BitMEX(ビットメックス)という仮想通貨海外取引所をご存知でしょうか。
多くの仮想通貨取引所が存在する中で、取引量の多さやセキュリティ面に優れた取引所として人気が高く、多くのユーザーが利用しています。
しかし、使い始めたユーザーの中からは「出金できない」といった声が上がることもあります。
自身の大切な資産が出金できないとなるとやはり不安になりますよね。
そこでこの問題について調べてみると、出金トラブルではなく、BitMEXには出金時に気をつけなければならないポイントがあることがわかりました。
この記事では、BitMEXで出金する際の使い方や注意点を中心に、BitMEXをこれから利用しようと考えている人向けに概要や特徴なども書いていきます。
BitMEX(ビットメックス)の概要
BitMEXとは、香港を拠点とする海外の仮想通貨取引所の一つです。
ビットコイン、イーサリアムをはじめダッシュやライトコインなどを取り扱っています。
またカルダノと呼ばれるオンラインカジノやゲーム作成に必要なプラットフォームとなる仮想通貨も扱っています。
海外取引所の中では、取り扱っている通貨の数は少ないほうですが、主要通貨の取り扱いはあるといった印象です。
BitMEXの特徴
BitMEXの特徴をみていきましょう。
レバレッジの最高倍率の高さ
BitMEX最大の特徴と言えるのが、レバレッジの倍率です。
レバレッジとは「てこ」という意味で、一定の資金を元手にして、それよりも多くのお金を動かすシステムのことを言います。
BitMEXのレバレッジは最大100倍まで選択取引の設定をかけることが出来ます。
国内取引所ではGMOコインでレバレッジ取引をすることが出来ますが、最大で25倍となっていますので、BitMEXはその4倍となり、その倍率の高さが分かるでしょう。
レバレッジの倍率が高いほど、少額で大きな利益を得られる可能性があります。
その一方で、大損する可能性もあるということが言えます。
100倍の倍率での取引は仮想通貨取引の上級者向けといえますので、初級者であれば5~10倍程度からスタートしてみるのがおすすめです。
強固なセキュリティ
国内ではコインチェックやザイフなどが被害に遭い、多額の仮想通貨が流出するという事件が起きましたが、BitMEXでは2018年時点でハッキング被害にあったという報告は一度もないとされています。
コールドウォレットと呼ばれるインターネットに繋がっていないウォレットにデータを保存しているため、ハッキング被害に遭うことがないのです。
さらに、取引所から出金する場合には、従業員によるダブルチェックが行われ、複数の承認があって、ようやく出金が認められるという仕組みをとっています。
仮想通貨取引所では欠かせない二段階認証も取り入れています。
BitMEX(ビットメックス)で出金できない原因
BitMEXでは、出金をするときに思ったように出金できないケースが報告されています。
原因として考えられ2つのポイントをみていく前に、出金申請の手順も確認しておきましょう。
出金申請の手順
BitMEXの出金手順を簡単に書いていきます。
- BitMEXホーム画面の「アカウント」をクリック。
- 左サイドメニューにある「出金」タブをクリック。
- 出金内容を入力する。
出金内容を入力する際の宛先アドレスとは、送金先の取引所などのビットコインのウォレットアドレスのことで、ビットコイン以外のアドレスには送れません。
金額欄には、送金したいビットコインの数量を入力しますが、ここで入力する数量にはネットワーク手数料は含みません。
ビットコインネットワーク料金の欄では、マイナーに支払うネットワーク手数料を入力します。
最後に、Google Authenticatorの2段階認証コードを入力します。
上記を全て入力したら「送信する」をクリックします。
ここまでが出金申請の一連の流れとなります。
出金できない2つの原因
続いて、出金できない時に考えられる2つの原因をみていきます。
出金申請が22時を過ぎている
BitMEXでは出金処理は毎日22時(日本時間)に締め切られます。
よって出金申請が22時を過ぎている場合は、翌日の22時に処理が開始されます。
通常では数十分で出金が完了しますが、タイミングが悪いと約24時間かかることになります。
メールを確認していない
大きな原因として考えられるのが、出金申請をした後に届くメールを確認していないというケースです。
出金申請の流れは確認してきましたが、前述した出金申請の作業を行うと、出金履歴の欄に出金内容が表示されます。
この時点でのステータスは「Pending」(保留)となります。
ここからが重要です。
"30分以内にメールを確認してください"というメッセージが表示されますので、受信メールを確認します。
■メールを確認する
"出金を検証してください"という件名でメールが届きます。
メール内の「View Withdrawal」と書いてあるボタンをクリックします。
■出金を確認する
「View Withdrawal」と書いてあるボタンをクリックすると、出金内容の確認画面が開きます。
内容に間違いがなければ「出金を確認」ボタンをクリックします。
"出金が確認されました"とメッセージが表示され、ステータスは「Confirmed」(確認済み)となります。
これで完了です。
この出金処理の過程で、「メールを確認する」という作業を忘れてしまうと、いつまで経っても出金処理が行われませんので、特に注意が必要です。
BitMEX(ビットメックス)で出金する前に確認したいこととは?
