちろんそれと引き換えに大型連勝時に大きく儲けることができなくなるのは言うまでもありません。
ハイリスクハイリターンの勝負ができない時にはこの「〇連勝したら初期ベット額に戻す」という手法を選択肢に入れておくのも一つの手といえるでしょう。
バカラでフィボナッチ法を使用する際の注意点
事前に必ずシミュレーションをする
バカラに限らず、オンラインカジノでゲームを行う際は事前のシミュレーション・練習など面倒くさくてやりたくないものです。
しかしフィボナッチ法の場合はそうも言ってられません。
なぜなら「フィボナッチ法は他の手法に比べてミスを起こしやすい手法」だからです。
マーチンゲール法は単純です。
負けたらベット額を2倍にし、勝ったら初期ベット額に戻すだけなのですぐにミスなくスムーズに行うことができるようになります。
一方フィボナッチ法の場合、そもそもフィボナッチ数列が頭に入ってないのでフィボナッチ数列をちらちら見ながらプレイすることになりますが、ここでミスが生じやすいのです。
今現在5連勝している場合、次のゲームのベット額は左から「6番目の数字」の「8」ですが、疲れてくるとこれを左から「5番目の数字」の「5」としてしまうミスを起こしやすいのです。
事前にシミュレーションをせずぶっつけ本番で挑むと感覚的に「5連勝してるんだから5番目の数字だろ」と考えたくなってしまうものなのです。
このような初歩的なケアレスミスを防ぐためにも事前のシミュレーションによる練習が大切なのです。
バカラのフィボナッチ法のまとめ
フィボナッチ法は負けたらベット額を増やす「負け説」と勝ったらベット額を増やす「勝ち説」の2種類があり、フィボナッチ法を解説してる記事では負け説だけを解説しているか、2つの説をまぜこぜで解説しているものばかりです。
しかしここまで見てきたように、負け説の方は使うメリットは全然なく、勝ち説の方がはるかにメリットが大きいのです。
ネットにあふれる負け説の情報、もしくは両説を混ぜ込んだ適当な解説記事に惑わされることなく「勝ったらフィボナッチ数列に従ってベット額を増やす、負けたらベット額を初期額に戻す」という勝ち説を使うようにしましょう。