世界には様々な仮想通貨があり、その開発目的も様々です。
今回紹介するオタクコインはユニークな開発目的をもって作られた仮想通貨ですが、その詳細について知っている方は意外と多くはありません。
しかもオタクという名称から日本になじみ深いという特徴がありながら、その日本でも一部の熱狂的なユーザー(オタク)にしか認知されていないのです。
そこで今回、このオタクコインについてその特徴や懸念点、口コミや評判と言った情報を紹介し、このオタクコインについての特徴などについてお話ししていきます。
これを読めばきっとオタクコインの魅力について知っていただけるのではないでしょうか。
オタクコイン(XOC)のwiki的基本情報
仮想通貨名 | オタクコイン |
トークン名 | XOC |
公開月 | 2018年8月 |
開発国 | 日本 |
開発元 |
|
発行上限 | 1,000 億枚 |
発行枚数 | - |
トークン規格 | ERC20 |
公式HP | https://otaku-coin.com/ja/ |
ホワイトペーパー | https://otaku-coin.com/pdf/ConceptPaper_DL.pdf |
@OtakuCoinCom | |
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TelegramID | - |
YouTube | Otaku Coin |
オタクコイン(XOC)とは
オタクコインとは仮想通貨の一つです。
文字通り、サブカルチャーであるマンガやゲームなどのコンテンツに関するオタク文化の発展を目的として開発された仮想通貨で、それらのコミュニティーの醸成を狙って現在も開発途中にあります。
トーキョー・オタク・モードが発行元
発行元はトーキョー・オタク・モード(Tokyo Otaku Mode)です。
この組織は、2,000万人以上のファンに愛されているFacebookページや自社サイト「Tokyo Otaku Mode Shop」で海外向けに日本のマンガやアニメ、ゲームと言ったサブカルチャーの商品を販売する企業で、この企業の強みを生かした仮想通貨として世に生み出したのがこのオタクコインです。
現在はオタクコイン協会が運営している
ただ、コミュニティを重視する観点からこの一企業だけではなく、同じ分野に携わる企業や団体が集まりオタクコイン協会を設立し、現在はそこで具体的な運営を行っています。
ここまで書くと日本企業による日本の仮想通貨のように思われますが、実際はこの企業の拠点がアメリカであり、アメリカの仮想通貨という側面があります。
日経アメリカ企業が生み出した仮想通貨
ただし、主要メンバーは日本人が多く、日系のアメリカ企業の生み出した仮想通貨と言った方が正しい表現と言える仮想通貨です。
そしてオタクコインは2000万人のオタクのための通貨として存在しています。
オタクコイン(XOC)の特徴
オタクコインには下記のような特徴があります。
- オタク文化の発展というユニークな目的
- コミュニティ通貨と投票権のシステム
- 独特のマイニング
- ICOを実施しない
オタク文化の発展というユニークな目的
オタクコインには、オタク文化の発展というユニークな開発目的があります。
他のアルトコインは世界から貧困をなくすとか、銀行間の送金をスムーズにするとか、石油を元に発行を行い自国の富を増やすと言った壮大な目的が多いのですが、人によってはとても身近で馴染みのあるテーマを目的に掲げているという点でかなりユニークな仮想通貨と言えます。
仮想通貨の特徴である中央銀行のような集権的なものではないブロックチェーンによる民主的な仕組みを利用して「世界中のファンとクリエイターと関連企業をつなげていく」というコミュニティ重視の目的は仮想通貨の考えとオタクコミュニティとの考えとが合致していると言えます。
コミュニティ通貨と投票権のシステム
コミュニティ通貨や投票権も特徴です。
コミュニティ通貨というのはオタク文化で使える共通通貨という役割です。
これは多くの仮想通貨が全世界のあらゆる分野での使用を想定しているのに対し、オタク文化という比較的クローズな分野でのみ流通させようとしているという点で特徴的ですし、運営に関しては投票による民主的な手段を想定してデザインしています。
独特のマイニング
マイニング方法も独特です。
ビットコインなどのように送金や処理に貢献した分だけ報酬としてビットコインがもらえるというものではなく、アニメ視聴やコンテンツのシェア、レビューと言った行為でマイニングできるという仕組みであるのと、オタクコイン発行局による無償の配布というものでマイニングの代わりになっています。
これにより気軽にオタクコインを手に入れることができるのです。
ICOを実施しない
最後にICOを実施しないという点もユニークです。
基本的に仮想通貨は最初にユーザーとなる対象者に格安でその仮想通貨を上場前に販売するICOいう手段を取ります。
しかし、そういった一部の既得権益者のためではなく、多くのオタク文化に関わる人に利用してもらうため、最初は無償配布という形でスタートさせる予定としています。
このような特徴を持つオタクコインは、コンテンツ制作者の報酬や買い物の代金、プロジェクト支援と言った利用方法によって消費されることが想定されています。
オタクコイン(XOC)に対する懸念点
オタクコインに対する懸念点は3つあります。
- 運営への疑念
- モナコイン(MONA)と類似している点が多い
- 公式Facebookの閉鎖
運営への疑念
運営への疑念ですが、発行元が総発行通貨の39%のオタクコインを所有するという発表していることです。
民主的なコミュニティ通貨を目指しているはずなのに、なぜか39%(日本円で390億円相当)を発行元が握るのはおかしいのではないかという懸念点です。
これにより公式Facebookの停止に至っています。
モナコイン(MONA)と類似している点が多い
コミュニティ通貨として同じオタク文化を含めたコミュニティの活性化を目的としたモナコインと類似しているという懸念点もあります。
オタクコインで実装予定の投票機能は、Twitter上でモナコインを渡せる投げ銭機能と類似しています。
そのため独自の機能が乏しく、モナコインで代替できるのではないかという懸念があるのです。
公式Facebookの閉鎖
最後の懸念点は、公式のFacebookが閉鎖されてしまったことです。
これにより運営の具体的な活動が分かりにくくなり、そもそも具体的にどう始動していくのか不明瞭なものになっているというものがあります。
民主的なコミュニティ通貨なのになぜか運営元が大部分を保有しているということ、モナコインと類似点が多いこと、そして公式Facebookの閉鎖ということ、この三つが大きな懸念点となっているのがオタクコインの現状です。
オタクコイン(XOC)に対する評判・口コミ
ここからは、オタクコインに対する評価や口コミを見ていきましょう。
オタクコイン、また何やら始まりますね。 #オタクコイン
イード、Tokyo Otaku Mode、bitFlyer Blockchain、オタクコイン協会世界中のファンがアニメニュース記事を翻訳するブロックチェーンプラットフォームの実証実験を開始 https://t.co/SII7LXqJee
— MOVIEW|映画・アニメ・特撮 (@moviewjp) 2019年7月10日
オタクコインは懸念点を抱えつつも前進しています。
ハサミで切る上手過ぎて、ハサミ使い日本代表かと思った。#オタクコイン pic.twitter.com/TtH9OWFW3Z
— 岡本拓真/Takuma Okamoto (@takuma_7676) 2019年7月10日
コミュニティは依然として活性化しています。
気になるタイトルだよ!ね!?