BitMEXから出金をする際は、いくつかのルールがあります。
あらかじめ把握しておくことで、スムーズに出金することができるでしょう。
出金はビットコインのみ
BitMEXで取り扱う仮想通貨はいくつかありますが、出金する際はビットコインのみとなります。
出金処理は1日1回
BitMEXではセキュリティ上の理由から出金処理は1日1回に制限されています。
もう少し具体的に言うと、日本時間の22時に締め切られ、処理が行われます。
そのため22時を過ぎると翌日まで待つ必要があるのです。
なぜ1日1回だけなのかというと、ハッキングなどによる盗難・不正流出防止のためです。
前述した通り、BitMEXではコールドウォレットで仮想通貨を保管しています。
そのため出金処理を手動で確認し、創業パートナー3名のうち2名が署名した上で、はじめて出金処理が行われます。
手動の作業であるため効率は悪いとされていますが、ハッキングを防止するためには最も有効な手段と考えられています。
出金処理時間はおおよそ20~30分
出金処理が完了してから、送金先の取引所などに届くまでの時間は、その時点での取引量などにもよりますが、約20~30分程度となります。
出金手数料について
BitMEXから出金する場合、BitMEXに支払う出金手数料はかかりませんが、ブロックチェーンのマイナー(マイニングをする人)に支払う「ビットコインネットワーク料金」が必要になります。
BitMEXではその金額として0.001BTCを推奨しており、最低でも0.00002BTC以上の支払いを義務付けています。
一般的にネットワーク手数料を高く支払うと、ブロックチェーンで優先的に処理されるため早く送金することが出来ます。
しかしBitMEXの場合、出金処理は1日1回のみのため優先順位はさほど関係ありません。
そのため、初期設定では0.001BTCの支払いとなっていますが、支払額は自由に設定することができますので、0.00002BTCに設定することが可能です。
BitMEX(ビットメックス)で出金トラブルが発生したら?
なかなか出金されない場合、出金履歴を確認してみましょう。
「Transact StatusがConfirmed」となっていれば送金申請は完了していますが、「Pending」になっている場合は、保留状態であるということです。
この場合、送金確認メールの「View Withdrawal」ボタンをクリックし忘れていることが多いので、メールを確認してみましょう。
BitMEX(ビットメックス)の評判はどうか?
BitMEXのユーザーやツイッターなどでの評判は上々といった印象を持ちます。
BitMEXのメリットとデメリットを詳しくみていきましょう。
メリット
レバレッジが100倍までかけられる
これは前述しました通りです。
この点は多くのユーザーからメリットとして評価されています。
取引量が多い
BitMEXは世界最大級の取引量を誇る取引所です。
取引量が多いということは流動性が高いことであり、売買が成立しやすいということになります。
また取引量が多いということは、それだけ多くの人から信頼されているとも言えるでしょう。
追証がなく安全性が高い
追証とは、追加保証金の略語で、一定の証拠金維持率を下回った場合に追加で証拠金を入金することをいいます。
つまり、レバレッジ取引に失敗したときに発生する取引所への借金のことです。
追証がないということは、BitMEXでレバレッジ取引をして借金を負う可能性はないということになります。
登録に本人確認がいらない
国内取引所では、金融庁の規制により、登録時に本人確認が必須となっています。
これに対してBitMEXは本人確認書類の提出が必要なく、メールアドレスの登録だけですぐに取引を開始することができます。
手数料が安い
BitMEXの手数料は全取引所の中でも低めに設定されています。
手数料は1度の取引では微々たる金額ですが、デイトレーダーのように毎日取引を行った場合、相当な金額になります。
せっかく利益を得ても、手数料で利益を減らしてしまうということもありますので、手数料が安いに越したことはないでしょう。
デメリット
日本円で入金できない
BitMEXのような海外取引所の多くは日本円を直接入金することができません。
海外取引所で取引をする場合、一度国内取引所でビットコインを購入し、そのビットコインを海外取引所へ送金する必要があります。
国内取引所は日本円を直接入金できますが、海外取引所の場合はこのように二度手間になってしまいます。
売り・買い注文を同時に出せない
株式や外国為替取引などでは、既に売り注文を出している状態で、将来的のことを考え、買い注文をするといった反対の注文をすることが出来ます。
しかしBitMEXの場合、売り注文を出している状態で、買い注文をすると、売り注文が決済されてしまいます。
このあたりの柔軟性には欠けているといった印象です。
自由に出金できない
前述した通り、BitMEXでは日本時間22時から出金処理が開始されます。
一般的な取引所では出金手続き完了後、数分から数十分で反映されますが、BitMEXの場合、最長で24時間かかることになります。
急な出費でお金が必要になった時などは、困るケースもあるでしょう。
このようにBitMEXのメリット・デメリットを見比べてみると、メリットのほうが強いというのがユーザーの印象のようです。
複数の取引所に登録するべきなのか?
国内に住んでいる方は、BitMEXを使用するにあたり、BitMEXとは別に国内取引所にも登録する必要があります。
なぜなら、海外取引所であるBitMEXは日本円を直接入金することができないため、一度国内取引所を経由してビットコインを入金する必要があるからです。
またBitMEXで取り扱っている仮想通貨の種類はそれほど多くありません。
いわゆる草コインの購入を考えている場合には適していない取引所といえます。
草コインの購入を考えている場合には、多くのアルトコインを扱っている取引所へ登録した方が良いでしょう。
BitMEX(ビットメックス)の出金に関するまとめ
BitMEXの出金については、時間が制限されているといった多少使い勝手が悪いという点はありますが、その理由がセキュリティを高め、ユーザーにより安全に利用してもらうためということであれば、逆に安心感が持てるというのが個人的な見解です。