「からかい上手の高木さん2」PVを視聴しました!アニメのPVを視聴・ツイートしてコインをゲットしよう!https://t.co/fa8nn7XcVO #otakucoin #オタクコイン
— 八咫 (やった〜!) (@kobekko_dj) 2019年7月12日
マイニングの対象となる作品は今も精力的に発表されています。
弊会も盛り上げ隊として参画しています。
オタクコイン公式アプリで公開まで様々な盛り上げ企画を画策しております^_^
オタクコインを通して、糸曽監督とファンが繋がれる。
詳細はまた後日!!
オタクコイン公式アプリもとい、アニメスタジオ応援App!!#アニメ#サンタカンパニー#オタクコイン https://t.co/j060LGxbO7— 岡本拓真/Takuma Okamoto (@takuma_7676) 2019年6月10日
グループを挙げて応援しています。
オタクコインPRアンバサダーの方とリアルで思わぬ形で知り合えた。。。。
私も微力ながら支援させていただきます。
クリエイター支援で競合との差別化を図りたいですよね。
#オタクコイン— 吉嶺 健司 (@Kenji_Yoshimine) 2019年3月16日
応援の輪が広がっています。
オタクコイン(XOC)の上場について
オタクコインの上場については微妙な所があります。
その理由には下記の2つがあります。
- ICOを行っていないことや規模が小さいこと
- 上場した瞬間に運営元が全て手放してしまう可能性がある
ICOを行っていないことや規模が小さいこと
オタクコインは、ICOという多くの仮想通貨が行っている行為を行っていないので、仮想通貨取引所としては上場させるかどうか判断が難しいという実情があります。
いくら株式の上場よりは基準が優しい仮想通貨の取引所への上場とはいえ、前例がない仮想通貨であるオタクコインを簡単に上場させてくれる仮想通貨取引所がないからです。
また規模が小さいというのも懸念です。
2000万人のユーザーがいるコミュニティとはいえ、全員が利用するかどうかは微妙ですし、上場も難しい可能性があります。
上場した瞬間に運営元が全て手放してしまう可能性がある
また、上場した瞬間に運営元が全て手放すのではないかという見方もあります。
もしこれが実際に起こった場合、母体の企業であるTokyo Otaku Modeの企業としての信用も失われ再起不能になる可能性が高いです。
しかも、それを予測して多くのユーザーが売却したら、コミュニティ通貨としての意味がなくなります。
そういった意味で、オタクコインの上場は余程普及した時か、あらゆる疑念が晴れた時と言った非情に厳しい条件が付きます。
オタクコイン(XOC)の将来性
オタクコインの将来性は仮想通貨としては難しいですが、コミュニティ通貨やポイントのような利用法としてはあるのではないでしょうか。
上場できるだけの条件が揃っていない
仮想通貨として見た場合、上場しある程度の価値が保証された時点で決済手段などの意味をなします。
しかし、上場できるだけの条件がそろっていない点や海外の公式Facebookの閉鎖などやや不可解な部分があり、仮想通貨として立ち上げようとしているかは不透明です。
身内だけの利用としては将来性がある
ただし、ポイントやコミュニティ通貨のような身内だけの利用を考えた場合はまだ将来性があります。
決済としては難しいけれど、もらうとうれしいと言った、乱暴な言い方をすれば家族に渡す肩叩き券のような存在としては十分生き残れる存在であると考えています。
それでも運営元はTwitterを通じて現在も活動を報告しており、コミュニティも様々な活動を行っていることから、完全に消えてしまう存在ではなさそうです。
オタクコイン(XOC)のまとめ
オタクコインはオタク文化の発展を目指してコミュニティ内の決済などを視野に入れた仮想通貨です。
しかし、様々な懸念点があり、決済のための仮想通貨としてこれから立ち上がっていくかは微妙とも言える仮想通貨です。
それでも盛んなコミュニティ活動は、その存在を消し去ることはない様子で、決済以外の目的として使われていくというポテンシャルを十分に秘めていると言えるでしょう。